ユリ科 Liliaceae
分類 | 被子植物(angiosperm)-単子葉類(Monocots) -ユリ目(Liliales) |
分布 | 世界の温帯~熱帯に約17属700種が分布する。 APGⅢ(2009) (APGII(2003), APG(1998)から変更なしも含む) では、ユリ科は、以下の多数の科に分割された。キジカクシ科、シュロソウ科、ススキノキ科、チシマゼキショウ科、サルトリイバラ科、イヌサフラン科、キンコウカ科、ユリズイセン科、サクライソウ科、アステリア科(Asteliaceae)、ボリア科(Boryaceae)、キンバイザサ科(Hypoxidaceae)、イキシオリリオン科(Ixioliriaceae)、フィレシア科(ツバキカズラ科 Philesiaceae)。 ニシキギ科、ヒガンバナ科(アガパンサス亜科、ネギ亜科、ヒガンバナ亜科)へ移動された属もある。 |
栽培 | 観賞用にユリ、チューリップ、ホトトギスなどが栽培されている。 |
特徴 | 多年草、根茎又は鱗茎がある。虫媒花。茎は普通、無分枝。 葉は互生、螺生、ときに対生又は輪生、ときに根生葉だけとなり、ロゼット状につき、単葉、全縁。ときに有柄。托葉は無く、ときに基部は葉鞘となる。普通、平行脈、ときに単面葉。
花序は総状花序、散形花序、円錐花序、ときに花が単生し、頂生又は腋生し、総苞は無く、ときに小苞がある。 花は両性、普通、大形、放射相称、ときにやや左右相称、3数性。
花被片は6個、2輪につき、分離。異花被花又は同花被花。同花被花の場合は普通、全て花弁状。 雄しべは6個、2輪につき、分離。花糸は分離。葯は丁字着又は背着、内向き又は側向き、縦に裂開する。花粉はふつう単溝粒、ときに有蓋粒
(チューリップ属)、2細胞性。 心皮は3個、合生、輪生。柱頭は普通、分裂しない。子房上位。各心皮に2~多数の倒生胚珠があり、中軸ときに側膜胎座。胚珠は普通、二珠皮性、厚層珠心。珠孔は内珠皮性。
蜜腺が花被片の基部につく。 果実は胞背裂開蒴果、胞間裂開蒴果又は漿果。種子は扁平、翼がつくか又は球形。種皮は黒くならない。胚乳は油性。胚は短い。 【ユリの科の属】 ①ユリ亜科(Lilioideae ) Amana(アマナ属)チューリップ属ともいわれる、 Cardiocrinum(ウバユリ属) 、Clintonia(ツバメオモト属) 、 Erythronium (カタクリ属)、Fritillaria(バイモ属)、 Gagea (キバナノアマナ属)、Lilium (ユリ属)、Lloydia(チシマアマナ属)、 Medeola(メデオラ属)、Nomocharis(ノモカリス属)、 Notholirion(ノトリリオン属) 、Tulipa(チューリップ属)、 ②カロコルツス亜科(Lilioideae) Calochortus(カロコルツス属) Tricyrtis(ホトトギス属) ③タケシマラン亜科() Prosartes(プロサルテス属) 、Scoliopus(スコリオプス属、 Streptopus(タケシマラン属) |
栽培 | 観賞用にユリ、チューリップ、ホトトギスなどが栽培されている。 |
アマナ属 | アマナ | Amana edulis (Miq.) Honda |
ヒロハノアマナ | Amana erythronioides (Baker) D.Y.Tan et D.Y.Hong | |
ウバユリ属 | ウバユリ | Cardiocrinum cordatum (Thunb.) Makino |
オオウバユリ | Cardiocrinum cordatum (Thunb.) Makino var. glehnii (Fr. Schm.) Hara | |
カタクリ属 | カタクリ | Erythronium japonicum Decne. |
シロバナカタクリ | Erythronium japonicum Decne. form. leucanthum (I.Yamam. et Tsukam.) Okuyama | |
タケシマラン属 | オオバタケシマラン | Streptopus amplexifolius (L.) DC. var. papillatus Ohwi |
チューリップ属 | チューリップ | Tulipa gesneriana L. |
チューリップ・レディージェーン | Tulipa clusiana 'Lady Jane' | |
バイモ属 | バイモ | Fritillaria thunbergii Miq. |
フリチラリア・ウバブルピス | Fritillaria uva-vulpis Rix | |
フリチラリア・ペルシカ | Fritillaria persica L. | |
ミヤマクロユリ | Fritillaria camtschatcensis (L.) Ker Gawl. var. keisukei Makino | |
ホトトギス属 | タイワンホトトギス | Tricyrtis formosana Baker |
ホトトギス | Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook. | |
ヤマジノホトトギス | Tricyrtis affinis Makino | |
ヤマホトトギス | Tricyrtis macropoda Miq. | |
ユリ属 | オニユリ | Lilium lancifolium Thunb. |
クルマユリ | Lilium medeoloides A.Gray | |
コオニユリ | Lilium leichtlinii Hook.f. form. pseudotigrinum (Carriere) H.Hara et Kitam. | |
ササユリ | Lilium japonicum Thunb. | |
シンテッポウユリ | Lilium x formolongi | |
タカサゴユリ | Lilium formosanum Wallich. | |
テッポウユリ | Lilium longiflorum Thunb. | |
ヤマユリ | Lilium auratum Lindley | |
ユリ(アジアティック・ハイブリッド) | Asiatic hybrids lily | |
ユリ(オリエンタル・ハイブリッド) | Oriental hybrids lily | |
ユリ(園芸種) | Lilium sp. |