オオカモメヅル 大鴎蔓

Flora of Mikawa
キョウチクトウ科 Apocynaceae カモメヅル属
学 名 | Vincetoxicum aristolochioides (Miq.) Franch. et Sav synonym Tylophora aristolochioides Miq. |














花 期 | 7~9月 |
高 さ | つる性 |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 林内、林縁 |
分 布 | 在来種(日本固有種) 北海道、本州、四国、九州 |
撮 影 | 静岡県 14.6.3 設楽町 15.11.10(果実) |
オオカモメヅルはキョウチクトウ科カモメヅル属の多年草。旧ガガイモ科はキョウチクトウ科に含められた。オオカモメヅル属(Tylophora)からカモメヅル属(Vincetoxicum)に移された。
多年草。茎は細く、2列に毛があり、長く伸び、他の木や草に絡みつく。葉は対生し、全縁、長さ(2.5)5~12㎝の三角状広披針形、先が長く尖り、基部は浅いU字形の心形~切形。葉柄は長さ(0.5)1~3㎝。上部の葉は小さい。花序は葉腋につき、花序が基部の葉よりかなり小さい。萼は5裂し、裂片は三角形。花冠は直径4~6㎜、暗紫褐色~淡紫褐色、5深裂し、裂片は長さ約2㎜、三角状惰円形、先が鈍頭、花冠の内面には白色の毛がある。副花冠は暗紫褐色、やや光沢があって微毛があり、5裂し、裂片は上から見ると惰円形、星形に開出する。雄しべは雌しべを囲んで短筒状に合着し、肉柱体を形成する。葯には膜質の付属体がある。花粉は花粉粒が集合し、黄色の塊状の花粉塊(惰円形)を作る。花粉塊は葯室の中にあり、外からは見えない。隣の葯との付属体の間にある長さ約30μmの微小な暗紫褐色の小球(捕捉体)に2個ずつぶら下がってつく。袋果は長さ5~7㎝、幅約5㎜の披針形、2個の場合はほぼ直線に並ぶ。種子は長さ7~8㎜、種髪は白色、長さ約10㎜。花期は7~9月。
コカモメヅルは葉が小さく、花序が長く、花冠の表面に綿毛があり、裂片の先が尖り、副花冠に毛がある。
ナガエオオカモメヅルは学名がないが、オオカモメヅル似て副花冠が大きく目立ち、花序が長い。
コバノカモメヅルは花序が短く、花冠の裂片が長くて花が大きい、葉の基部が普通、切形。浅い心形になることもあり、花がないと判別が難しいこともある。
普通、多年草、蔓性、たまに草質で直立。花序は腋外生(extra-axillary)、まれに頂生、ほとんどが、数個の小集散花序(cymule)をもち、単純又は分枝し、しばしば花序軸がジグザグになり、たまに、散形花序状になる。小集散花序は総状花序状又はときに散形花序状。萼は基部に腺をもつ。花冠は車形又は類車形、5深裂し、花冠裂片は右側に浅く重なるか、ほぼ敷石状、しばしば明瞭な脈がある。花冠裂片は普通、直立、膨らみ、肉柱体(gynostegium)につき、超えず、まれに±広がり、円形。葯は短く、付属体は柱頭の頭部を弓なりに超える。花粉塊(pollinia)は花粉団(pollinarium)に2個つき、水平、類直立、まれに直立、花粉塊柄(caudicle)は斜上又は類直立、支帯=小球(retinaculum)は小さい。柱頭の頭部は凹み、平ら、又は凹面、まれに葯より長い、袋果は長円状披針形又は紡錘形。種子は種髪がある。
世界に約89種があり、熱帯、亜熱帯のアジア、アフリカ、オーストラリアに分布する。
【他属へ移動された主な種】
多年草。茎は細く、2列に毛があり、長く伸び、他の木や草に絡みつく。葉は対生し、全縁、長さ(2.5)5~12㎝の三角状広披針形、先が長く尖り、基部は浅いU字形の心形~切形。葉柄は長さ(0.5)1~3㎝。上部の葉は小さい。花序は葉腋につき、花序が基部の葉よりかなり小さい。萼は5裂し、裂片は三角形。花冠は直径4~6㎜、暗紫褐色~淡紫褐色、5深裂し、裂片は長さ約2㎜、三角状惰円形、先が鈍頭、花冠の内面には白色の毛がある。副花冠は暗紫褐色、やや光沢があって微毛があり、5裂し、裂片は上から見ると惰円形、星形に開出する。雄しべは雌しべを囲んで短筒状に合着し、肉柱体を形成する。葯には膜質の付属体がある。花粉は花粉粒が集合し、黄色の塊状の花粉塊(惰円形)を作る。花粉塊は葯室の中にあり、外からは見えない。隣の葯との付属体の間にある長さ約30μmの微小な暗紫褐色の小球(捕捉体)に2個ずつぶら下がってつく。袋果は長さ5~7㎝、幅約5㎜の披針形、2個の場合はほぼ直線に並ぶ。種子は長さ7~8㎜、種髪は白色、長さ約10㎜。花期は7~9月。
コカモメヅルは葉が小さく、花序が長く、花冠の表面に綿毛があり、裂片の先が尖り、副花冠に毛がある。
ナガエオオカモメヅルは学名がないが、オオカモメヅル似て副花冠が大きく目立ち、花序が長い。
コバノカモメヅルは花序が短く、花冠の裂片が長くて花が大きい、葉の基部が普通、切形。浅い心形になることもあり、花がないと判別が難しいこともある。
オオカモメヅル属
family Apocynaceae - genus Tylophora普通、多年草、蔓性、たまに草質で直立。花序は腋外生(extra-axillary)、まれに頂生、ほとんどが、数個の小集散花序(cymule)をもち、単純又は分枝し、しばしば花序軸がジグザグになり、たまに、散形花序状になる。小集散花序は総状花序状又はときに散形花序状。萼は基部に腺をもつ。花冠は車形又は類車形、5深裂し、花冠裂片は右側に浅く重なるか、ほぼ敷石状、しばしば明瞭な脈がある。花冠裂片は普通、直立、膨らみ、肉柱体(gynostegium)につき、超えず、まれに±広がり、円形。葯は短く、付属体は柱頭の頭部を弓なりに超える。花粉塊(pollinia)は花粉団(pollinarium)に2個つき、水平、類直立、まれに直立、花粉塊柄(caudicle)は斜上又は類直立、支帯=小球(retinaculum)は小さい。柱頭の頭部は凹み、平ら、又は凹面、まれに葯より長い、袋果は長円状披針形又は紡錘形。種子は種髪がある。
世界に約89種があり、熱帯、亜熱帯のアジア、アフリカ、オーストラリアに分布する。
【他属へ移動された主な種】
1 Tylophora aristolochioides Miq. オオカモメヅル⇒Vincetoxicum aristolochioides (Miq.) Franch. et Sav.
2 Tylophora floribunda Miq. コカノメヅル ⇒Vincetoxicum floribundum (Miq.) Franch. et Sav