イヌホオズキ類の種子
Flora of Mikawa
イヌホオズキ類
種子は果実の中に数個から100個以上含まれる。形は扁平、歪んだ惰円形で先がやや尖る。大きさはほぼ等しいが、やや小さいものも含まれる。
表5 種子
※1 神奈川県植物誌のデータ範囲から全く外れるデータは赤色、範囲外に及ぶものは青色とした。
※2 ダグラスイヌホオズキはSolanum douglasiiと思われるものの仮称。
※3 調査データ数は表7参照
1 種子の大きさ
種子長は果実をつぶしてより分けた種子を撮影して、画像で測定した。種子の尖った先からの最大径を長さとした。イヌホオズキの種子は明らかに大きく、オオイヌホオズキの種子は明らかに小さい。アメリカイヌホオズキの種子はオオイヌホオズキに近いとされているが、微妙である。ムラサキイヌホオズキは明らかにテリミノイヌホオズキに近い。
2 種子の色
色が黒くなった果実の中は、完熟度が低いと中の紫色がまだ少なく、緑色であり、内液も透明である。完熟すると内液も紫色になり、粘りも増す。種子は果肉の内液で濡れているときはどれも白色に見える。種子を取り出し、付着した液をふき取り乾かして種子の色を比べると色に差がある。種子の写真で、紫色になっているものは内液で染まってしまうためで、完熟した果実の証拠である。テリミノイヌホオズキ(カンザシイヌホオズキ型)は種子が白色であり、垂れ実型は淡褐色である。小果柄が横向きから垂れ下がるものが混じる場合は小果柄で見分けるのが難しくなる。この場合、種子の色で見分けられる。ただし、アメリカイヌホオズキの種子の色は黄色~褐色と解説されていることもあり、種子の色も一定ではない可能性はある。
イヌホオズキ類の種子の比較
表5 種子
イヌホオズキ | オオイヌホオズキ | ダグラスイヌホオズキ※ Solanum douglasii |
アメリカイヌホオズキ | ムラサキイヌホオズキ | テリミノイヌホオズキ | |||||
カンザシイヌホオズキ型 | 垂れ実型(種子白色) | 垂れ実型(種子淡褐色) | ||||||||
種 子 |
色 | 淡褐 | 淡褐 | 淡褐 | 淡黄褐 | 淡黄褐 | 白 | 白 | 淡褐 | |
長 さ |
範囲 ㎜ | 1.7~2.2 | 1.1~1.5 | 1.1~1.5 | 1.2~1.5 | 1.3~1.8 | 1.2~1.6 | 1.3~1.7 | 1.2~1.8 | |
平均 ㎜ | 1.9 | 1.3 | 1.3 | 1.4 | 1.6 | 1.5 | 1.5 | 1.6 |
※2 ダグラスイヌホオズキはSolanum douglasiiと思われるものの仮称。
※3 調査データ数は表7参照
1 種子の大きさ
種子長は果実をつぶしてより分けた種子を撮影して、画像で測定した。種子の尖った先からの最大径を長さとした。イヌホオズキの種子は明らかに大きく、オオイヌホオズキの種子は明らかに小さい。アメリカイヌホオズキの種子はオオイヌホオズキに近いとされているが、微妙である。ムラサキイヌホオズキは明らかにテリミノイヌホオズキに近い。
2 種子の色
色が黒くなった果実の中は、完熟度が低いと中の紫色がまだ少なく、緑色であり、内液も透明である。完熟すると内液も紫色になり、粘りも増す。種子は果肉の内液で濡れているときはどれも白色に見える。種子を取り出し、付着した液をふき取り乾かして種子の色を比べると色に差がある。種子の写真で、紫色になっているものは内液で染まってしまうためで、完熟した果実の証拠である。テリミノイヌホオズキ(カンザシイヌホオズキ型)は種子が白色であり、垂れ実型は淡褐色である。小果柄が横向きから垂れ下がるものが混じる場合は小果柄で見分けるのが難しくなる。この場合、種子の色で見分けられる。ただし、アメリカイヌホオズキの種子の色は黄色~褐色と解説されていることもあり、種子の色も一定ではない可能性はある。
イヌホオズキ類の種子の比較
イヌホオズキ |
オオイヌホオズキ |
ダグラスイヌホオズキ※2 |
---|---|---|
アメリカイヌホオズキ |
ムラサキイヌホオズキ |
カンザシイヌホオズキ型 |
垂れ実型・種子白色 |
垂れ実型・種子淡褐色 |