カラムシ 茎蒸

mark

Flora of Mikawa

イラクサ科 Urticaceae カラムシ属

別 名 クサマオ(草真苧)、マオ(真苧)
中国名 伏毛苧麻 fu mao zhu ma、贴毛苎麻
学 名 Boehmeria nipononivea Koidz.
Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino f. nipononivea (Koidz.) Kitam. ex H.Ohba
Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. nipononivea (Koidz.) Kitam.
カラムシ雌花
カラムシ雌花
カラムシ雄花
カラムシ葉裏の鋸歯
カラムシ葉裏の毛
カラムシ茎
カラムシ
カラムシの葉
カラムシの果実
花 期 8~9月
高 さ 100~200㎝
生活型 多年草
生育場所 道端、荒地
分 布 在来種  本州、四国、九州、沖縄、台湾、中国
撮 影 岡崎市  09.9.7
日本に自生し、茎の皮から丈夫な繊維が取れ、古くから栽培されている。ただし、栽培種の逸出とも考えられている。標準和名をクサマオとし、カラムシをナンバンカラムシの別名とする見解もある。学名は多説あるが、、ナンバンカラムシBoehmeria niveaにまとめてしまうのが主流らしい。GRINがBoehmeria nipononivea Koidz.を採用している。これに従った。
 茎、葉柄、葉裏の脈上に斜上毛が密生する。葉は互生し、長さ約10~15㎝、縁に鋸歯があり、先が細く尖る。上部につく葉の裏には白い綿毛が密生する。雌雄同株。総状花序の枝は基部から分岐し、果時には密集して垂れ下がる。雌花序が上部の葉腋につき、雄花序が下部の葉腋につく。雌花は2個の花被片が合着して花被筒となり痩果を包む。雄花は花被片4個、雄しべ4個。
 葉の幅はナンバンカラムシに近いものもあり、葉裏の綿毛の量には変化がある。葉裏の綿毛を欠くものはアオカラムシ(var. concolor)という。葉裏の綿毛がないと葉がヤブマオに似ているがヤブマオ亜属は葉が対生する。
 帰化種のナンバンカラムシ Boehmeria nivea は大型で、茎や葉柄の毛が開出し、茎の下部につく葉裏まで、白い綿毛がある。カラムシとナンバンカラムシの交雑も多いといわれている。
 ラミー(青叶苎麻)Boehmeria nivea var. tenacissima は中国、インドなどで栽培されており、ナンバンカラムシよりさらに大型で、大きいものは高さ2.5mになる。茎や葉柄はまばらに圧毛があり、ときに斜上して濃くなることもある。ラミーはカラムシやナンバンカラムシを含めた広義にも使われることがある。

カラムシ(ヤブマオ)属

 family Urticaceae- genus Boehmeria

 小高木、低木、亜低木、又は多年草、刺す毛は無い。葉は互生[カラムシ亜属]又は対生[ヤブマオ亜属]。托葉は落葉性、葉柄間托葉、分離又はまれに基部で合着する。葉身は3脈があり、縁は歯があり、まれに2又は3裂し、鐘乳体(cystoliths)は点状。花序は腋生の団集花序(glomerule)、普通の葉のある茎又は特化した、細い、ほとんど腋生のたまに頂生のシュートにつく。これらは分枝せず、穂状花序状~分枝する円錐花序状、ほとんどが単性、頻度は低いものの両性もある。花は単性(雌雄同株又は雌雄異株)。苞と小苞は小さく、薄膜質。雄花は花被が (3 ~)4~ 5浅裂又は深裂、裂片は敷石状。雄しべは (3~)4~ 5本。花糸は蕾では屈曲する。未発達の子房はこん棒形又は類球形。雌花は花被が筒形、普通、扁平、先には2~4歯があり、果時に、ときに大きくなり、2個の鋭い角(かど)又は翼を広げる。仮雄しべは無い。子房は内にある。柱頭は糸状、花柱の上につき、片側に軟毛があり、普通いくらか宿存する。胚珠は直生。痩果は光沢が無く、枯れた花被に包まれる。種子は胚乳をもち、子葉は楕円形~卵形。x=14
 世界に約65種があり、熱帯、亜熱帯、まれに温帯地域に分布する。
 基準種は Boehmeria ramiflora. Jacq [カラムシ亜属]。属の中国名は苎麻属 zhu ma shu 。日本ではカラムシ属、ヤブマオ属又はマオ属といわれ、統一されていない。植物分類ではヤブマオ属といわれることが多いが、一般的にはカラムシ属と呼ばれることが多い。

カラムシ属の主な種

1 *Boehmeria × arenicola Satake  ハマヤブマオ  浜藪苧麻
  synonym Boehmeria izuosimensis Satake
  synonym Boehmeria kiyozumensis Satake キヨズミヤブマオ
  synonym Boehmeria holosericea Blume var. izuosimensis (Satake) Satake et M.Mizush.
  synonym Boehmeria holosericea auct. non Blume
  synonym Boehmeria arenicola var. awana Satake
  synonym Boehmeria tenuifolia Satake ウスバラセイタソウ
 * Plants of the World OnlineではBoehmeria × dura Satakeのsynonym としている。
 日本固有種(本州~九州)。ラセイタソウを推定祖先種とする雑種起源の倍数体。誤ってオニヤブマオBoehmeria holosericea とされていたことがある。ラセイタソウとヤブマオの雑種と推定されている。別名はキヨズミヤブマオ、 ウスバラセイタソウ、オニヤブマオ、 トウゴクヤブマオ、 オオシマヤブマオ。
 多年草。高さ0.5~1.5m。葉は対生し、茎中部の大きいものは楕円形~広卵形、約長さ13㎝×幅11㎝、質は粗剛、ときにラセイタソウに似て、耳状突起があるが、鋸歯は大きく、片側40個以下、普通、17個以上、単一鋸歯でヤブマオの様な重鋸歯は見られない。葉裏に毛が密生し、葉裏主脈の毛は基部の膨らみが顕著でなく、開出して上向きのものが多い。茎上部の葉は狭卵形~広披針形。雌雄同株。雌花序は上部の葉腋につき、雌花は球状に集合して団集花序をつくる。雄花序は下部の葉腋につく。  痩果は集団になり、長い穂状になる。花期は7~9月。2n=42 , 56

2 Boehmeria clidemioides Miq.  キダチヒメマオ 木立姫苧麻
  synonym Boehmeria clidemioides Miq. var. diffusa (Wedd.) Hand.-Mazz.
 中国、インド、ブータン、ネパール、シッキム、ラオス、ミャンマー、ベトナム、インドネシア、マレーシア原産。中国名は白面苎麻 bai mian zhu ma 。

3 Boehmeria densiflora Hook. et Arn.  ヤナギバモクマオ 柳葉木苧麻
  synonym Boehmeria hwaliensis T.S.Liu et S.Y.Lu
 日本(南西諸島))、中国、台湾、ラオス、ミャンマー、フィリピン原産。中国名は密花苎麻 mi hua zhu ma
3-1 Boehmeria densiflora Hook. et Arn. var. boninensis (Nakai) Friis & Wilmot-Dear  オガサワラモクマオ
  synonym Boehmeria boninensis Nakai 

4 Boehmeria × dura Satake カタバヤブマオ 堅葉藪苧麻
  synonym Boehmeria robusta Satake マルバヤブマオ
  synonym Boehmeria longispica Steud. var. robusta (Nakai et Satake) Satake
  synonym Boehmeria × villigera Satake  クマヤブマオ [Plants of the World Online]
  日本(本州~九州)、朝鮮に分布。ヤブマオまたはメヤブマオとラセイタソウの交雑起源と推定される倍数体無融合生殖種。別名はマルバヤブマオ、オニヤブマオ。海岸近くに生え、低地の林縁など多い。
 多年草。高さ1~2m。葉は対生し、葉はやや厚く、横幅がやや広い。茎中部の葉は卵円形、大きいものは約長さ22㎝×幅25㎝、質は厚くて硬く、鋸歯は少数(片側17個以下)で大きく、成熟した葉の先は大きく3裂するが、若い葉は3裂しない。下面は主脈に上向きの開出する粗毛がある。雌雄同株。茎上部に雌花序、下部に雄花序をつける。花期は8~10月。

5 Boehmeria × egregia Satake  シマナガバヤブマオ 島長葉藪苧麻
 日本固有種(伊豆諸島、関東南部)。ナガバヤブマオの海岸型に見える、ナガバヤブマオとラセイタソウの交雑起源とも推定される。
 多年草、高さ1~2m。ナガバヤブマオより葉が硬く、厚く、茎中部の大きい葉は約長さ25㎝×幅13㎝、粗剛である。

6 Boehmeria formosana Hayata タイワントリアシ 台湾鳥足
 *Plants of the World OnlineではBoehmeria sieboldiana ナガバヤブマオのsynonym
 日本(屋久島~琉球)、中国、台湾原産。中国名は海岛苎麻 hai dao zhu ma
 亜低木又は多年草、高さ0.8~1.5m。茎は単立、4角(かど)があり、上部には伏した小剛毛があり、その後無毛になる。雌雄異株、ときに雌雄同株。葉は対生。托葉は披針形、長さ4~7㎜。葉柄は長さ1.5~13㎝、剛毛があるか、無毛になる。葉身は卵形、長円状卵形、披針形又は線状披針形、長さ 8~15(~23)㎝×幅2.5~6.5(~13)㎝、草質、2次脈は中脈の各側に3又は4本、両面にまばらに剛毛があるか無毛、下面は平滑、基部は鈍形~円形、縁には歯があり、先は長い尖鋭形又は尾形。団集花序は上部の葉腋の穂状花序状の花のシュートにつき、ときに基部で分枝し、花序は長さ 3.5~9(~16)㎝。雄花は4数性、無柄。花被片は楕円形、長さ約1㎜、まばらに微軟毛があり、基部で合着する。る。 未発達の胚珠は倒卵形、長さ約0.5㎜。果時の花被筒はほとんど柄が無く、広菱形又は倒卵形、わずかに、扁平、長さ約1㎜、いぼがあり、肩に剛毛があり、基部は鈍形又は広楔形、ほとんど柄は無く、先に2(~4)歯がある。花期は6~月。果期は8~10月。

6 *Boehmeria gracilis C.H.Wright  クサコアカソ 草小赤麻
   *synonym Boehmeria japonica var. tenera (Blume) Friis & Wilmot-Dear
  synonym Boehmeria tricuspis (Hance) Makino var. unicuspis Makino
  synonym Boehmeria tricuspis (Hance) Makino subsp. paraspicata (Nakai ex H.Hara) Kitam.
  synonym Boehmeria paraspicata Nakai ex H.Hara
 日本、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は细野麻 xi ye ma。類似のコアカソ Boehmeria spicata は小低木で、葉の幅がやや狭く、鋸歯の片側の山の数は10個以下。Flora of ChinaなどではBoehmeria gracilis(細野麻)をBoehmeria spicata(小赤麻)の異名とし、クサコアカソをコアカソに含めている。The Plant Listでは独立種としている。Plants of the World OnlineではBoehmeria japonica var. teneraのsynonumとしている。
 多年草、高さ60~80㎝。茎はコアカソのように木質化しない。葉は長さ5~10㎝の菱状卵形~楕円形で、先が尾状に尖り、アカソのようには先が3裂しない。鋸歯の片側の山の数は10~20個。写真のものは12個。雌雄同株。有性生殖の2倍体と無性生殖の3倍体がある。無性生殖の3倍体も雄花序をつけるが、成熟せずに枯れる。2n=28,42。花期は7~9月。

7 Boehmeria hirtella SATAKE ケナガバヤブマオ 毛長葉藪苧麻
  *Plants of the World Online , The Plant ListではBoehmeria sieboldiana(ナガバヤブマオ)のsynonymとしている。
 日本、朝鮮(済州島)に分布。西日本の海岸部に広く生える。
 ニオウヤブマオとナガパヤブマオ(B. sieboldiana.)の中間型とみなされている。葉が卵状披針形、尾状鋭尖頭のナガパヤブマオに似ているが、次の差異が認められる。雄花序をつけないことが多いが、つけた場合は枝を打ち円錐状。2n=42(3倍体)。
1) 葉がより広く広卵状である
2) 葉柄・葉裏脈上・茎上部・花被上部により密な毛がある。
3) 鋸歯がやや円味を帯びる傾向がある。
4) 沿海地性である。

8 Boehmeria holosericea Blume ニオウヤブマオ 仁王藪苧麻
  synonym Boehmeria grandissima Nakai var. serrulata Satake ハカタヤブマオ(ケナガバの一形)
  synonym Boehmeria pannosa Nakai et Satake  サイカイヤブマオ日本、朝鮮分布(2倍体)
      = Boehmeria gigantea Satake ニオウヤブマオ 本州筑前 
      = Boehmeria grandissima Nakai オオノマオ,ウスバオニヤブマオ
 ※Plants of the World Onlineの上記以外synonym
  synonym Boehmeria hispidula Blume ウスバオニヤブマオ
  synonym Boehmeria quelpaertensis Satake タンナヤブマオ(3倍体 ニオウ類似種)
  synonym Boehmeria tosaensis Miyam. & H.Ohba リュウノヤブマオ(3倍体 ニオウ類似種)
 ※The Plant Listの上記以外のsynonym
  synonym Boehmeria platyphylla var. holosericea (Blume) Wedd. メヤブマオの変種
※Catalogue of Life: 2014 の上記以外のsynonym。
  synonym Boehmeria egregia Satake シマナガバヤブマオ(ナガバの海岸型・ナガバ×ラセイタ)
  synonym Boehmeria nakashimae T. Yahara ゲンカイヤブマオ(3倍体 ニオウ×ケナガバ)
                    
 Boehmeria holosericeaは戦前はオニヤブマオといわれ、本州、四国、中国、インドシナ分布とされ、Boehmeria gigantea が本州分布のニオウヤブマオとされていた。ハマヤブマオも本州分布として記載されていた(参考8)が、認識されることがほとんどなく、1989年ころハマヤブマオとニオウヤブマオ(オニヤブマオ)の混同が指摘され、改訂増補 牧野新日本植物図鑑の図はハマヤブマオとして新たに解説が書かれた。最近ではオニヤブマオはハマヤブマオBoehmeria × arenicolaの別名とされ、オニヤブマオ使われなくなってきている。さらにハマヤブマオBoehmeria × arenicolaはBoehmeria × dura はカタバヤブマオのsynonym とされ整理されてきている(Plants of the World Online | Kew Science)。
 過去には基準標本が混乱していたため、混乱が起きた。矢原徹一氏(九州大学教授)が明らかにしたところではコアカソ〔Boefmerias picataThunb)の基準標本はコアカソとヤブマオの混合であり、東大標本室のオニヤブマオが京大標本室のヤブマオにあたり、東大標本室のニオウヤブマオ(Boehmeria gigantea)が京大標本室のオニヤブマオ(Boehmeria holosericea)にあたるものであった(参考6)。ヤブマオ、オニヤブマオ、ニオウヤブマオが混同されていたおそれがある。
 矢原徹一氏(九州大学教授)の研究により、Boehmeria holosericea(ニオウヤブマオ)は有性生殖型のものは全て2倍体であり、中間型が無性生殖の3倍体であり、4倍体、5倍体も見られる。他種でも普通、2倍体だけでなく、多倍体を含めることは多く、それらを含めてBoehmeria holosericeaというのか、2倍体だけをBoehmeria holosericeaとするのかで見解が分かれているようである。神奈川県植物誌では2倍体だけをニオウヤブマオとしている。

 日本(本州の福井県以西、九州、南西諸島)、朝鮮(済州島)、ベトナムに分布。西日本の海岸の岩場に生え、広く分布し他種との境界が明確ないわゆる「良い種」である。2倍体で有性生殖をする(Okabe 1963, Yahara 1983)。[分布域はPlants of the World Onlineによる。]。分布域は本州の山口県以西とされることも多い。
 多年草、高さ0.5~1.5m、普通、低い。葉柄、葉裏脈上、茎上部にはビロード状の軟毛が密生する。葉は対生し、葉柄は長さ3.5~10㎝。葉身は(卵状長楕円形~)卵状円形~円形(扁円形)、長さ(15)20~26㎝×幅13~19㎝、基部は浅い心形、葉先は鋭形~尖鋭形、頂端は短い鈍頭の裂片に終る。 葉縁には片側で 25~35個の小円鋸歯がある。花は単性、雌雄同株(雌花序と雄花序をもつ)。雌花序は上部は葉腋につき、穂状花序状、分枝しない。雄花序は通常よく枝をうち、円錐花序状。苞は長さ約5㎜。果実は倒卵形~広倒卵形、長さ1.5~2㎜、狭い翼があり、全体に毛があり、特に中部以上に長毛を密生する。花期は(7~)8~10月。

2倍体のニオウヤブマオは次のような特徴によって他種から明瞭に区別される。
1) 葉縁には片側で 25~35個(17以上40以下)の小円鋸歯がある。
2) 葉の頂端は短い鈍頭の裂片に終る。
3) 葉は厚く葉面は やや波打つ。
4) 葉柄、葉裏脈上、茎上部にはビロード状の軟毛が密生する。
 毛は圧着毛=apressed hair 伏毛と表現されているが伏毛には見えない。ビロード状とした。
5) 雄花の花序 は通常よく枝をうち円錐状である。
6) 海岸の岩場に生え、茎は通常丈が低く、高さ 0.5~1.5m。

8 Boehmeria japonica (L.f.) Miq.  ヤブマオ 藪苧麻 (広義)
  synonym Boehmeria dura Satake
  synonym Boehmeria grandifolia Wedd.
  synonym Boehmeria longispica Steud. var. dura (Satake) Satake
  synonym Boehmeria longispica Steud.
  synonym Boehmeria japonica (L.f.) Miq. var. appendiculata (Blume) Yahara 
  synonym Boehmeria pilushanensis T.S.Liu et S.Y.Lu 
  synonym Boehmeria pachystachya Satake フトボヤブマオ [ Plants of the World Online ]
  synonym Boehmeria minor Satake  コヤブマオ[Plants of the World Online ]
  synonym Boehmeria tiliifolia Satake 
  synonym Boehmeria hatusimae Satake  ササグリヤブマオ [The Plant List]
  synonym Boehmeria japonica var. longispica (Steudel) Yahara [Flora of China]
 日本、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は野线麻 ye xian ma 。
 亜低木又は多年草、茎は1本又は少数、分枝し、高さ0.7~1.5m、茎の上部と小枝には密に伏せる又は開出する剛毛がある。雌雄異株。葉は対生、大きさがほぼ同じ。托葉は披針形、長さ0.8~1.2㎜。葉柄は長さ6~8㎝、伏した又は開出した剛毛がある。葉身は暗緑色又は乾くと黒色、類円状卵形~卵形、長さ 7~17(~26)㎝×幅5.5~13(~20)㎝、紙質、2次脈は1~3対、下面は有毛又は脈や細脈に沿って絹毛がある。上面は粗く、小剛毛がある。葉の基部は広楔形、類円形又は切形、葉縁には粗い7~14個の歯があり、歯は長さ6~20㎜、上部では歯が次第に大きくなり、しばしば、上部の歯が重鋸歯となる。葉先はときに不明瞭に3尖し、側尖は中央の尖りより短い。,団集花序(glomerule)は不分枝又はときに少数分枝する穂状花序状の枝につく。雄の穂状花序は長さ3~15㎝、雌の穂状花序は 7~20(~30)㎝。雄花は4数性、無柄、長さ約1㎜、剛毛があり、基部で合着する。果時の花被は菱状倒卵形、扁平、長さ約1.8㎜、平滑、肩の上に毛があり、基部は有柄又は楔形、先には短い首に2歯をもつ。花期は6~8月。果期は9~11月。 Boehmeria japonicaは次の4種と中間型の複合体を作るため、種としては不確かである。(Flora of China)
(1) Boehmeria tricuspis (Hance) Makino メヤブマオ
  synonym Boehmeria platanifolia (Maxim.) Franch. et Sav. ex C.H.Wright
(2) Boehmeria silvestrii (Pamp.) W.T.Wang アカソ 赤麻 chi ma
(3) Boehmeria spicata (Thunb.) Thunb. コアカソ
(4) Boehmeria allophylla W. T. Wang 异叶苎麻 yi ye zhu ma  中国原産。

 日本では葉先の3裂するヤブマオに4系統があると報告されている。
(1) カタバヤブマオ:ラセイタソウ系の一種
(2) ウスゲヤブマオ(仮称〉:3裂型は稀であるが、葉の変異が最も激しい。 無毛。
(3) ヒラキゲメヤブマオ(仮称〉:3裂型が多いが、不明瞭なものも多い。開出剛毛。
(4) ミツゲメヤブマオ(仮称〉:明瞭な3裂型。細軟毛。= オオメヤブマオ
  オメヤブマオ Boehmeria Maximowiczii Nakai & Satake
 本州、四国、中国に分布。シイ・カシ上部~ブナ帯下部の林縁や明るい樹林内に生える
 多年草、高さ0.5~1m。茎中部の大きい葉は約長さ15㎝×幅18㎝、どの葉も完全な3裂形でプラタナスの葉に似る。葉の下面の主脈には方向が不定の細毛が密生する。

8-1 Boehmeria japonica (L.f.) Miq. var. japonica  トガリバヤブマオ
  synonym Boehmeria taiwaniana Satake 
 基準標本(メ ヤブマオに近い型)
8-2 Boehmeria japonica (L.f.) Miq. var. longispica (Steud.) Yahara  ヤブマオ 藪苧麻 (狭義)
  synonym Boehmeria longispica Steud.
 Boehmeria japonicaヤブマオの基準標本はメ ヤブマオに近い型であるため、狭義のヤブマ オと区別してvar.japonicaトガリバヤブマオ の名がつけられ、ヤブマオ(狭義)には Boehmeria japonica var. longispica の組み替え名が付せられた(1984植研Vo159No5).。
 北海道、本州、四国、九州、中国、台湾に分布。中国名は野线麻 ye xian ma
 多年草、高さ100~200㎝。茎は直立し、分枝しない。葉は対生し、長さ10~15㎝、長柄がある。葉の基部は楔形~切形~円形、先が尖る。縁に粗い鋸歯があり、基部に行くほど小さくなり、重鋸歯となることもある。葉の裏の主脈には短毛が生え、斜上する。葉形、葉の質は変化し、近縁種との交雑も多く、同定が難しい。雌雄同株。茎の上部に雌花、下部に雄花がつくが、無性生殖の3倍体だけが知られている。花序の軸には毛が密生する。雌花は2個の花被片が合着して花被筒になり、白色の柱頭が長く突き出る。果実は毛のある花被筒に包まれ、多数集まり、球形になり、隙間なく、連続して並ぶ。花被筒の中の果実にも翼があり、翼の幅は一定しない。花期は8~10月。
8-3 Boehmeria japonica var. tenera (Blume) Friis & Wilmot-Dear
  synonym Boehmeria gracilis C.H.Wright クサコアカソ
 Plants of the World OnlineではBoehmeria japonica var. teneraのsynonumとしている。
 日本、朝鮮、中国、台湾に分布。

9 Boehmeria × kiusiana Satake  ツクシヤブマオ 筑紫藪苧麻
 九州、本州分布。福岡県が基準標本産地、分布ははっきり確認されていない。林縁や明るい樹林内などの山野に生育する。ナガバヤブマオと ヤブマオとの中間型といわれている。
 多年草。葉は厚く、卵形、葉の鋸歯は片側40以下、17以上、先の方まで粗大化しないで普通の単鋸歯だけ。ハマヤブマオに似るが葉裏主脈に方向不定の細Iが斜上して、密生し、毛の基部はほとんど隆起しない。ハマヤブマオは斜上毛の長さが不揃いで、毛の基部が隆起する。

10 Boehmeria × tikusiensis Satake ヤブマオモドキ 藪苧麻擬
 日本固有種(本州中国地方、九州)
 痩果はナガバヤブマオに近いが、葉はヤブマオに似る。ヤブマオ属では痩果の性質が重要視されるから、その意味ではナガバヤブマオであるが、葉は厚く、且つ、上面はざらつき(粗糙 そそう)、下面に短毛が生ずるので判別される。
 亜低木、高さ90~100㎝以下。茎は直立、基部の太さ5㎜、上部は不明瞭な4稜形、下部は短毛があり、4溝があって、平滑、無毛になる。葉は対生、葉身は卵形~長円状楕円形、基部は円形、鈍形又は類楔状鈍形、先は鋭形又は鋭形状尖鋭形~尖鋭状尾形、縁は規則的な鋸歯、鋸歯は基部で次第に小さくなり、上面はざらつき、まばらな粗毛があり、下面は無毛又は微細な毛があり、類白色になり、特に脈に多く、長さ10~18㎝×幅7~9㎝。葉柄は長さ2~5㎝、まばらに毛がある。雄花序は無い。雌穂状花序は単純、腋生、長さ12~16㎝×幅4㎜、密に団集花序がつく。熟した痩果は扁平な倒卵形、広い平らな部分は長さ2㎜幅1.5㎜、基部は楔形、無毛、先は丸く、伏した微軟毛がある。

11 Boehmeria nakashimae Yahara  ゲンカイヤブマオ 玄界藪苧麻
 日本固有種(九州・福岡県)。ケナバヤブマオとニオウヤブマオの交雑起源種。
ニオウヤブマオとの類似点
1) 片側で25~35個の重複しない鋸歯をもつ
2) 葉柄等にビロード状の(圧着した)軟毛を密生する。
3) 円錐状の雄花序をもつ。
4) 海岸の近くに生える。
明瞭な相違点。
1) 鋸歯は円鋸歯ではなく鋭鋸歯である。
2) 葉の頂端部はやや尾状に鋭尖する。
3) 葉は相対的にうすく葉 面は平坦である。
4) 葉柄等の毛は相対的に疎である。
5) 雄花の葯室には殆ど花粉粒が含まれない。
6) 沿海地ではあるが林縁の半日蔭の湿った場所に生え、茎は通常高さ2mを越える。
7)ゲンカイヤプマオは雄花が不稔であるが、栽培すると果実はよく膨らんで実る。3倍体
 多年草、高さ1.7~2m、しばしば、下部で弱く側枝が出る。葉は対生、卵形~卵状円形、長さ17~25㎝×幅15~20㎝、やや先が尾状に尖鋭形になり、基部は切形、円形、又は心形、縁は細鋸歯、上面にはかなり伏した毛があり、下面には密に柔らかい毛がある。葉柄、茎の上部、葉の下面の中脈と側脈は密に柔らかい伏毛で覆われる。雌花序は単純な穂状花序、果時に先が伸び、垂れる。雄花序は雌花序より下部につき、円錐花序、不稔の雄花をつける。痩果は花被に包まれ、倒卵形、長さ約1㎜、毛があり、よく発達した翼をもつ。2n=42(3倍体)。種子は無性生殖で生じる。

12 Boehmeria nivea (L.) Gaudich. 広義のカラムシ
 日本、朝鮮、中国、台湾、インド、ブータン、ネパール、シッキム、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、インドネシア原産。中国名は苎麻 zhu ma 。英名はChina-grass , Chinese silkplant , ramie , rhea plant 。
  大きく分けると日本にはカラムシには3種類あり、古くから栽培されている自生と考えられているクサマオ(カラムシ)と中国から渡来し、栽培されているナンバンカラムシ=(カラムシ)
品種) 'Candicans' , 'Glow Light' , 'Nichirin'

12-1 Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. nivea  ナンバンカラムシ 南蛮茎蒸
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. tenacissima auct. non (Roxb.) Miq.
 日本、中国、インド、ブータン、ネパール、シッキム、カンボジア、ラオス、ベトナム、インドネシア原産。中国名は苎麻 zhu ma 。
 中国から渡来し、繊維用に栽培されたものが野生化したものとも考えられている。在来種のカラムシと交雑したものも多いといわれ、カラムシに比べ大型である。カラムシの和名をクサマオとし、カラムシをナンバンカラムシの別名とする見解もある。
 多年草、高さ60~200㎝。茎、葉柄、葉裏の脈上に開出した白毛が密生する。特に茎の上部では密生が著しい。葉は互生し、長さ7~15㎝、幅6~12㎝の卵円形、葉裏に綿毛が密生し、白色に見える。集散花序の枝は基部から分枝し、果時には密集して垂れ下がる。雌雄同株。雌花は2個の花被片が合着して花被筒となり痩果を包む。雄花は花被片4個、雄しべ4個。花期は8~9月。
【Flora of China】
 低木、高さ2.5m以下、ほとんどの部分が密に開出した粗毛に覆われる。托葉は分離、線形、長さ9~11㎜。葉身は類円形又は広卵形、長さ7~15㎝×幅4~13㎝、下面は密に白色の綿毛があり、基部
類切形、又は広楔形、先は尾形。花期は7~8月。果期は9~10月。

12-2 Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. candicans Wedd.  ラミー
  synonym Boehmeria utilis Andre
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. tenacissima auct. non (Roxb.) Miq.
  synonym Boehmeria nivea var. tenacissima (Gaudichaud-Beaupre) Miquel [FOC]
 ラミーという名は、マレー半島で生産された苧麻をマレー語でRami (Malay zdmi)と呼び、その後フランスを経て広がり、現在では世界で使われる。一般的には Boehmeria niveaの別名である。最近ではラミーは変種とせず、Boehmeria niveaに含める。大形の栽培種の名として使われている。葉裏は帯緑色。

12-3 Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino  アオカラムシ
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. subsp. nipononivea (Koidz.) Kitam. f. concolor (Makino) Kitam.
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. viridula Yamam.
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. tenacissima auct. non (Roxb.) Miq. 
  synonym Boehmeria nipononivea Koidz. var. concolor (Makino) Ohwi
  synonym Boehmeria nipononivea Koidz. f. concolor (Makino) Sugim. 
12-3-1 Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. concolor Makino f. nipononivea (Koidz.) Kitam. ex H.Ohba  カラムシ 茎蒸
  synonym Boehmeria frutescens auct. non (Thunb.) Thunb.
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. nipononivea (Koidz.) W.T.Wang 
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. subsp. nipononivea (Koidz.) Kitam.
  synonym Boehmeria nipononivea Koidz. [GRIN] カラムシ
  日本、中国、台湾に分布。中国名は贴毛苎麻[中国植物誌]、伏毛苧麻 fu mao zhu ma。Plants of the World OnlineではBoehmeria nivea に含めている。別名は クサマオ(草真苧)、マオ(真苧) 。
 日本に自生し、茎の皮から丈夫な繊維が取れ、古くから栽培されている。ただし、栽培種の逸出とも考えられている。標準和名をクサマオとし、カラムシをナンバンカラムシの別名とする見解もある。
 多年草、高さ100~200㎝。茎、葉柄、葉裏の脈上に斜上毛が密生する。葉は互生し、長さ約10~15㎝、縁に鋸歯があり、先が細く尖る。上部につく葉の裏には白い綿毛が密生する。雌雄同株。総状花序の枝は基部から分岐し、果時には密集して垂れ下がる。雌花序が上部の葉腋につき、雄花序が下部の葉腋につく。雌花は2個の花被片が合着して花被筒となり痩果を包む。雄花は花被片4個、雄しべ4個。花期は8~9月。
 葉の幅はナンバンカラムシに近いものもあり、葉裏の綿毛の量には変化がある。葉裏の綿毛を欠くものはアオカラムシ(var. concolor)という。葉裏の綿毛がないと葉がヤブマオに似ているがヤブマオ亜属は葉が対生する。
品種)  'Kogane-mushi' (v)

12-4 Boehmeria nivea var. tenacissima (Gaudichaud-Beaupre) Miquel アオカラムシ, [Flora of China]
  synonym Boehmeria nivea (L.) Gaudich. var. tenacissima (Roxb.) Miq. [Flora of North America]
   var. candicans , var. concolor , var. nipononiveaを認めず、var. tenacissima に含めている。
 中国名は青叶苎麻 qing ye zhu ma 。
 高さ0.5~2.5m。茎や葉柄にまばらに伏した剛毛があり、たまに、毛が密になり、上に広がる。托葉は基部で合着し、又はまれに中間まで合着する。葉身は普通、卵形又は卵状楕円形、長さ5~13㎝×幅3.5~12㎝、下面は帯緑色、まばらに伏した小剛毛があるか又は開出毛がある、ときに細脈に薄く灰白軟毛の綿毛があり、基部は円形、広楔形又は急に狭くなり楔形になる。

13 Boehmeria pilosiuscula (Blume) Hassk.  ヒラバヒメマオ 広義
 インド、スリランカ、ミャンマー、インドネシア(スマトラ島、ボルネオ島、ジャワ島、小スンダ列島)原産
13-1 Boehmeria pilosiuscula (Blume) Hassk. var. suffruticosa Acharya, Friis et Wilmot-Dear  ヒラバヒメマオ

14 Boehmeria platanifolia (Maxim.) Franch. et Sav. ex C.H.Wright  メヤブマオ 雌藪苧麻
  synonym Boehmeria tricuspis (Hance) Makino  [Flora of China]
  synonym Boehmeria maximowiczii Nakai et Satake  オオメヤブマオ
 日本、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は八角麻 ba jiao ma 。学名は.Boehmeria platanifoliaとBoehmeria tricuspisの2説あり、やや混乱している。
 多年草、高さ100~200㎝い。茎、葉などに短毛が生える。葉は薄く、長さ10~20㎝、幅10~20㎝の卵円形~円形、先が3裂することが多い。葉裏の主脈の毛は開出する。花は数珠状の細長い穂になる。アカソヤブマオの交雑種を起源とすると推定されており、ヤブマオとの区別が困難なものもある。典型的な葉形は左側の写真のように幅がやや広く、葉先が3裂するものであり、右側の写真のように3裂しないことも多い。ヤブマオとの判別は葉裏の主脈の毛が開出することと、花序が細いことで行う。ヤブマオは葉裏の主脈の毛が斜上し、花序が密で太い。2n=28,42。花期は8~10月。
【Flora of Chinaの解説】
 多年草又は亜低木。茎は1本又は少数分枝し、高さ0.5~1.5m、茎の上部と小枝には密に毛がある。雌雄異株又は雌雄同株。葉は対生、まれに互生、大きさはほぼ同じ。托葉は披針形、長さ7~10㎜。葉柄は長さ 1.5-6(-10) ㎝、密に毛がある。葉身は暗緑色、又は乾くと黒色、扁円形~5角形、扁円形~円状卵形、しばしば茎上部で卵形、長さ 8~12(~18) ㎝×幅 7~14(~22) ㎝、紙質、2次脈は2対、下面には脈と細脈に密に毛があり。上面は粗くなり、密に剛毛がある。基部は切形、類心形、又は広楔形、葉縁は粗い8~12歯があり、歯は上部で次第に大きくなり、しばしば重鋸歯(biserrat)になり、葉先は3尖頭又は分裂し、先端は細鋸歯。団集花序(glomerule)は腋生の穂状花序状の花枝につく。雄枝はしばしば分枝し、長さ8~17㎝。雌の穂状花序は上部につき、不分枝又は分枝し、長さ5.5~24㎝。雄花は4数性、ほぼ無柄。花被片は楕円形、長さ約1㎜、小剛毛があり、基部で合着する。果時の花被は菱状倒卵形、扁平、長さ約1.2㎜、平滑、肩の上に小剛毛があり、基部は楔形又は有柄、先には2歯のある短い首をもつ。花期は6~8月。果期は9~10月。

15 *Boehmeria quelpaertensis Satake  タンナヤブマオ
  synonym Boehmeria grandissima var. serrulata Satake [The Plant List]ハカタヤブマオ
  *Plants of the World OnlineではBoehmeria holosericeaのsynonym
 日本固有種(西日本の海岸に広く分布)。沿海地の湿った場所に生える。
 ニオウヤブマオに似るが変異の幅は広い。茎は通常、高さ1.5mを越え、ニオウヤブマオより高い。葉柄等の毛はやや斜上し、ニオウヤブマオほど密ではない。葉はニオウヤブマオに似て葉縁に小円鋸歯を持つが、その数は通常25以下。通常雄花を欠き、無配生殖を行なう3倍体である。

16 Boehmeria sieboldiana Blume ナガバヤブマオ 長葉藪芋麻
  synonym Boehmeria pseudosieboldiana Honda イヌヤブマオ
  synonym Boehmeria taquetii Nakai 
  synonym Boehmeria sieboldiana Blume var. stenostachya (Satake) Kitam. ホソボヤブマオ
  synonym Boehmeria nakaiana Satake
 日本、南西諸島、朝鮮原産。日本には3倍体の無性生殖型だけである。Plants of the World OnlineではタイワントリアシBoehmeria formosana Hayata を synonym として含め、分布域も日本、南西諸島、朝鮮、中国、台湾としている。
 多年草、高さ1~2m。葉は対生し、葉柄は長いが、葉身より短い。葉身は長さ15~25㎝、幅4~13㎝の綿状長楕円形~長楕円形、基部は楔形、先は尾状に長く尖り、縁に規則的な鋭い鋸歯が17個以上ある。葉上面は光沢があり、葉脈は3脈が目立ち、深く、両面にまばらに短毛が生え、下面の主脈の短毛は疎らに伏すか又は斜上する。雌雄同株。葉腋にヤブマオより細い、長さ約20㎝の穂状花序をつける。
17 Boehmeria silvestrii (Pamp.) W.T.Wang  アカソ  赤麻
  synonym Boehmeria tricuspis (Hance) Makino, excl. basion.
  synonym Boehmeria japonica (L.f.) Miq. var. silvestrii (Pamp.) Friis et Wilmot-Dear
 日本、朝鮮、中国原産。中国名は赤麻 chi ma 。古くはカラムシ、ヤブマオ等と同様に衣服などの植物繊維の材料とされた。
 多年草、高さ50~100㎝ 。茎は叢生し、木質化しない。茎や葉柄が赤色を帯びる。葉は対生し、3脈があり、卵円形で長さ約10~15㎝。葉先が大きく3裂し、中央が尾状に長く尖るのが特徴である。葉縁は重鋸歯。雌雄同株。単性花。雌花序は茎の上部につき、雌花が集まって赤色を帯びた球形になり、花軸に並ぶ。雌花は2個の花被片が合着して筒になり、痩果を包む。雄花序は下部の葉脇につき、淡黄白色。雄花は花被片4個、雄しべ4個をもつ。有性生殖の普通の2倍体と無性生殖(無融合生殖)による3倍体がある。全国的に分布するものは3倍体が多く、雄花も退化していることが多い。2n=28,42。花期は7~9月。
※Flora of China などではBoehmeria tricuspisを別種としている。ほとんど同じ。
【別種とするFlora of ChinaのBoehmeria silvestrii の解説】赤麻 chi ma
 多年草又は亜低木、単立又は少数分枝し、長さ0.6~1m。茎上部と小枝にはまばらに小剛毛がある。雌雄異株又は雌雄同株。葉は対生、大きさは異なり又はほぼ同じ。托葉は披針形、長さ5~7㎜。葉柄は長さ1.5~4(~8)㎝、まばらに小剛毛がある。茎中間の葉身は5角形又は円状卵形、長さ5~8(~13)㎝×幅4.8~7.5(~13)㎝, 薄い草質、2次脈は中脈の各側に1~3本、両面はまばらに小剛毛があるか又は下面がときに無毛、基部は広楔形~類切形、先はしばしば3又は5裂、尖頭形、ときに尾形。上部の葉身は次第に小さくなり、基部は広楔形~円形、縁は歯が8~10個、上部で次第に大きくなり、先は尾形又は不明瞭な3尖頭。団集花序は腋生、緩い不分枝の穂状花序状の花枝につく。雄性又は両性の花序は下部の葉腋につき、雌花序は上部の葉腋につき、長さ4~11(~20)㎝。雄花は4数性、ほぼ無柄。花被片は舟形~楕円形、長さ約1.5㎜、まばらに小剛毛 があり、中間まで合着する。未発達の胚珠は楕円形、長さ約0.8㎜。果期の花被は菱状倒卵形、扁平、長さ約1.5㎜、平滑、肩の上に小剛毛があり、基部は楔形又は柄があり、先には短い首があり、2歯がある、花期は6~8月。果期は9~11月。
【別種とするFlora of ChinaのBoehmeria tricuspisの解説】八角麻 ba jiao ma
 多年草又は亜低木。茎は1本又は少数分枝し、高さ0.6~1m、茎の上部と小枝にはまばらに小剛毛がある。雌雄異株又は雌雄同株。葉は対生、大きさは異なり又はほぼ同じ。托葉は披針形、長さ5~7㎜。葉柄は長さ1.5~4(~8)㎝、まばらに小剛毛がある。中間の葉身は5角形又は円状卵形、長さ 5~8(~13)㎝×幅4.8~7.5(~13)㎝、薄い草質、2次脈は1~3対、両面ともまばらに小剛毛があるか又は下面がときに無毛、基部は広楔形又は類切形、先はしばしば、3又は5尖頭(cuspidate)、ときに尾状。上部の葉身は次第に小さくなり、葉の基部は広楔形又は類円形、葉縁には8~10歯があり、小歯は上部で次第に大きくなり、葉先は尾状又は不明瞭な3尖頭。団集花序(glomerule)は腋生の緩い、不分枝の穂状花序状の花枝につく。雄性又は両性の花序は下部に腋生し、雌性の花序は上部に腋生し、長さ4~11(20)㎝。雄花は4数性、ほぼ無柄。花被片は舟形~楕円形、長さ1.5㎜、まばらに小剛毛があり、中間まで合着する。未発達の胚珠は楕円形、長さ約0.8㎜。果時の花被は菱状倒卵形、扁平、長さ約1.5㎜、平滑、肩の上に小剛毛があり、基部は楔形又は有柄、先には2歯のある短い首をもつ。花期は6~8月。果期は9~11月。

18 Boehmeria spicata (Thunb.) Thunb.  コアカソ 小赤麻
  synonym Boehmeria japonica (L.f.) Miq. var. tenera (Blume) Friis et Wilmot-Dear
 日本、朝鮮、中国、モンゴル原産。中国名は小赤麻 xiao chi ma。
 小低木、高さ0.5~3m。茎は木質化し、茎や葉柄が赤色を帯びる。葉は長さ4~8㎝の菱状卵形~楕円形で、先が尾状にのび、基部はやや楔形で、縁に鋭い鋸歯がある。鋸歯の山の数は10対以下。雌雄同株。雌花序は赤色を帯び、茎上部の葉腋につく。雄花序は黄白色、雌花序より下の葉腋につく。有性生殖の2倍体と無性生殖の3倍体がある。有性生殖の2倍体は葉が小形のことが多い。無性生殖の3倍体には普通、雄花序がない。雌花は2個の花被片が合着して花被筒となり痩果を包み、多数集まって球形の集合果となる。花被筒に包まれた痩果は長さ1.6~1.8㎜。痩果は長さ0.9~1.2㎜、淡褐色。2n=28,42。花期は8~10月。

18-1 Boehmeria spicata (Thunb.) Thunb. var. microphylla Nakai ex Satake  コバノコアカソ
 有性生殖型のコアカソ。葉が小さい。葉は長さ1.5~3㎝。

19 Boehmeria splitgerbera Koidz.  ラセイタソウ 羅背板草
  synonym Boehmeria biloba Wedd.
 日本固有種(東北地方~和歌山県の太平洋岸)。海岸の岩場に生える。2倍体有性生殖種。和名は葉の表面の質が毛織物のラシャ(ポルトガル語でRaxeta)に似ていることから。
 多年草、高さ0.3~1m。葉は対生、葉身は長さ6~15㎝、広卵状楕円形~倒卵状円形、葉の先付近でしばしば、2裂又は3裂し(ラセイタ耳状突起)、歪んだ形のものも多い。葉質は粗剛.、厚みがあり、特に葉脈が深く窪み、葉の表面が著しく凸凹になるのが特徴。葉の鋸歯は微細、.片側40個以上つく。葉上面の突出部分には、所々に短毛があり、下面には全体に短い白毛が密生し、主脈上の毛に基部の膨らんだ、鎌形の毛が見られる(これを雑種起源植物のマーカーとして、使用した研究もおこなわれている)。花序は葉の間からわずかに頭を出す程度で短い。花期は7~9月。

20 Boehmeria tosaensis Miyazaki & H.Ohba リュウノヤブマオ
  *Plants of the World OnlineではBoehmeria holosericeaのsynonym
 日本固有種(四国)。
 リュウノヤブマオは形態の類似から Satake (1936) により山口県熊毛郡麻里府村馬嶋から記載されたニオウヤブマオB. gigantea Satakeに近縁であると考えられる。 両種とも雄花序をもつが、リュウノヤ ブマオはニオウヤブマオに較べて、全体に毛 が少なく、葉柄や葉裏面の主脈上に短絹毛が密生せず、葉は質が薄く、大きさもひとまわ り小さく(葉身はニオウヤブマオの22~26㎝に対し、14~20㎝)、基部は切形~円形状切形(ニオウヤブマオでは浅い心形)、先は長尖鋭形になる。さらに雄花序は長さ1.5~2㎜とニオウヤブマオ(長さ5㎜)の 1/3以下であるなどの違いが認められる。
 多年草、茎は高さ1~1.5m、幅7~10㎜、直立、丸く、帯褐色、まばらに軟毛がある。葉は茎の下部では少なくとも対生、草質、葉柄がある。葉柄は長さ3~12㎝、まばらに微細な軟毛があり、帯褐色。葉身は広卵形~卵形、先は長い尖鋭形、基部は切形~円状切形、長さ14~20㎝×幅10~15㎝、上面は平滑、明るい緑色、まばらに軟毛がある。下面は、密に斜上する帯褐色の毛がある中脈と主な側脈を除いて無毛。葉縁は粗い円鋸歯、片側に歯が15~20個あり、歯は均等で、三角形、ほとんど単鋸歯まれに、大きな葉の上側の縁は重鋸歯。花序は腋生、細く、葉より短く、長さ8~12㎝。雌花序は単純な穂状花序、多数の団集花序が鎖状につく。雄花序は茎の下部につき、円錐花序、枝は8~10本、長さ4~5㎝、団集花序は幅2~3㎜。苞は狭披針形、長さ1.5~2㎜×幅約1㎜。花期は7~8月。2n = 42.。

21 Boehmeria zollingeriana Wedd
 中国、台湾、インド、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、インドネシア原産。中国名は帚序苎麻 zhou xu zhu ma 。
21-1 Boehmeria zollingeriana var. blinii (H.Lev.) C.J.Chen  ナガバヒメマオ
  synonym Boehmeria blinii H.Lev.
  synonym Boehmeria zollingeriana Wedd. var. podocarpa (W.T.Wang) W.T.Wang et C.J.Chen
  synonym Boehmeria zollingeriana auct. non Wedd. 
  synonym Boehmeria wattersii (Hance) B.L.Shih et Yuen P.Yang
  synonym Boehmeria blinii H.Lev. var. podocarpa W.T.Wang
 台湾に分布。中国名は柄果苎麻 bing guo zhu ma 。英名はZollinger false nettle.

22 Boehmeria yaeyamensis Hatus.  ヤエヤマラセイタソウ
 日本固有種(南西諸島)
オオバコアカソ Boehmeria gracilis × spicata

23 Boehmeria gracilis C.H.Wright x B. spicata (Thunb.) Thunb.  オオバコアカソ
 コアカソとクサコアカソの交雑起源と推定される倍数体無融合生殖 種. シイ・カシ帯~ブナ帯に普通

カラムシ属(Boehmeria)検索表 (参考4から抜粋し、追補)

A. 葉は互生(カラムシ亜属)。
 B. 葉柄の毛は開出,茎下部の葉も葉裏は雪白。葉基部は円形。
ナンパンカラムシ B. nivea
 B. 葉柄の毛は斜上, 葉基部はくさび形。
  C. 花序付近の葉は裏面に白色綿毛あり、茎下部の葉の裏は淡緑色。
クサマオ B. nivea subsp. nipononive
  C. 花序付近の葉にも裏面に白色綿毛がない。
アオカラムシ B. nivea var.concolor
A. 葉は対生(ヤブマオ亜属)。
 B. 葉質粗剛.、鋸歯は微細,片側40以上。しばしば2裂葉。有性生殖種。
ラセイタソウ B. splitgerbera
 B. 葉の鋸歯は片側40以下。
  C. 葉の鋸歯は片側17以上,先の方まで粗大化しない。普通、単鋸歯だけ。
   D. 葉は厚く、卵円形~円形。全体にビロード状の短毛がある。
    E. 高さは普通1.5m以下。稔性の雄花序がある2倍体。
ニオウヤブマオ B. holosericea
    E. 高さは普通1.5m以上。3倍体。
     F. 普通、雄花序がない。小円鋸歯。
      G. 葉先が尾状鋭尖頭でない。鋸歯が普通、片側25以下
タンナヤブマオ B. quelpaertensis
      G. 葉先が尾状鋭尖頭である。
ケナガバヤブマオ B. hirtella
     F. 普通、雄花序があるが花粉が無い。鋸歯が鋭い。
ゲンカイヤブマオ B. nakashimae
   D. 葉は厚く.楕円形~広卵形。葉裏主脈に粗毛と細毛がある、
    ときにラセイタ耳状突起を出す。
    ラセイタソウを推定祖先種とする雑種起源の倍数体。
ハマヤブマオ B.arenicola
    葉形が楕円状被針~挟卵形のものは.
ウスパラセイタソウ B. tenuifolia
   D. 葉は厚く.卵形。葉裏主脈に方向不定の細毛密生。
ツクシヤブマオ B. kiusiana
    E. ときに重鋸歯を示す。
ツクシヤブマオ×ヤブマオ? ツクシヤブマオ扱い
    E. まれにラセイタ耳状突起がある。
ツクシヤフマオ×ラセイタソウ?
トウカイヤブマオ(矢原仮称) B. sp.
   D. 葉はやや硬く楕円状被針形,葉裏主脈の毛は疎。花穂軸の毛
    は密。ときにラセイタ耳状突起がある。
    ラセイタソウとコアカソの雑種起源の倍数体。
コヤブマオ B. minor
   D. 葉は薄く,綿状長楕円形~長楕円形。
    葉裏主脈に短毛が疎らに伏すか斜上。
    日本には無性生殖型だけ。
ナガパヤブマオ B. sieboldiana
  C. 葉の鋸歯は片側17以下。
   D. 葉の先の方の鋸歯は粗大化。
    E. 葉の鋸歯は欠刻化,重鋸歯化を示す。
        F. 葉裏主脈に粗毛と刺毛がある。
      ときにラセイタ耳状突起を出す。
      G. 葉は大型扇円形, 基部は切形~浅心形。
       葉裏主脈の粗毛は開出. 弓曲。
       ラセイタソウとメヤフマオを推定祖先種とする
       雑種起源の倍数体,
カタバヤブマオ B. dura
      G. 葉は卵円形。葉裏主脈の粗毛は斜上。
       ラセイタソウ×ヤブマオの雑種。
トウゴクヤブマオ(矢原仮称)s B. biloba×japonoca
        F.葉裏主脈には同質の毛がある。
      G. 花穂軸の毛は密生,果実の先端付近の毛はめだって長い。
          H. 葉は明らかに3裂状,茎上部の若い葉も3裂状。
           葉裏主脈には方向不定の細毛を密生。アカソと
           ヤブマオを推定祖先種とする雑種起源の倍数体。
オオメヤブマオ B. maximowiczii
          H.葉の3裂状は明瞭~不明瞭。葉裏主脈の毛は
        開出。アカソとヤブマオを推定
        祖先種とする雑種起源の倍数休?
メヤブマオ B. platanifolia
          H.葉は重鋸歯の少ないものから欠刻状重鋸歯の
        著しいものまで多形。葉裏主脈は短毛斜上。
        実体のやや曖昧な.多くの変異を包含する倍
        数体。
ヤブマオ B. japonica
      G.花穂軸の毛は疎ら.果実の先端付近の毛は目立
       たない。葉の3裂状が明瞭~不明瞭
       無性生殖型。
ハコネアカソ(仮称)B. sp.
          ※日本海側に分布するアカソ B.sylvestriiに
          類似する。箱根に分布。
    E.葉はほとんど重鋸歯化せず.鋸歯はよく伸びて尖る。
     葉裏主脈の毛は開出。クサコアカソとヤブマオを
     推定祖先種とする雑種起源の倍数休?分布量は多い。
サガミヤブマオ(仮称) B. sp.
   D. 葉の鋸歯は先の方まで粗大化せず.重鋸歯化を示す。
    葉は円形。葉裏主脈の毛は開出。重鋸歯が目立たず、
    一見ハマヤブマオに似る。分布量は少ない。
マンマルヤブマオ(仮称) B. sp.
   D. 葉の鋸歯は先の方まで粗大化せず.単鋸歯。花穂軸
    の毛は疎~やや疎.果実の先端付近の毛は目立たな
    い。
    E.茎は木質(低木)。葉の片側の鋸歯5~10。葉の基部
     は鋭いくさび型。花穂軸の毛は伏す。有性生殖型
     と無性生殖型(倍数体)がある。有性生殖型は雄花
     序を出し,正常な花粉をつくり,葉は小形の傾向
     がある。無性生殖型はふつう雄花序を出さない。
     開花期7月初旬~8月初旬。  無性生殖型。
コアカソ B. spicata
                  有性生殖型。
コパノコアカソ B.spicata var. microphylla
    E. 茎の下部は木質化.冬芽が地上にできる。葉の片側
     の鋸歯9~12.葉の基部のくさび型は鋭くない。花穂
     軸の毛は立つ傾向。雄花序を出さない。
     コアカソとクサコアカソの雑種。
オオバコアカソ B. gracilis×spicata
    E. 茎は木質ではない。葉の片側の鋸歯11~16。葉の基
     部は広いくさび型~円形。花穂軸hの毛は立つ。有性
     生殖型と無性生殖型(倍数体)がある。無性生殖型も
     ふつう雄花序を出すが花は成熟しない。花が聞くま
     でどちらの型か外形で識別できないが,有性生殖型
     が小型の傾向。開花期7月下旬~8月下旬。
クサコアカソ B.gracilis

※ 1) 検索表中の「ラセイタ耳状突起」とは.ラセイタソウの2裂葉の性質が遺伝され.葉の上部に角状の突起を生ずるものがあるので.その角を表現するための造語である。
※ 2) 各種類のシルエット図の傍に.葉裏主脈上に生える毛の状況を.ルーペで見た感じで書き添えてある。
※3) コアカソの有性生殖型をコパノコアカソとする説を採った。タイプ標本には花序がないので問題はあるが,有性生殖型は葉が小さい傾向があることは確かであり.タイプロカリテイの伊豆天城で有性生殖型の生育を確認できたからである。
※ 葉裏主脈の毛の状況  
 ① 多細胞の毛根が隆起,剛毛状(ラセイタソウおよびその雑種起源種)  
 ②開出毛(メヤブマオ,サガミヤブマオ,マンマルヤブマオ,クサコアカソ)  
 ③斜上毛(ヤブマオ , コアカソ)  
 ④上向伏毛(ナガバヤブマオ)  
 ⑤方向不定~開出細毛密生(オオメヤプマオ,ツクシヤブマオ)

参考

1) Flora of China
 Boehmeria  
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=104157
2)Boehmeria minor Satake | Plants of the World Online | Kew Science
 Boehmeria minor Satake  
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:850676-1
 Boehmeria pachystachya Satake  
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:850700-1
3)GRIN
 Boehmeria  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1538
4) Flora Kanagawa May 31. 1997 No.44 神奈川県植物誌調査会ニュース 第44号
 ヤブマオ属をどう扱うか p481  
http://flora-kanagawa2.sakura.ne.jp/fk/fk44.pdf
5) [PDF]矢原徹ー. 新種ゲンカイヤブマオについて - 植物研究雑誌
 植物研究雑誌 第58巻 第3号 昭和58年3月 p82
 新種ゲンカイヤブマオについて  
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_058_82_89.pdf
6) Studies on the Boehmeria from Kanagawa Prefecture / 神奈川 ...
 Bull. Kanagawa Pref. Mus., No. 19, March 1990
 神奈川県産ヤブマオ属の検討  
http://nh.kanagawa-museum.jp/files/data/pdf/bulletin/19/bull19_75-88_kigawa.pdf
7)[PDF]3.4 維管束植物 - 沖縄県
 ニオウヤブマオ  
https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/shizen/hogo/documents/ikansokusyokubutsu.pdf
8)植物研究雑誌 14(8): 508-514(1938)
 佐竹義輔 : 九州産ヤブマオ属の種類
 解説のある種 ヤブマオモドキ、ハカタヤブマオ、ケナガヤブマオ  
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_014_508_514.pdf
9) 川崎市少年科学館紀要(4):1-6(1993)
 川崎市北部周辺のヤブマオ類  
http://www.nature-kawasaki.jp/research/kiyou/kiyou4/kiyou4-1.pdf