きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 ウスヒラタケ  薄平茸
中 国 名 肺形侧耳fei xing ce er
英  名 lung oyster mushroom
学  名 mate(Fr.) Quél..
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ハラタケ亜綱 ハラタケ目(Agaricales)
科  属 ヒラタケ科  Pleurotaceae  ヒラタケ属
 寒い季節に発生するヒラタケに似るが、発生が寒期を除いた春~秋(9月頃までといわれている)であり、小型で肉が薄く、傘の色が白色に近い。交配試験によりヒラタケと同種とする見解もあったが、交配できないとされ、形態学的にも、生態学的にも異なり、現在ではDNA系統解析などにより別種とされている。
 世界に広く分布し、広葉樹の枯木、倒木、落ち枝などに発生する。傘は直径(2)4~8(12)㎝、初期に扁半球形から後に扁平になり、倒卵形~腎形~類扇形~近円形、肺形ともいわれ、白色~灰白色~灰黄色~淡黄褐色、平滑、縁は幼時、内巻き、後に波打つ。柄は無いか未発達、ときに柄があることもあり、長さ0.5~1.5(7)㎝、幅4~7(15)㎜、偏心生~側生、中空~髄状。ひだは垂生、密~やや疎、幅2~4㎜、初め白色、古くなるとクリーム色~レモン色を帯び、細かい筋がある。肉は白色、傘の基部近くは厚く、傘の中央部の厚さ1~3㎜程度、無臭~やや紛臭、味は温和。担子器は長さ27~35µm、幅6~7µm、長棍棒形、4胞子性。胞子紋は帯白色~帯灰色~帯紫色。胞子は無色、長さ6~10µm、幅2.5~5µm、類円柱形、平滑。縁シスチジアは稀、長さ15~22.5µm、幅5~7.5µm、円柱形~棍棒形、まれに、先端に1~2個のとめ針状の針状小突起がある。側シスチジアは無い。肉の菌糸は1菌糸型。KOHにより傘表面オレンジ色に変色する。
 ヒラタケPleurotus ostreatus は世界に広く分布し、oyster mushroomといわれ、晩秋~早春に発生する。傘は直径5~15(20)㎝、饅頭形~貝殻形~半円形の杯状、縁部は内巻きする。背面は平滑、吸水性があり、幼時には黒灰色、成長すると青灰色~灰褐色~灰白色。柄は側着~偏心生、長さ1~3㎝、幅1~2.5㎝、短い逆棍棒形、中実、白色、基部に白色の軟毛が密生する。ひだはやや密につき、長く垂生し、白色~灰白色。肉は白色、軟質、無味、温和な臭い。胞子紋は淡ピンク~淡紫色。胞子は長さ7.5~11µm、幅3~4µmの円柱形、平滑。坦子器は4胞子性、ときに1~2胞子性が混じる。シスチジアは縁のみ、長さ18~42µm、幅4~11µmの棍棒形~紡錘形、先端に留針状突起がある。菌糸は1菌糸型、厚壁。
 ツキヨタケOmphalotus guepiniformis は夏~秋に発生し、傘は暗褐色~紫褐色、表面にはロウ状の光沢がある。ひだは白色で、発光性がある。柄は太く、長さ1.5~2.5㎝、幅1.5~3㎝、柄を裂くと普通、黒色のシミが確認できるが、若い子実体などでは黒いシミが無い個体もある。柄の上部に褐色のつばがある。毒性が強い。
ウスヒラタケ
ウスヒラタケ傘の背
ウスヒラタケひだ
発生時期 春~秋(9月頃まで)
大 き さ 中型~大型、直径2~12㎝
栄養摂取 白色腐生菌
発生場所 広葉樹の枯木
分  布 世界に広く分布
食  毒 可食
撮  影 豊橋市 15.7.15
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