和名は乾燥すると丁字のような臭いがすることから。
傘は直径3~8㎝、饅頭形~中央が窪む饅頭形~浅い漏斗形、縁は内巻き、湿ると弱い粘性があり、淡褐色~黄褐色~暗褐色の環紋が中央ほど濃く、明瞭。柄は長さ3~7㎝、幅0.4~1㎝、円柱形~下部がやや太く、中実~中空、色は淡褐色、基部の淡褐色の軟毛が密生する。ひだは密につき、直生~垂生、類白色、叉状分岐があり、傷つくとゆっくり褐色に変色する。肉は類白色、傷つけると白汁を出し、弱い渋味と辛味があるか又は無く、無臭。胞子紋は白色。胞子は長さ7.5~8.5µm、幅6~7µmの広卵形~惰円形、刺状突起と不完全網目がある。縁シスチジアは長さ26~48µm、幅5~12µm、棍棒形~円柱形~紡錘形、先端が伸びる。
ニオイワチチタケはカレーのような臭いがする。傘は直径2~4.5㎝、色は淡褐色~濃褐色の濃淡がある蛇の目状の環紋がある。柄は髄状~中空、平滑~粉状、赤褐色の粉状、縦の小じわがあり、柄の基部に黄褐色の毛が密生する。ひだは密につき、垂生、淡肉色、傷つくとやや褐色になり、叉状分岐する。肉は淡肉色、無味、カレーに似た臭いがあり、傷つくと出る乳液は白色、変色しない。胞子紋はクリーム色。
ハツタケは針葉樹の松林に発生し、 傘は直径4~10㎝、湿ったと黄に弱い粘性があり、濃淡による環紋がある。乳液は暗赤色、徐々に青緑色になる。胞子紋は淡クリーム色。