学名はLactarius lividatus とされる見解が出されたが、まだLactarius hatsudakeが一般的である。
傘は直径4~10㎝、中央が窪み、縁が内巻き、饅頭形~扁平~杯形、表面は湿ったと黄に弱い粘性があり、色は淡紅褐色~淡紫褐色~淡黄褐色などの濃淡による環紋がある。傷は青緑色のしみ状になる。傘の上表皮は表層がゼラチン化する。柄は長さ2~6㎝、幅1~3㎝、円柱形~下部がやや太くなり、髄状~中空、平滑~粉状、傘と同色。ひだは直生~やや垂生、肉色~帯ワイン色。肉は白色、無味、無臭。傘や柄や肉を傷つけると暗赤色の乳液(=チチタケ属の特徴)が出て、徐々に青緑色になる。胞子紋は淡クリーム色。胞子は無色、長さ7~10µm、幅6~7µmの惰円形、隆起状網目があり、わずかに細粒もあり、アミロイド性(ベニタケ科の特徴)。縁シスチジアは長さ49~68µm、幅6~8µm、紡錘形。側シスチジアは同形で大きい。菌糸はクランプを欠く。
アカハツはやや赤色を帯び、ひだが橙色~橙黄色。肉が帯橙黄色。乳液は橙色、青緑色に変色。胞子紋は淡クリーム色。
ウズハツは縁が強く内巻きし、乳液は白色、紫色に変色。胞子紋は乳白色。
キチチタケは乳液が白色、黄色に変色。胞子紋はクリーム色。
ニオイワチチタケは広葉樹林に発生する。傘の環紋が濃淡状。乳液は淡白色、変色しない。胞子紋はクリーム色。
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