従来、ベニタケ科はベニタケ属 Russula とチチタケ属 Lactarius であったが、最近の分子系統解析研究により、ベニタケ属 Russula、カラハツタケ属
Lactarius、チチタケ属 Lactifluus、マルチフルカ属Multifurcaに細分化された。
傘は黄褐色~橙褐色、直径3.5~12㎝、中央部が窪む饅頭形~浅皿形~漏斗形、表面は乾燥し、ビロード状~
微粉状。柄は長さ4~12㎝、幅1~2.5㎝、円柱形~下部やや太く又は細く、髄状、傘と同色~淡色。ひだは密につき、直生~垂生、類白色~淡黄色、傷がつくと乳白色の汁を出し、褐色のシミのようになる。肉は硬く、帯白色~褐色を帯び、傷がつくと乳白色の汁が出て褐色に変色し、やや渋味があり、無臭、乾燥すると独特の匂いがあり、食べるとコクがある。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ8.5~10.5µm、幅7.5~9µmの類球形、粗い隆起した網目がある。縁シスチジアと側シスチジアは同形、同大、長さ22~112µm、幅5~12µm、槍状、厚壁。傘シスチジアは長さ20~60µm、幅3~7µm、針状~棒状。
キチチタケ Lactarius chrysorrheus は傘が黄褐色~橙黄色、ひだが傷つくと白汁が出て、すぐ黄色の汁になる。