ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
| 分類 | 被子植物(Angiosperm)-基部被子植物群(Basal angiosperms)-モクレン類(magnoliids)-コショウ目(Piperales) |
| 分布 | 熱帯から温帯にかけて世界に8属約450種が分布し、日本にはウマノスズクサ属、カンアオイ属が自生する。 |
| 特徴 | 多年草の草本または低木、まれにつる植物、亜低木 、中高木。つる性で花が左右相称のウマノスズクサ類と茎が地を這うカンアオイ類の2つに大別される。根、茎、葉に油細胞がある。葉は互生し、托葉は無く、普通、有柄。葉身は単葉、普通、網状脈、ときに、3~5の掌状脈、普通、全縁、まれに3~5裂する。花序は頂生又は腋生、総状花序、集散花序、散房花序、花が単生。花は両性、左右相称又は放射相称。花被は普通、1輪の花弁状(サルマ属では2輪、外輪は萼片状、内輪は花弁状)、多くの種は筒部に合着し、円筒形~鐘形~類球形、拡大部は回転し、つぼ形~円筒形~舌形、1~3裂する。裂片は敷石状。雄しべは6~12個、1~2列に並ぶ。花糸は子房に合着する(カンアオイ属)。花糸が花柱に合着し(トッテア属)、分離した葯をもつ。花糸と葯のすべてが花糸に合着し、ずい柱(gynostemium )を形成する(ウマノスズクサ属)。葯は2室、縦に裂開する。子房は上位~下位、6室(トッテア属では4室)。心皮は基部だけ合着又は全体に融着。胚珠は多数、倒生、普通、1~2列につく。側膜胎座。花柱は分離又は合着し、柱は3又は6個に分裂(トッテア属では5~20分裂)する。果実は肉質又は乾質の蒴果、まれに角果形(siliquiform)又は袋果(follicular)。種子は多数、種皮はやや硬いか又は皮殻質。胚乳は豊富、肉質。胚は小さい。 |
| 栽培 | 科名は「分娩に最高の」を意味し、薬草として用いられる。花の形に特徴があるため、観賞用としてよく栽培されている。ジャコウアゲハやギフチョウなどの食草としても有名である。 |
| ウマノスズクサ属 | ウマノスズクサ | Aristlochia debilis Sieb. et Zucc. |
| タンザワウマノスズクサ | Aristolochia tanzawana (Kigawa) Watan. -Toma et Ohi-Toma. | |
| カンアオイ属 | イワタカンアオイ | Asarum kurosawae Sugim |
| カンアオイ | Asarum nipponicum F.Maek. var. nipponicum | |
| スズカカンアオイ | Asarum rigescens F.Maek. var. brachypodion T.Sugaw | |
| ゼニバサイシン | Asarum takaoi F.Maek. var. hisauchii (F.Maek.) F.Maek. | |
| ヒメカンアオイ | Asarum takaoi F.Maek. var. takaoi. | |
| フタバアオイ | Asarum caulescens Maxim. |