タヌキモ科 Lentibulariaceae

分類 被子植物(Angiosperm)-真正双子葉類(Eudicots)-コア真正双子葉類(Core eudicots)-キク上群(Superasterids)-キク類(Asterids)-シソ類(Lamiids)-シソ目(Lamiales)
  【タヌキモの属】
ゲンリセア属Genlisea、[Isoloba]、ムシトリスミレ属Pinguicula、タヌキモ属(ビオブラリア属とポリポンフォリックス属は含められた)Utricularia、[Vesiculina]
分布 世界中に約3属(タヌキモ属、ゲンリセア属、ムシトリスミレ属)約 260種が分布し、日本には2属(タヌキモ属、ムシトリスミレ属)14種が自生する。食虫植物としては最大の仲間で、その中でもタヌキモ属は最大である。
特徴 多年草又は1年草。池や沼などの水面に浮遊するか、湿地に生えるものが多い。食虫性(carnivorous)又は地上性(terrestrial)、着生(epiphytic)、水生(aquatic)。根は有又は無。茎はしばしば根茎、仮根(rhizoid)、匍匐枝(stolon)に変化し、まれにそれらの上に、又はタヌキモ属(では葉の上に、トラップ(嚢)があり、ムシトリスミレ属では欠く。托葉は無い。葉は互生又は基部のロゼットにつき、単葉又は様々に分裂する。花序は普通、総状花序又は単生の花に減じ、花序柄は直立~巻きつく。花はほぼ左右相称。萼は2~5浅裂又は深裂し、裂片は覆瓦状、宿存性。花冠は合生花弁、筒部は短く、拡大部は2唇形又は等しく5裂。下唇は全縁又は 2~3(~6)裂し、裂片は覆瓦状。上唇は全縁又は2~3裂し、距は錐状、円筒形、円錐形又は嚢状。雄しべは2個、花冠筒部の基部につき、花冠の内にあって突き出ない。花糸は線形、短く、曲がるか又は直線状。葯は背着、楕円形。葯室は2個、開出又は合流又はときに分離し、結合点から分かれる。仮雄しべは無い。花盤は無い。心皮は2個、合着する。子房は上位、1室、胎座は独立中央胎座又は基底胎座。胚珠は2個~多数、倒生胚珠、ときに胎座に沈み込む。花柱は1個又は欠く。柱頭は2唇形、上唇は縮小又は退化する。果実は普通、蒴果、胞背裂開~横裂~まれに非裂開。種子は蒴に少数~多数、又はまれに1個、小さく、胚乳は無い。
タヌキモ属 ホザキノミミカキグサ Utricularia caerulea L.
ミミカキグサ Utricularia bifida L.
ムラサキミミカキグサ Utricularia uliginosa Vahl