ウンシュウミカン 温州蜜柑

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Flora of Mikawa

ミカン科 Rutaceae ミカン属

別 名 ミカン
英 名 Satsuma mandarin , Satsuma orange
学 名 Citrus × unshiu (Tanaka ex Swingle) Marcow.

 synonym Citrus × aurantium f. deliciosa (Ten.) M.Hiroe

 synonym Citrus reticulata subsp. unshiu (Tanaka ex Swingle) D.Rivera, Obón, De la Torre & A.Barber

ウンシュウミカン蕾
ウンシュウミカンの花
ウンシュウミカンの花2
ウンシュウミカン花後
ウンシュウミカンの幹
ウンシュウミカン
ウンシュウミカン萼
ウンシュウミカン葉
ウンシュウミカン葉裏
花 期 5月
高 さ 2~2.5m
生活型 常緑低木
生育場所 栽培種
分 布 在来種(栽培種) 本州(関東以西)、四国、九州
撮 影 蒲郡市  21.5.18(花) 
ウンシュウミカン(温州蜜柑)は中国の温州にちなんでウンシュウミカンと名付けられたが、鹿児島県長島町が原産地である。
 親はキシュウミカン[雌]×クネンボ[雄]とされていたが、最近のゲノム解析研究により、クネンボもキシュウミカンの子であり、キシュウミカンが2世代にわたって交配された結果、ウンシュウミカンが生まれたことが解明された(2018農業技術10大ニュース)。2018年の県別の収穫量は和歌山県(1 位  20.11 % ) , 静岡県(2 位  14.8 % ) , 愛媛県(3 位  14.67 % ) 熊本県(4 位  11.68 % ) , 長崎県(5 位  6.42 % ) , 佐賀県(6 位  6.27 % ) , 愛知県(7 位  3.8 % ) , 広島県(8 位  3.06 % ) , 福岡県(9 位  2.61 % ) , 三重県(10 位  2.31 % ) であり、愛知県内では蒲郡市や知多半島で栽培が多い。柑橘類の分類ではマンダリン(Citrus reticulata)の一種とされ、英語ではSatsuma mandarin , Satsuma orangeと呼ばれる。多数の品種がある。
品種) ニュー日南 , パーソンブラウン , ひめのか , みえ紀南1号 , もちまる宮川(持丸宮川) , 愛媛中生 , 伊木刀 , 河井温州 , 岩崎早生 , 紀の国温州 , 紀宝早生 , 久能温州 , 宮川早生 , 宮本早生 , 興津早生(興津二号) , 金柑子(きんこうじ) , 原口早生 , 古田温州 , 向山温州 , 今村温州 , 今村九号 , 佐世保(させぼ) , 崎久保早生 , 三保早生(興津1号) , 山下紅早生 , 山本温州 , 寿太郎温州 , 秋の姫 , 十万温州 , 小田原紅早生 , 上野早生 , 瀬戸温州 , 盛田温州 , 西南のひかり , 青島温州 , 石地 , 川田温州 , 大浦早生 , 大津五号 , 大津四号 , 大分早生 , 田口早生 , 藤中温州 , 南柑4号 , 南柑二十号 , 日浦早生 , 日南の姫 , 日南一号 , 日南早生 , 白川温州 , 肥のあか , 肥のあけぼの , 尾崎 , 木村早生 , 由良早生 , 林温州

ミカン属

 family Rutaceae - genus Citrus

 低木又は小高木、常緑、まれに落葉。若い枝は、しばしば、平らで角(かど)がある。普通、腋に単生(まれに双性)の刺がある。葉は1小葉、まれに3小葉又は単葉。葉柄は普通、関節があり、葉身の基部をもち、普通、翼が目立つ。葉身は類革質、~革質、密に透明な芳香のある油点をもち、縁は小円鋸歯又はまれに全縁。花は腋生、両性又は雌性、単生又は小さい密散花序につき、芳香がある。萼は杯形、萼片は3~5個、ほぼ無毛。花弁は(3~)4~ 5(~8)個、白色又は外側がピンク赤色、覆瓦状、厚い。雄しべは普通、花弁の数の4(~10)倍、分離又は基部が密着する。花盤は環状又は短く、蜜腺をもつ。子房は(3~)5~14(~18)室で、各室には2~8個またはそれ以上の胚珠がある。柱頭は大きい。果実は厚い果皮(rind)に囲まれたミカン状果(hesperidium)であり、果皮は外側の精油(essential oils)を含む色素層(pigmented layer)の外果皮(Flavedo)と内側の綿状の帯白色のアルベド(Alvedo=pith)からなる。果肉は中央に柱(column)があり、心皮(carpels)ごとに房=瓤嚢[じょうのう](sarcocarp segments)に区切られ、房内は多汁の砂瓤(fluid-filled vesicles:果肉の粒)で満たされ、種子は内側(柱側)に付着している。種皮は平滑またはうねがある。胚は1個から多数で、子葉と同様に乳白色、緑色、まれに黄色を帯び、発芽は地下子葉(hypogeous)。
 世界に約30種あり、アジアの東部~南部~南東部、オーストラリア、南西太平洋諸島に分布し、多数の栽培種が野生化している。

ミカン属の主な種と園芸品種

1 Citrus × aurantiifolia (Christm.) Swingle ライム
  synonym Citrus × lima Lunan
  synonym Citrus × lima Raf.
 栽培種。おそらく、シトロン(Citrus medica)とコブミカン(Citrus hystrix)との交配種。英名は Egyptian lime , Indian lime , Key lime , lime , Mexican lime , sour lime , West Indian lime 。中国名は来檬 lai meng。
 低木。小枝は多数、不規則、短い丈夫な刺がある。葉はわずかに硬く、短い明瞭な葉柄がある。葉身は広卵形~楕円形、長さ5~8㎝×幅2~4㎝、基部は円形、縁は小円鋸歯、先は鈍形でときに微突形。花序は花が約7個、稀に花が1個つく。萼は杯形、萼片は4又は5個。花弁は(4又は)5個、白色、長さ1~1.2㎝、質が厚い。雄しべは20~25個。子房は球形。花柱は短く、柱頭の長さとほぼ同長。柱頭は大きい。果実は緑色、黄色、球形~楕円形~倒卵形、普通、直径4~5㎝、平滑、明瞭な油腺をもち、先にパピラがある。果皮は薄く、果肉は9~12房をもち、非常に酸っぱい。種子は少数、卵形、種皮は平滑、子葉は乳白色。花期は4~5月。果期は9~12月。2n=18, 27。
品種) 'Bearrs' , 'Breegold' (F) , 'Everglade' , Indian lime (F) , 'Kagzi' , key lime , 'Mexican' , 'Paduk' (F) , 'Palmetto' , 'Persian Lime'(Lime) , 'Rangpur' , 'Yung'

2 Citrus × aurantium L. オレンジ
 栽培種。英名は bigarade , bitter orange , Seville orange , sour orange , Navel Orange , Blood Orange , Grapefruit。sweet ornge(Citrus sinensis). 中国名は酸橙 suan cheng。別名はビターオレンジ。別名はダイダイ(橙)。
 マンダリン(C. reticulata)とザボン=ポメロ(C. maxima)の交配又は戻し交配種(交配しさらにその親と交配)。
 小高木。枝には最大約8cm の棘がある。葉柄は倒卵形、長さ1~3cm×幅0.6~1.5 cm、基部は狭くなる。葉身は暗緑色、厚い。花序は総状花序、花は少数または単生する。花は完全花または雌しべのほぼ完全な退縮により雄花となる。芽は楕円形~ほぼ球形。萼片は4または5個。花弁は直径は2~3.5mm。雄しべは20~25個で、通常基部で束状に合着する。果実はオレンジ色~赤橙色、球形~扁球形、表面は粗い。果皮は厚く、ときに剥がれにくい。肉質果(sarcocarp)は10~13の房(segments)があり、袋=瓤嚢(じょうのう:segment membrane)で分かれ、酸味があり甘いが、ときに苦味がある。種子は多数で大きく、隆起がある。胚は単生または多数。子葉は乳白色。花期は4~5月、果期は9~12月。2n=18。
 2品種に分類される。
2-1 Citrus × aurantium f. aurantium サワーオレンジグループ

  synonym Citrus aurantium Sour Orange Group (original cross)
  synonym Citrus × sinensis (L.) Osbeck スイートオレンジ
  synonym Citrus aurantium var. sinensis L.
  synonym Citrus × macracantha Hassk.

  synonym Citrus × natsudaidai (Yu.Tanaka) Hayata ナツミカン

  synonym Citrus × anonyma Yu.Tanaka
  synonym Citrus × asahikan Tanaka
  synonym Citrus × aurantium subf. banyu (Hayata) M.Hiroe

  synonym Citrus × aurantium subf. benikawa (Yu.Tanaka) M.Hiroe

  synonym Citrus × pseudogulgul Shirai オニユズ
  synonym Citrus × iyo Tanaka イヨカン
  synonym Citrus × medioglobosa Yu.Tanaka ナルト
  synonym Citrus × nobilis Lour. クネンボ
  synonym Citrus × paradisi Macfad. グレープフルーツ
  synonym Citrus × pseudogulgul Shirai オニユズ
  synonym Citrus × reshni (Engl.) Tanaka レシュニ

  synonym Citrus × taiwanica Tanaka & Shimada ナンショウダイダイ

  synonym Citrus × tangelo J.W.Ingram & H.E.Moore タンジェロ
  synonym Citrus × truncata Tanaka カイコウカン 海紅柑
  synonym Citrus × yatsushiro Tanaka ヤツシロ
 サワーオレンジは雄親のマンダリン(C. reticulata)と雌親のポメロ=ザボン(C. maxima)の間の直接的なF1交雑種である。スイートオレンジ(C. × sinensis)は、古代のサワーオレンジを母親、ポンカンに近いマンダリンを父親とする交雑から生じたことが明らかにされている。世界中で栽培されているサワーオレンジの主要な39品種(セビリアオレンジなど)は、遺伝的にはほぼ同一のクローンであり、種子形成における無融合生殖(アポミクシス)や接ぎ木によって維持されてきた。
 サワーオレンジはビターオレンジともいい、酸味が強く香りがよい。別名はスダイダイ(酢橙)。
 小高木。枝は刺をもち、長さ約8㎝以下。葉柄は倒卵形、長さ1~3㎝×幅0.6~1.5㎝、基部は幅が狭い。葉身は暗緑色、質が厚い。花序は総状花序、少数の花をもつか、花が単生する。花は放射相称又は雌しべが完全に無く、雄性。芽は楕円形~類球形。萼片は4又は5個。花弁は直径2~3.5㎜。雄しべは20~25本、普通基部で合着して束になる。果実は橙色~帯赤色、球形~扁球形、表面は粗い。果皮は厚く、ときに取り去るのが難しく、果肉は10~13房、酸っぱいか又は甘く、ときに苦い。種子は多数、大きく、うねをもつ。胚は1個~多数、子葉は乳白色。果期は4~5月。果期は9~12月。2n=18。
品種) 'Aber's Narrowleaf'(F) , 'African' , 'Bahia' , ' Bigaradier Apepu' , 'Bittersweet'(F) , 'Bouquet'(F) , 'Bouquetier de Nice'(F) , 'Bouquetier de Nice A Fleurs Doubles' (d) , 'Brazilian' , 'Chinotto'(F)キノット , 'Daidai'ダイダイ , 'Goleta' , 'Gou-tou Cheng'(勾頭)(F) , 'Hamlin' , 'Kikudaidai(Citrus × canaliculata Y. Tanaka)' , 'Leather Head' , 'Mediterranean'(Willowleaf mandarin) , 'Oklawaha' , 'Paraguai' , 'Pursha'(F) , 'Rubidoux' , 'Seville'(F)セビリアオレンジ , 'Smooth Flat Seville'(F) , 'Standard' , 'Trabut' , 'Variegated'(Sour Seville Orange) , 'Vermilion Globe' , 回青橙(かいせいとう)=座代々(ざだいだい)= 'Shimadaidai'シマダイダイ(縞橙)=地球柑

(1) Citrus 'Andoukan' アンドウカン 安藤柑

 和歌山県が主山地。江戸時代、紀州田辺藩の安藤治兵衛の屋敷内に自生していたとされる。別名はアンドウミカン、キヌカワ(絹皮)、神代橘。南方熊楠も安藤柑を愛し、邸宅には安藤柑が植えられ、果汁を搾って飲むことを好んだという。最近の研究でカイコウカンとキシュウミカンの交雑種と解明された。
 果実は外観がハッサクに似ている。果皮が平滑。果肉は酸味もほどほどで、マイルドな上品な味で、独特の香りを持つ。果期は1~2月。
(2) Citrus iriomotensis hort. ex Tanaka. フサラ
  synonym Citrus reticulata Blanco 'Iriomotensis'
 西表島に分布。英名はFusara。果実は夏みかんに似たものである。
 小枝は棘がない。古いシュートはやや円柱形。葉は広楕円形、大きく、通常、異常に大きく、先端が狭まらず、長さ約11~12cm。葉身は長さ8.7~9.9cm×幅6.3~7.3cm、縁は粗い円鋸歯状。葉柄は長さ2.3~2.8cm、翼部は大きさが一定せず、幅が1.3cmほどもある倒三角形のものや、幅が5cm以下またはそれより狭くて縁にわずかに縁飾りがああるものもあり、常に線形の基部で終わる。中型の葉は、Citrus aurantium の葉にいくらか似ている。果実(未熟な果実)は、倒卵状亜球形、多少、倒円錐形、先は平ら、粗面、基部は狭まり、両側に放射状の溝はなく、表面は均一で黄色、油胞(oil cell)は微細で密集せず、針を引き抜いた状凹状(needle-pluck concavity)になり、胴回りは約12cm、重量は約23g(ザラザラになり、正常ではない)。果実の横断面はムスクのような香りがする。果皮は固く、しっかりと密着し、厚さは約2mm。純白のアルベド(albedo)と、かなり密集した緑色の油胞層を持つ。油胞は不規則に配列し、ほとんどが周縁部に密集しているが、一部は深部に深く位置する。中央の柱(Central column)は小さく、詰まっており、繊維束は環状であり、房は9~10個、形と大きさがほぼ均一で、外端は多少丸みを帯び、内端はノミのように尖り、心皮壁は密着しており、薄く、強く、半透明である。果肉は淡緑がかった透明で、外観はライムの果肉に似ており、酸性だが強酸性ではない。小胞(vesicle)の配列はやや不明瞭で、平行であり、外側は決して網状ではなく、個々の小胞は細長く、紡錘形で、先は糸状で、光沢があり、柔らかく、無色で、壁が薄く、腐りやすい。種子はさほど小さくなく、規則的な広倒卵形または楕円形で、扁平、平滑、先端は丸みを帯びているか鈍く尖り、基部は非常に短い嘴形または楔形、しばしば下向きに湾曲し、クリーム色または緑色である。種皮は薄く、被蓋は淡色で、クリーム色または緑色の1個の胚を含む。果実の萼の大きさから判断すると、花は白色、果時の萼の大きさに比較してかなり大きく見える。萼は果実の大きさに比べてかなり大きく、やや背が高く、胴体が厚く、縁は非常に浅く裂けており、全体の輪郭は多少、五角形になる。花期は春。果実は冬に黄色に熟し、酸味と苦味があり、7月から8月にかけて食べられる。
(3) Citrus × iyo Tanaka イヨカン 伊予柑
  synonym Citrus 'Iyokan'
 日本で栽培されている。Pummeloの一種でミカンとブンタン(C. maxima)の交雑種と考えられていたが、カイコウカン(海紅柑)とダンシータンジェリンの交雑種であることが確認された。
 1885年(明治19年)に山口県で偶然発見され、愛媛県が産地となったため旧地名の伊予国から伊予柑と名付けられた。
品種) 大谷伊予柑 , 勝山伊予柑 , 沢田伊予柑 、野本伊予柑 , 宮内伊予柑 , 宮内伊予柑の枝変り , 山田伊予柑 , 弥生紅

(4) Citrus × medioglobosa Yu.Tanaka ナルト 鳴門

 淡路島(兵庫県)特産。最盛期の昭和30~40年代には淡路島全体で約170haで栽培されていたが、現在は栽培が少ない。約300年前の江戸時代、徳島藩領だった淡路島の由良(現在の洲本市南部)で、藩士の陶山氏が中国伝来の唐柑(トウカンの種子を庭にまき、育ったもののうち美味なものを選んで種をとり、育てたと伝えられている。別名はナルトミカン、ナルトオレンジ、阿波蜜柑、淡路橙。キシュウミカンが花粉親であることが遺伝子解析で推定されている。
 果実は種子が多いが、独特の香りや、ほろ苦さ、さわやかな風味がある。果実は2~4月には酸味が強く、4~6月に収穫する。

(5) Citrus × natsudaidai (Yu.Tanaka) Hayata ナツミカン 夏蜜柑

  synonym Citrus aurantium 'Natsudaidai'
 日本、朝鮮、インドで栽培。英名はJapanese summer grapefruit , natsudaidai orange 。別名はナツカン(夏柑)、ナツダイダイ(夏橙)。江戸時代の中期に、山口県長門市の青海島の大日比海岸に漂着した文旦系の果実の種子を地元に住む西本チョウさんが撒いて育てたのが夏みかんの起源とされている。原木は現存し、天然記念物に指定されている。現在では新潟・茨城県以南、四国、九州など各地で栽培され、朝鮮、インドでも栽培されている。親が不明の栽培品種であり、雑柑類に分類されている。POWOではCitrus × aurantium f. aurantiumのsynonymに分類している。
 常緑低木。高さ3~6m。幹は直立し、よく分枝し、枝に刺はない。葉は互生、葉柄には狭い翼がある。葉身は楕円形~楕円状披針形、長さ8~12㎝、葉先に浅い鋸歯があり、先は鈍形、質は厚く、脈が盛り上がる。花は葉腋につき、直径30~35㎜、花冠は白色、5弁花、芳香がある。果実はやや扁球形の液果、直径10~15㎝。重さは300~500g。果皮は厚く、でこぼこが多数ある。果肉は酸味が強い。花期は4~5月。果期は10~11月、黄色に熟すが、生食用には翌4~6月まで置き、完熟させてから収穫する。
品種) 'アマナツ(川野ナツダイダイ)'=Citrus natsudaidai f. kawanonatsudaidai :1935年に大分県津久見市の果樹園で発見され、1950年に品種登録された。
(6) Citrus × nobilis Lour. クネンボ 九年母
  synonym Citrus reticulata 'Kunenbo'
  synonym Citrus aurantium Tangor Group
  synonym Citrus reticulata 'King' キングマンダリン
 日本、ベトナム、U.S.A.で栽培。英名はKing of Siam , king orange , tangor。別名はクネブ。沖縄で過去に栽培され、沖縄ではクニブ、クニブーと呼ばれる。クネンボは約400〜500年前に海洋貿易によってインドシナから沖縄に持ち込まれたとされている。明治のはじめには代表的なカンキツ品種であり、西日本を中心に広範囲に栽培され、山口県が全国の46%の生産額を占めていた。現在ではクネンボの栽培は、山口県内では行われていない。
 クネンボはC. reticulataを含むハイブリッドと考えられている。最近のゲノム解析研究でウンシュウミカンはキシュウミカンの子であることが判明し、ウンシュウミカンはキシュウミカンが種子親でクネンボが花粉親であると解析されている。
 クネンボは、現在のウンシュウミカンと比べて酸味が強く、有核果(種子がある)であり、大果であり、果皮が厚く、独特な松脂臭がある。
 キングマンダリン('King'="King of Siam")は、アメリカで生まれたクネンボ(キングタンゴールド)の実生から誕生した柑橘。

(7) Citrus × paradisi Macfad. グレープフルーツ

  synonym Grapefruit Group (backcrosses with C. maxima)

  synonym Citrus × aurantium L. var. racemosa (Risso & Poit.) ined)

  synonym Citrus × paradisi Macfad.
  synonym Citrus paradisi Macfad.
 栽培種。英名は grapefruit , Japanese summer grapefruit。Pummeloの一種。最初にカリブ海沿岸で作り出された。 サワーオレンジ(Citrus ×aurantium)とザボン=ポメロ(C. maxima)との戻り交配種。
 小枝は無毛。葉はポメロ(C. maxima)に似るが、小さく、若い葉は淡緑色。葉柄はやや幅広の翼状部を持つ。葉身は卵形、しばしば小円鋸歯状になり、幅が狭く、中脈に細毛がある。花は単生または束生で、腋生、直径4~5cm、ポメロ(C. maxima)より小さい。花弁は通常5枚で白色。雄しべは20~25本。子房は12~14房。果実は黄色、扁球形~球形、直径8~15cm、ポメロ(C. maxima)より小さい。果皮は薄い。果肉は12~15房、黄白色又はピンク色、柔らか、多汁、わずかに芳香があり、酸味がある。種子は少数又は無い。胚は多数。果期は10~12月。2n=18, 20, 27, 36。
品種) 'Burgundy' , 'Cecily' , 'Cocktail'(Grapefruit) , 'Duncan'ダンカン , 'Flame' , 'Foster' , 'Foster' (F) , 'Golden Special' (F) , 'Henderson' , 'Imperial' , 'Marsh'マーシュ , 'Marsh Seedless' , 'Marsh White' , 'Oroblanco'オロブランコ('Sweetie' スイーティー) , 'Paradise Navel' , 'Pink' , 'Pummelo HB' , 'Ray Ruby' , Redblush'(F/s) ,'Red Marsh' , 'Redblush' , 'Rio Red' , 'Rio Star' , 'Royal' , 'Ruby' , 'Ruby Red'ルビーレッド , Star Ruby' (F/s) , 'Thompson' , 'Triumph' , 'Wheeny' , 'White Marsh' , オランジェロ , メロゴールド

(8) Citrus × pseudogulgul Shirai オニユズ 鬼柚子

 中国原産で日本へは奈良時代に渡来したとされるが、中国では話題にならない。別名はシシユズ 獅子柚子、ジャガタラユ。親は不明、ユズ(Citrus × junos)の仲間では無く、ブンタン(Citrus maxima)の仲間とされていたが、POWOではサワーオレンジグループ(Citrus × aurantium f. aurantium)に含めている。中国名では酸橙(suān chéng)、苦橙(kǔ chéng)の一種である。
 常緑低木、高さ2~4m。葉は互生し、光沢のある革質、楕円状披針形。花は葉腋につき、白色の5弁花、直径2~3.5cm、グレープフルーツに似た仄かな柑橘系の芳香がある。果実は直径約20cm、重さ1kg程度、楕円形で表面に凹凸があり、黄色に熟す。果実は大きいが、果皮と果肉の間のアルベド(白色綿状)が厚く、果肉は少ない。果肉はぱさぱさして旨味に乏しいので生食には向かず、ジャムや、マーマレード、ピール等の加工品にしたり、ユズ風呂の代用とされる。また、縁起物の飾りに使われることも多い。
(9) Citrus × reshni (Engl.) Tanaka レシュニ
 インド原産。英名はCleopatra mandarin。
 果実は酸味が強く、食用とされないが、柑橘類のさまざまな栽培種、主にオレンジ、グレープフルーツ、タンジェリン、レモンの台木として使用されている。19世紀半ばにジャマイカからフロリダに導入された。

(10) Citrus 'Sanbokan' サンボカン(サンボウカン) 三宝柑

  synonym Citrus sulcata Hort. ex Takah.

  synonym Citrus × aurantium L. subf. sulcata ( Ik.Takah. ) M.Hiroe

 江戸時代に和歌山県にあった1本原木を元に栽培が行われ、現在は和歌山県の特産品となっているが生産量は少ない。果実はデコポンの形によく似ている。種が多いが、味は良い。雌親のカイコウカン(Citrus × truncata Tanaka)と雄親の紀州ミカン(C. kinokuni)の交配種。英名はSanbokan sour orange, Sanbokan Sweet Lemon, Sanbokan grapefruit。別名はサンボウカン、サンポウカン、サンボカンレモン、サンボカンスイートレモン、サンボカングレープフルーツなど、様々な名前で呼ばれる。
 樹高3~4.5m。耐寒性がある。葉は比較的小さく、わずかに翼があり、葉柄は平均よりやや短い。果実はグレープフルーツ大の倒卵形、成熟すると首の部分が突出し、果皮は黄色の粗い玉模様で厚さ約1cmと中程度、簡単に剥がすことがでる。果肉は種子が多く、適度にジューシーで甘く、レモン様の良い風味がある。

(11) Citrus × taiwanica Tanaka & Shimada ナンショウダイダイ 南荘橙

  synonym Citrus aurantium 'Taiwanica'
 台湾原産。南荘地方の森林に生える。英名はTaiwan orange, Nansho Daidai sour orange。ポメロ(ザボン)とマンダリンの交雑種。日本で栽培されている。
 常緑、樹勢は強く、非常に耐寒性があり、直立して広がる。茎は多数、棘がある。ダイダイに似ている。葉は長さ12~15cm、先は尖鋭形。果実は黄色、やや扁球形、わずかに首状になる。果肉は鈍黄色多汁で、酸味があり、苦味が残る。果肉は鈍黄色。

(12) Citrus × tangelo J.W. Ingram & H.E. Moore タンジェロ(タンゼロ類)

  synonym  Citrus aurantium Tangelo Group
 タンジェリン(Citrus × tangerina)とグレープフルーツ(Citrus paradisi)との交配種
 [タンジェリン(Citrus × tangerina)とザボン=ポメロ(Citrus maxima)の品種との交配種Pummeloを含む]
 栽培種。英名はtangelo , honeybell。別名はハニーベル(honeybell)
 果実は中型、大人の握り拳ほどの大きさで、タンジェリンの味だが、果汁を非常に多く含む。そのままではあまり食べられず、ジュースに加工することが多い。皮は緩く、オレンジよりも剥きやすい。ミネオラは果実の上部にこぶがあることで、オレンジと容易に見分けられる。 品種) 'Alamoen'(Tangelo) , 'Cocktail Fruit' , 'Fairchild'フェアチャイルド(Clementine mandarin × Orlando tangelo) , 'Fallglo'(Tangelo) , 'K-Early'(Tangelo) , 'Mapo'(F) , 'Minneola'(F)ミネオラ(Duncan grapefruit × Dancy tangerine) , 'Nocatee'(F) , 'Nova'(F/s) , 'Orlando'(F)オーランドタンジェロ(Duncan grapefruit × Dancy tangerin) , 'Pearl'(Tangelo) , 'Samson' (F) , 'Seminole'(F)セミノール(Duncan grapefruit × Dancy tangerin) , 'Summer flesh'サマーフレッシュ[ハッサク×ナツミカン] , 'Sweet Spring'スイートスプリング[上田温州×八朔] , スウィーティー , 'Thornton'(Tangelo) , 'Ugli'(F)アグリフルーツ , 'White' , 興津46号[スイートスプリング×トロビタオレンジ(スイートオレンジ)] , 'Yama'='Yama Mikan'(スイートオレンジ×グレープフルーツ)

(13) Citrus × truncata Tanaka カイコウカン 海紅柑

 江戸時代に九州で栽培されていたとされる柑橘類。カイコウカンから生まれた生まれた品種にヤマブキ、伊予柑、三宝柑、安藤柑がある。カイコウカンはクネンボが親で、片親が不明。最近の研究からイヨカンはカイコウカンとダンシータンジェリンの交配種であるとされた。

(14) Citrus × yatsushiro Tanaka ヤツシロ 八代

  synonym Citrus yatsushiro Hort. ex Tanaka
 和歌山県で明治時代に盛んに栽培された。別名はヤツシロミカン。江戸末期に中国地方以東で偶発し、温州ミカンの近縁種とされている。最近の研究でキシュウミカンとクネンボの交雑種と推定されている。POWOではCitrus × aurantium f. aurantiumのsynonymとしている。
 棘は無く、高さ3~6mまで。葉は楕円形、葉柄は翼が楔形。果実は豊産性。花は白色で単生または束生する。果実は小さなマンダリンタイプ、温州ミカンに似ていて、やや丸く、約・長さ5cm×幅7cm、扁球形、約20g、頂部は広く深く窪む。果実は橙色に熟し、果皮は厚さ2~3mm、剝きやすい。房=瓤嚢(じょうのう)は分離しやすく、果肉は濃橙色で多汁、甘味と酸味は適度である。種子は1果に約10個ある。温州(うんしゅう)ミカンと同時期に熟す。

2-2 Citrus × aurantium f. deliciosa (Ten.) M.Hiroe スイートオレンジグループ

  synonym Citrus aurantium Sweet Orange Group(backcrosses with C. reticulata)

  synonym Citrus × clementina Yu.Tanaka クレメンタイン(タンゴール)

  synonym Citrus × deliciosa Ten. ウィローリーフマンダリン=柳葉みかん

  synonym Citrus × kinokuni Tanaka キシュウミカン
  synonym Citrus × poonensis Tanaka ポンカン
  synonym Citrus × tangerina Tanaka タンジェリン
  synonym Citrus × tankan Hayata タンカン

  synonym Citrus × unshiu (Tanaka ex Swingle) Marcow. ウンシュウミカン

 栽培種。C. maxima × C. maxima × C. reticulataの交配種。英名は blood orange , orange , sweet orange , common orange , Valencia orange 。別名はキンクネンボ。サワーオレンジ(Citrus ×aurantium)とマンダリン(C. reticulata)との戻り交配による。商業的に最も重要である。
 葉柄は長くて狭い。葉身は卵形、卵状楕円形、まれに、披針形、長さ6~10㎝×幅3~5㎝、又はそれ以上。萼片は3~5個。花弁は白色、まれに帯紫色、長さ1.2~1.5㎝。花柱は丈夫。柱頭は大きい。果実は橙黄色~橙赤色、球形、扁球形、又は楕円形。果肉は9~12房、黄色、橙色、又は帯紫色、甘いか又はわずかに酸味がある。種子は少数又は無く、種皮はわずかにうねがある。胚は多数。子葉は乳白色。花期は3~6月。果期は10~12月、ときに2~4月の品種もある。2n=18, 27, 36, 45。[Flora of China]

スイートオレンジ類


 世界のカンキツ総生産量の70%近くを占めるオレンジは、スイートオレンジ類であり、サワーオレンジ(Citrus ×aurantium)とマンダリン(C. reticulata)との戻り交配によるハイブリッドである。サワーオレンジの1種である狭義のスイートオレンジ(Citrus × sinensis)は古代のサワーオレンジを母親、ポンカンに近い中国原産のマンダリン(C. reticulata)を父親とする交雑から生じたことが明らかにされている。中国では古い時代から長江沿岸で栽培され、その後、広東や福建に広がった。地中海諸国のオレンジ産業は、中国オレンジ品種の導入からで、これからブラッドオレンジを含む地中海品種群が生まれた。その後、新大陸に伝わり「ワシントンネーブル」が誕生した。以下の4群に分けられる。日本ではネーブルオレンジの栽培が多い。
普通系オレンジ common orange
 へそもなく橙色のグループであるが、突然変異により多様な品種群となった。熟期は早生、中生、晩生と幅広く、果形もさまざまで少核や無核もある。
品種) 'Alvarina'(F) , 'Arnci Alberetto'(F) , 'Campbell Valencia' , 'Diller'(早生) , 福原オレンジ(中生) , 'Hamlin'ハムリン, 'Hart's Tardiff Valencia orange' , 'Harwood Late'(晩生) , 'Homosassa' , 'Jaffa' , 'Jincheng'(金橙) , 'Lavalle'(晩生) , 'Lue Gim Gong' , 'Midknight'(中生) , 'Midsweet'(中生) , 'N-33' , 'Olinda Valencia'(晩生) , 'Parson Brown'(早生) , 'Pera'ペラ(晩生) , 'Pineapple'パインアップル(中生) , 'Prata' , 'Salustiana'サルスチアーナ(早生) , 'Seleta'(早生) , 'St. Michael'(Paperrind sweet orange) , 'Shamouti'シャムティ(中生) , 'Trovita'(F)トロビタオレンジ(Washington'navelからへそ無し) , 'Valencia'(Florida Orange)バレンシアオレンジ(晩生) , 'Valencia Late'(晩生) , 'Zhongyu 7'中育7号甜橙(種なし), 'Zhongyu 8'中育7号甜橙 , 'Xuegan' 雪柑(江西甜橙 )
ネーブルオレンジ navel orange
 二次心皮に由来する小さな果肉を内蔵した二重果で、へそと無核が特徴である。世界中で栽培されているネーブルオレンジは、ブラジルで発生した'Washington'navel ワシントンネーブル」から変異したものである。 品種) 白柳ネーブル , 森田ネーブル , 'Washington'navel ワシントンネーブル , 大三島ネーブル , 村上ネーブル , 吉田ネーブル , 清家ネーブル , 'Fukumoto'福本ネーブル , 山見坂ネーブル , 足立ネーブル , 福ーネーブル , 丹下ネーブル , 鈴木ネーブル , 'Baia' , 'Baianinha' バイアニーニャ , 'Cara Cara'(赤果:低酸オレンジ Low-acid orange ベネズエラ、アメリカ) , 'Embiguo' , 'Everhard' , 'Fengji'(豊基)甜橙 , 'Glen Ora Late Navels' , 'Kirkwood Red' , 'Lane Late' , 'M7' , 'Marrs' , 'Navelina'(F/s)ナベリーナ , 'Navelate'ナベラーテ , 'Newhall' , 'Robertson' , 'Snow Queen' , 'Thomson' , 'Witkrans'
ブラッドオレンジ blood Orange
 地中海沿岸地域で18世紀に作り出された。英名はblood orange, red orange, raspberry orange。日本では血ミカンと呼ばれ、果皮や果肉にアントシアンの赤い色素を生じるオレンジである。ブラッドオレンジは、かってヨーロッパで最も重要なオレンジであったが、現在では栽培は少ない。
品種) 'Burris Valencia' , 'Doblafina' , 'Delfino' , 'Entrefina' , 'Grosse Ronde' , 'Maltese'マルチーズ , 'Malta Blood' (F) , 'Maltaise demi sanguine' , 'Moro'モロ, 'Rhode Red Valencia' , 'Ruby' , 'Sanguinello'サンギネロ='Sanguinelli'サンギネリ , 'Sanguinello a Pignu' , 'Tarocco' タロッコ , 'Vaccaro' , 'Washington Sanguine'
無酸オレンジ acidless orange
 酸が極めて少ないオレンジで、酸味がなく甘いばかりのため、わが国や欧米では敬遠されているが、スペイン、エジプト、ブラジル、メキシコなどが主産国である。
品種) 'Lima'リマ(ブラジル), 'Meski(北アフリカ) , 'Succari' サッカリ(エジプト) , 'Sucreña' スクレーニァ(スペイン), 'Vaniglia Sanguigno'バニリアサンギグノ(イタリア、果肉がピンク色)。

ミカン類


(1) マンダリン類 mandarin orange (Citrus reticulata)の品種
 狭義のマンダリン(C. reticulata)の海外品種であり、皮が柔らかく手でむけるもの。広義には以下のタンジェリン、ミカン類などミカン属の柑橘類の総称。
品種) インペリアルマンダリン(オーストラリア原産) , 'Ellendale'(オーストラリア原産) , ヒックソンマンダリン(Hickson Mandarin) , チャンシャ'長沙 Changsha'(Mandarin Orange) ,エンペラー(皇帝柑)'Emperor'(Mandarin Orange) , 'Gonggan'贡柑(広東省特産:中国柑橘の王、中国の高級ブランド) , 'Ortanique'(親不明のジャマイカ産) , 'Rubidoux'(Mandarin Orange) , 'Willowleaf mandarin'=柳葉みかん=Mediterranean mandarin[Citrus × deliciosa Ten.] , 'Wuzishatangju'(沙糖桔 Shatangjuの種無し)
(2) Citrus × tangerina Tanaka タンジェリン
  synonym Citrus tangerina hort. ex Tanaka
 マンダリンmandarin orange (Citrus reticulata)のハイブリッド品種でモロッコのタンジェ(Tangier)からフロリダに輸入され、アメリカで栽培された。英名は dancy tangerine , tangerine。中国名は紅柑。別名はオオベニミカン(大紅蜜柑) 。
 マンダリンよりも果実が大きく、味は薄いが、香りが強い。果皮が濃橙色~赤橙色になる。
 主な品種) Dancy tangerine ダンシータンゼリン(zipper-skin tangerine , kid-glove orange) , 'Moragne tangerine' , 'Sunburst'(Robinson×Osceola) , 'Trabut'。
(3) Citrus × kinokuni Tanaka キシュウミカン 紀州蜜柑
  synonym Citrus reticulata Blanco 'Kinokuni' [中国植物誌]
  synonym Sinocitrus kinokuni (Tanaka) Tseng.
 日本、中国で栽培されている。中国の主産地は江西南丰镇など。1300年以上の栽培の歴史があるとされる。中国名は南丰蜜橘 nan feng mi ju。別名はコミカン。古名は柑子(こうじ)。英名は Kinokuni mandarin , Cherry Orange。
 Flora of ChinaではキンカンCitrus japonica の異名としている。中国原産とされるが原種が不明。
 日本最古のキシュウミカンの木は大分県津久見市にある尾崎小ミカンの木(天然記念物)で、1157年に移植され、樹齢800年を超えている。熊本県八代市高田には樹齢600年の古木があった記録があり、中国浙江省から小ミカンが肥後国八代(現熊本県)に伝来し、肥後国の高田(こうだ)みかんとして栽培され、朝廷に献上されていたとされている。15~16世紀頃には紀州有田が一大産地となり、紀州蜜柑とよばれるようになった。
品種) 'Kinokuni' 紀州ミカン、桜島ミカン 、尾崎小ミカン , 'Mukakukishu' , 'Seedless Kishu'
(4) Citrus × poonensis Tanaka ポンカン 椪柑
  synonym Citrus × aurantium 'Ponkan'
  synonym Citrus reticulata Blanco 'Ponkan'
 インド北部の原産で、日本へは台湾から明治時代に導入された。日本(愛媛県、鹿児島県、高知県など)、中国、台湾、東南アジアなどで栽培されている。果実は小型、150~250g程度、橙色に熟し、独特の芳香があり、皮がむきやすく、果肉もやわらかい。
品種) 'Oneco'オネコ , 'Ponkan'ポンカン , 吉浦ポンカン , 吉田ポンカン , 興春ポンカン(こうしゅんポンカン) , 今津ポンカン , 森田ポンカン , 太田ポンカン

(5) Citrus × unshiu (Tanaka ex Swingle) Marcow. ウンシュウミカン 温州蜜柑

  synonym Citrus × nobilis subf. unshiu (Marcowicz) Hiroe
  synonym Citrus × nobilis var. unshiu Tanaka ex Swingle

  synonym Citrus reticulata subsp. unshiu (Tanaka ex Swingle) D.Rivera, Obón, De la Torre & A.Barber

 中国の温州にちなんでウンシュウミカンと名付けられたが、鹿児島県長島町が原産地である。
 親はキシュウミカン[雌]×クネンボ[雄]とされていたが、最近のゲノム解析研究により、クネンボもキシュウミカンの子であり、キシュウミカンが2世代にわたって交配された結果、ウンシュウミカンが生まれたことが解明された(2018農業技術10大ニュース)。
 栽培種。英名はSatsuma mandarin , Satsuma orange。
品種) ニュー日南 , パーソンブラウン , ひめのか , みえ紀南1号 , もちまる宮川(持丸宮川) , 愛媛中生 , 伊木刀 , 河井温州 , 岩崎早生 , 紀の国温州 , 紀宝早生 , 久能温州 , 宮川早生 Miyagawa Wase, 宮本早生 , 興津早生(興津二号) , 金柑子(きんこうじ) , 原口早生 , 古田温州 , 向山温州 , 今村温州 , 今村九号 , 佐世保(させぼ) , 崎久保早生 , 三保早生(興津1号) , 山下紅早生 , 山本温州 , 寿太郎温州 , 秋の姫 , 十万温州 , 小田原紅早生 , 上野早生 , 瀬戸温州'Seto' , 盛田温州 , 西南のひかり , 青島温州 , 石地 , 川田温州 , 大浦早生 , 大津五号 , 大津四号 , 大分早生 , 田口早生 , 藤中温州 , 南柑4号 , 南柑二十号 , 日浦早生 , 日南の姫 , 日南一号 , 日南早生 , 白川温州 , 肥のあか , 肥のあけぼの , 尾崎 , 木村早生 , 由良早生 , 林温州 , Arctic Frost(Satsuma Orange) , 'Brown's Select'(Satsuma Orange) ,'Le-dar','Miho'(Satsuma Orange) , 'Orange Frost'(Satsuma Orange) , 'Owari'(Satsuma Orange)
(6) Citrus aurantium Tangor Group タンゴール
  synonym Citrus × tangor
 オレンジ類とミカン類[マンダリン(C. reticulata)、タンジェリン(C. ×tangerina)]との交配種
品種) 'Afourer'ダブルマーコット(タンゴール) , 'Ambersweet'(クレメンタイン×オーランドタンジェロ×ミッドシーズンオレンジ) , 'Dweet tangor'(Sweet orange × Dancy tangerine) , 'Ellendale tangor' , 秋あかね(オレンジゼリー) , 朱見(清見×セミノール) , あすき , あすみ , 天草(清見×興津早生×ページ) , 天香あまか(清見×アンコール) , 甘平(あまへい)(ポンカン×西の香) , あまぽん(清見×早香) , 愛媛果試第28号(紅まどんな) , ありあけ(カンキツ口之津41号) , 'Encore'アンコール(キングタンゴール×Willowleaf mandarin) , 大島1号(宮内伊予柑×吉浦ポンカン) , 大分果研4号 , 果のしずく(清見×早香) , Cam sành(ウンシュウミカン×オレンジ) , 'Kara'カラマンダリン(ウンシュウミカン×キングマンダリン) , かんきつ中間母本農1号(Washington×林温州) , かんきつ中間母本農5号 , かんきつ中間母本農6号(東京オレンジ) , かんきつ中間母本農7号 , かんきつ中間母本農8号(清見×H・FD-1) , 清の香(清見×キノー) , キヨマー(清見×マーコット) , 清見タンゴール(温州×トロビタオレンジ) , 'Kincy'(King × Dancy) , 'Kinnow'(キングマンダリン×ウィローリーフマンダリン) , 'Golden Nugget'(Wilking[King tangor x Willowleaf mandarin] ×Kincy[King tangor x Dancy mandarin]) , 佐賀果試35号 , 佐賀マンダリン(小西早生×フェアチャイルド) , 'Southern Red' サザンレッド , 佐藤の香(清見×マーコット) , 師恩の恵(清見×ミネオラ) , ジャッファ ジョッパ , 湘南ゴールド(黄金柑×今村温州) , 春峰(清見×水晶文旦) , シラヌヒ(清見×ポンカン) , 清峰(清見×ミネオラ) , せとか'Setoka'(清見×アンコール×マーコット) , せとみ(清見×吉浦ポンカン) , たまみ(清見×ウイルキング) , タンゴ'Tango' , 津之香(清見×興津早生) , 津之輝 , 津之望'Tsunonozomi'つののぞみ(清見×アンコール) , 'Dekopon' デコポン【安芸の輝き , 不知火 , 肥の光 , 肥の豊, 太陽の恵み , 聖秀】 , とげなしせとか , ナベリーナ , 南香(なんこう) , 'Nova'(クレメンタイン×オーランドタンジェロ), 南風(清見×フェアチャイルド) , 南津海(なつみ)[カラマンダリン×吉浦ポンカン] , 南津海シードレス , 西之香にしのかおり(清見×トロビタオレンジ) , 'Honey'(King mandarin × Willowleaf mandarin), ハピネスオレンジ , はるみ(清見×ポンカンF-2432) , はれひめ(清見×オセオラ宮川早生) , はれやか , 'Pixie'('Kincy'seedling) , 'Pontianak'(インドネシア原産) , 媛小春(清見×黄金柑) , ひめルビー[ブラッドオレンジ・モロ×太田ポンカン] , 広島果研11号(清見×サザンレッド) , フロスト , 紅キノット , べにばえ , 紅マドンナ , 星タンゴール , 'Murcott' (F)マーコット=Murcott tangor[タンゴールの最高傑作], みえ紀南4号(清見×春光柑) , みえ紀南6号 , みはや , ミホコール, 陽香(清見×中野3号ポンカン) , 麗紅(清見×アンコール×マーコット) , 'Ortanique'(ジャマイカ産) , 'Robinson'(Clementine mandarin × Orlando tangelo) , 'Sampson'(スイートオレンジ × Dancy) , 'Temple'(タンジェリン×オレンジ) , 'Umatilla'(温州 × Ruby orange) , 'Wilking'(King tangor x Willowleaf mandarin)
【主な品種】
(6-1) Citrus × clementina Yu.Tanaka クレメンタイン
  synonym Citrus clementina Hort. ex Tanaka
  synonym Citrus 'Clementine'(Mandarin Orange)
 マンダリンオレンジ(タンジェリンC. ×tangerina)とスイートオレンジとのタンゴール系ハイブリッド。外観は滑らかな光沢のある濃いオレンジ色。クレメンタインは果肉が7~14房。
(6-2) Citrus 'Murcott' マーコット
 タンゴールの最高傑作といわれる。
品種) 'honey Murcott'(晩生) , 'Murcott honey orange' , 'red' , 'big red' , 'Sunbursts'(早生、tangerine×orange×grapefruit=tangor)
(6-3) Citrus × tankan Hayata タンカン 桶柑
  synonym Citrus reticulata 'Tankan'
 日本(屋久島、沖縄)、中国、台湾で栽培。ポンカンとネーブルオレンジの自然交雑種のタンゴール (tangor) の一種。
品種) 普通桶柑 , 海梨柑 , 高墻桶柑 , 六月桶柑 , タンカン垂水1号 , タンカン名護紅

3 Citrus cavaleriei H. Leveille ex Cavalerie ギショウトウ 宜昌橙

  synonym Citrus ×aurantium Linnaeus subsp. ichangensis (Swingle) Guillaumin

  synonym Citrus hongheensis Y. M. Ye et al.
  synonym Citrus ichangensis Swingle
  synonym Citrus macrosperma T. C. Guo & Y. M. Ye.
 中国(甘粛省、広西チワン族自治区、貴州省、湖北省、湖南省、陝西省、四川省、雲南省)原産。中国名は宜昌橙 yi chang cheng。標高2500m以下の山地、丘陵、谷間に生える。湖北省の宜昌市に因んで名付けられた。 Citrus ×aurantium(Citrus × webberi Wester)の親であり、C. reticulata(C. ×junos)の対親である可能性もある。ユズの親と考えられている。
 高木または低木、高さ2~10m。小枝は無毛に近い。刺は真っ直ぐで太く、花枝ではより小さい。葉柄は葉身の長さの1~3倍、狭楕円形、長さ6~16cm×幅2.5~4cm、基部は楔形、縁には細かい小円鋸歯があり、先は円形。葉身は卵状披針形、長さ約2(~8)cm×幅0.7~1.5(~4.5)cm、縁は全縁から細かい円鋸歯があり、先は尖鋭形。花は単生または9個まで束生し、直径3~3.5cm。蕾は淡赤紫色、広楕円形。萼片は5個。花弁は4または5個、白色またはピンク色、長さ1~1.8cm×幅0.5~0.8cm。雄しべは16~30本。花糸は離生または束になり、密着してまとまり、縁毛がある。子房は淡緑色、ほぼ楕円形。花柱は長さ約6.5mm。柱頭は淡黄色、細かく浅い溝がある。果実は淡黄色、扁球形~球形または梨形、通常、長さ3~5cm×幅4~6cm、洋梨形のときは長さ9~10cm×幅7~8(~12)cmになり、狭い縦溝が複数あり、油点は大きくて目立ち、基部は円形、先は円形、くぼみがあり(dimpled)、パピラは有または無。果皮は厚さ2cmまでだが、通常はこれよりずっと薄い。果肉(sarcocarp)は7~13の房に分かれ、黄白色で、非常に酸味がある。種子は30個以上あり、ほぼ球形~不規則なピラミッド形、約・長さ1.5×幅1.5×暑さ1.2 cm、胚は1個または多数。子葉は乳白色。花期は3~6月。果期は10~12月。

4 Citrus × depressa Hayata ヒラミレモン 平実檸檬
  synonym Citrus × himekitsu Yu.Tanaka
  synonym Citrus × koozi (Siebold ex Tanaka) Tanaka
  synonym Citrus × nippokoreana Yu.Tanaka コウライタチバナ

  synonym Citrus × ponki (Hayata) Tanaka[台湾 ポンキツ 中国名は椪橘]

  synonym Citrus × sunki (Hayata) Tanaka サンキ
  synonym Citrus × tachibana (Makino) Tanaka タチバナ
 日本(沖縄)、朝鮮、台湾原産。英名はshiikuwasha , shequasar , Taiwan tangerine , flat lemon , hirami lemon , thin-skinned flat lemon。中国名は酸桔仔 sng-kiat-á。別名はシイクワシャー(シークワーサー)、クガニー類。沖縄、台湾で栽培され、元は自生種と考えられている。Flora of Chinaではマンダリン(Citrus reticulata)系統の栽培種としている。最新の遺伝子解析により、琉球諸島とその周辺の島々に自生するタニブター(琉球マンダリン:C. ryukyuensis)とアジア大陸の異なるマンダリン品種(C. reticulata)との自然交雑種であるとされている。
 高さ約5m以下。枝に刺がある。葉は楕円形。花は直径約3㎝、白色。果実は7月頃から結果し、 果皮は薄い。果実は重さ25~60g程度で、未熟果は酸味が強く、普通、果皮が緑色の未熟期に収穫する。完熟するとオレンジ色になり、甘くなる。花期は4月。果期は11~12月。多数の品種がある。
品種) 宜味クガニー , 勝山クガニ一 , カーアチー , 伊豆味クガニー
(1) Citrus nippokoreana Tanaka コウライタチバナ 高麗橘
 日本(山口県)、韓国の済州島原産。英名はKorai tachibana mandarin。
 タチバナより果実は大きく、直径6㎝に達し、子室は9~12室、果皮は表面が凸凹で、厚い。
(2) Citrus × sunki (Hayata) Tanaka サンキ
 中国、台湾で栽培。英名はsour mandarin , sunki mandarin。

(3) Citrus × tachibana (Makino) Tanaka タチバナ 橘

 日本固有種(本州伊豆半島以西、四国、九州)。別名はヤマトタチバナ、ニッポンタチバナ。POWOではヒラキレモン(Citrus × depressa Hayata)のsynonymとしている。最近の遺伝子研究により沖縄のシークヮーサーやタチバナなどの柑橘類は、新しく発見されたタニブターとアジア大陸の異なるマンダリン品種との交配種であることがわかり、大陸の親種はその子孫に無性生殖を可能にする突然変異を伝え、似たようなクローンのタチバナの品種群が生み出されたとされている。タチバナの系統は1種だけとされてきたが、系統解析により、ヒュウガナツ、ハナユ、オウゴンカンの親であることが明らかとされ、新姫も発見された。
 常緑小高木、高さ2~6m。若い幹や枝に棘があり、枝は緑色。葉は互生し、長さ3~10㎝、幅1.5~4㎝の狭卵形、先は鈍頭、やや凹み、質は硬く、濃い緑色で光沢がある。枝先、葉腋に花を1~2個、下向きにつける。花は白色、直径約2㎝。花弁は5個。雄しべ約20個、数個ずつ花糸が合着して筒状になる。果実は平滑、直径2~3㎝の扁球形、種子が多く、12~1月に橙黄色~橙色に熟す。ミカンに似た外観で香りが良いが、種が多く、酸味が強く生食用には向かない。ジャムや酒に加工されている。花期は5~6月。果期は12~1月。
【Flora of Japan 1953の解説】大きな無毛の低木。枝は3稜があり、長さ2~20mmの棘が散在する。葉は紙質、狭卵形、長さ3~8cm×幅1.5~3.5cm、先は鋭形で先端は凹形、基部は鈍形~広楔形、縁は全縁。葉柄は長さ5~12mm、狭い翼を持つ。花は単生または対につき、頂生および腋生。小花柄は長さ約5mm、萼は杯形、萼片は落ち込んだ3角形。花弁は5個、斜上し、白色、狭倒卵状長円形、長さ約12mm、先は鋭形。雄しべは約20本。果実は扁球形、熟すと黄色、直径2~2.5cm。花期は6月。本州(伊豆、紀伊、長門の各県)、四国、九州、朝鮮半島(済南)、琉球、台湾。
【Flora of Chinaの解説】中国の野生種は自生種とは認められていない。
 C. tachibana と称される樹木は、真の野生種である可能性があり、以下の特徴を有する。
 樹高は3mまで。小枝は多数あり、短い棘がある。葉柄は長さ8~10mm、極狭い翼状部がある。葉身は楕円形、長さ6~7cm×幅3.5~4cm、二次脈は目立たず、基部は広楔形、縁は小円鋸歯状、先は狭く鈍形で、目立つ凹形。花は単生、直径1.2~1.4cm。花芽はほぼ球形。小花柄は長さ約2mm。花弁は白色。雄しべは約20本。果実は黄色、扁球形、長さ2~2.5cm×幅2.5~3.4cm、平滑。果皮は厚さ1.5~2mm。果肉は7~9房、黄色で、非常に酸味と苦味があり、5~6個の種子がある。種子は広卵形、長さ約1cm、種皮は平滑、胚は多数。子葉は帯緑色。

(4) Citrus flaviculpus hort. ex Tanaka  オウゴンカン 黄金柑

 鹿児島県で古くから知られる来歴が不明の栽培種。別名はゴールデンオレンジ。温州みかんと柚子の自然交配で生まれたと言われていた。最近の系統解析により片親がタチバナであることが明らかとされた。別名はキミカン(黄蜜柑)、ゴールデンオレンジ。愛媛県産の「媛小春」の花粉親、神奈川県産の湘南ゴールド'Shonan Gold' の種子親に使われている。
 耐寒性はみかんと同程度。日向夏によく似るが、果実が小さく、果重70~100g前後でゴルフボール~テニスボールくらいの大きさ果肉は甘く、ジューシーで酸味の少ないグレープフルーツのような食味。果皮は黄色に熟し、厚さは2~3mm、表面は凹凸があり粗く、やや硬い。果期は2~4月。
 
(5) Citrus 'Niihime' ニイヒメ 新姫
 三重県熊野市で発見された新種。
 タチバナ(在来種、熊野市の天然記念物)と日本在来のマンダリン(タニブター)の交雑実生と推定されている。

5 Citrus × floridana (J. Ingram & H. Moore) Mabb. ライムクワット

  synonym × Citrofortunella floridana J.W.Ingram & H.E.Moore
  synonym × Citrofortunella swinglei J.W.Ingram & H.E.Moore
 栽培種。英名はlimequat。
 コブミカン(C. hystrix) × キンカン(C. japonica × シトロン(C. medica)=ライム(C. aurantiifolia 'key lime')とキンカン(C. japonica=Kumquats)の人工交配種。
 果実は直径3~4cm、緑色から黄色に熟し、甘い皮と酸味のある果肉をもつ。
品種)'Eustis'(Florida Limequat) , 'Lakeland' (F) , 'Limequat' , 'Tavares' (F)

6 Citrus halimii B.C.Stone シトラスハリミ
 タイ、マレーシア、インドネシア(ボルネオ)原産。英名はmountain citron。交雑種ではなく、キンカンに最も近縁の自生種(原種)である。
 常緑の中型高木、高さ6.1~7.6m。棘はあるがやや少ない。葉は比較的大きく、葉柄は長く翼がある。果実は球形、直径約5~7cm、果皮はやや厚く、熟すと黄色~橙黄色になる。果肉は黄緑色、果皮としっかりと結合し、多数の大きな種子と少量の果汁があり、酸味がある。

7 Citrus hystrix Candolle  コブミカン 瘤蜜柑
  synonym Citrus micrantha Wester

  synonym Citrus westeri Tanaka フィリピン small-flowered papeda

  synonym Citrus micrantha var. microcarpa フィリピン small-fruited papeda, samuyao

 中国(広西チワン族自治区北部、雲南省)、ブータン、アッサム、バングラデシュ、ミャンマー、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、インドネシア(ボルネオ、小スンダ列島、マルク、スラウェシ島、スマトラ島、)、ビスマルク諸島、ニューギニア、ニコバル島、ソロモン諸島、バヌアツ、ウォリス・フツナ島原産。中国、ミャンマー、タイ、インドネシア、フィリピン、ニューギニアで栽培されている。中国で普通に見られるのは栽培種である。中国名は箭叶橙 jian ye cheng 。英名はkaffir lime(カフィア・ライム)。別名はスワンギ(swangi)、プルット (purut)。栽培により自然分布は不明瞭である。一部の品種は、食用(葉)や薬用(果実)として世界中の温帯地域で栽培されている。
 高さ3~6m。小枝には棘がある。若い葉は暗赤色。葉柄は翼があり、先は円形~切形。葉身は卵形、長さ5~8cm×幅2.5~4.5cm、翼のある葉柄より1~2.5cm長く(まれに長さが同じ)、幅は0.5~1cm、三次脈は顕著で、縁の先は顕著~まばらに円鋸歯があり、葉先は狭鈍形。花序には(1または)3~5個の花が付く。花序柄は長さ1~5mm。花芽は球形。萼片は4または5個、広三角形、約・長さ4mm×幅6mm。花弁は白色、外側はピンクがかった赤色で、長さ7~10mm。雄しべは約30本。花糸は離生。花柱は短く太い。果実はレモンイエロー色、楕円形~ほぼ球形、長さ5~7cm×幅3~5cm、やや粗いまたは平滑、油点が多数あり目立ち、先は丸い。果皮は厚く、果肉は11~13房、非常に酸味が強く、わずかに苦味がある。種子は多数、長さ1.5~1.8cm×幅1~1.2cm、うねがある。胚は単生。子葉は乳白色。花期は3~5月。果期は11~12月。
 中国で一般的に見られるのは栽培植物(商業的に「ライムリーフ lime leaves」と呼ばれるもの)で、以下の特徴を持つ。葉身は広楕円形で、先は鈍形~円形。果実はほぼ球形、約・長さ4cm×幅3.5cm、平滑、先にはパピラがあり、果皮の厚さは約2mm、果肉は6~7房あり、6~8個の種子を持つが、1~2個の未発達の種子がある。種子はピラミッド形で、長さ1.5~1.8cm×幅1~1.4cm×厚さ0.8~1.2mm、蜂巣状のうねがある。

8 Citrus indica Tanaka シトラス・インディカ
 アッサム、バングラデシュ原産。英名はIndian wild orange。この野生オレンジは、もともと今日の栽培柑橘類の祖先の一つ、または主要な祖先の一つと考えられていた。絶滅危惧種とみなされノクレック生物圏保護区が設けられ、保護区内に国立柑橘類遺伝子保護区が設立されている。しかし、ゲノム解析により、柑橘類の雑種であり、母系にはシトロン、マンダリンオレンジ、さらに不明な遺伝子が加わっていることが明らかにされた。
 インディカの交雑種。
葉は披針形、葉柄は線があり、翼はない。果実は小さなマンダリンオレンジ似ていて、オレンジ色~濃オレンジ色、レモンのような目立つ粗い膨らみを持ち、丸く、端が平らになる。果皮は厚さが中程度で、ザラザラし、凹凸がある。果肉は房が小さく、かなりジューシーで非常に酸っぱく、種子が多数で大きく、果肉の房をほぼ埋め尽くすほどである。

9 Citrus japonica Thunb. キンカン 金柑
  synonym Citrus × aurantium var. japonica (Thunb.) Hook.f.
  synonym Citrus × aurantium subsp. japonica (Thunb.) Engl.
  synonym Citrus japonica subf. crassifolia (Swingle) M.Hiroe
  synonym Fortunella japonica (Thunb.) Swingle
  synonym Fortunella crassifolia Swingle ネイハキンカン
  synonym Citrus hindsii (Champ. ex Benth.) Govaerts マメキンカン
  synonym Citrus margarita Lour. ナガキンカン
  synonym Citrus madurensis Lour. シキキツ
 中国(安徽省南部、福建省、広東省、広西チワン族自治区南東部、海南省、湖南省、江西省、浙江省)原産。中国名は金柑 jin gan 。英名は Kumquat , marumi kumquat , round cumquat , round kumquat , kumquat marumi。
 高さ5m以下。小枝は多数、刺は様々で、若枝では長さ5㎝以下だが、花のつくシュートでは数㎜の刺もある。葉は1小葉又はときに、単葉が混じる。葉柄は長さ6~9㎜、狭い翼がある。葉身は楕円形~倒卵状楕円形、長さ4~6㎝×幅1.5~3㎝、基部は円形~広楔形、縁は先付近に歯がるか又はまれに全縁、先は円形でまれに微突形。花は単生又は束生、ほぼ無柄。萼は4又は5裂。花弁は5個、長さ約5㎜又はそれ以下。雄しべは約20本、花糸は4~5束に密着する。子房は花柱の長さと同長、胚珠は各質に3又は4個。果実は明るい橙色~赤色、球形~わずかに扁球形、直径9~10㎜、平滑、種子は3又は4個。果皮は甘く、食べられる。果肉は酸味がある。種子は広卵形、先は微突形、種皮は平滑、胚は少なくともときに多数になり、子葉は緑色。花期は4~5月。果期は10~12月。2n=18, 20, 36。.
品種) 'Calamondin' , 'Centennial'(Kumquat) , 'Citrangequat' , 'Crassifolia' ネイハキンカン , 'Fukushu'(Kumquat) , 'Hindsii'マメキンカン , 'Hong Kong' , Hong Kong kumquat (F) , 'Limequat' ,'Margarita' ナガキンカン , 'Marumi' , 'Meiwa' (F) , 'Nagami'(Kumquat) , 'Obovata' チョウジュキンカン , 'Orangequat' , 'Reale' (PBR) (F) , 'Variegata'(Calamondin Orange) , 長葉金柑(観賞用の中国原産金柑) , 長実金柑(中国原産の金柑 ) , 寧波金柑(中国原産の金柑) , 福州金柑(中国原産の金柑), 香港金柑(香港原産の金柑) , 丸実金柑 , 福寿金柑(世界最大の金柑) , ぷちまる , 選抜ぷちまる , 選抜寧波金柑 , ゆみちゃんのほっぺ , 宮崎夢丸 , 宮崎王丸 , こん太紅央 , 勇紅 , エクリーク109 , たまたま金柑
 Flora of Chinaでは2グループに分けている。
(1) Round Kumquat Group マルミキンカン
 高さ2~5m。葉柄は長さ6~10㎜又はまれに長く、狭い翼がある。葉身は卵状楕円形~楕円状披針形、長さ4~8㎝×幅1.5~3.5㎝、基部は広楔形、先は鈍形でときに微突形。花は1~3個束生。花序柄は長さ6㎜又はそれ以下。花弁は長さ6~8㎜。雄しべは15~25本。子房は球形、花柱の長さとほぼ同長、4~6室。果実は橙黄色~橙赤色、球形、直径1.5~2.5㎝、種子が2~5個。果皮は厚さ1.5~2㎜、甘い。種子は卵形、基部は丸く、胚は1個。花期は4~5月。果期は11~2月。
(2) Oval Kumquat Group ナガキンカン
  synonym Citrus margarita Lour.
 高さ3m以下。葉柄は長さ約12㎜、ごく狭い翼がある。葉身は卵状披針形~長楕円形、長さ5~11㎝×幅2~4㎝、基部は広楔形~円形に近く、先は鈍形~わずかに鋭形。花は1~3個束生。花序柄は長さ3~5㎜。花弁は長さ6~8㎜。雄しべは20~25本。子房は楕円形、花柱は普通、子房の長さの約1.5倍、細い。柱頭はわずかにこん棒形。果実は橙黄色~橙赤色、楕円形~卵状楕円形、直径2~3.5㎝、油点は普通、わずかに広がり、種子が2~5個。果皮は厚さ約2㎜、甘い。果肉は房が4~5個、酸味がある。種子は卵形、先は鋭形、胚は1個又はまれに多数。花期は3~4月。果期は10~12月。金棗ともいわれる。
(3) Citrus madurensis Lour. シキキツ 四季柑
 東南アジアで広く栽培され、特にフィリピンで栽培が多い。英名はcalamondin, calamonding, calamandarin, calamondin orange, China orange, Panama orange。別名はカラマンシー、四季を通して結実することから、四季橘の別名もある。沖縄県では果実をシキカンと呼び、主にシークヮーサーの代用とされ、台湾から輸入した果汁が販売されている。  低木、高さ3~6mになる。果実は小さい球形、直径2.5~3.5(~4.5)cm。キンカンと同じようように果皮は薄く、緑色から橙色に熟し、甘いが、果肉はかなり酸味がある。
(4) Citrus japonica Thunb. 'Hindsii' マメキンカン 豆金柑
  synonym Citrus japonica subfo. hindsii (Champ. ex Benth.) Hiroe
  synonym Fortunella hindsii (Champ. ex Benth.) Swingle
  synonym Atalantia hindsii (Champ. ex Benth.) Oliv.
  synonym Citrus hindsii (Champ. ex Benth.) Govaerts
 中国南東部、香港、台湾に分布する。英名はHong Kong Kumquat , mountain kumquat , Dwarf kumquat。別名はキンズ 金豆。キンカンの矮性種であり、日本では盆栽など観賞用に栽培される。「本草要正」に寛政年中(1789~1800)に金豆、渡るの記載があり、日本にはこの頃に渡来したと考えられている。
 刺のある常緑低木、高さ1~3m。枝は細く、緑色、若い時は稜がある。単葉、卵状楕円形~倒披針形、長さ4~6(9)㎝、幅1.5~4㎝、葉先は鈍形~微凹形、基部は広楔形~円形、縁は全縁~不明瞭な細鋸歯。葉の上面は深緑色、光沢があり、葉柄に翼はほとんど無い。花は腋生、2~3個の花が集まってつき、小さい。萼片5個。花弁は白色、5個、広矩円形、長さ5㎜以下。雄しべ20個、やや束状に合着し、花弁より短く、子房とほぼ同長又はやや短い。柱頭は頭状。子房はほぼ球形、3~4室。果実は球形~扁球形、直径1~1.5㎝、暗黄色~微帯朱紅色、果皮が平滑、普通3室がある。種子は矩円形。開花は6~7月。果皮に芳香油成分があり、可食、調香原料となる。
(5) Citrus japonica Thunb. 'Crassifolia' ネイハキンカン
  synonym Fortunella crassifolia Swingle
 キンカンの代表的な品種である。棘が少なく、寒さや病害虫に強く、果実が自家結実性、豊産性、球形〜卵形で大きく(約11〜13g)、酸味・苦味が少なく生食向き。別名はニンポウキンカン(寧波金柑)、メイワキンカン(明和金柑)。
品種) 'たまたま金柑' , 'プチマル'
(6) Citrus japonica Thunb. 'Obovata' チョウジュキンカン 長寿金柑
  synonym Citrus japonica Thunb. 'Fukushu'
  synonym Fortunella obovata Tanaka
  synonym Citrus obovata (Rafinesque) Tanaka
 英名はJiangsu kumquat , Fukushu kumquat。別名はフクシュウキンカン(福州金柑)、マルキンカン、大実金柑 福寿。
 高さ1~2m。果実は普通のキンカンより一回り大きく、果重30〜40g。

10 Citrus latipes (Swingle) Tanaka カシパペダ
  synonym Citrus ichangensis subsp. latipes Swingle
 インド(アッサム州カーシ丘陵)、バングラデシュ、ミャンマー原産。英名はKhasi papeda。親不明。ギショウトウ(C. cavaleriei=C. ichangensis)に似ている。標高500~1830mの山地に生える。
 ギショウトウに似た棘のある高木だが、葉身の大きさや形はより多様で、先はほぼ鋭形または鈍状円形、小突起形やほぼ尾状ではなく、ギショウトウのように鈍くとがる。花はギショウトウのように葉腋に単生するかわりに、ときに少なくとも5~7個の花が小さな腋生の総状花序につくことがある。後者の花ははるかに小さく、4数性である(ギショウトウの大きな一輪の花のように5数性であるのに対し)。ギショウトウの果実は単生し、果皮が厚い点以外はギショウトウと似ている。果皮の内層は外層のすぐ下にあるチョーク白色である。種子もギショウトウより小さく、数が多く、各房に5~7個ずつ並ぶ。
 花序は総状花序、花は5~7個である。花序柄は短く、長さ5~8 mm、毛がある。小花柄は長さ7~8mm、中程度の太さで、萼と接合する上端で太くなり、条線があり無毛である。花芽は中程度の大きさで、卵形、約・長さ7mm×幅9mm、先は丸みを帯び、表面に油腺が不明瞭にある。萼は円盤形、直径約4mm、萼片は4個、幅が広く半円形、しわがあり、先端はわずかに凸面形で外側に湾曲し、やや厚く、縁にわずかに毛があり、上面は無毛。花は開花時に直径1.5 cm。花弁は4枚、水平に広がり、厚く、楕円形。雄しべは18~20本、長さ7~8mm×幅約1mm。花糸は先端ではほぼ自由であるが、6~7グループに分かれて、各グループが3~4本ずつ基部で合着し、厚く、平らで、しわがあり、先端が尖る。葯は楕円状または楕円形、長さ約1.5mm、尖り、先端に小さな腺がある。雌しべは雄しべより短く、長さ約7mm。子房は凹んだ球形、直径2mm。花柱はやや太く、長さ2.5mm×直径1mm、子房との間に関節がある。柱頭は大きく、凹んだ球形、直径1.5~2.5mm、ときに不明瞭な4本の溝をもつ。果実はグレープフルーツのような房状につき、ブンタンに似て中程度の大きさ(直径約5cm)、ほぼ球形、両端がわずかに圧縮されている(わずかに扁球形)。油胞(oil cells)は中程度に小さく、大きさはほぼ同じで、やや密で凸面形である。果皮はやや厚く(厚さ約5~6mm)、やや密な組織からなる。中心の柱(軸)は均一な幅で、やや大きい。房は9個、やや大きく、外縁は非常に丸みを帯び、内縁も丸みを帯びている。果肉小胞(pulp-vesicles)は少なく、やや大きく、紡錘形、短くなく、比較的よく発達し、厚い膜を持ち、柄は非常に短い。種子は多数で、各列に5~7個並び、丸みを帯び、やや大きく、平行かつ水平に並ぶ。

11 Citrus × junos Siebold ex Tanaka ユズ 柚子

  synonym Citrus × aurantium Linnaeus subsp. junos (Siebold ex Tanaka) Makino

  synonym Citrus × sudachi Shirai スダチ
  synonym Citrus × tamurana Takahashi ヒュウガナツ
  synonym Citrus × yuko Tanaka ユコウ
 中国、日本、朝鮮栽培種。中国名は香橙 xiang cheng。中国で野生及び栽培(甘肃、陕西二省南部、湖北、湖南、江苏、贵州、广西及云南东北部的高山地区)。C. cavaleriei × C. maxima × C. reticulata. の人工交配種。別名はホンユズ。
 中国原産のギショウトウ(C. cavaleriei)とマンダリン(C. reticulata)の交雑種と考えられている
 小高木。枝はしばしば長い丈夫な刺をもつ。若い時に小枝、葉、葉柄にまばらに軟毛がある。葉柄は倒卵状楕円形、長さ1~2.5㎝×幅0.4~1.5㎝、基部は楔形、先は円形~鈍形。葉身は卵形~披針形、長さ2.5~8㎝×幅1~4㎝、厚い紙質、基部は円形~鈍形、縁には先に細かい歯があり、又はまれに全縁、先は尖鋭形、微突形、又はしばしば鈍形で凹形、花は単生、短い花柄がある。萼は杯形、咢片は4又は5個、広卵形、先は鋭形。花弁は白色、ときに外側が紫色を帯び、長さ1~1.3㎝。雄しべは20~25本。花柱は子房の長さの約2倍。果実は淡黄色、扁球形~ナシ形に近く、直径4~8㎝、表面は粗く、大きな油腺点をもち、先には溝がある。果皮は厚さ2~4㎜、簡単に取り除くことが出来る。果肉は房が9~11個、淡黄白色、酸味が強く、苦みがある。種子は約40個、広卵形、平滑、子葉は乳白色、胚は1個~多数。花期は4~5月。果期は10~11月。
品種) 本柚子(木頭柚子 , 鬼頭柚子) , 山根柚子(早期結実) , 多田錦(無核、無刺)
(1) Citrus 'Awasuzuka' アワスズカ 阿波すず香
 本田系スダチの四倍体と山根系ユズ(二倍体)の交配種
 果実の大きさはスダチとユズの中間、種子数は少ない。
(2) Citrus × hanayu Shirai ハナユ 花柚
 日本で栽培されている。ユズとタチバナの交雑種。英名はCitrus hanayu。別名はイッサイユズ(一才柚子)、花柚子。果実が小さい柚子として販売されている。
 高さ1~1.5mと低く、花や果実のつきがよく、育てやすい。葉は長さ8~12㎝。花は直径3~3.5㎝。果実は直径4~7㎝、黄色に熟し、ホンユズと同じように良い香りがする。花期は5月。果期は10~12月。

(3) Citrus heibei hort. ex. Hatano ヘベス 平兵衛酢

 宮崎県日向市が原産。江戸時代末期に山中で発見され、栽培がはじめられた。
 果実はカボス(Citrus sphaerocarpa)とスダチ(Citrus sudach)の中間の大きさ。独特の香気・風味があり、 種子が少なく、 果汁が多く、食用に向くが、 皮が薄く、保存できる期間が短い欠点がある。 冷凍保存できるようになり、見直されている。

(4) Citrus× jabara Y. Tanaka  ジャバラ 邪払

 和歌山県東牟婁郡北山村原産の自然交雑種。交配親はユズ(Citrus ×junos)とクネンボ(Citrus × aurantium f. aurantium)と推定されている。
 ユズより酸味が強い。花粉症に効くといわれ、香気成分などが研究されている。

(5) Citrus 'Kiyookadaidai' キヨオカダイダイ 清岡橙

 ユズの近縁種。果実は球形で、ユズよりやや小さく、外果皮は粗いがユズよりは平滑、果皮はユズより薄く、剥皮はやや困難であり、12月中旬頃には全体に黄色になる。果肉は黄色、果汁が多く、酸度はユズと同程度で、独特の香りがある。果期は8月下旬~12月。

(6) Citrus sphaerocarpa Y.Nakaj. ex H.Ohba カボス 香母酢

 日本で栽培されている。ユズとクネンボの交雑種。別名は臭橙(しゅうとう)。
 スダチに似ているが果実がかなり大きく、直径約6cm。果頂部の雌しべの落ちた跡の周囲がドーナツ形にやや盛り上がる。主産地は大分県であり、由来が不確かなため、大分県原産と考えられている。フレッシュな香りと、まろやかな酸味が特徴。
品種) カボス大分一号 , 香美の川 , 無核カボス , 無核カボス祖母の香
(7) Citrus × sudachi Shirai スダチ 酢橘
  synonym Citrus 'Sudachi'
 日本で栽培、徳島県特産。 ユズの交雑種であるが片親は不明。和名の由来は酢橘(すたちばな)が訛ったものである。
 常緑低木、中高木。果実は球形、直径3~4cm、緑色の未熟果が使われ、果汁に多くの酸味がある。
品種) ゲンコウ , リマンスダチ , 少核スダチ , 無核スダチ , 無棘無核スダチ , 無棘有核スダチ , 有棘無核スダチ , 有棘有核スダチ , 田熊スダチ(たくますだち)=直七(なおしち)

(8) Citrus × tamurana Takahashi ヒュウガナツ 日向夏

  synonym Citrus 'Hyuga Natsu' (New Summer Orange)
 日本で栽培。江戸時代の文政年間の1820年に宮崎市内で偶発実生として自生した木が元木となって品種改良された。別名は小夏、土佐小夏、ニューサマーオレンジ。ユズの突然変異種と考えられていたが、タチバナが親になっていることが明らかとされた。
品種) 井原日向 , 宿毛小夏 , 西内小夏 , 松岡小夏 , 室戸小夏
【日向夏系統の品種】

(8-1) 阿波オレンジ:日向夏×トロビタオレンジ(スイートオレンジ)

(8-2) ひめのつき:アンコール(クネンボCitrus nobilis × C.deliciosa)×日向夏

(8-3) KKM7号:日向夏×かんきつ中間母本農1号(タンゴール)

(8-4) エクリーク118:日向夏に今津ポンカンの珠心胚実生を接ぎ木した接合部から発生した周縁キメラから育成

(8-5) はるか:日向夏の自然交雑の実生。ヒュウガナツ♀×ナツミカン♂。

(8-6) カンキツ口之津41号:日向夏の茎頂にコルヒチン処理をして育成

(8-7) はるひ:興津46号(タンジェロ)×阿波オレンジ

(8-8) 璃の香:リスボンレモン×日向夏

(9) Citrus × yuko Tanaka ユコウ 柚柑

 自然交雑によって生まれたユズの栽培種。徳島県や高知県で古くから栽培されている。
 果実は香りが強く、味がまろやか、外観はユズと酷似しているが、表面がユズより滑らかで、果頂部に油胞はなく、やや凹みがある。

12 Citrus × latifolia (Yu.Tanaka) Yu.Tanaka ペルシャライム

  synonym Citrus × aurantiifolia subsp. latifolia (Yu.Tanaka) S.Ríos, D.Rivera & Obón

  synonym Citrus × aurantiifolia var. latifolia Tanaka
  synonym Citrus × limorosea D.Rivera, F.Méndez & Obón
 人工交配種。キーライム(Citrus × aurantiifolia=C. medica × C. hystrix)とレモン(Citrus × limon=C. maxima × C. reticulata ×medica )の三倍体交配種。英名はseedless lime, Bearss lime, Tahiti lime。別名はタヒチライム。ペルシャライムは商業的に最も広く栽培されているライム種である。長所は樹木に棘がなく、栽培しやすく、果実が大きく、種子がなく、果実の保存期間が長いことである。
 棘はほとんどなく、果実の直径は約6cm、両端がわずかに膨れることが多く、完熟すると黄色くなるが、通常は緑色のまま販売される。キーライムよりも大きく、皮が厚く、ライムの香りはそれほど強くない。

13 Citrus × limon (L.) Osbeck レモン 檸檬

  synonym Citrus × bergamia Risso & Poit. ベルガモット

  synonym Citrus limon (L.) Osbeck
  synonym Citrus × limonia Osbeck
  synonym Citrus × limonum Risso
  synonym Citrus × meyeri Yu.Tanaka マイヤーレモン
 栽培種。英名はCanton lemon , chine lemon , cravo lemon , hime lemon , lemandarin , lemon , mandarin lime , marmalade lime , Otaheite orange , Rangpur lime , red lemon。中国名は柠檬 ning meng。
 サワーオレンジ(Citrus × aurantium[= C. maxima × C. reticulata]) とシトロン(C. medica)の交配種。
 小高木。枝は±刺がある。若い葉と花芽は赤紫色。葉身は卵形~楕円形、長さ8~14㎝×幅4~6㎝、縁は円鋸歯が目立ち、先は普通微突形。花は単生又は数個、束生する。鼻は両性又は雌しべがほぼ完全に未熟で雄性。萼は杯形、萼片は4又は5個。花弁は長さ1.5~2㎝、外側は帯紫色、内側は白色。雄しべは20~25本、又はそれ以上。子房は類円筒形又は樽形。柱頭はこん棒形。果実は黄色、楕円形~卵形、両端が狭くなり、表面は普通、粗く、レモンの香りがあり、先には普通、マミラがある。果皮は厚く、取り去るのが難しい。果肉は8~11房、淡黄色、酸味がある。種子は卵形、小さく、さきは鋭形、種皮は平滑、胚は普通1個だが、ときに多数、子葉は乳白色。花期は4~5月。果期は9~11月。2n=18, 36。
品種) 'Amalfitanum' (F) , 'Armstrong' , 'Avon' , 'Berna' , 'Eureka'ユーレカ , 'Eureka Pink Variegated' (v) , 'Eureka Variegated' (F/v) , 'Fantastico' (F) , 'Feminello' , 'Feminello Ovale' , 'Fino' (F) , 'Four Seasons' , 'Garey's Eureka' (F) , 'Genoa' , 'Genova' (F)ジェノバ , 'Harvey' , 'Imperial' (F) , 'Improved Meyer' ,'Interonato' , 'Lemonade' (F)レモネード , limon 'Toscana' (F) , 'Limoneira Seedless' (F/s) , 'Lisbon' (F)リスボン , 'Lunario' (F) , 'Millsweet'(Sweet Lemon) ,'Monachello' , 'Mosquito' (v) , 'Nepali Oblong' , 'Nepali Round' , 'Otaheite' , 'Perrine' , 'Pink Lemonade , 'Ponderosa' (F)ジャンボレモン(ポンテローザ) , 'Quatre Saisons' , 'Rangpur' (F) , 'Romana' (F) , 'Rosenberger' , 'Rough Lemon' ,'Santa Teresa' , 'Sfusato d'Amalfi' (F) , 'Siracusano' (F) , 'Sungold' , 'Sweet Lemon' , 'Valletta' , 'Variegata' (F/v) , 'Variegated Pink Eureka' , 'Verna' (F) , 'Villa Franca' (F)ビアフランカ , 'Vulcan' , 'Yen Ben' (F) , 'Zagara Bianco' (F) , イエローベル , スイートレモン , トゲなしレモン , レモン21 , レモンシードレス あや , 赤レモン , 赤皮赤肉ミニレモン , 竹井ゴールドレモン
【交雑品種】

(1) Citrus × bergamia Risso & Poit. ベルガモット

  synonym Citrus bergamia Risso
 栽培種。主産地はイタリア。英名は bergamot orange, bergamot, lemon bergamot。イタリア名はBergamotto。
 C. medica × (C. maxima × C. reticulata)=C. medica × (C. ×aurantium)
 シトロンとブンタンとマンダリンが関与した交雑種である。花期は11~3月。
品種) 'Castagnaro'(F) , 'Bergamot de Versailles'(F), 'Femminello' , 'Fantastico'

(2) Citrus × meyerii Y.Tanaka  Meyer' マイヤーレモン(メイヤーレモン)

 中国で発見されたオレンジとレモンの自然交雑種。英名はMeyer lemon。
品種) サイパンレモン(菊地レモン、島レモン)、スイートレモネード[オレンジ×レモン]

14 Citrus mangshanensis S.W.He & G.F.Liu モウセンヤカン 莽山野柑
 中国(湖南省)原産。南部、特に南嶺山脈の芒山地域に分布し、標高約700mの山岳地帯に生息する。別名はマンシャンミカン。1980年代に初めて報告された。マンダリンオレンジ(Citrus reticulata)とは遺伝的に異なっているが、形態的には類似しており、ゲノム配列解析により、中新世後期のミカン属拡散の最初の分岐時に他の種から分かれた数少ない純粋なミカン属の種の1つであることが判明した。
 葉は楕円形または卵形、長さ4.2~4.3cm、細く丸い鋸歯がある。[花:花弁は白色。雌しべは太くて短い。果実はほぼ洋ナシ形または扁球形、直径6~7.5cm。果実の先端は短く硬く、ペクチンが豊富で、球形または卵形の果汁細胞と油腺を有する。味は非常に酸味が強く、わずかに苦味がある。果期は10月。

15 Citrus maxima (Burm.) Merr. ザボン 朱欒
  synonym Citrus grandis (L.) Osbeck バンペイユ
  synonym Citrus grandis f. buntan Hayata ブンタン
  synonym Citrus grandis var. yamabuki (Yu.Tanaka) Karaya ヤマブキ
  synonym Citrus obovoidea Takahashi キンコウジ
  synonym Citrus sabon Siebold ex Hayata
 ブータン、アッサム、ミャンマー、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ニコバル諸島原産。英名はpomelo, pummelo, shaddock, pomelos。中国名は柚 you、柚子(果実)。別名はブンタン、ウチムラサキ、ザンボア、ボンタン、ジャボン、ポメロ。果実の特徴によって呼び分け、果肉が白色の品種(白欒)をザボン、果肉が紅紫色の品種(朱欒)をウチムラサキ、果実が洋ナシ型の品種をブンタン(文旦)という。
 高木。若枝、葉の下面、花序柄、子房に長軟毛がある。枝は若い時に普通、帯紫色、平らでうねがある。葉柄は長さ2~4㎝×幅0.5~3㎝、又はこれ以下、翼がある。葉身は広卵形~楕円形、長さ9~16㎝×幅4~8㎝又はそれ以上、厚く、暗緑色、基部は円形、先は円形~鈍形、ときに微突形。花は単生又は総状花序につく。花芽は帯紫色、まれに乳白色。萼は3~5裂。花弁は長さ1.5~2㎝。雄しべは25~35本、いくつかは発達しないものもある。花柱は長く、太い。果実は淡黄色と黄緑色、球形、扁球形、又は広円錐形、普通、直径10㎝以上、大きな明瞭な油腺をもち、種子は200個以下又は無い。果皮はスポンジ状。果肉は10~15(~19)房があり、白色、ピンク色、帯赤色、又はまれに乳黄色。種子は不規則な形で、明瞭なうねがあり、未発達の種子が多数ある。胚は1個、子葉は乳白色。花期は4~5月。果期は9~12月。2n=18, 36。
品種) 'Banpaiyau' , 'Banpeivu' , 'Chandler' , 'Daang Ai Chaa' , 'Double, Hirado' , 'Hom Bai Toey' , 'Kao Lang Sat', 'Kao Pan' , 'Kao Phuang' , 'Kao Ruan Tia' , 'Kao Yai' , 'Khun Nok' , 'Mato', 'Nakhon' , 'Pandan Bener', 'Pandan Wangi' , 'Pinshanyu'(坪山柚) , 'Reinking' , 'Seeloompang' , 'Shangyuan'(香圆) , 'Shatianyau'(沙田柚) , 'Siamese Sweet' , 'Tahitian', 'Thong Dee' , 'Tosa Buntan' 土佐文旦 , 'Tresca' , 'Wheeny' (F) , 阿久根文旦 , 安政柑 , イエローポメロ , 河内晩柑 , サワーポメロ大橘 , 水晶文旦 , チャンドラポメロ , はやさき , 晩白柚(ばんぺいゆ) ,平戸文旦 , ブンタン , 紅まどか , 麻豆(まとう)文旦 , メイポメロ , 'Yugehyoukan'弓削瓢柑(ゆげひょうかん)

(1) Citrus maxima var. anseikan アンセイカン 安政柑

 広島県、愛媛県で栽培されている。ブンタンの一種であり、江戸時代後期の安政年間に広島県因島の岡野末吉氏の園地に蒔かれたブンタンの実生より偶発的に生まれたとされ、明治時代に興津園試験場長園恩田鉄弥博士により「安政柑」と命名された。
 常緑樹、高さ3~10m。葉は互生し、楕円形、長さ約20cm。花は大きな白色の5弁花。果実は晩白柚の次に大きく、ブンタンよりも大きい。果実の重さは500~1kg。果皮は黄色、厚いが剥き易く、芳香がある。花期は4~5月。果実の収穫期は12月頃。熟すにつれて酸味が弱まり、すっきりとした甘酸っぱさになり、旬の時期は3月から5月上旬頃。

(2) Citrus kawachiensis Tanaka  カワチバンカン 河内晩柑

 主な産地は愛媛県の南予地方や九州の南部地方。名は熊本県飽託郡河内村(現・熊本市西区河内町)で発見されたことに由来する。外観や味から和製グレープフルーツと称される。晩生であるが、5月に開花してから翌年の8月を過ぎても樹上に実がついたままという特徴がある。また収穫前に越冬する必要があり、温暖な地域で栽培されている。別名は美生柑(みしょうかん)、愛南ゴールド(あいなんゴールド)、宇和ゴールド、ハーブ柑、天草晩柑、ジューシーフルーツ、ジューシーオレンジ、灘オレンジ、夏文旦などとも呼ばれる。近年のゲノム解析により弓削瓢柑の系統種であると推定されている。

(3) Citrus grandis (L.) Osbeck バンペイユ 晩白柚

 原産地はおそらくインドシナで、その後中国、東南アジア、インド、中東へと広がった。12世紀から13世紀にはヨーロッパに到達したと考えられている。18世紀にバルバドスに持ち込まれた。日本へは台湾経由で導入され、熊本県八代市などで栽培されている。別名は八代文旦(やつしろぶんたん)。
 高木、高さ5~15m。樹冠は丸みを帯びる。枝に棘があり、小枝には軟毛がある。葉柄には広い翼がある。葉身は卵形~楕円形、長さ5~20cm×幅2~12cm、中脈の下面にはしばしば軟毛がある。花は単生または束生し、直径3~7cm。花弁はクリーム色。雄しべは20~25本。子房は11~16房。果実は球形、直径10~30cm、果皮は厚く、薄黄色。果肉は淡黄色または淡ピンク色で、甘い。バンペイユの果実は平均的な重さは1.5〜2kgであるが、最大のものは5kgを超え、世界で一番大きな柑橘系の果物として知られている。

(4) Citrus maxima 'Yugehyoukan' ユゲヒョウカン 弓削瓢柑

 愛媛県、広島県などで栽培されている。
 果実が瓢箪のような縦長の卵形、黄色~レモン黄色に熟す。ブンタンの一種であり、台湾から渡来したといわれ、味は甘味・酸味・ほろ苦さのバランスが良く、上品で爽やか。皮が厚めであるが手で剥きやすく、果汁が豊富。
(5) Citrus obovoidea Takahashi キンコウジ 金柑子
 起源が不明確な雑柑類であるが、江戸時代には既に栽培されていた。キンコウジはクネンボが花粉親であることが遺伝解析で推定されている。種子親は明確ではないが、ブンタン型の細胞小器官のゲノムを持つとされている。
 果実はハッサクに類似し、球形であり、重さ270g程度。果皮は黄橙色に熟し、果肉は橙色、アルベトは黄白色。果皮は剝がしにくく、瓤嚢(じょうのう:segment membrane)と砂瓤に苦味は無く、果汁は多く、果肉は軟らかい。 種子は多胚性である。果期は11~12月。

(6) Citrus 'Yamabuki' ヤマブキ 山吹

  synonym Citrus grandis var. yamabuki (Yu.Tanaka) Karaya
  synonym Citrus yamabuki hort. ex Yu.Tanaka
 静岡県に古くからある柑橘類で、ブンタン系の自然雑種と考えられていた。果実は山吹色で、甘みと酸味のバランスがよく、独特の風味を持つ。最近の研究でクネンボの血統であるカイコウカンを片親とすることが解明された。

16 Citrus medica L. シトロン

  synonym Citrus × aurantium var. medica (L.) Wight & Arn.

  synonym Citrus alata (Yu.Tanaka) Yu.Tanaka
  synonym Citrus × aurantium var. tamurana Tanaka
  synonym Citrus aurea Yu.Tanaka
  synonym Citrus hassaku Yu.Tanaka ハッサク
  synonym Citrus hiroshimana Yu.Tanaka
  synonym Citrus kizu Yu.Tanaka キズ
  synonym Citrus pseudolimon Tanaka
 インド(西ヒマラヤ)、ネパール、ブータン、アッサム、バングラデシュ、ミャンマー原産。中国で栽培、野生化している。ヨーロッパで栽培。英名はcitron。中国名は香橼 xiang yuan 。シトロンがマンダリンやサワーオレンジと交雑してレモンやライムが作り出された。
 低木又は小高木。枝、葉芽や花芽は若い時に帯紫色、枝は長さ約4㎝の刺がある。葉は単葉又は1小葉。葉柄は短く、翼は無い。葉身は楕円形~卵状楕円形、長さ6~12㎝×幅3~6㎝又はそれ以上、縁は鋸歯縁、先は円形~鈍形又はまれに微突形。花序は腋生、花が約12個つき、又は花が単生する。花は両性、ときに雌しべが完全に未熟で雄性。花弁は5個、長さ1.5~2㎝。雄しべは30~50本。子房は円筒形。花端rは長くて太。柱頭はこん棒形。果実は淡黄色、楕円形~ほぼ球形、2kg以下、表面は粗い。果皮は白色~淡黄色で内部は柔らかで、果肉より厚く、取り除くのが難しい。果肉は10~15区分され、無色、透明に近く~淡乳黄色、酸味があり、わずかに甘く、芳香がある。種子は小さい。種皮は平滑、胚は1個~数個、子葉は乳白色。花期は4~5月。果期は10~11月。2n=18, 20。
品種) 'Albo-variegata' , 'Bajour , 'Cedra' (F) , 'Chhangura' , 'China' (F) , 'Cidro Digitado' , 'Corsican' , 'Diamante' , 'Digitata' , 'Etrog' , 'Fingered citron' , 'Madhankri' , 'Rubra' , 'Turunji'

(1) Citrus medica 'Fingered' ブシュカン 仏手柑

  synonym Citrus medica var. sarcodactylus
  synonym Citrus medica 'Sarcodactylis'
 中国名は佛手 fo shou。英名はBuddha-hand Citron , Buddha's Hand。
 果実が手の指のように分かれ、江戸時代から生け花や茶席に用いられ、縁起物としても飾られる。

(2) マルブシュカン 丸仏手柑

 九州南部の海岸地帯で栽培されている。シトロンの栽培品種。
 果実は黄色、レモンと似た形であるが、果実がレモンよりも大きく、香りも強い。葉もレモンより大きい。
(3) Citrus hassaku Tanaka  ハッサク 八朔
 日本で栽培されている。英名はhassaku orange 。ザボン(Pummelo)の一種とされ、偶発品種のため親がはっきりしないが、ブンタンが片親と推定されていた。POWOではCitrus medicaのsynonymとしている。最近の系統解析ではクネンボが片親と解明されている。
品種) 八朔(はっさく) , 八朔55, 農間紅八朔 , 紅八朔

(4) Citrus kizu Hort. ex Y.Tanaka, nom. nud. キズ 木酢

 佐賀県、福岡県に分布し、農家の庭先に点在する。別名はキノス、佐賀県特産品。
 ユズの近縁雑種又は偶発実生と考えられている。大きさ、果皮、形状はカボスに似ている。カボス、スダチとともに三大香酸カンキツとされる。
(5) Citrus inflata hort. ex Tanaka モチユ 餅柚
 高知県で栽培されている。別名はシマントブシュカン(四万十仏手柑)。単にブシュカンと呼ばれる。
 果実は球形、直径約4㎝、種が多数ある。果皮はカボスに似て、濃緑色、スダチより香りが強く、やや苦みがあり、爽やかな香りがあり、果皮を刻んで薬味として使われる。酸味はユズより柔らかく、フルーティーでまろやか、高知では「酢の王様」として親しまれている。果皮に含まれるフラボノイドはジャバラより多く、柑橘類トップレベルの含量であることが確認されている。
※シトラス系かユズ系か不明、スダチに似ていると思われる。

17 Citrus × microcarpa Bunge トウキンカン 唐金柑

  synonym × Citrofortunella microcarpa (Bunge) Wijnands  

  synonym × Citrofortunella mitis (Blanco) J.W.Ingram & H.E.Moore

  synonym Citrus × mitis Blanco
  synonym Citrus × mitis f. gekkitsu Hayata
  synonym Citrus × mitis f. shikikitsu Hayata シキキツ 四季柑
 栽培種。キンカン(C. japonica)とマンダリン(C. reticulata)の交雑種。東南アジアで栽培される。特にフィリピンで栽培が多い。英名はcalamandarin 、calamondin , calamonding , calamondin orange 、China orange , golden-lime , musk-lime , Panama-orange , Philippine-lime。別名はシキキツ、カラマンシー、チャイナリトルレモン。
 中型の低木、ときに小高木となり、高さ3~4mまでになる。茎はまばらに棘がある。葉は香りがあり、単葉、楕円形、長さ約3~7cm、上面は暗緑色、下面は薄緑色~淡緑色。花は腋生または頂生、白色~ピンク色を帯び、芳香がある。花弁は5個、各花弁は長さ約1~1.5cm。果実は小さく、球形、熟すと緑色から淡いオレンジ色になる。
品種) Philippine lime , 'Tiger' (F/v) , 'Variegata'

18 Citrus polytrifolia Govaerts シトラス・ポリトリフォリア
  synonym Citrus × polytrifolia Govaerts [Flora of China]

  synonym Poncirus polyandra S.Q.Ding, X.N.Zhang, Z.R.Bao & M.Q.Liang

 中国(雲南省)原産。中国名は富民枳 fu min zhi。標高約2400mの山地斜面の森林に生える。カラタチ(Citrus trifoliata)系統の柑橘類と推定されている。
 高さ2.5mに達する常緑樹。若い枝は緑色、三角形だが、成長すると円筒形になる。葉は掌状複葉、3小葉、葉柄は長さ1~2cm、狭い翼がある。側小葉は長さ2.7~3.8cm×幅0.7~1.7cm。中央小葉は長さ3.5~5cm×幅0.9~1.4cm、暗緑色、基部は楔形、縁は波状小円鋸歯があり、先は微突形。花は単生、直径6.4~7cm。小花柄は長さ3~7cm×直径約2mm。萼片は5個、広卵形、約・長さ7mm×幅5mm。花弁は白色、5~9枚つき、長さ3.2~3.4cm×幅1.6~1.9cm、広楕円形、柔かい毛で覆われ(lanuginous)、特に縁には毛状突起が多い。雄しべは35~43本。花糸は長さ約4mmで離生。葯は黄色で、乳白色の半透明の点がある。子房は扁球形、直径約6mm、柔かい毛があり、10室。花柱は長さ約2mm。柱頭は緑色で棍棒形、長さ約2mm、先は凹形。果実は緑色で扁球形、若い時は柔かい毛に覆われる。花期は3~4月。果期は8~9月。

19 Citrus × pubinervia D.G.Zhang, Z.H.Xiang & Y.Wu シトラス・プビネルビア

 中国(湖南省)原産。中国名は毛脉枳 máo mài jú。2021年に記載された新雑種。
 常緑小木であり、葉柄に狭い翼を持ちC. × polytrifoliaと近縁であるが、主に花弁と果実が無毛である点でC. × polytrifoliaと区別できる。分子系統解析により、新雑種とされた。

20 Citrus reticulata Blanco マンダリン

  synonym Citrus × nobilis subf. reticulata (Blanco) M.Hiroe

  synonym Citrus daoxianensis S.W.He & G.F.Liu
  synonym Citrus reticulata var. austera Swingle
  synonym Citrus vangasay Bojer
 中国南東部原産。中国名は柑橘 gan ju 。英名はmandarin , mandarin orange , culate mandarin。別名はマンダリンオレンジ、大陸マンダリン。丘陵地の森林、低地に生える。中国では秦嶺山脈以南で広く栽培されている。日本、台湾は分布域から除外された。
 多くの交雑種があり、ハイブリッド栽培品種も多数作出され、栽培されている。栽培種が野生化し、親が不明な系統不明なものもある。POWO学名は混乱している。Tangerine orangeや mandarin orangeは、オレンジ(C. ×aurantium)ではCitrus maximaの対親、トウキンカン(C. ×microcarpa)ではC. japonicaの対親、そしておそらくユズ(C. ×junos)ではギショウトウ C. cavaleriei の対親である。最近認識された亜種は、ほとんどのシノニムが属する栽培品種群と考える方が適切かもしれない。しかし、シノニムに含まれる一部の名称は、C. ×aurantium と C. reticulata との繰り返し戻し交配によって得られた栽培品種に由来する可能性がある。一般的にはマンダリンはCitrus reticulataではなく、マンダリン系統のハイブリッドであるミカン類を指す。
 日本のウンシュウミカンもマンダリン系統のハイブリッドである。ヨーロッパの栽培種が地中海マンダリン、モロッコ経由で伝来した北アメリカのタンジェリンもマンダリン系統のハイブリッドであり、Citrus × aurantium f. deliciosaに分類されている。タンジェリンはマンダリンよりも実が大きく味は薄いが、香りが強い。またマンダリンは南半球で栽培が多い。マンダリンとタンジェリン(tangerine)は同一のf. deliciosaに分類され、ミカン類と呼ばれる。成熟した果実の果皮の色が黄色~橙色のものをマンダリン、橙色~赤色のものをタンジェリンと呼ぶ。なお、ポンカンもマンダリンである。最近の研究により沖縄で発見されたタニブター(Citrus ryukyuensis)は琉球マンダリンと呼ばれる。
 小高木。小枝は多数、少数の刺をもつ。葉は単葉。葉身は披針形、楕円形、又は広卵形、基部に関節部分があり、中脈は先付近で分岐し、縁は先部分に鈍い小円鋸歯があるか又は全縁、先は凹形。花は単生~3個束生する。萼は不規則に3~5裂する。花弁は普通長さ1.5㎝又はそれ以下。雄しべは20~25本。花柱は長く、細い。柱頭はこん棒形。果実は淡黄色、橙色、赤色、又はカーマインレッド色、扁球形~類球形、平滑又は粗い。果皮はごく薄く又は厚く、簡単に剥くことができる。果肉は7~14個の区分、まれにそれ以上に分かれ、甘く~酸っぱく、ときに苦く、少数~多数の種子をもち、まれに種子が無い。果肉小胞はふくよか、短くまれにほそくて長い。種子は普通、卵形、基部は丸く、先は狭く、鋭形。胚は多数、まれに1個、子葉は暗緑色、淡緑色、又は乳白色、合点は紫色。花期は4~5月。果期は10~12月。2n=18, 27, 36。

21 Citrus ryukyuensis G.A.Wu & al. タニブター
  synonym Citrus × nobilis var. spontanea T.Itô
 琉球諸島とその周辺の島々に自生する。別名は琉球マンダリン。大陸のマンダリン C. reticulataに最も近縁である。最新の遺伝子解析により、約200万年前に琉球列島がアジア大陸から切り離された際に誕生した新種であることが発見された。沖縄のシークヮーサーや本州のタチバナなどの柑橘類は、タニブターとアジア大陸の異なる品種との交配種であると推定された。
 タニブターはシークヮーサーに似ているが、実が小さくて酸味があり、マンダリンとは異なり有性生殖を行い、純粋な野生種のマンダリンである。

22 Citrus swinglei Burkill ex Harms マレーキンカン
  synonym Fortunella polyandra (Ridl.) Tanaka
  synonym Fortunella swinglei Tanaka
 中国(海南島)、マレーシア原産。英名はMalayan kumquat, Hedge lime, limau pagar。別名はヘッジ・ライム、リマウ・パガール(生垣のライム)。かつてはキンカン属(Fortunella) に分類されていた。
 小さな常緑樹、高さ1〜5m、棘がある。葉は細長く、ミカンのような香りはない。白色の花が1〜5個、束生する。果実は直径約2.5 cmの球形、熟すと緑色から黄色に変わる。果皮は薄く平滑、光沢がある。
【栽培種の解説】
 無毛の低木。枝は平滑、葉柄から沿下するうねがある。葉は薄い革質、単小葉である。小葉は披針形、鈍い尖鋭形、基部は狭くなり、主脈は細く、約10対あり、中間脈はほぼ同じ太さで、多数あり、不規則、すべて弓状に伸びる。小葉は長さ10~15cm×幅3.2~7cm。葉柄は長さ6~19mm、上部に翼がある。花は少数で、通常2個が腋生する。小花柄は長さ6mm。萼片は5個で、卵形で鋭形、短い。花弁は5個、線状長円形、先は鈍形、長さ11mm。雄しべは24本、合着して筒状になり、一部は他より短く、筒部は長さ約11mm、円筒形。葯は小さい卵形。花盤は肉質、クッション形、雌しべ群(gynophore)を形成する。子房は花盤の上につき、長円形、腺があり、5室がある。花柱は短く太い。柱頭は長円形でこん棒形、5うねがある。果実は球形、直径4.5cm、大きな腺が多数ある(未熟)[Ridley:Atalantia polyandra]。
 田中はマレー半島産の標本に基づき、Fortunella swinglei について記述している。
 果実は小さく球形で、直径1.5cm、5室あり。果皮は薄く滑らかで、微細な細点がある。種子は卵形、長さ10mm×幅15mm、扁平で、先は丸く、基部は明瞭な鋭形である。ワシントン国立樹木園の植物標本は葉が細く、披針形、先は尖鋭形、先端は凹形。葉柄は細く、長さ12~14mm、上部に非常に狭い翼がある。果実は不明。
 本種については、まだ十分な知識が得られていない。マレー半島で一般的に栽培されている品種は他のFortunella属の種よりもはるかに大きな果実を持ち、同様に果皮が薄い。本種は、Fortunella属とCitrus aurantifoliaのある種の交雑種であるライムクアットである可能性もあるが、もしそうだとすれば、子房に5つの室があり、各室に胚珠が2つしかないという点で異常である。また、雄しべの数が異常に多いことから、交雑種である可能性も考えられる。

23 Citrus trifoliata L. カラタチ 枸橘、枳殻

  synonym Poncirus trifoliata (L.) Raf.
 中国(安徽省、重慶市、甘粛省南部、広東省北部、広西チワン族自治区北部、貴州省、河南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省北西部、陝西省南部、山東省、山西省南部、浙江省)原産。中国名は枳 zhi 。英名はhardy orange , bitter orange , Japanese hardy orange。別名はキコク。柑橘類の台木として利用され、果実は薬用に用いられる。大きなトゲがあるため、昔は近所でもよく生け垣に使われていたが、最近はほとんど見られなくなった。
 落葉低木または小高木、高さ1~[3]5m。樹皮は灰緑褐色、筋状の溝ができる。枝は緑色で扁平、若い時は稜がある。棘は長さ約4[1~6]cm、基部は平ら、緑色で先端は赤褐色(rufous)。葉の距(spurs)は棘は無く、前年の小枝の休眠芽から発達し、節間は非常に短く、1~5枚の葉をつける。葉は掌状複葉、3~5小葉で、若い葉は通常単葉または1小葉。葉柄には狭い翼がある。小葉の葉身は倒卵形~長楕円形、長さ2~5[6]cm×幅1~3cm、中央の小葉は側小葉と同長または長く、若い時は中脈に短い毛があり、縁は細かい小円鋸歯があるかまたは全縁。花は葉腋に単生または対につき、直径3.5~8cm。萼片は5~7個、基部で合着する。花弁は4または5(または6)枚、白色、倒卵形、長さ1.5~3cm、覆瓦状、[花弁の下部が細く、花弁の間が大きく開く]。雄しべは通常20本。花糸は長さが様々。子房は6~8室、毛があり、胚珠は4~8個、室ごとに2列につく。花柱は短く太い。柱頭は棍棒形。果実は暗黄色、ほぼ球形~梨形、通常長さ3~4.5[5]cm×幅3.5~6cm、粗い輪状の溝があり、ときに平滑。種子は20~50個、広卵形、長さ0.9~1.2cm。胚は単生または数個。種皮は平滑または目立たない微細なうねがある。花期は[4]5~6月。果期は10~11月。
品種)'Baby Dragon' , 'Flying Dragon' , 'Monstrosa'ヒリュウ , 'Snow Dragon' , 'Tiny Dragon'

24 Citrus × webberi Wester シトラス・ウェッベリ
  synonym  Citrus × aurantium × Citrus cavaleriei
 フィリピン原産のハイブリッド品種。英名はMalayan lemon , Kalpi。
 ギショウトウ(Citrus cavaleriei[C. ichangensis])とザボン(C. maxima)とマンダリン(C. reticulata)の交雑種。果実は酸味が強く非常にジューシーで、レモンのように利用される。また、商業的な柑橘類の接ぎ木台木として広く利用され、他の柑橘類に耐寒性を付与する特性がある。
 常緑の中高木で、高さは通常5〜10mになる。葉は楕円形、つぶすと芳香のある透明な油腺が密にある。花は 両性花または雄花が葉腋に単生または小さく束生し、芳香がある。花弁は白色。雄しべは多数ある。果実は楕円形~凹んだ球形、直径3〜4.5cm、緑色、明るい黄色に熟す。果皮は非常に薄く、表面には明瞭な油腺がある。果肉は非常に酸味が強く、9〜11房がある。

25 その他ハイブリッド
品種)  'Bizzarria'(Citrus medica×C. aurantium), , 'Clem-Yuz 3-3'(Ten-Degree Tangerine) , 'Florentina' , 'Hongju 418' , 'Hongju 420' , 'Odd Character' , 'Odichukuthi'(Noblevmy Lime) , 'Pompia'(おそらくcitron × lemon) , 'Xuegan 9-12-1'

参考

1) Flora of China
 Citrus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=107164
2)Citrus in Flora of Pakistan @ efloras.org
 Citrus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=107164
3)GRIN
 Citrus
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=2640
4)citrus id
https://idtools.org/id/citrus/citrusid/index.php
5)World Economic Plants: A Standard Reference, Second Edition
 Citrus aurantium Tangor Group  
https://books.google.co.jp/books?id=AIrNBQAAQBAJ&pg=PA181&lpg=PA181&dq=Citrus+aurantium+Tangor+Group&source=bl&ots=Spvin6aB41&sig=ACfU3U1F1M4kTdAAyflfw8Eb0dJqdUvXVw&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwjvnfCHqPboAhVZyIsBHWBAAmQQ6AEwAnoECAsQLg#v=onepage&q=Citrus%20aurantium%20Tangor%20Group&f=false
6)Citrus Variety Collection - Univercity Of California Riverside
 Kusaie Rangpur lime
https://citrusvariety.ucr.edu/citrus/kusaie.html
7)琉球大学学術リポジトリ 琉球産芸香科柑橘亜科校訂 X
 A Revision of Ryukyu Rutaceae-Aurantioideael Revisio Aurantiacearum X
https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&opi=89978449&url=https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/record/2006667/files/No4p091.pdf&ved=2ahUKEwj6spqav_-RAxVmdfUHHf2rMhQQFnoECBsQAQ&usg=AOvVaw2ebbOb2gitEtJ6UZGGFix4
8)Nat Commun 12, 4377 (2021)
 Diversification of mandarin citrus by hybrid speciation and apomixis
https://www.nature.com/articles/s41467-021-24653-0
9)沖縄科学技術大学院大学
 沖縄の「シークヮーサー」、出自の謎が明らかに
https://www.oist.jp/ja/news-center/news/2021/7/26/juicy-past-favorite-okinawan-fruit-revealed
10)美味技術学会誌 18(1):10-17,2019
 堀江・多田・奈良:高知県産香酸柑橘‘ぶしゅかん’のフラボノイドおよびモノテルペンの評価
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bimi/18/1/18_10/_pdf
11)Fruit & Tea Times No.20:10-13,2020
 カンキツの系譜研究が可能にする新品種開発の加速 清水 徳朗
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/files/Fruit_Tea_Times_No20.pdf
12)未来開墾ビジネスファームとは
 実は“謎だらけ”だった温州みかん
https://special.nikkeibp.co.jp/NBO/businessfarm/newstopics/07/?P=2
13)Citrus Pages
 Sour oranges
http://citruspages.free.fr/souroranges.php#sulcata
14)山口学研究 第2巻 p.1-9(2022)
 CAPS マーカーを用いた山口県の幻のミカン クネンボ(九年母)の探索
https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&opi=89978449&url=https://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/29398/files/166955&ved=2ahUKEwivt5_xvY2SAxUIjK8BHaYjFEsQFnoECBwQAQ&usg=AOvVaw0xaNMzmowr9u-514UsJ53S