江戸時代に渡来したといわれ、公園や庭によく植えられている。和名は花の雄しべが梅の花に似て多数あり、花が黄色であることから。
若木は茎に4稜又は4線があるが、すぐに2線になる。葉柄は長さ0.5~2㎜。葉は長さ1.5~6㎝、幅0.5~3㎝。葉の腺点は密にある。花序に花は1~15個つく。花柄は長さ2~4(7)㎜。花は直径2.5~4㎝、深いカップ形。萼片は長さ5~10㎜。花弁は長さ1.2~1.8㎝、幅1~1.4㎝、萼片の長さの1.5~2倍。雄しべは50~70個が束になり、長いものは7~12㎜、花弁の0.4~0.5倍の長さ。子房は長さ5~6㎜、幅3.5~4㎜。花柱は長さ4~5.5㎜,
子房の0.75~0.95倍の長さ。蒴果は長さ0.9~1.1㎝、幅8~10㎜。 種子は長さ1~1.2㎜、暗褐色。2n=20
よく似た原産地がチベット、バングラデシュ、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、タイ、ベトナムのHypericum hookerianum 短柱金丝桃
duan zhu jin si tao は次のとおり。
葉柄は長さ1~4㎜。葉は(1.7)2.5~7.8㎝、幅(0.7)1~3.2㎝の披針形~楕円状披針形~広卵形。青味又は粉白を帯び、葉裏の腺点は密にあり、少ないことや無いこともある。側脈は(2)3~4対。茎頂に1~5個の花をつける。花柄は長さ3~16㎜。花は直径3~6㎝、深いカップ形。萼片は長さ5~10㎜、幅4~8㎜。花弁は黄色、長さ1.5~3㎝、幅1.5~2.5㎝、萼片の長さの約3倍。雄しべは60~80個が束になり、長いものは長さ5~9㎜、花弁の0.25~0.35倍の長さである。子房は長さ5~7(8)㎜、幅4~5(6)㎜。花柱は2~4(7)
㎜、子房の長さの 0.35~0.7(0.9) 。蒴果は長さ0.9~1.7㎝、幅7~12㎜。種子は長さ0.7~1㎜、暗赤褐色。
セイヨウキンシバイ Hypericum calycinum 別名ヒメキンシバイは花弁が平開し、花弁より雄しべが長い。
ビヨウヤナギ(未央柳) Hypericum monogynum 金丝桃 jin si tao は花が直径約5㎝と大きく、雄しべが花弁より長く目立つ。
タイリンキンシバイ ピペリカム・ヒドコート Hypericum patulum cv. Hidcote は花が大きく、花弁の先が浅く切れ込み、花弁が広角に開く。葉の幅が狭く、緑色、対生~十字対生になる。雄しべが花弁の半分より短い。
コボウズオトギリ Hypericum androsaemum は茎が直立し、多数分枝する。葉は対生し、長さ4~12㎝、卵形、先は円頭~鈍頭、縁に腺点がある。雄しべは花弁より長く、子房が大きい。蒴果は長さ7~12㎜、広長楕円形、すぐに赤色になり、次第に黒色に変化する。