ツクシナギゴケ 

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Flora of Mikawa

アオギヌゴケ科 Brachytheciaceae ツルハシゴケ属

中国名 密叶美喙藓 mi ye mei hui xian
学 名 Eurhynchium savatieri Schimp. ex Besch.
Oxyrrhynchium savatieri (Schimp. ex Besch.) Broth.
ツクシナギゴケの葉先
ツクシナギゴケの葉先拡大
ツクシナギゴケの葉の中肋付近拡大
ツクシナギゴケの葉縁
ツクシナギゴケの葉基部
ツクシナギゴケの茎葉2
ツクシナギゴケ
ツクシナギゴケ茎葉
ツクシナギゴケ葉身細胞
ツクシナギゴケ大きな葉身細胞
分 類 蘚類
高 さ 2~4㎝(長さ)
生育場所 湿った岩上、地上
分 布 在来種  日本全土、中国、ベトナム
撮 影 三ヶ根山   10.2.25
茎は不規則に枝を密に分枝し、葉をやや扁平につける。中心束がある。枝葉は茎葉に似る。茎葉は長さ1~1.5㎜の卵状心形(China Moss:長さ0.81~0.92㎜、幅0.28~0.44㎜卵状披針形) 、基部はやや広く下垂する。中肋は葉先よりかなり下の葉長の2/3~3/4で終わり、中肋の背面上端に1個の歯がある。葉縁は平ら、舷はなく、細かい歯が全周にある。中部の葉身細胞は長さ35~45µm、幅3~5µm(China Moss:長さ47~95 µm、幅4.5~5.0µm)の線形、平滑。葉の下部付近で最も細胞が大きい。翼細胞は数個、長楕円形~短い矩形。蒴柄は長さ10~15㎜、赤褐色、全体にパピラがある。蒴は非相称、傾き、気孔をもつ。蓋には長い嘴がある。蒴帽は僧帽形。蒴歯は16個ずつ2列、完全(ハイゴケ型)。外蒴歯は上部にパピラがあり、下部は横条がある。内蒴歯は全体にパピラがある。胞子は見られない(China Moss)。n=8
 キブリナギゴケは大形で硬く、ゴワゴワした感触があり、羽状に分枝し、樹木の枝のようになる。枝の幅が葉を含めて、0.5~1㎜と細い。全体の外観は全く異なるが、茎葉が似ている。枝葉は小さく異なる。
 コカヤゴケは葉が大きく(長さ2~4㎜)、光沢が強く、葉身細胞が長く(120~150µm)、中肋の先端に歯がない。