きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 ヨゴレキアミアシイグチ  汚黄網脚猪口
学  名 Boletus sinapicolor Corner f. japonicus Hongo
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ハラタケ亜綱 イグチ目(Boletales)
科  属 イグチ科  Boletaceae  ヤマドリタケ属
 公園のシイの木の下に5本ほど群生していた。最も大きいものは直径16㎝あり、柄の網目が柄と同色であって上部だけしか見えにくいものもあった。傘が開いたばかりの幼菌は管孔面を菌糸が覆っていた。
 夏~秋にシイ林の地上に発生する。傘は直径7~13(16)㎝、表面は粘性なく、からし色(淡褐色)。管孔面は黄色、初期に淡黄色の菌糸に覆われ、傷つけても変色しない。柄は太く、円柱形~逆棍棒形、表面は隆起した網目があり、初期に管孔面から続く黄白色の網目に柄の上部が覆われ、黄色、次第に褐色や汚れを帯び、網目が目立つようになる。柄基部は初め淡黄色のミセリウムに包まれ、その後、黄褐色になる。無味、無臭(菌臭)。胞子は長さ11~14µm、幅4.5~5.5µm。ヤマドリタケ属に分類されている。基準種は1972年に報告された東南アジア(マレーシア)産で、ヨゴレキアミアシイグチはその品種として分類されている(Hongo, Trans. Mycol. Soc. Japan: 221 1980)。詳細不明
ヨゴレキアミアシイグチ
ヨゴレキアミアシイグチ2
ヨゴレキアミアシイグチ3
ヨゴレキアミアシイグチ5
ヨゴレキアミアシイグチ柄2
発生時期 夏~秋
大 き さ 中型 直径7~16㎝
栄養摂取 菌根菌 
発生場所 広葉樹(シイ)林 
分  布 日本
食  毒 不食
撮  影 蒲郡市 16.9.26
ヨゴレキアミアシイグチ傘
ヨゴレキアミアシイグチ管孔
ヨゴレキアミアシイグチ柄の上部
ヨゴレキアミアシイグチ柄
ヨゴレキアミアシイグチ柄の基部
【類似種】
 キアミアシイグチRetiboletus ornatipes傘は直径4~16㎝、半球形~饅頭形~扁平。背面は粘性はなく、やや粉状、色は変化が多く、黄色~淡灰色~黄褐色~オリーブ褐色など。柄は長さ6~15㎝、幅0.6~2.5㎝、上下同径の円柱形、中実、表面は粉状、淡黄色~鮮黄色~黄褐色、全面にやや翼状に隆起した網目があり、柄が傷つくと橙黄色になる。柄基部のミセリウムは黄色。腹面は黄色~黄土色、傷つくと色が濃くなる。管孔は上生~直生~垂生、孔長は長さ約5㎜。孔口は円形~多角形、2~3個/㎜、直径約1㎜。肉は厚く、しまり、苦味があり、酸臭があり、黄色、傷つくと色が濃くなる。胞子紋はオリーブ褐色。胞子は平滑、長さ9~14µm、幅3~4µm、紡錘形。坦子器は4胞子性、2・4胞子性混在、2胞子性の3型がある。縁シスチジアは長さ22~46µm、幅6~10µmの棍棒形~紡錘形。側シスチジアは長さ26~54µm、幅7~12µmの紡錘形。シスチジアはともに黄色の内容物を含む。
 キアシヤマドリタケBoletus sp. 夏に落葉広葉樹林下に群生する。傘は直径5~10㎝、半球形~饅頭形~扁平、表面は湿時、弱粘性、暗オリーブ褐色。柄は長さ5~8㎝、幅1~2㎝、やや逆棍棒形~円柱形、中実~髄状。柄の表面は淡黄色、下部は濃く、全面に隆起した細網目に覆われ、中部付近の網目は網目の中が暗紫褐色になる。管孔面は黄色~オリーブ色、傷つくと褐色を帯び、管孔は湾生、孔口は小角形。管孔長は10~13㎜。肉は淡黄色、管孔付近に帯紅色部分があり、傷つくと徐々に濃黄色に変色する。無味、無臭。胞子紋はオリーブ褐色。胞子は紡錘形、平滑、長さ11.5~13.5µm、幅3.5~5µm、KOH中で暗黄土色。縁シスチジアは長さ31~49µm、幅8~10µmの棍棒形~紡錘形。側シスチジアは無い。
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