従来、ベニタケ科はベニタケ属 Russula とチチタケ属 Lactarius であったが、最近の分子系統解析研究により、ベニタケ属 Russula、カラハツタケ属
Lactarius、チチタケ属 Lactifluus、マルチフルカ属Multifurcaに細分化された。
傘は直径5~18㎝、中央が窪む饅頭形~漏斗形。背面はときに小じわがあり、白色に淡黄色~黄土色~黄褐色のしみが出る。柄は長さ3~9㎝、幅1~2㎝、円柱形~下部やや細くなり、中実、表面は縦の小じわが密にある。ひだは白色~乳白色、極めて密につき、垂生、叉状分岐がある。肉は白色、脆く脆く、強い辛味があり、無臭、傷つくと白汁が出て、乳白色~クリーム色になるが、青色は帯びない。胞子紋は白色~乳白色。胞子は無色、長さ5.5~8µm、幅5~6µmの類球形~広卵形、微細な疣と細い連絡糸がある。縁シスチジアは長さ30~52µm、幅5~14µm、紡錘形~棍棒形~円柱形。側シスチジアは同形、同大。
アオゾメツチカブリはツチカブリとよく似ているが、白汁が灰緑色に変化する、
ツチカブリモドキはツチカブリによく似ているが、ひだが疎につく。
シロハツやシロハツモドキはベニタケ属であり、傷つけても乳液が出ない。シロハツは柄の上部が青緑色を帯び、ひだが白色、やや密。シロハツモドキは柄の上部が青緑色を帯びず、ひだが極めて密、小ひだがあり、老生するとひだが黄土色になる。毒性が強い。
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