北半球に広く分布する。発生時期が中国では夏~秋、ヨーロッパや北アメリカでは春~秋、日本では秋とされる。
全体に質が薄くもろい。傘は直径3~6㎝、円頭の円錐形~中丘扁平~扁平、中央に突起~丸山があり、傘の縁に細かい切れ込みがある。背面は全面に放射状に細かい小皺と繊維状の鱗片があり、湿ると光沢があり(hygrophanous)、中央が栗褐色~赤褐色、周縁が淡色、縁の条線が見え、乾くと消えて黄土色~淡黄褐色(淡なめし革色)になる。柄は長さ4~8㎝、幅4~8㎜、上下同径、多少、波形に湾曲し、中空、表面は汚白色~淡黄褐色、絹状光沢があり、繊維状。つばはクモの巣状、消失性又は欠く。ひだはやや疎につき、直生~上生~湾生、叉状分岐があり、白色~黄土色~ニッケイ色。肉は薄く、白色、無味無臭(北アメリカ:ラディッシュの強い臭)。胞子紋は銹赤色。胞子は淡銹色、長さ7~9.5µm、幅4.5~5µmの楕円形~ややアーモンド形、表面に微細な疣がある。シスチジアは無い。
カブニセフウセンタケCortinarius scandens は同じような分布域、同じ発生場所であり、よく似ている。発生時期が秋に限られる。傘は直径2~3.5㎝、円錐形~中丘扁平、中央に突起(umbo)があり、平滑、湿ると光沢があり(hygrophanous)、周縁に条線が現れ、黄褐色、乾くと条線が消え黄土色。柄は長さ3.5~7(6~10)㎝、幅4~8(2~5)㎜、上下同径、中空、多少、波形に湾曲するものもあり、黄白色、下部は黄褐色の繊維がつきやや暗色になる。ひだはやや疎につき、直生~上生、幅3~5㎜、黄土色~褐色。肉は帯褐色、無味無臭(北アメリカ:帯黄色、ヨウ素に似た微臭、温和味)。胞子紋は銹褐色。胞子は長さ7~9.5µm、幅4.5~5µmの楕円形~紡錘形(広卵形)、表面に微細な疣がある。シスチジアは無い。不食。
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