きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 ルリハツタケ  瑠璃初茸
学  名 Lactarius subindigo Verbeken et E. Horak
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ベニタケ目 (Russulales)
科  属 ベニタケ科  Russulaceae  カラハツタケ属
 日本のルリハツタケはLactarius indigoでなく 、別種のLactarius subindigoであり、アジア東部(日本、東南アジア~インド)に分布する。形態的には胞子のサイズと表面の付属物に違いがある。Lactarius indigoの変種とされていたこともあるが、系統解析により別種とされた。
 夏~秋に、針葉樹(マツ)林、広葉樹(シイ、ナラなど)林下の地上に発生する。傘は直径3~8㎝、中央が窪む饅頭形~扁平、縁が内巻きし、湿時、弱粘性、淡藍青色、濃淡の斑点状の環紋があり、古くなると淡黄緑色になる。柄は長さ2~5㎝、幅0.6~1(2)㎝、上下同径~下部やや細く、中実~中空、傘と同色、小クレーターがある。ひだは密、直生~垂生、藍青色~青色~黄緑色、傷つくと青色に変色し、やがて緑色に変わる。肉は硬く、ほぼ白色、変色性はひだと同じ、無味無臭。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ7~8.5µm、幅5.5~7.2µmの広惰円形~惰円形、高さ0.5µm以下の脈状隆起があり、部分的~不完全な網目となり、いぼが多数ある。坦子器は長さ40~64µm、幅7~8.5µm、類棍棒形、4胞子性。縁シスチジア、側スシチジアは無く、偽スシチジアが多く、形は不規則、長さ30~55µm、幅3~5µm。
 Lactarius indigoは北アメリカ、ロシアに分布し、indigo milk cap と呼ばれる。傘は直径5~15㎝、中央が窪む饅頭形~浅皿形、縁が初め内巻きする。柄は長さ2~8㎝、幅1~2.5㎝、上下同径~下部やや細く、中空、傘と同色、小クレーター(pothole)がある。ひだは密、直生~垂生、藍青色~青色~黄緑色、傷つくと青色に変色し、やがて緑色に変わる。肉は硬く、ほぼ白色、変色性はひだと同じ、温和味~辛味、無臭。胞子紋はクリーム色。胞子は長さ7~10µm、幅5.5~7.5µmの広惰円形~類球形、高さ約0.5µmのアミロイドのいぼと脈状隆起があり、部分的な網目をつくる。縁シスチジアは目立たず、円筒状便腹形、長さ60µm、幅8µm以下。側スシチジアは目立たず、棍棒形~類円筒形、長さ30µm、幅6µm以下。傘上表皮層は粘毛状被。汁管菌糸は目立ち、KOH中で赤褐色~褐色になる。
ルリハツタケ
ルリハツタケ2
ルリハツタケ傘
ルリハツタケひだ
ルリハツタケ柄
発生時期 夏~秋
大 き さ 小型~中型、直径3~8㎝
栄養摂取 菌根菌
発生場所 針葉樹(マツ)林、広葉樹(シイ、ナラなど)林下の地上
分  布 日本、東南アジア~インド
食  毒 可食
撮  影 浜松市 15.9.13
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