旧分類ではヒダハタケ科 Paxillaceae ヒダハタケ属 Paxillus に分類されていた。
腐生菌で、針葉樹の枯木などに発生し、北アメリカではマドロナ(ツツジ科イチゴノキ属)にも見られる。傘は幅5~15(20)㎝、やや不正の円形、饅頭形~扁平~浅い花瓶形、乾き、密~薄くビロード状、幼時は褐黄色~黄褐色~赤褐色、古くなると暗褐色になり、ときに縁が黄色になり、縁が内巻きし、古くなると広く波打つ。ひだはやや密~密につき、垂生し、幅3~6㎜、叉状分岐が多く、柄近くでは網目状になり、幼時は帯白色、後に淡タン色~黄色~黄褐色になる。柄は長さ3~12㎝、幅1~3(5)㎝、上下同径~中間で太く、ときに偏生、側着生することもあり、厚く、がっしりし、乾き、先付近は白色を帯び、下部はベルベット状の褐色~黒褐色の綿毛に覆われる。肉は厚くて硬く、帯白色~帯黄色、無味無臭。アンモニアにより傘や柄表面は明るい紫色になる。KOHでは傘や柄表面が黒色又は緑色になってから緑黒色になり、肉では汚オリーブ色になる。胞子紋は黄褐色~褐黄色。胞子は長さ4~6µm、幅3~4µm、惰円形~卵形、平滑、KOH中で無色、デキストリノイド。子実層シスチジアは無い。傘上表皮層は幅2.5~5µmの菌糸のもつれ状、KOH中で褐色を帯び、末端細胞は円筒形~管状、先が丸く~尖り、上側でまとまって束になる(平行菌糸の間を末端菌糸が貫通して表面に出る)。
ヤブニワタケvar. bambusinum は日本、キューバに分布し、竹(タケ)に発生する変種。坦子器は2胞子性、胞子が長さ5.5~7µm、幅3~4.5µmとやや大きい。
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