学名は北アメリカ由来のConocybe albipes又はヨーロッパ由来のConocybe lacteaが使われている。同一との見解もあるが、アメリカのものとヨーロッパのものの比較が終わるまでは避けた方がよいといわれている。(2003)。日本の図鑑などには薄茶色の写真が多いが、英名や中国名では白色が普通である。中国ではConocybe
lacteaを採用しているようである。2003年にはオランダの菌学者からConocybe apalaにConocybe albipes、Conocybe
lactea、Mycena teneraなどをまとめるという見解も出されている。
草地に生え、子実体が小さいだけでなく、壊れやすく、日が昇って数時間後の正午までにしばしば完全にくずれてしまう。特徴は傘が円錐形で淡色、ひだは淡色、すぐにシナモン褐色になり、きわめて壊れやすく、柄が細い。
草地(芝生、牧草地、放牧地など)に発生し、夏~秋に散生~群生する。傘は直径1~3㎝、幼時、円錐形、後に広円錐形になり縁が持ち上がる。傘表面は乾き、縁近く~中央まで細かい線があり、帯白色又は淡黄褐色(creamy
buff)、ときに中央がわずかに暗色になる。ひだは直生~ほぼ離生、やや密、初め淡色、後にすぐシナモン褐色~ピンク褐色になる。柄は長さ3~11㎝、太さはたった数㎜、きわめて壊れやすく、中空、ほぼ上下同径、帯白色、平滑又は上半部に微細な毛がある。肉はごくわずか、無味、無臭。胞子紋はシナモン褐色~赤褐色。胞子は長さ10~14µm、幅7~9µm、楕円形、一端に孔があり、端は切形、平滑。側シスチジアは無い。縁シスチジアはボーリングのピン形、長さ約25µm、幅約12µm、頭部は幅4~5µm、首は長さ5µm以下。担子器は4胞子性。上皮は子実層状被/細胞状。柄シスチジアは長く、毛状。
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