サクラなどの樹幹の根際に塊状に群生し、根や幹を枯らし、ベッコウタケ病と呼ばれる。きわめて普通。
子実体は6~8月頃、発生する。卵黄色の瘤状であり、次第に棚状に張り出し、傘を形成する。傘は多数、重生し、重なり合って発達する。傘は半円形、横幅5~15(20㎝、厚さ0.5~1.5㎝、扁平、初めは弾力のあるコルク質、表面はビロード状,
すぐに無毛、卵黄色~黄褐色(黄土色)から次第に栗褐色~黒褐色(~灰色)になり、乾くと下方へ湾曲し、鋭端、不明瞭な環紋と環溝がある。傘表面には薄い褐色の殻皮がある。管孔面は初め、黄白色~灰白色、後に灰褐色~暗褐色のしみが現われる。孔口は微細な円形、(4)6~7個/㎜。幅180~240
µm。管孔は多層あり、1層が深さ3~10㎜、黄褐色、肉より濃色。肉は材木色、コルク質、断面に暗色の環紋状の条線がある。無味、菌臭。担子器は棍棒形、4胞子性、長さ15~23µm、幅8~10µm、基部にクランプがある。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ5~7(8)µm、幅4.5~5.5(6.5)µmの卵形(類球形~ナシの種子形)、厚壁、偽アミロイド(デキストリノイド)。シスチジアは欠く。2菌糸型、原菌糸にはクランプがある。骨格菌糸は偽アミロイド、幅5~7µmの太いものと、幅2~2.5µmの細くてよく分岐するものが混じる。
|