イチイ科 Taxaceae
分布 | 裸子植物(Gymnosperms)-マツ目(Pinales) |
分布 | 北半球の温帯から熱帯にかけ5属21種が分布し、日本には2属2種、イチイとカヤが自生する。日本海側にはイチイの変種のキャラボクが自生する。 |
特徴 | 常緑高木又は低木。根は繊維状~木質。樹皮は鱗状又は亀裂が入る。葉は螺旋状に互生又は十字対生し、針状、線形~線状披針形。葉裏は中脈の両側に各々1本の気孔帯(stomatal band)がある。樹脂道(resin canal)は有又は無。雌雄異株まれに雌雄同株。花粉錐(pollen cone)は葉腋又は苞腋に単生又は束生あるいは枝先の穂状の複合花序に束状につく。小胞子葉(microsporophylls)は多数。小胞子嚢(microsporangia=花粉嚢pollen sacs)が2~16個、螺旋状又は小胞子葉の外側につく。胞子は球形、翼はない。球果( seed cone)は当年枝の葉又は苞に腋生し、単生又は双生、1~2シーズンで成熟し、無柄又は有柄、基部に重なり又は交差する数個の苞がある。胚珠は花軸の先に直立する。種子は無柄又は有柄の核果様又堅果様であり、多肉多汁又は革質、袋状又は杯形の仮種皮(aril)に部分的に又は完全に包まれる。雌性配偶体組織は欠く。子葉は2個。発芽は地上性(epigeal)、カヤ属では地下性(hypogeal )。 |
栽培 | カヤ材は将棋盤や碁盤に珍重される。イチイやキャラボクは庭木や生垣に使われ、園芸品種のオウゴンキャラボクもある。ヨーロッパ原産のセイヨウイチイも生垣に利用されている。 |
イチイ属 | イチイ | Taxus cuspidata Siebold et Zucc |
キャラボク | Taxus cuspidata Siebold et Zucc. var. nana Hort. ex Rehder | |
カヤ属 | カヤ | Torreya nucifera (L.) Sieb. et Zucc. |