ウコン 鬱金
Flora of Mikawa
ショウガ科 Zingiberaceae ウコン属
別 名 | 秋ウコン |
中国名 | 姜黄 jiang huang |
英 名 | common turmeric , turmeric , Indian-saffron , curcuma |
学 名 | Curcuma longa L synonym Curcuma domestica Valeton |
花 期 | 7~10月(8月) |
高 さ | 60~100㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 帰化種 インド原産 |
撮 影 | 浜松市 18.7.31 |
ウコンはインド原産のウコン属の栽培種。根茎に苦味が無く、食用、薬用とする。カレーなどのインド料理の他、たくあん、カラシなどの黄色の着色料として利用され、別名キゾメグサ。インドでは紀元前から栽培されている。日本では沖縄、鹿児島などで栽培されている。ウコン属は東南アジアに約50種、オーストラリアに1種が分布する。類似種はキョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(夏ウコン)、クルクマ(シャローム)など。
高さ約1m。根茎は多数、分枝し、オレンジ色~明るい黄色、円柱形、芳香があり、先に塊茎がある。葉柄は長さ20~45㎝。葉身は緑色、長楕円形~楕円形、長さ30~45(~90)㎝、幅15~18㎝、無毛、基部は漸尖、先は短い鋭形。花序は偽茎に頂生。花序柄は長さ12~20㎝、穂状花序は円柱形、長さ12~18㎝、幅4~9㎝、稔性の苞は淡緑色、卵形~長楕円形、長さ3~5㎝、先は鈍形。頂部の苞(coma bract)は広がり、白色と緑色、ときに赤紫色を帯び、先は鋭形、萼は白色、長さ0.8~1.2㎝、微軟毛があり、先は不等形の3歯がある。花冠は淡黄色、筒部は長さ3㎝以下、裂片は三角形、長さ1~1.5㎝、中裂片が大きく、先は微突形。両側の仮雄しべは唇弁より短い。唇弁は黄色、中央に黄色の帯があり、倒卵形、長さ1.2~2㎝。葯は基部に距がある。子房はまばらに毛がある。花期は7~10月(8月)
品種) 'Salem' , 'Cuddapah' , 'Rajapuri' , 'Prathibha' , 'CLT-325' , 'PTS-24' , 'Prabha', 'Cuddapah', 'Kedaram' , '赤陽(Sekiyou)' , '皇金(Ougon)' , '琉大ゴールド' , 'Co 1' , 'BSR 1'
根茎が分枝し、肉質、芳香があり、しばしば、根の先に塊根=貯蔵根(水球)をもつ。葉は根生し、葉身は広披針形~長楕円形、まれに狭い線形。花序は穂状花序、頂生し、偽茎の上につく。根茎から生じた別れたシュートにもつく。ときに葉の展開前に表れる。花序柄は直立し、下部の花をつける苞はその長さの1/2が合着し、袋状になり、先は広がり、長さ[2~]4~9㎝、卵形~狭卵形~三角形。それぞれ、花が2~7個つく、さそり形花序=扇状集散花序(cincinnus)を抱く。小苞は小さく、苞に隠れ、不明瞭、基部まで分離。最上部の苞はしばしば色が変わり、大きく、不稔性、頭髪状(coma)になり、頭髪状苞=頂苞(coma bract) という。萼は普通、短い筒形、片側に裂け目があり、先は小さい2~3歯又は歯状。花冠は漏斗形、裂片は卵形又は長楕円形、ほぼ同形又は中央の裂片が長く、先は微突形。雄しべと仮雄しべは2輪に6個。側仮雄しべは花弁状、基部で花糸と唇弁に着生する。唇弁は中くぼ、円形又は2分割、中央部が厚く、両側の裂片は薄く、仮雄しべと重なる。花糸は短く、幅が広く、長方形、平ら。葯は多方向、基部に普通、距があり、付属体は無い。子房は3室。蒴果は楕円形、3バルブ、裂開する。x=11, 21。
世界に約167種あり、熱帯~亜熱帯アジアおよびオーストラリア北部に分布する。ウコン(turmeric) , Siam tulipが含まれる。
東南アジア(タイ、ラオス、カンボジア)原産。英名はSiam tulip 。観賞用に栽培されているウコン属の植物。品種は多数つくられ、ハイブリッドもある。一般には属名のクルクマと呼ばれている。英語ではSiam tulip と呼ばれている。カレー香辛料、薬用、観賞用とされ、タイで多く栽培されている。Siamはタイの旧名で日本語ではシャムのことである。クルクマの名で観賞用に栽培され、多くの園芸品種がある。ハイブリッドもあり、Curcuma alismatifoliaの品種に含められている。鹿児島県南九州市川辺町でクルクマが栽培されるようになり、主品種がシャローム(平和の意味)であり、シャロームと呼ばれるようになった。シャロームは1品種名。
多年草、高さ60~70㎝。根茎をもち、根の先に塊根を持つ。葉柄は短く、葉身は披針形、長さ18~25㎝、先は鋭形。穂状花序は花茎の先に頂生し、円柱形、長さ約7.5㎝。花序は密錐花序 (thyrse) と呼ばれる複合花序。花を抱く苞が下部につき、最上部に頭髪状(coma bract)が飾りのようにつく。苞は紅紫色、白色、緑色など。萼は筒形。花は白黄色、花弁3個、雄しべ、 唇弁(2個の仮雄しべが癒合したもの), 花弁状の仮雄しべ2個、雌しべ1個。.胚珠は特異な形態の付属体があり、成熟すると種子の仮種皮になる。花期は6~8月。2n=32。
品種) 'Anna Pink' , 'Aussie Plume' , 'Bkubono1' (PBR) , 'Blue Moon' , 'Blushing Star' , 'Candy Cane'(キャンディーケーン) = Curcuma rhabdota , 'Chiang Mai Dark Pink' , 'Chiang Mai Pink' , 'Chiang Mai White' , 'Crown Princess' , 'Curalidopa' (PBR) , 'Curalimei' (PBR) , 'Curblafu' (PBR) , 'Curubon03' (PBR) , 'Curdjenna' (PBR) , 'Curfroyel' (PBR) , 'Curgotha' (PBR) , 'Curmarijke' (PBR) , 'Curpince' (PBR) , 'Curpurdi' (PBR) , 'Curthalla' (PBR) , 'Emerald Pagoda'(エメラルドパコダ)=Curcuma harmandii , 'Holland Red' , 'Lady of the Dawn' , 'Lanna Robina' , 'Lanna White' , 'Miss Pearl' , 'Noi White-pink' , 'Pink' , 'Deep Pink' , 'Green Pearl' , 'Kimono Pink' , 'Kimono Sakura' , 'Ladderwan' , 'Lanna Jodah' (PBR) , 'Lanna Rubylette' , 'Light Pink' , 'Pink' , 'Rosa' , 'Scarlet' , 'Ruby Tulip'(ルビー・チューリップ) , 'Shalom'(シャローム) , ‘Siam Scarlet’, 'Siam Shadow' , 'Siam Sparkling' , ‘Splash’, 'Siam Sunset' , 'Siam Crown'(サイアムクラウン) , 'Siam Splash' , 'Siam Tulip' , 'Sitone' , 'Snow Princess'(スノー・プリンセス) , 'Siam Violet' , 'Standard Pink' , 'Thai Magic' , 'Tropical Snow' , 'Twister' , White' , 'Wippada White' , Zelpesh'
2 Curcuma aromatica Salisb キョウオウ 姜黄
synonym Curcuma wenyujin Y.H.Chen & C.Ling
synonym Curcuma zedoaria Roxb.
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、四川省、西蔵、雲南省、浙江省)、インド、アッサム、ネパール、ブータン、ミャンマー、スリランカ、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ベトナム原産。野生または栽培されている。英名は wild turmeric。中国名は郁金 yu jin 又は鬱金。別名は春ウコン。精油成分とミネラルが豊富、薬用として世界で広く栽培されている。辛味、苦味が強い。
高さ約1m。根茎は内側が黄色、楕円形又は狭楕円形、肉質、芳香があり、根は紡錘形の塊根を持つ。葉柄は葉身と同長、葉身は長円形、長さ30~60㎝、幅10~20㎝、葉の上面は無毛、下面は毛があり、基部は漸尖し、先は狭い尾状。花序は根茎から生じる離れたシュートに、葉の展開前に出る。穂状花序は円柱形、約・長さ15㎝×幅8㎝。稔性の苞は淡緑色、卵形、長さ4~5㎝。頭髪状苞(coma bract)は白色で、赤色を帯び、狭長円形、先は微突形。萼はまばらに毛があり、長さ0.8~1.5㎝。花冠筒部は漏斗形、長さ2.3~2.5㎝、のど部に絨毛があり、裂片はピンク色を帯びた白色、長円形、長さ約1.5㎝。側仮雄しべは帯黄色、倒卵状長円形、長さ約1.5㎝。唇弁は黄色、倒卵形、長さ約2.5㎝、先は凹形。子房は絨毛がある。花期は4~6月。2n=42。
品種) 温郁金(Wenyujin)
カンボジア、タイ、ベトナム原産。標高100~500mの落葉樹林および乾燥した常緑樹林に生える。
根茎は卵形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~2㎝、内部は淡褐色。塊茎は卵形~紡錘形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色。葉の多いシュートは高さ40~60㎝、葉は3~4枚。葉のない鞘は長さ10~15㎝、緑色、無毛。葉鞘は長さ12~22㎝、緑色、無毛、葉舌は2裂し、長さ1~2㎜、膜質、無毛。葉は楕円形、長さ15~30㎝×幅4.5~12cm、両面が緑色、無毛、基部は楔形、先は尖鋭形。葉柄は長さ6~15cm、無毛。花序は中央で高さ25~50㎝。花序柄は長さ20~35㎝、無毛。密穂花序(thyrse)は4~12枚の苞葉から成り、長さ最大12㎝。稔性の苞葉は狭卵形で、先が鋭形~鈍形、長さ4.5~10㎝×幅2~3㎝、基部の、1/8~1/4が合着し、上半分は強く反り返り、花序軸にほぼ垂直、緑色、両面とも無毛。基部の苞葉に10~15の花が付く。頭髪状苞(coma bract)はなく、植物によっては最上部の苞葉が不稔である。小苞は三角形でやや凹面状、先は鋭形、長さ1.2~1.8㎝×幅0.7~1.1㎝、半透明、緑色、無毛。花は開く型で、長さ4~5㎝。子房はほぼ球形、長さ2.5~3㎜×幅2㎜、クリーム白色、無毛。子房上の腺(epigynous glands)はない。柱頭は長さ1.5㎜×幅1.5㎜、小孔(ostiole)には縁毛がある。萼片は長さ1~1.2㎝、3歯があり、片側に長さ4~5㎜の切れ込みがあり、半透明の緑色、無毛。花筒は基部が狭円筒形、上部は漏斗形、長さ2~2.4㎝、基部の外側は白色、上部は薄緑色、無毛、内側は白色、無毛だが喉部には毛がある。花冠背側の裂片は楕円形でフード状、長さ1~1.2㎝×幅0.5~0.7㎝、薄緑色で無毛。花冠側裂片は狭三角形で凹んでおり先は円形、約・長さ1.1㎝×幅0.5㎝、薄緑色、無毛。側雄しべは線形、先端は狭く鋭形、長さ1~1.3㎝、幅0.1~0.2㎝、白色または中央が帯緑色、無毛である。唇弁は倒卵形、長さ1.5~2㎝、幅1~1.2㎝、大きく2裂し、約7㎜の切れ込みがあり、白色で中央に黄色の帯があり、側面はピンク色から赤色で縁取られ、中央の帯の上部の位端はより明るいピンク赤色の縁取りがあり、無毛、中央の帯は毛がある。雄しべは長さ7~9㎜。花糸は長さ2.5~3㎜、基部の幅約3.5㎜、付着部で幅約1.5㎜、乳白色~帯緑色、上部には密に毛が生え、下部はほぼ無毛である。葯は距がなく、長さ約6㎜、葯隔の組織はクリーム白色、まばらに微軟毛が生え、葯のとさか(crest)は倒卵形、先は凹形、長さ3~4㎜、強く反り返り、上部に密に微軟毛がある。果実は見られない。花期は5~10月。
品種) 'Jade Pagoda' , 'Emerald Pagoda'エメラルド・パコダ
中国(広東省、広西チワン族自治区、四川省、雲南省)、ベトナム原産。中国名は广西莪术 guang xi e zhu。低木林および草地に生える。薬用に使われる。
根茎は白色または内部が淡いクリーム色、卵形~球形、長さ4~5㎝×幅2.5~3.5㎝。根には塊茎がある。葉舌は長さ約 1.5 mm。葉柄は長さ2~11㎝。葉身は楕円形~披針形、長さ14~40㎝×幅4.5~9.5㎝、毛があり、基部は漸尖し、先は尖鋭形。花序は偽茎の先に頂生または根茎から出た別の枝につく。花序柄は長さ7~14㎝。穂状花序は約・長さ15㎝×幅7㎝。稔性の苞葉は緑がかった広卵形、長さ 4 cm。苞葉は淡赤色、長楕円形。萼片は白色、長さ 1 cm。花冠筒部は約 2 cm、喉部は絨毛状。裂片は赤色、卵形、長さ約1㎝。側仮雄いべは長円形。唇弁は帯黄色、ほぼ円形。中央裂片は先が2裂する。花糸は幅広い。葯は長さ約4㎜、基部には距がある。子房は絨毛がある。花期は5~7月。2n=84。
5 Curcuma longa L ウコン 鬱金
synonym Curcuma domestica Valeton
インド原産。英名はcommon turmeric , turmeric , Indian-saffron , curcuma。中国名は姜黄 jiang huang。根茎に苦味が無く、食用、薬用とする。カレーなどのインド料理の他、たくあん、カラシなどの黄色の着色料として利用され、別名秋ウコン、キゾメグサ。インドでは紀元前から栽培されている。日本では沖縄、鹿児島などで栽培されている。鬱金と姜黄は日本と中国では名前が反対になっている。
高さ約1m。根茎は多数、分枝し、オレンジ色~明るい黄色、円柱形、芳香があり、先に塊茎がある。葉柄は長さ20~45㎝。葉身は緑色、長楕円形~楕円形、長さ30~45(~90)㎝、幅15~18㎝、無毛、基部は漸尖、先は短い鋭形。花序は偽茎に頂生。花序柄は長さ12~20㎝、穂状花序は円柱形、長さ12~18㎝、幅4~9㎝、稔性の苞は淡緑色、卵形~長楕円形、長さ3~5㎝、先は鈍形。頭髪状苞(coma brac)は広がり、白色と緑色、ときに赤紫色を帯び、先は鋭形、萼は白色、長さ0.8~1.2㎝、微軟毛があり、先は不等形の3歯がある。花冠は淡黄色、筒部は長さ3㎝以下、裂片は三角形、長さ1~1.5㎝、中裂片が大きく、先は微突形。両側の仮雄しべは唇弁より短い。唇弁は黄色、中央に黄色の帯があり、倒卵形、長さ1.2~2㎝。葯は基部に距がある。子房はまばらに毛がある。花期は7~10月。
品種) 'Salem' , 'Cuddapah' , 'Rajapuri' , 'Prathibha' , 'CLT-325' , 'PTS-24' , 'Prabha', 'Cuddapah', 'Kedaram' , '赤陽(Sekiyou)' , '皇金(Ougon)' , '琉大ゴールド' , 'Co 1' , 'BSR 1'
根茎は卵形~ほぼ球形、長さ1~2㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色で淡いオレンジ色~ピンク色。塊茎は卵形、楕円形~紡錘形で、長さ1~2.5㎝×幅1~1.8㎝、内部はクリーム色~白色。葉のつくシュートは高さ15~50㎝、2~6枚の葉を持つ。葉のない鞘は緑色または帯赤色、無毛。葉鞘は緑色、無毛。葉舌は2裂し、長さ1~2㎜、半透明、白色。葉は卵形~楕円形、長さ7~25㎝×幅3~8㎝、弱くひだがあり、上面は緑色~濃緑色、下面はより淡い緑色、両面とも無毛、基部は楔形~円形、先は尖鋭形。葉柄は長さ1.5~30㎝、緑色、無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ5~15(~20)cm、密穂花序(thyrse)は長さ4~10cm、苞は広卵形~卵形、先は鋭形~円形、長さ1.5~3㎝×幅1.2~3㎝、緑色、無毛。さそり形花序(cincinni)は基部の苞に2~4個の花をつける。頭髪状苞(coma bracts)は卵形~楕円形で先は鋭形~鈍形~円形、長さ1~2.5㎝×幅0.5~1.5㎝、白色で、しばしば先は緑色になり、両面とも無毛。小苞は卵形、凹面形、先は鈍形、長さ0.4~1㎝×幅0.2~0.5㎝、白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ1.7~2.5(~3)㎝。子房はほぼ球形、長さ1.5~2㎜×幅1.5~2㎜、クリーム色、無毛。上子房腺(epigynous glands)はない。花柱は白色、無毛。柱頭は直径約1㎜、小孔には縁毛がある。萼片は長さ4~7㎜、先は3歯があり、片側に2~3㎜の切れ込みがあり、白色、無毛。花冠筒部は狭い漏斗形で長さ1.1~1.7㎝、外側は白色で無毛、内側も白色で基部は無毛、上部に腺毛がある。花冠背側の裂片は長円形でフード状、先端は鈍い微突形、長さ5~7㎜x幅3~5㎜、無毛、白色。花冠の側裂片は卵形~三角形、浅い凹面形、先は鈍形、長さ5~7㎜x幅2~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは狭卵形~長円形、長さ5.5~8㎜×幅1.5~3.5㎜、無毛、白色、ときに先端が淡紫色を帯びる。唇弁は倒卵形、2裂し、先はカリカリに縮れ~縁飾り状、長さ0.8~1㎝×幅0.5~0.8㎝、基部は白色、ときに淡黄色の斑点があり、上部は紫色~スミレ色、無毛。雄しべは長さ4~5㎜。花糸は長さ1.5~2.5㎜、基部の幅2~2.5㎜、付着部は1~1.5㎜、白色または紫色~スミレ色を帯び、腺毛がある。葯は距がなく、長さ約3㎜、葯隔の組織は白色、腺毛がある。葯のとさか(crest)は丸く、長さ1~1.5㎜、白色。半葯は涙形で長さ1~1.5㎜、基部に位置する。果実は見られない。花期は3月~12月。2n=24, 28, 34, 36, 56。
7 Curcuma petiolata Roxb. ハナウコン 花鬱金
synonym Curcuma cordifolia Roxb.
インドネシア(ジャワ)、ラオス、ミャンマー、タイ原産。英名はqueen lily , jewel of Thailand。別名はペティオラタ。標高220~500mの落葉樹林に生える。
根茎は分枝し、主根茎は卵形、長さ3~5㎝×幅5~8㎝、内部は薄黄色~黄色。枝は短い。葉のつくシュートは高さ35~120㎝、葉は3~7枚。葉のない鞘は開花までに腐敗し、葉鞘は緑色、密に微軟毛(puberulous)がある~ほぼ微軟毛(puberulent)がある。葉舌は2裂し、長さ0.3~1(~2)cm、半透明、緑色、まばらに軟毛がある。葉身は楕円形~広楕円形、長さ25~45㎝×幅12~23㎝、顕著にひだがあり、明るい緑色~緑色、両面が無毛または上面の2次脈に沿って少数の毛があり、基部は楔形~円形~ほぼ心形、先は尖鋭形。葉柄は長さ5~25㎝、緑色、無毛または軟毛がある。花序は中央にある。花序柄は長さ20~40㎝で大部分が偽茎内に隠れ、薄緑色で密に微軟毛がある。密穂花序(thyrse)は長さ13~30㎝×幅6~8㎝で25~60枚の苞葉からなる。稔性の苞葉は倒卵形で先は円形、反り返り、長さ3.5~5.5㎝×幅1.5~3㎝、緑色~帯白色、先はピンク色で両面に微軟毛がある。髪状苞=頂苞(coma bracts)は楕円形、先は鋭形~鈍形、長さ4~6㎝×幅1.5~2.5㎝、基部は白色~淡ピンク色、上部はピンク色~暗ピンク色、両面に細柔毛がある。花はガレット型(gullet type)、長さ4~5㎝。子房は樽型、長さ約3㎜×幅2㎜、クリーム色、軟毛がある。上子房腺は円筒形で先端は丸く、長さ約3mm、クリーム色。花柱は白色で無毛。柱頭は直径約1㎜、小孔は繊毛状。萼片は長さ8~9㎜、片側に長さ3~4㎜の切れ込みがあり、先は3歯があり、半透明、白色、無毛。花筒は基部が狭円筒形、上部は漏斗形、長さ2~3㎝、外側は白色~淡黄色、無毛、内側に密な長い毛の輪があり、基部は淡黄色で無毛、狭窄部は明るい黄色で毛があり、上部は淡黄色で腺毛が少しある。背側の花冠裂片は三角形、先端はフード形で微突形、長さ1.4~1.7㎝×幅1~1.2㎝、白色またはわずかにピンク色を帯び、無毛。花冠の側裂片は三角形で先は鈍形、長さ1.5~1.7㎝×幅0.9~1.1㎝、わずかに凹面形、白色、無毛。側雄しべは長円形、先は鈍形~円形、長さ1.1~1.3㎝×幅0.6~0.8㎝、淡黄色、上部はわずかに暗色、上にまばらに腺毛がある。唇弁は広卵形、不明瞭に3裂し、長さ約1.2㎝×幅1.5㎝、中央裂片は先が凹形、側裂片は上方に折り畳まれ、基部は淡黄色、上部は暗色、中央の帯は外縁まで伸び、無毛で、中央の帯に沿ってまばらに腺毛がある。雄しべは長さ約6㎜。花糸は凹面状、長さ3~4㎜、基部の幅は約5㎜、付着部で幅約1.5㎜、白色、無毛。葯は距があり、長さ約6㎜×幅2.5~3㎜、葯隔組織は白色~淡黄色、無毛、距は円錐形、長さ約2㎜、白色で先は淡黄色、葯のとさか(crest)は鈍い四角形で凹面形、約・長さ1㎜×幅1㎜、黄色、半葯は長さ約4㎜で全長にわたって裂開する。果実は球形~ほぼ球形、種子は不規則な長円形~倒卵形、褐色、不規則な切れ込みのある白色の仮種皮を持つ。花期は6~8月。2n=42, 64。
品種) 'Emperor'
8 Curcuma phaeocaulis Valeton ガジュツ 莪述
synonym Curcuma zedoaria auct. non (Christm.) Roscoe
インドネシア、ベトナム原産。英名はvernacular。中国名は莪术 e zhu。別名は夏ウコン、紫ウコン、白ウコン。
高さ約1m。根茎は淡青色~淡緑色~黄緑色~黄色、根の.先に塊根がある。葉鞘は暗褐色。葉柄は葉身より長い。葉身は中央部が紫色を帯び、中脈は緑色、長楕円状披針形、長さ25~60㎝、幅10~15㎝、葉の表面は無毛、裏面はまばらに短毛がある。花序は根茎から生じる離れたシュートにつく。穂状花序は長さ10~18㎝、幅5~8㎝。花のつく苞は白緑色、先がピンク色、広披針形、先は尖鋭形又は鋭形。頭髪状(coma bract)は白色、先は濃赤色。萼は長さ約1.5㎝。花冠筒部は白色、長さ約3㎝。花冠裂片は赤色、長さ約1.5㎝。側仮雄しべは花弁状。唇弁は類倒卵形、長さ約2㎝、幅1.2~1.5㎝、帯黄色、中央が濃黄色。中裂片は先が凹形、子房は有毛。2n=63、花期は6月、初夏。
落葉性、多年草。根茎がある。直立し、高さ30~60㎝。葉柄は長さ15~22㎝、帯赤色。葉身は楕円形、先が尖がり、長さ15~20㎝、幅7㎝以下、上面は暗緑色、下面は淡緑色。花序柄は長さ18~40㎝、先が帯赤色。花序は頂生し、直立、円柱形、苞が5~7個つく。苞は白色~帯緑色、赤褐色の縞があり、長さ1.5~2㎝、幅3~4㎝、花を包む。花は白色、3裂片、花冠が長さ約1.5㎝。唇弁は縁が紫色、仮雄しべも紫色。稔性の苞は花を持たない3~5個の苞で囲まれ、白色~帯緑色、赤褐色の縞があり、花序の先に房状になる。果実は楕円形の蒴果、種子は仮種皮がある。
品種) 'Candy Cane'
10 Curcuma roscoeana Wall. クルクマ・ロスコエアナ
synonym Curcuma coccinea Wall. ex Baker
synonym Curcuma kurzii King ex Baker
タイ、ミャンマー、アンダマン諸島、バングラデシュ原産。英名はjewel of Bruma, Hidden Lily, Pride of Burma, orange ginger, orange hidden ginger。別名はポニチャ-。標高200~700mの石灰岩地帯の落葉樹林に生える。切り花用に栽培されている。
主根茎は卵形、長さ2~4㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色~淡黄色。分枝はないか、あっても直径約0.7㎝で少数。塊茎は卵形~楕円形、内部は純白色。葉の多いシュートは高さ30~90㎝、最大8枚の葉からなる。葉のない鞘は長さ12~28㎝、濃い赤紫色を帯びた緑色で、細柔毛または柔らかい毛がある。葉鞘は長さ20~22cm、緑色で、ときに赤紫色を帯び、まばらに毛がある。葉舌は不明瞭に2裂し、長さ1~2.5mm、半透明、帯緑色、縁毛がある。葉身は卵形~楕円状卵形、長さ16~35cm、幅(5.5~)10~13cm、顕著にひだ(plicate)があり、上面は緑色~濃緑色、無毛または二次脈に沿って若干の毛があり、下面は薄緑色、無毛、中脈は緑色、無毛、基部はわずかに斜めの広楔形、円形~ほぼ心形、先は尖鋭形。葉柄は長さ7~25cm、緑色または赤紫色を帯び、微軟毛があるかまたは無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ15~28cm、緑色、無毛~微軟毛があり、大部分は偽茎内に隠れる。苞は長さ8~15cm、幅4~7cm、15~45(>50)個の苞葉が上下に整然と並ぶ。苞は倒卵形、長さ3.5~5.5㎝×幅2.5~4㎝、基部の 1/2~2/3 が合着し、基部は緑黄色で、次第に濃いオレンジ色になり、無毛または軟毛があり、先は円形で強く反り返る。さそり形花序( cincinni)は基部の苞に2~4個の花がつく。頂苞=頭髪状苞(coma bracts)はないが、最上部の4~7個の苞は不稔で螺旋状に配列する(列をなさない)。小苞は卵形、長さ5~15㎜×幅3~9㎜、折り畳まれ、無色、半透明でクリーム白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ4.5~5.5 cm。子房は樽形、長さ2~4㎜×幅2~3㎜、白色、無毛。上子房腺(epigynous glands)は狭円筒形、長さ4~5㎜、クリーム白色、先は尖鋭形。花柱は白色、無毛。柱頭は不規則な頭状で、2つの鈍い背側の膨らみ(bulges)があり、長さ1.5㎜×幅1.5㎜、白色、前向きの小孔(ostiole)があり、縁毛がある。萼は長さ1.4~2㎝、3歯があり、片側に長さ4~7㎜の切れ込みがあり、半透明、白色、無毛。花筒は基部が狭い円筒形、上部で広がり、長さ3~4cm、外側はクリーム色から極淡黄色、無毛、内側は狭まりがなく、クリーム白色、基部と先は無毛、中央に微軟毛がある、花冠背側の裂片は楕円状卵形、長さ0.9~1.4㎝×幅0.5~0.7cm、凹面形、先端はややフード状だが微突起はなく、クリーム色で無毛、花冠側裂片は鈍い三角形、長さ0.9~1.4×幅0.4~0.7cm、凹面形、クリーム色、無毛、側方の仮雄しべは不規則な楕円状卵形~鈍い菱形で先は鈍形、長さ1.2~1.5㎝×幅0.8~0.9㎝、クリーム色~淡黄色、無毛。唇弁は非常に広楕円状倒卵形~ほぼ円形、長さ1.4~1.8cm、幅1.7~2.2cm、先はわずかに凹形、クリーム色~淡黄色で、濃い黄色の中央帯が唇弁の基部から中央よりわずかに長く伸び、中央帯の基部は膨らんで2つの隆起を形成し、無毛だが、中央帯の両側に沿って毛が生える。雄しべは長さ約9㎜。花糸は長さ約3㎜、基部の幅は3.5~4㎜、付着部の幅は2.5㎜、淡黄色、無毛またはまばらに腺毛がある。葯は距がなく、長さ5~6㎜、幅2~2.5㎜、葯隔組織はクリーム色~淡黄色、無毛またはまばらに腺毛がある、葯の頂部は丸く、反り返り、長さ1.5~2.5㎜、幅2~3㎜、葯隔組織の残りの部分より、暗い黄色で、無毛、半葯は液滴形、長さ2~2.5㎜、葯の基部半分に位置し、花粉は白色。果実は見られない。花期は3 ~11月。2n=42。
品種) 'Pride of Burma'
根茎はめったに分岐せず、主根茎は卵形、長さ1~2㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色~淡黄色。枝は非常に短い。塊茎はほぼ無柄、卵形~楕円形、長さ1~2㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色。葉の多いシュートは高さ20~60㎝、2~3枚の葉を持つ。葉身のない鞘は2~4個で、基部は白色で、上部は濃い赤色~栗色を帯び、無毛。葉鞘は緑色で、ときに暗赤色~栗色を帯び、無毛。葉舌は2裂し、長さ1~3㎜、半透明の白色、無毛。葉身は狭楕円形、長さ12~35㎝×幅1.5~4㎝、上部は緑色、下部はより淡い緑色、両面とも無毛、基部は漸尖し、先は尖鋭形。葉柄は長さ2~15㎝、無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ20~50㎝、細く、緑色、無毛。密穂花序(thyrse)は球形~ほぼ球形、長さ3~5㎝×幅3~4㎝。稔性の苞は卵形~楕円形、先は円形~鈍形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝、淡いピンク色~濃いピンク色、しばしば緑色または白色の小突起を持ち、無毛。さそり形花序(cincinni)に2~3個の花がつく。頭髪状苞(coma bracts)はない。小苞は卵形、舟形、幅3~5㎜×長さ2~4㎜、半透明の白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ1.3~1.7cm。子房は球形~ほぼ球形、長さ1.5~2×幅約1.5mm、クリーム色~淡緑色、無毛。上子房腺(epigynous glands)はない。花柱は細く、白色。柱頭は直径約1㎜、白色で、小孔(ostiole)には縁毛がある。萼片は長さ4~5mm、先端には3歯があり、片側に長さ2~2.5mmの切れ込みがあり、半透明の白色、無毛。花冠筒部は長さ5~7㎜、外側も内側も白色で無毛。花冠背側の裂片は楕円形、わずかにフード状で、ときに不明瞭に鈍い微突形、長さ6~7㎜×幅3~4㎜、白色、無毛。花冠の側裂片は卵形~楕円形で、わずかに凹面で先は円形、長さ4.5~5.5㎜×幅2~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは不規則な倒卵形で先端は丸みを帯び、長さ7~9㎜×幅2~3㎜、白色、無毛。唇弁は倒卵形、基部の爪部は凹面形、先は鈍傾または不明瞭に窪み、長さ6~7㎜x幅5~6㎜(爪部の長さ1.5~2㎜を含む)㎜、爪部は白色~ピンク色で中央に黄色のパッチがあり、赤色のしみがあり、上部は黄色で縁は白色~ピンク色、全体に無毛。雄しべは長さ約4㎜、花糸は長さ約1.5㎜、基部の幅は約1.5㎜、付着部はより狭い。葯は距がなく、長さ約2.5㎜、葯隔組織は白色~クリーム色、葯の頂部は不明瞭に2裂~丸く、約・長さ1㎜x幅1.2㎜、白色、無毛。半葯は長さ約2㎜、全長にわたって裂開し、花粉は白色。果実(未熟)は球形、緑色、無毛。種子は見られない。花期は5~8月。
品種) 'Maetang Sunrise' , 'Pink Pearl'
12 Curcuma thorelii Gagnep. クルクマ・ソレーリ
ラオス、カンボジア、タイ、ベトナム原産。落葉樹林に生える。
根茎は分枝し、主根茎は卵形~ほぼ球形、長さ1.5~3㎝×幅1.5~2.5㎝、内部は淡黄色、枝はまばらで細く、新しい葉のあるシュートにつながる。塊茎は卵形~ほぼ球形、長さ1~2.5㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色~クリーム色。葉のあるシュートは高さ約70㎝、2~5枚の葉がつく。葉のない鞘は3~4個、赤みがかった緑色で無毛。葉鞘は緑色で、ときに赤色を帯び、無毛。葉舌は不明瞭に2裂し、長さ約1㎜、半透明、無毛。葉身は卵形~楕円形、狭卵形~楕円形、長さ15~35㎝×幅7~12cm、革質、極めて平滑、上面は緑色または中脈に沿って薄い暗赤色の斑点があり(個体群内でも変化する)、無毛、下面はより淡い緑色で無毛、基部は鈍形、先は尖鋭形。葉柄は長さ5~15(~20)㎝、わずかに翼があり(特に上部)、緑色で無毛。花序は中央に付き、花序柄は長さ約15~25㎝。苞は円筒形、長さ7~12㎝×幅3.5~5.5㎝。稔性の苞葉は列状に並び、広卵形、先は反り返り、円形、長さ2.5~3.5㎝×幅2~3㎝、明るい緑色で無毛、さそり形花序(cincinni)は基部の苞葉に4~8個の花をつける。頭髪状苞(coma bracts)は螺旋状に並び、楕円形~倒卵形、長さ2~4.5㎝×幅1~2㎝、白色、無毛。小苞は三角形で凹面状、先は鈍形、長さ3~5㎜×幅3~5㎜、半透明、白色、無毛。花はガレット型(gullet type)で、長さ2.5~3.5cm。子房はほぼ球形、長さ2~3㎜×幅1.5~2㎜、クリーム色~淡緑色、無毛。子房上の腺(epigynous glands)はない。萼片は長さ5~6㎜、先は3歯、片側に長さ2.5㎜の切れ込みがあり、半透明、白色、無毛。花筒は狭い漏斗形、長さ約1.1~1.6cm、外側は白色で無毛、内側も白色で基部は無毛、上部に腺毛があり、花冠の背側の裂片は卵形、先はフード状、長さ0.6~1㎝×幅0.4~0.5㎝、白色、無毛、花冠の側裂片は長楕円形、先は鈍形~円形、長さ6~8.5㎜×幅2.5~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは狭い倒卵形、長さ約0.9~1.5㎝×幅0.2~0.4㎝、基部は白色、上部は淡紫色~濃紫色またはすみれ色。唇弁は倒卵形、先は2裂し、長さ1.1~1.6㎝×幅0.8~1㎝、基部は白色、ときに中央の溝に黄色~帯赤色のパッチがあり、上部は淡紫色~濃紫色またはすみれ色、無毛だが溝の基部半分は毛が目立つ。雄しべは長さ4~5㎜。花糸は長さ1~1.5㎜、基部の幅は約2 mm、付着部は幅約1㎜、白色、腺毛がある。葯は距がなく長さ約3㎜、葯隔組織は白色で腺毛があり、葯のとさか(crest)は丸く、長さ1~1.5㎜、白色または非常に淡い紫色、半葯は涙形で長さ1.5~2㎜、底着。果実は見られない。花期は6~8月。果期は8~9月。2n=34, 36。
品種)'Chiang Mai Snow' = 'Dwarf Chiang Mai Snow' 高さ40~60㎝。上部の苞は純白色、花期は7~9月。
※クルクマ・ポトワは高さ60~90㎝。下部の苞は緑色。上部の苞は白色。花は紅紫色。花期は6~9月。
14 ハイブリッド園芸種 Curcuma hybrid
Curcuma 'Emerald Choco Zebra' エメラルド・チョコゼブラ('Emerald Pagoda' x 'Candy Cane')
Curcuma 'Laddawan'(C. alismatifolia x C. cordata).
Curcuma 'Manee Siam' (C. aurantiaca x C. petiolata)
Curcuma 'Pathumrat White'
Curcuma 'Purple Gusher'
Curcuma 'Raspberry'
Curcuma 'Purple Prince'
Curcuma 'Sweet Memory'(C. aurantiaca x C. petiolata)
Curcuma 'Tabtim Sayam'
Curcuma 'Torch' hybrid series ='Red Diamond'='Red Torch'='Ban Rai Red'
(C. aurantiaca x C. petiolata)
C. hybrid ‘Linglongfen’(Ch16), C. hybrid ‘Ban Rai Red’(Ch47) and C. hybrid ‘DT602’ (Ch54) (0
平成10年度新規植物特性調査事業報告書 クルクマ
郁金Curcuma aromatica Salisb - 中国植物志
Curcuma
Curcuma
高さ約1m。根茎は多数、分枝し、オレンジ色~明るい黄色、円柱形、芳香があり、先に塊茎がある。葉柄は長さ20~45㎝。葉身は緑色、長楕円形~楕円形、長さ30~45(~90)㎝、幅15~18㎝、無毛、基部は漸尖、先は短い鋭形。花序は偽茎に頂生。花序柄は長さ12~20㎝、穂状花序は円柱形、長さ12~18㎝、幅4~9㎝、稔性の苞は淡緑色、卵形~長楕円形、長さ3~5㎝、先は鈍形。頂部の苞(coma bract)は広がり、白色と緑色、ときに赤紫色を帯び、先は鋭形、萼は白色、長さ0.8~1.2㎝、微軟毛があり、先は不等形の3歯がある。花冠は淡黄色、筒部は長さ3㎝以下、裂片は三角形、長さ1~1.5㎝、中裂片が大きく、先は微突形。両側の仮雄しべは唇弁より短い。唇弁は黄色、中央に黄色の帯があり、倒卵形、長さ1.2~2㎝。葯は基部に距がある。子房はまばらに毛がある。花期は7~10月(8月)
品種) 'Salem' , 'Cuddapah' , 'Rajapuri' , 'Prathibha' , 'CLT-325' , 'PTS-24' , 'Prabha', 'Cuddapah', 'Kedaram' , '赤陽(Sekiyou)' , '皇金(Ougon)' , '琉大ゴールド' , 'Co 1' , 'BSR 1'
ウコン属
familiy Zingiberaceae - subfamily Zingiberoideae - tribe Zingibereae - genus Curcuma
根茎が分枝し、肉質、芳香があり、しばしば、根の先に塊根=貯蔵根(水球)をもつ。葉は根生し、葉身は広披針形~長楕円形、まれに狭い線形。花序は穂状花序、頂生し、偽茎の上につく。根茎から生じた別れたシュートにもつく。ときに葉の展開前に表れる。花序柄は直立し、下部の花をつける苞はその長さの1/2が合着し、袋状になり、先は広がり、長さ[2~]4~9㎝、卵形~狭卵形~三角形。それぞれ、花が2~7個つく、さそり形花序=扇状集散花序(cincinnus)を抱く。小苞は小さく、苞に隠れ、不明瞭、基部まで分離。最上部の苞はしばしば色が変わり、大きく、不稔性、頭髪状(coma)になり、頭髪状苞=頂苞(coma bract) という。萼は普通、短い筒形、片側に裂け目があり、先は小さい2~3歯又は歯状。花冠は漏斗形、裂片は卵形又は長楕円形、ほぼ同形又は中央の裂片が長く、先は微突形。雄しべと仮雄しべは2輪に6個。側仮雄しべは花弁状、基部で花糸と唇弁に着生する。唇弁は中くぼ、円形又は2分割、中央部が厚く、両側の裂片は薄く、仮雄しべと重なる。花糸は短く、幅が広く、長方形、平ら。葯は多方向、基部に普通、距があり、付属体は無い。子房は3室。蒴果は楕円形、3バルブ、裂開する。x=11, 21。
世界に約167種あり、熱帯~亜熱帯アジアおよびオーストラリア北部に分布する。ウコン(turmeric) , Siam tulipが含まれる。
ウコン属の主な種と品種
1 Curcuma alismatifolia Gagnep. クルクマ・シャローム東南アジア(タイ、ラオス、カンボジア)原産。英名はSiam tulip 。観賞用に栽培されているウコン属の植物。品種は多数つくられ、ハイブリッドもある。一般には属名のクルクマと呼ばれている。英語ではSiam tulip と呼ばれている。カレー香辛料、薬用、観賞用とされ、タイで多く栽培されている。Siamはタイの旧名で日本語ではシャムのことである。クルクマの名で観賞用に栽培され、多くの園芸品種がある。ハイブリッドもあり、Curcuma alismatifoliaの品種に含められている。鹿児島県南九州市川辺町でクルクマが栽培されるようになり、主品種がシャローム(平和の意味)であり、シャロームと呼ばれるようになった。シャロームは1品種名。
多年草、高さ60~70㎝。根茎をもち、根の先に塊根を持つ。葉柄は短く、葉身は披針形、長さ18~25㎝、先は鋭形。穂状花序は花茎の先に頂生し、円柱形、長さ約7.5㎝。花序は密錐花序 (thyrse) と呼ばれる複合花序。花を抱く苞が下部につき、最上部に頭髪状(coma bract)が飾りのようにつく。苞は紅紫色、白色、緑色など。萼は筒形。花は白黄色、花弁3個、雄しべ、 唇弁(2個の仮雄しべが癒合したもの), 花弁状の仮雄しべ2個、雌しべ1個。.胚珠は特異な形態の付属体があり、成熟すると種子の仮種皮になる。花期は6~8月。2n=32。
品種) 'Anna Pink' , 'Aussie Plume' , 'Bkubono1' (PBR) , 'Blue Moon' , 'Blushing Star' , 'Candy Cane'(キャンディーケーン) = Curcuma rhabdota , 'Chiang Mai Dark Pink' , 'Chiang Mai Pink' , 'Chiang Mai White' , 'Crown Princess' , 'Curalidopa' (PBR) , 'Curalimei' (PBR) , 'Curblafu' (PBR) , 'Curubon03' (PBR) , 'Curdjenna' (PBR) , 'Curfroyel' (PBR) , 'Curgotha' (PBR) , 'Curmarijke' (PBR) , 'Curpince' (PBR) , 'Curpurdi' (PBR) , 'Curthalla' (PBR) , 'Emerald Pagoda'(エメラルドパコダ)=Curcuma harmandii , 'Holland Red' , 'Lady of the Dawn' , 'Lanna Robina' , 'Lanna White' , 'Miss Pearl' , 'Noi White-pink' , 'Pink' , 'Deep Pink' , 'Green Pearl' , 'Kimono Pink' , 'Kimono Sakura' , 'Ladderwan' , 'Lanna Jodah' (PBR) , 'Lanna Rubylette' , 'Light Pink' , 'Pink' , 'Rosa' , 'Scarlet' , 'Ruby Tulip'(ルビー・チューリップ) , 'Shalom'(シャローム) , ‘Siam Scarlet’, 'Siam Shadow' , 'Siam Sparkling' , ‘Splash’, 'Siam Sunset' , 'Siam Crown'(サイアムクラウン) , 'Siam Splash' , 'Siam Tulip' , 'Sitone' , 'Snow Princess'(スノー・プリンセス) , 'Siam Violet' , 'Standard Pink' , 'Thai Magic' , 'Tropical Snow' , 'Twister' , White' , 'Wippada White' , Zelpesh'
2 Curcuma aromatica Salisb キョウオウ 姜黄
synonym Curcuma wenyujin Y.H.Chen & C.Ling
synonym Curcuma zedoaria Roxb.
中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、四川省、西蔵、雲南省、浙江省)、インド、アッサム、ネパール、ブータン、ミャンマー、スリランカ、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ベトナム原産。野生または栽培されている。英名は wild turmeric。中国名は郁金 yu jin 又は鬱金。別名は春ウコン。精油成分とミネラルが豊富、薬用として世界で広く栽培されている。辛味、苦味が強い。
高さ約1m。根茎は内側が黄色、楕円形又は狭楕円形、肉質、芳香があり、根は紡錘形の塊根を持つ。葉柄は葉身と同長、葉身は長円形、長さ30~60㎝、幅10~20㎝、葉の上面は無毛、下面は毛があり、基部は漸尖し、先は狭い尾状。花序は根茎から生じる離れたシュートに、葉の展開前に出る。穂状花序は円柱形、約・長さ15㎝×幅8㎝。稔性の苞は淡緑色、卵形、長さ4~5㎝。頭髪状苞(coma bract)は白色で、赤色を帯び、狭長円形、先は微突形。萼はまばらに毛があり、長さ0.8~1.5㎝。花冠筒部は漏斗形、長さ2.3~2.5㎝、のど部に絨毛があり、裂片はピンク色を帯びた白色、長円形、長さ約1.5㎝。側仮雄しべは帯黄色、倒卵状長円形、長さ約1.5㎝。唇弁は黄色、倒卵形、長さ約2.5㎝、先は凹形。子房は絨毛がある。花期は4~6月。2n=42。
品種) 温郁金(Wenyujin)
3 Curcuma harmandii Gagnep. クルクマ・ハルマンディー
synonym Curcuma burttii K.Larsen & R.M.Sm.カンボジア、タイ、ベトナム原産。標高100~500mの落葉樹林および乾燥した常緑樹林に生える。
根茎は卵形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~2㎝、内部は淡褐色。塊茎は卵形~紡錘形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色。葉の多いシュートは高さ40~60㎝、葉は3~4枚。葉のない鞘は長さ10~15㎝、緑色、無毛。葉鞘は長さ12~22㎝、緑色、無毛、葉舌は2裂し、長さ1~2㎜、膜質、無毛。葉は楕円形、長さ15~30㎝×幅4.5~12cm、両面が緑色、無毛、基部は楔形、先は尖鋭形。葉柄は長さ6~15cm、無毛。花序は中央で高さ25~50㎝。花序柄は長さ20~35㎝、無毛。密穂花序(thyrse)は4~12枚の苞葉から成り、長さ最大12㎝。稔性の苞葉は狭卵形で、先が鋭形~鈍形、長さ4.5~10㎝×幅2~3㎝、基部の、1/8~1/4が合着し、上半分は強く反り返り、花序軸にほぼ垂直、緑色、両面とも無毛。基部の苞葉に10~15の花が付く。頭髪状苞(coma bract)はなく、植物によっては最上部の苞葉が不稔である。小苞は三角形でやや凹面状、先は鋭形、長さ1.2~1.8㎝×幅0.7~1.1㎝、半透明、緑色、無毛。花は開く型で、長さ4~5㎝。子房はほぼ球形、長さ2.5~3㎜×幅2㎜、クリーム白色、無毛。子房上の腺(epigynous glands)はない。柱頭は長さ1.5㎜×幅1.5㎜、小孔(ostiole)には縁毛がある。萼片は長さ1~1.2㎝、3歯があり、片側に長さ4~5㎜の切れ込みがあり、半透明の緑色、無毛。花筒は基部が狭円筒形、上部は漏斗形、長さ2~2.4㎝、基部の外側は白色、上部は薄緑色、無毛、内側は白色、無毛だが喉部には毛がある。花冠背側の裂片は楕円形でフード状、長さ1~1.2㎝×幅0.5~0.7㎝、薄緑色で無毛。花冠側裂片は狭三角形で凹んでおり先は円形、約・長さ1.1㎝×幅0.5㎝、薄緑色、無毛。側雄しべは線形、先端は狭く鋭形、長さ1~1.3㎝、幅0.1~0.2㎝、白色または中央が帯緑色、無毛である。唇弁は倒卵形、長さ1.5~2㎝、幅1~1.2㎝、大きく2裂し、約7㎜の切れ込みがあり、白色で中央に黄色の帯があり、側面はピンク色から赤色で縁取られ、中央の帯の上部の位端はより明るいピンク赤色の縁取りがあり、無毛、中央の帯は毛がある。雄しべは長さ7~9㎜。花糸は長さ2.5~3㎜、基部の幅約3.5㎜、付着部で幅約1.5㎜、乳白色~帯緑色、上部には密に毛が生え、下部はほぼ無毛である。葯は距がなく、長さ約6㎜、葯隔の組織はクリーム白色、まばらに微軟毛が生え、葯のとさか(crest)は倒卵形、先は凹形、長さ3~4㎜、強く反り返り、上部に密に微軟毛がある。果実は見られない。花期は5~10月。
品種) 'Jade Pagoda' , 'Emerald Pagoda'エメラルド・パコダ
4 Curcuma kwangsiensis S. G. Lee & C. F. Liang クルクマ・クワングシエンシス
synonym Curcuma chuanyujin C. K. Hsieh & H. Zhang中国(広東省、広西チワン族自治区、四川省、雲南省)、ベトナム原産。中国名は广西莪术 guang xi e zhu。低木林および草地に生える。薬用に使われる。
根茎は白色または内部が淡いクリーム色、卵形~球形、長さ4~5㎝×幅2.5~3.5㎝。根には塊茎がある。葉舌は長さ約 1.5 mm。葉柄は長さ2~11㎝。葉身は楕円形~披針形、長さ14~40㎝×幅4.5~9.5㎝、毛があり、基部は漸尖し、先は尖鋭形。花序は偽茎の先に頂生または根茎から出た別の枝につく。花序柄は長さ7~14㎝。穂状花序は約・長さ15㎝×幅7㎝。稔性の苞葉は緑がかった広卵形、長さ 4 cm。苞葉は淡赤色、長楕円形。萼片は白色、長さ 1 cm。花冠筒部は約 2 cm、喉部は絨毛状。裂片は赤色、卵形、長さ約1㎝。側仮雄いべは長円形。唇弁は帯黄色、ほぼ円形。中央裂片は先が2裂する。花糸は幅広い。葯は長さ約4㎜、基部には距がある。子房は絨毛がある。花期は5~7月。2n=84。
5 Curcuma longa L ウコン 鬱金
synonym Curcuma domestica Valeton
インド原産。英名はcommon turmeric , turmeric , Indian-saffron , curcuma。中国名は姜黄 jiang huang。根茎に苦味が無く、食用、薬用とする。カレーなどのインド料理の他、たくあん、カラシなどの黄色の着色料として利用され、別名秋ウコン、キゾメグサ。インドでは紀元前から栽培されている。日本では沖縄、鹿児島などで栽培されている。鬱金と姜黄は日本と中国では名前が反対になっている。
高さ約1m。根茎は多数、分枝し、オレンジ色~明るい黄色、円柱形、芳香があり、先に塊茎がある。葉柄は長さ20~45㎝。葉身は緑色、長楕円形~楕円形、長さ30~45(~90)㎝、幅15~18㎝、無毛、基部は漸尖、先は短い鋭形。花序は偽茎に頂生。花序柄は長さ12~20㎝、穂状花序は円柱形、長さ12~18㎝、幅4~9㎝、稔性の苞は淡緑色、卵形~長楕円形、長さ3~5㎝、先は鈍形。頭髪状苞(coma brac)は広がり、白色と緑色、ときに赤紫色を帯び、先は鋭形、萼は白色、長さ0.8~1.2㎝、微軟毛があり、先は不等形の3歯がある。花冠は淡黄色、筒部は長さ3㎝以下、裂片は三角形、長さ1~1.5㎝、中裂片が大きく、先は微突形。両側の仮雄しべは唇弁より短い。唇弁は黄色、中央に黄色の帯があり、倒卵形、長さ1.2~2㎝。葯は基部に距がある。子房はまばらに毛がある。花期は7~10月。
品種) 'Salem' , 'Cuddapah' , 'Rajapuri' , 'Prathibha' , 'CLT-325' , 'PTS-24' , 'Prabha', 'Cuddapah', 'Kedaram' , '赤陽(Sekiyou)' , '皇金(Ougon)' , '琉大ゴールド' , 'Co 1' , 'BSR 1'
6 Curcuma parviflora Wall. クルクマ・パルビフローラ
マレーシア、ミャンマー、タイ原産。海抜近くから標高1250mまでの落葉樹林および常緑樹林の乾燥地域に生える。根茎は卵形~ほぼ球形、長さ1~2㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色で淡いオレンジ色~ピンク色。塊茎は卵形、楕円形~紡錘形で、長さ1~2.5㎝×幅1~1.8㎝、内部はクリーム色~白色。葉のつくシュートは高さ15~50㎝、2~6枚の葉を持つ。葉のない鞘は緑色または帯赤色、無毛。葉鞘は緑色、無毛。葉舌は2裂し、長さ1~2㎜、半透明、白色。葉は卵形~楕円形、長さ7~25㎝×幅3~8㎝、弱くひだがあり、上面は緑色~濃緑色、下面はより淡い緑色、両面とも無毛、基部は楔形~円形、先は尖鋭形。葉柄は長さ1.5~30㎝、緑色、無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ5~15(~20)cm、密穂花序(thyrse)は長さ4~10cm、苞は広卵形~卵形、先は鋭形~円形、長さ1.5~3㎝×幅1.2~3㎝、緑色、無毛。さそり形花序(cincinni)は基部の苞に2~4個の花をつける。頭髪状苞(coma bracts)は卵形~楕円形で先は鋭形~鈍形~円形、長さ1~2.5㎝×幅0.5~1.5㎝、白色で、しばしば先は緑色になり、両面とも無毛。小苞は卵形、凹面形、先は鈍形、長さ0.4~1㎝×幅0.2~0.5㎝、白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ1.7~2.5(~3)㎝。子房はほぼ球形、長さ1.5~2㎜×幅1.5~2㎜、クリーム色、無毛。上子房腺(epigynous glands)はない。花柱は白色、無毛。柱頭は直径約1㎜、小孔には縁毛がある。萼片は長さ4~7㎜、先は3歯があり、片側に2~3㎜の切れ込みがあり、白色、無毛。花冠筒部は狭い漏斗形で長さ1.1~1.7㎝、外側は白色で無毛、内側も白色で基部は無毛、上部に腺毛がある。花冠背側の裂片は長円形でフード状、先端は鈍い微突形、長さ5~7㎜x幅3~5㎜、無毛、白色。花冠の側裂片は卵形~三角形、浅い凹面形、先は鈍形、長さ5~7㎜x幅2~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは狭卵形~長円形、長さ5.5~8㎜×幅1.5~3.5㎜、無毛、白色、ときに先端が淡紫色を帯びる。唇弁は倒卵形、2裂し、先はカリカリに縮れ~縁飾り状、長さ0.8~1㎝×幅0.5~0.8㎝、基部は白色、ときに淡黄色の斑点があり、上部は紫色~スミレ色、無毛。雄しべは長さ4~5㎜。花糸は長さ1.5~2.5㎜、基部の幅2~2.5㎜、付着部は1~1.5㎜、白色または紫色~スミレ色を帯び、腺毛がある。葯は距がなく、長さ約3㎜、葯隔の組織は白色、腺毛がある。葯のとさか(crest)は丸く、長さ1~1.5㎜、白色。半葯は涙形で長さ1~1.5㎜、基部に位置する。果実は見られない。花期は3月~12月。2n=24, 28, 34, 36, 56。
7 Curcuma petiolata Roxb. ハナウコン 花鬱金
synonym Curcuma cordifolia Roxb.
インドネシア(ジャワ)、ラオス、ミャンマー、タイ原産。英名はqueen lily , jewel of Thailand。別名はペティオラタ。標高220~500mの落葉樹林に生える。
根茎は分枝し、主根茎は卵形、長さ3~5㎝×幅5~8㎝、内部は薄黄色~黄色。枝は短い。葉のつくシュートは高さ35~120㎝、葉は3~7枚。葉のない鞘は開花までに腐敗し、葉鞘は緑色、密に微軟毛(puberulous)がある~ほぼ微軟毛(puberulent)がある。葉舌は2裂し、長さ0.3~1(~2)cm、半透明、緑色、まばらに軟毛がある。葉身は楕円形~広楕円形、長さ25~45㎝×幅12~23㎝、顕著にひだがあり、明るい緑色~緑色、両面が無毛または上面の2次脈に沿って少数の毛があり、基部は楔形~円形~ほぼ心形、先は尖鋭形。葉柄は長さ5~25㎝、緑色、無毛または軟毛がある。花序は中央にある。花序柄は長さ20~40㎝で大部分が偽茎内に隠れ、薄緑色で密に微軟毛がある。密穂花序(thyrse)は長さ13~30㎝×幅6~8㎝で25~60枚の苞葉からなる。稔性の苞葉は倒卵形で先は円形、反り返り、長さ3.5~5.5㎝×幅1.5~3㎝、緑色~帯白色、先はピンク色で両面に微軟毛がある。髪状苞=頂苞(coma bracts)は楕円形、先は鋭形~鈍形、長さ4~6㎝×幅1.5~2.5㎝、基部は白色~淡ピンク色、上部はピンク色~暗ピンク色、両面に細柔毛がある。花はガレット型(gullet type)、長さ4~5㎝。子房は樽型、長さ約3㎜×幅2㎜、クリーム色、軟毛がある。上子房腺は円筒形で先端は丸く、長さ約3mm、クリーム色。花柱は白色で無毛。柱頭は直径約1㎜、小孔は繊毛状。萼片は長さ8~9㎜、片側に長さ3~4㎜の切れ込みがあり、先は3歯があり、半透明、白色、無毛。花筒は基部が狭円筒形、上部は漏斗形、長さ2~3㎝、外側は白色~淡黄色、無毛、内側に密な長い毛の輪があり、基部は淡黄色で無毛、狭窄部は明るい黄色で毛があり、上部は淡黄色で腺毛が少しある。背側の花冠裂片は三角形、先端はフード形で微突形、長さ1.4~1.7㎝×幅1~1.2㎝、白色またはわずかにピンク色を帯び、無毛。花冠の側裂片は三角形で先は鈍形、長さ1.5~1.7㎝×幅0.9~1.1㎝、わずかに凹面形、白色、無毛。側雄しべは長円形、先は鈍形~円形、長さ1.1~1.3㎝×幅0.6~0.8㎝、淡黄色、上部はわずかに暗色、上にまばらに腺毛がある。唇弁は広卵形、不明瞭に3裂し、長さ約1.2㎝×幅1.5㎝、中央裂片は先が凹形、側裂片は上方に折り畳まれ、基部は淡黄色、上部は暗色、中央の帯は外縁まで伸び、無毛で、中央の帯に沿ってまばらに腺毛がある。雄しべは長さ約6㎜。花糸は凹面状、長さ3~4㎜、基部の幅は約5㎜、付着部で幅約1.5㎜、白色、無毛。葯は距があり、長さ約6㎜×幅2.5~3㎜、葯隔組織は白色~淡黄色、無毛、距は円錐形、長さ約2㎜、白色で先は淡黄色、葯のとさか(crest)は鈍い四角形で凹面形、約・長さ1㎜×幅1㎜、黄色、半葯は長さ約4㎜で全長にわたって裂開する。果実は球形~ほぼ球形、種子は不規則な長円形~倒卵形、褐色、不規則な切れ込みのある白色の仮種皮を持つ。花期は6~8月。2n=42, 64。
品種) 'Emperor'
8 Curcuma phaeocaulis Valeton ガジュツ 莪述
synonym Curcuma zedoaria auct. non (Christm.) Roscoe
インドネシア、ベトナム原産。英名はvernacular。中国名は莪术 e zhu。別名は夏ウコン、紫ウコン、白ウコン。
高さ約1m。根茎は淡青色~淡緑色~黄緑色~黄色、根の.先に塊根がある。葉鞘は暗褐色。葉柄は葉身より長い。葉身は中央部が紫色を帯び、中脈は緑色、長楕円状披針形、長さ25~60㎝、幅10~15㎝、葉の表面は無毛、裏面はまばらに短毛がある。花序は根茎から生じる離れたシュートにつく。穂状花序は長さ10~18㎝、幅5~8㎝。花のつく苞は白緑色、先がピンク色、広披針形、先は尖鋭形又は鋭形。頭髪状(coma bract)は白色、先は濃赤色。萼は長さ約1.5㎝。花冠筒部は白色、長さ約3㎝。花冠裂片は赤色、長さ約1.5㎝。側仮雄しべは花弁状。唇弁は類倒卵形、長さ約2㎝、幅1.2~1.5㎝、帯黄色、中央が濃黄色。中裂片は先が凹形、子房は有毛。2n=63、花期は6月、初夏。
9 Curcuma rhabdota Sirirugsa & M.F.Newman クルクマ・ラブドタ
ラオス、タイ原産。英名はcandy cane , candy cane ginger。国際自然保護連合のレッドリストの絶滅危惧II類 Vulnerable (VU) 。落葉性、多年草。根茎がある。直立し、高さ30~60㎝。葉柄は長さ15~22㎝、帯赤色。葉身は楕円形、先が尖がり、長さ15~20㎝、幅7㎝以下、上面は暗緑色、下面は淡緑色。花序柄は長さ18~40㎝、先が帯赤色。花序は頂生し、直立、円柱形、苞が5~7個つく。苞は白色~帯緑色、赤褐色の縞があり、長さ1.5~2㎝、幅3~4㎝、花を包む。花は白色、3裂片、花冠が長さ約1.5㎝。唇弁は縁が紫色、仮雄しべも紫色。稔性の苞は花を持たない3~5個の苞で囲まれ、白色~帯緑色、赤褐色の縞があり、花序の先に房状になる。果実は楕円形の蒴果、種子は仮種皮がある。
品種) 'Candy Cane'
10 Curcuma roscoeana Wall. クルクマ・ロスコエアナ
synonym Curcuma coccinea Wall. ex Baker
synonym Curcuma kurzii King ex Baker
タイ、ミャンマー、アンダマン諸島、バングラデシュ原産。英名はjewel of Bruma, Hidden Lily, Pride of Burma, orange ginger, orange hidden ginger。別名はポニチャ-。標高200~700mの石灰岩地帯の落葉樹林に生える。切り花用に栽培されている。
主根茎は卵形、長さ2~4㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色~淡黄色。分枝はないか、あっても直径約0.7㎝で少数。塊茎は卵形~楕円形、内部は純白色。葉の多いシュートは高さ30~90㎝、最大8枚の葉からなる。葉のない鞘は長さ12~28㎝、濃い赤紫色を帯びた緑色で、細柔毛または柔らかい毛がある。葉鞘は長さ20~22cm、緑色で、ときに赤紫色を帯び、まばらに毛がある。葉舌は不明瞭に2裂し、長さ1~2.5mm、半透明、帯緑色、縁毛がある。葉身は卵形~楕円状卵形、長さ16~35cm、幅(5.5~)10~13cm、顕著にひだ(plicate)があり、上面は緑色~濃緑色、無毛または二次脈に沿って若干の毛があり、下面は薄緑色、無毛、中脈は緑色、無毛、基部はわずかに斜めの広楔形、円形~ほぼ心形、先は尖鋭形。葉柄は長さ7~25cm、緑色または赤紫色を帯び、微軟毛があるかまたは無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ15~28cm、緑色、無毛~微軟毛があり、大部分は偽茎内に隠れる。苞は長さ8~15cm、幅4~7cm、15~45(>50)個の苞葉が上下に整然と並ぶ。苞は倒卵形、長さ3.5~5.5㎝×幅2.5~4㎝、基部の 1/2~2/3 が合着し、基部は緑黄色で、次第に濃いオレンジ色になり、無毛または軟毛があり、先は円形で強く反り返る。さそり形花序( cincinni)は基部の苞に2~4個の花がつく。頂苞=頭髪状苞(coma bracts)はないが、最上部の4~7個の苞は不稔で螺旋状に配列する(列をなさない)。小苞は卵形、長さ5~15㎜×幅3~9㎜、折り畳まれ、無色、半透明でクリーム白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ4.5~5.5 cm。子房は樽形、長さ2~4㎜×幅2~3㎜、白色、無毛。上子房腺(epigynous glands)は狭円筒形、長さ4~5㎜、クリーム白色、先は尖鋭形。花柱は白色、無毛。柱頭は不規則な頭状で、2つの鈍い背側の膨らみ(bulges)があり、長さ1.5㎜×幅1.5㎜、白色、前向きの小孔(ostiole)があり、縁毛がある。萼は長さ1.4~2㎝、3歯があり、片側に長さ4~7㎜の切れ込みがあり、半透明、白色、無毛。花筒は基部が狭い円筒形、上部で広がり、長さ3~4cm、外側はクリーム色から極淡黄色、無毛、内側は狭まりがなく、クリーム白色、基部と先は無毛、中央に微軟毛がある、花冠背側の裂片は楕円状卵形、長さ0.9~1.4㎝×幅0.5~0.7cm、凹面形、先端はややフード状だが微突起はなく、クリーム色で無毛、花冠側裂片は鈍い三角形、長さ0.9~1.4×幅0.4~0.7cm、凹面形、クリーム色、無毛、側方の仮雄しべは不規則な楕円状卵形~鈍い菱形で先は鈍形、長さ1.2~1.5㎝×幅0.8~0.9㎝、クリーム色~淡黄色、無毛。唇弁は非常に広楕円状倒卵形~ほぼ円形、長さ1.4~1.8cm、幅1.7~2.2cm、先はわずかに凹形、クリーム色~淡黄色で、濃い黄色の中央帯が唇弁の基部から中央よりわずかに長く伸び、中央帯の基部は膨らんで2つの隆起を形成し、無毛だが、中央帯の両側に沿って毛が生える。雄しべは長さ約9㎜。花糸は長さ約3㎜、基部の幅は3.5~4㎜、付着部の幅は2.5㎜、淡黄色、無毛またはまばらに腺毛がある。葯は距がなく、長さ5~6㎜、幅2~2.5㎜、葯隔組織はクリーム色~淡黄色、無毛またはまばらに腺毛がある、葯の頂部は丸く、反り返り、長さ1.5~2.5㎜、幅2~3㎜、葯隔組織の残りの部分より、暗い黄色で、無毛、半葯は液滴形、長さ2~2.5㎜、葯の基部半分に位置し、花粉は白色。果実は見られない。花期は3 ~11月。2n=42。
品種) 'Pride of Burma'
11 Curcuma sparganiifolia Gagnep クルクマ・スパルガニーフォリア
カンボジア、タイ、ベトナム原産。標高150~600mの落葉樹林に生える。観賞用植物として、また切り花産業でも利用されている。喘息の治療薬としても使用されている。根茎はめったに分岐せず、主根茎は卵形、長さ1~2㎝×幅1~2㎝、内部はクリーム色~淡黄色。枝は非常に短い。塊茎はほぼ無柄、卵形~楕円形、長さ1~2㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色。葉の多いシュートは高さ20~60㎝、2~3枚の葉を持つ。葉身のない鞘は2~4個で、基部は白色で、上部は濃い赤色~栗色を帯び、無毛。葉鞘は緑色で、ときに暗赤色~栗色を帯び、無毛。葉舌は2裂し、長さ1~3㎜、半透明の白色、無毛。葉身は狭楕円形、長さ12~35㎝×幅1.5~4㎝、上部は緑色、下部はより淡い緑色、両面とも無毛、基部は漸尖し、先は尖鋭形。葉柄は長さ2~15㎝、無毛。花序は中央につく。花序柄は長さ20~50㎝、細く、緑色、無毛。密穂花序(thyrse)は球形~ほぼ球形、長さ3~5㎝×幅3~4㎝。稔性の苞は卵形~楕円形、先は円形~鈍形、長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝、淡いピンク色~濃いピンク色、しばしば緑色または白色の小突起を持ち、無毛。さそり形花序(cincinni)に2~3個の花がつく。頭髪状苞(coma bracts)はない。小苞は卵形、舟形、幅3~5㎜×長さ2~4㎜、半透明の白色、無毛。花はガレット型(gullet type)、長さ1.3~1.7cm。子房は球形~ほぼ球形、長さ1.5~2×幅約1.5mm、クリーム色~淡緑色、無毛。上子房腺(epigynous glands)はない。花柱は細く、白色。柱頭は直径約1㎜、白色で、小孔(ostiole)には縁毛がある。萼片は長さ4~5mm、先端には3歯があり、片側に長さ2~2.5mmの切れ込みがあり、半透明の白色、無毛。花冠筒部は長さ5~7㎜、外側も内側も白色で無毛。花冠背側の裂片は楕円形、わずかにフード状で、ときに不明瞭に鈍い微突形、長さ6~7㎜×幅3~4㎜、白色、無毛。花冠の側裂片は卵形~楕円形で、わずかに凹面で先は円形、長さ4.5~5.5㎜×幅2~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは不規則な倒卵形で先端は丸みを帯び、長さ7~9㎜×幅2~3㎜、白色、無毛。唇弁は倒卵形、基部の爪部は凹面形、先は鈍傾または不明瞭に窪み、長さ6~7㎜x幅5~6㎜(爪部の長さ1.5~2㎜を含む)㎜、爪部は白色~ピンク色で中央に黄色のパッチがあり、赤色のしみがあり、上部は黄色で縁は白色~ピンク色、全体に無毛。雄しべは長さ約4㎜、花糸は長さ約1.5㎜、基部の幅は約1.5㎜、付着部はより狭い。葯は距がなく、長さ約2.5㎜、葯隔組織は白色~クリーム色、葯の頂部は不明瞭に2裂~丸く、約・長さ1㎜x幅1.2㎜、白色、無毛。半葯は長さ約2㎜、全長にわたって裂開し、花粉は白色。果実(未熟)は球形、緑色、無毛。種子は見られない。花期は5~8月。
品種) 'Maetang Sunrise' , 'Pink Pearl'
12 Curcuma thorelii Gagnep. クルクマ・ソレーリ
ラオス、カンボジア、タイ、ベトナム原産。落葉樹林に生える。
根茎は分枝し、主根茎は卵形~ほぼ球形、長さ1.5~3㎝×幅1.5~2.5㎝、内部は淡黄色、枝はまばらで細く、新しい葉のあるシュートにつながる。塊茎は卵形~ほぼ球形、長さ1~2.5㎝×幅1~1.5㎝、内部は白色~クリーム色。葉のあるシュートは高さ約70㎝、2~5枚の葉がつく。葉のない鞘は3~4個、赤みがかった緑色で無毛。葉鞘は緑色で、ときに赤色を帯び、無毛。葉舌は不明瞭に2裂し、長さ約1㎜、半透明、無毛。葉身は卵形~楕円形、狭卵形~楕円形、長さ15~35㎝×幅7~12cm、革質、極めて平滑、上面は緑色または中脈に沿って薄い暗赤色の斑点があり(個体群内でも変化する)、無毛、下面はより淡い緑色で無毛、基部は鈍形、先は尖鋭形。葉柄は長さ5~15(~20)㎝、わずかに翼があり(特に上部)、緑色で無毛。花序は中央に付き、花序柄は長さ約15~25㎝。苞は円筒形、長さ7~12㎝×幅3.5~5.5㎝。稔性の苞葉は列状に並び、広卵形、先は反り返り、円形、長さ2.5~3.5㎝×幅2~3㎝、明るい緑色で無毛、さそり形花序(cincinni)は基部の苞葉に4~8個の花をつける。頭髪状苞(coma bracts)は螺旋状に並び、楕円形~倒卵形、長さ2~4.5㎝×幅1~2㎝、白色、無毛。小苞は三角形で凹面状、先は鈍形、長さ3~5㎜×幅3~5㎜、半透明、白色、無毛。花はガレット型(gullet type)で、長さ2.5~3.5cm。子房はほぼ球形、長さ2~3㎜×幅1.5~2㎜、クリーム色~淡緑色、無毛。子房上の腺(epigynous glands)はない。萼片は長さ5~6㎜、先は3歯、片側に長さ2.5㎜の切れ込みがあり、半透明、白色、無毛。花筒は狭い漏斗形、長さ約1.1~1.6cm、外側は白色で無毛、内側も白色で基部は無毛、上部に腺毛があり、花冠の背側の裂片は卵形、先はフード状、長さ0.6~1㎝×幅0.4~0.5㎝、白色、無毛、花冠の側裂片は長楕円形、先は鈍形~円形、長さ6~8.5㎜×幅2.5~3.5㎜、白色、無毛。側仮雄しべは狭い倒卵形、長さ約0.9~1.5㎝×幅0.2~0.4㎝、基部は白色、上部は淡紫色~濃紫色またはすみれ色。唇弁は倒卵形、先は2裂し、長さ1.1~1.6㎝×幅0.8~1㎝、基部は白色、ときに中央の溝に黄色~帯赤色のパッチがあり、上部は淡紫色~濃紫色またはすみれ色、無毛だが溝の基部半分は毛が目立つ。雄しべは長さ4~5㎜。花糸は長さ1~1.5㎜、基部の幅は約2 mm、付着部は幅約1㎜、白色、腺毛がある。葯は距がなく長さ約3㎜、葯隔組織は白色で腺毛があり、葯のとさか(crest)は丸く、長さ1~1.5㎜、白色または非常に淡い紫色、半葯は涙形で長さ1.5~2㎜、底着。果実は見られない。花期は6~8月。果期は8~9月。2n=34, 36。
品種)'Chiang Mai Snow' = 'Dwarf Chiang Mai Snow' 高さ40~60㎝。上部の苞は純白色、花期は7~9月。
※クルクマ・ポトワは高さ60~90㎝。下部の苞は緑色。上部の苞は白色。花は紅紫色。花期は6~9月。
13 Curcuma yunnanensis N. Liu & S. J. Chen クルクマ・ユンナンエンシス
中国(雲南省)原産。顶花莪术 ding hua e zhu。低木または草地に生える。 根茎は内側が緑色で、根は先端に塊茎がある。葉鞘はさび色。葉柄は長さ4.5~15㎝。葉身は中央に長さ約2㎝の紫色の雲りあり、長円形または広披針形、長さ 45~50㎝×幅13~15㎝、無毛、中脈は緑色、基部は漸尖し、先は尾状。花序は偽茎の先端につく。花序柄は長さ約3.2㎝。穂状花序は円筒形、長さ13~16㎝×幅 7~8.5㎝。稔性の苞葉は緑色で、縁と先は淡紫色、卵状楕円形、約・長さ5㎝×幅 2.3㎝。苞葉は基部の白色以外は濃紫色、長円形、約・長さ6㎝×幅1.8㎝。萼は白色で先はピンク色、長さ約1.9㎝。花冠筒部はピンク色、長さ約3.8㎝、喉部には絨毛がある。花冠裂片は紫色、ほぼ円形、約・長さ1.1㎝×幅1㎝。側仮雄しべは黄色、ほぼ卵形。唇弁は黄色、倒卵形、約・長さ1.5㎝×幅1.7㎝、先は凹形。花糸は平らになる。葯は白色、長さ約5㎜。子房には絨毛がある。花期は7月。2n= 63。14 ハイブリッド園芸種 Curcuma hybrid
Curcuma 'Emerald Choco Zebra' エメラルド・チョコゼブラ('Emerald Pagoda' x 'Candy Cane')
Curcuma 'Laddawan'(C. alismatifolia x C. cordata).
Curcuma 'Manee Siam' (C. aurantiaca x C. petiolata)
Curcuma 'Pathumrat White'
Curcuma 'Purple Gusher'
Curcuma 'Raspberry'
Curcuma 'Purple Prince'
Curcuma 'Sweet Memory'(C. aurantiaca x C. petiolata)
Curcuma 'Tabtim Sayam'
Curcuma 'Torch' hybrid series ='Red Diamond'='Red Torch'='Ban Rai Red'
(C. aurantiaca x C. petiolata)
C. hybrid ‘Linglongfen’(Ch16), C. hybrid ‘Ban Rai Red’(Ch47) and C. hybrid ‘DT602’ (Ch54) (0
参考
1) 農林水産植物種類別審査基準平成10年度新規植物特性調査事業報告書 クルクマ
http://www.hinsyu.maff.go.jp/info/sinsakijun/kijun/1214.pdf
2) 中国植物誌郁金Curcuma aromatica Salisb - 中国植物志
http://frps.eflora.cn/frps/Curcuma%20aromatica
3) Pacific Bulb SocietyCurcuma
http://pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/Curcuma
3) e-Flora of ThailandCurcuma
https://botany.dnp.go.th/eflora/floragenus.html?factsheet=Curcuma