ツルマメ 蔓豆

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae ダイズ属

別 名 ノマメ
中国名 野大豆 ye da dou
英 名 wild soybean
学 名

Glycine max (L.) Merr. subsp. soja (Siebold et Zucc.) H.Ohashi

 synonym Glycine ussuriensis Regel et Maack
 synonym Glycine soja Siebold et Zucc. [Flora of China]
ツルマメ花
ツルマメ未熟な果実
ツルマメ果実
ツルマメ裂開した果実
ツルマメ果実の表面の毛
ツルマメ葉の幅広
ツルマメ
ツルマメ葉
ツルマメ種子
花 期 8~9月
高 さ つる性
生活型 1年草
生育場所 道端、野原など
分 布 在来種  日本全土、朝鮮、中国(安徽省、福建省、甘粛省、広東省、広西省、貴州省、河北省、黒竜江省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、吉林省、遼寧省、内モンゴル、寧夏、陝西省、山東省、山西省、四川省、西蔵、雲南省、浙江省)、ロシア原産
撮 影 西尾市  06.7.22
ツルマメはダイズ(大豆)の原種と考えられている。茎は蔓性で、細く、葉と豆果はツルマメより小さく、豆果は長さ2~3㎝であるが、ダイズとよく似て淡黄褐色の毛が密生し、小さい豆(種子)は茹でて枝豆のように食べられる。
 1年草、長さ1~4m。茎は蔓性で、細く、絡み付き、後ろ向きに伏せ~斜上する帯褐色の剛毛がある。葉は羽状3小葉、まれに掌状に5~7小葉、長さ14㎝以下。托葉は披針形~卵状披針形、長さ(1~)2~3㎜、3脈があり、鋭形、密に黄色の絨毛がある。葉柄は長さ1.5~3.5㎝、密軟毛がある。小托葉は線形、長さ約1㎜。小葉は全縁、狭卵形~線形、長さ3~8cm×幅8~25mm、下面はわずかに色が薄く、緩く伏せた軟毛がある[頂小葉は卵状円形~卵状披針形、長さ3.5~6㎝×幅1.5~2.5㎝、両面に絹状の剛毛があり、基部は類円形、縁は全縁、先は鋭形~鈍い円形。 側裂片は斜めの卵状披針形。]。総状花序は腋生、普通、短く、まれに、長さ13㎝以下、花は少数。花序柄は長さ0.3~0.8㎝、密に粗毛がある。苞は披針形。小苞は長さ1~2mm。花は花序の上部に密につく。花は長さ5~8mm。萼は鐘形、密に長毛がある。萼歯は5個、三角状披針形、先は鋭形、萼筒とほぼ同長。花冠は淡紫色~赤紫色又は白色。旗弁は類円形、基部に短い爪部をもち、先はわずかに凹形。翼弁は斜めの倒卵形、明瞭な耳をもつ。竜骨弁は旗弁や翼弁より短く、密に毛がある。花柱は短く、片側に傾く。豆果は線状長円形~長円形、わずかに曲がり、扁平、種子の間がくびれ、長さ(17~)20~25mm×幅(3~)4~5㎜、密に粗毛があり、乾くと裂開する。種子は2~3個、褐色~暗褐色~黒色、楕円形~長円形、わずかに扁平、長さ2.5~4㎜×幅1.8~2.5(~3.5)㎜。花期は7~8月。果期は8~10月。2n=40。
 タチツルマメ 立蔓豆 Glycine max (L.) Merr. subsp. soja (Siebold et Zucc.) H.Ohashi var. okuharae H.Nakam.は長野県から報告されたものであり、これは直立性のツルマメに似た形と思われ、ヒロハツルマメとは異なっている。POWOには掲載されていない。
 類似のヤブマメは小葉の幅が広く、花の長さが長く、やや日陰を好む。