テキリスゲ 手切り菅

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Flora of Mikawa

カヤツリグサ科 Cyperaceae スゲ属

中国名 褐柄薹草 he bing tai cao
学 名 Carex kiotensis Franch. et Savat.
テキリスゲの花序
テキリスゲの雌小穂
テキリスゲの果胞
テキリスゲの鱗片
テキリスゲの痩果
テキリスゲの基部
テキリスゲ
テキリスゲ雄小穂の先端の雌花
テキリスゲ葉表
テキリスゲ葉裏
テキリスゲ葉縁の小刺
テキリスゲ果胞とアズマナルコの果胞の比較
花 期 5~6月
高 さ 30~70㎝
生活型 多年草
生育場所 山地、渓谷
分 布 在来種  北海道、本州、四国、九州、中国、台湾
撮 影 蒲郡市 12.6.10
和名の由来は葉の縁が著しくざらつき、手が切れるほど痛いことから。
 根茎は短く叢生する。基部の鞘は濃褐色、糸網を生じる。葉は硬く、幅4~8㎜、縁に上向きの小歯があり、著しくざらつく。小穂は質が柔らかく、先端に集まって4~7個つき、垂れ下がる。頂部の淡褐色の雄小穂は線形、短い雌花を先端につけることがある。側小穂は雌性で、淡緑色、長さ3~10㎝、先端に短い雄花をつけることも多い。雌小穂は幅3~4㎜、長さ3~10㎝。雌小穂の鱗片は淡緑色、倒卵形、凹頭~円頭、短い芒があり、果胞とほぼ同長、短い場合も多い。果胞は長さ2~2.5㎜、広卵形、無脈、短い嘴があり、口部は短い2歯、熟すと膨らみ緩く痩果を包む。痩果は長さ1~1.5㎜の卵円形、レンズ状、柱頭は2岐。
 ヤマテキリスゲは葉のざらつきが少なく、小穂がテキリスゲより短く5㎝以下、雌鱗片が果胞より短い。果胞は細脈があり、口部は凹頭。
 アズマナルコは全体に太く、葉も柔らかい。果胞が長さ2.5~3㎜と長く、口部が凹頭、痩果もやや長く約1.5㎜。よく似ており、混生していることもある。
 オタルスゲは全体に硬い。雌小穂も硬く、離れてつく。果胞がやや長く2.5~3㎜、熟しても膨らまない。痩果も長く、1.5~2㎜。
 シラスゲは小穂が無柄で、太く、鱗片が鋭頭。