ソメイヨシノ 染井吉野

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Flora of Mikawa

バラ科 Rosaceae サクラ属 サクラ亜属

中国名 东京樱花 dong jing ying hua
学 名 Prunus × yedoensis Matsum.
 synonym Cerasus × yedoensis (Matsum.) Masam. & S.Suzuki
 synonym Cerasus × yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil.

 synonym Cerasus × yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil. 'Somei-yoshino' Fujino

 synonym Prunus × yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil. 'Somei-yoshino'

ソメイヨシノ花
ソメイヨシノの花2
ソメイヨシノの萼
ソメイヨシノの蕾
ソメイヨシノの果実
ソメイヨシノの落ちた果実と中の種子
ソメイヨシノの幹
ソメイヨシノ
ソメイヨシノの花序
ソメイヨシノ萼片の鋸歯
ソメイヨシノ葉
ソメイヨシノ葉縁の鋸歯
花 期 3月~4月
高 さ 10~15m
生活型 落葉高木
生育場所 公園、庭
分 布 園芸品種
撮 影 蒲郡市  12.4.5
ソメイヨシノは江戸末期に江戸染井村の植木屋が吉野桜と名づけて売り出したものである。吉野は桜の名所の地名からとったもので、その後、山桜などと混同しないよう染井をつけてソメイヨシノと呼ぶようになった。現在では単にサクラというとこのソメイヨシノのことを指すほど日本中に植えられている。
 ソメイヨシノはエドヒガン系の母親と父親のオオシマザクラ(又はオオシマザクラとヤマザクラの交雑種)との交雑種と推定されていた。最近のDNA解析によって、ソメイヨシノの交雑割合が、エドヒガン47%、オオシマザクラ37%、ヤマザクラ11%、その他5%であることが示されており、1回の種間交雑による雑種では無く、複雑な交雑に由来すると報告されている。
 幹は暗灰色、濃褐色の皮目が横に並ぶ。葉は互生し、長さ8~12㎝の広卵状楕円形、重鋸歯縁ときに単鋸歯も混じる。葉の表面は無毛、裏面は毛が散生する。葉柄は長さ2~3㎝、有毛。蜜腺は葉柄の上部又は葉身の基部につく。花は大きく直径約4㎝、淡紅色、葉の展開より前に開花する。花弁の先端に切れ込みがあり、散り際になると花弁の基部がやや濃くなる。萼は毛が多く、萼筒は壺形。萼片は披針形、縁に鋸歯がある。花序の柄はほとんどなく、花柄(小花柄)は長さ2~2.5㎝、有毛。結実は少ない。核果は直径約1㎝の球形、黒紫色に熟す。
 エドヒガン系の園芸品種には学名はCerasus × yedoensisと江戸の名がつけられている。実生から得られた品種もあり、アメリカ、ミシマザクラ、ソトオリヒメ、タマナワザクラなどである。
 エドヒガンとオオシマザクラなどとの交配で生れたエドヒガン群の品種はイズヨシノ(伊豆吉野) ‘Izu-yoshino’、アマギヨシノ(天城吉野)'Amagi-yoshino'、ミカドヨシノ(御帝吉野)'Mikado-Yoshino'、モリオカシダレなどであり、モリオカシダレ(盛岡枝垂) ‘Morioka-pendula‘は岩手県盛岡市の龍谷寺にある天然記念物。