センリョウ 千両

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Flora of Mikawa

センリョウ科 Chloranthaceae センリョウ属

中国名 草珊瑚 cao shan hu
学 名 Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai
 synonym Chloranthus glaber (Thunb.) Makino
センリョウ花2
センリョウ果実
センリョウ果実2
センリョウの核
センリョウ
センリョウの花
センリョウ葉
花 期 6~7月
高 さ 50~150cm
生活型 常緑小低木
生育場所 山地の林内
分 布 在来種  本州(東海地方、紀伊半島)、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インド、スリランカ、カンボジア、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム
撮 影 三ヶ根山  04.11.13
マンリョウ(万両)と同様に縁起がよい庭木として親しまれ、山中の林内で栽培されている。
 常緑小低木、高さ50~150cm。葉は対生し、楕円形または卵状披針形、長さ6~17㎝×幅2~6㎝、革質、縁に鋭鋸歯があり、先が尖る。葉柄の基部は茎を抱く。茎頂に小さな目立たない黄緑色の花をかたまって穂状に多数つける。花には花弁、萼がない。雄しべは1個、円柱形(baculate~terete)、葯は2個、側部につく。半葯は葯隔より短い。果実は核果、球形、直径3~5㎜、赤色、まれに黄色。核は1個入り、直径3~4㎜の球形。花期は6~7月。果期は8~12月。2n=30。
 キミノセンリョウは果実が黄色。
 カラタチバナはヒャクリョウ(百両)とも呼ばれる。

センリョウ属

  family Chloranthaceae - genus Sarcandra

 亜低木、無毛 。木に導管がない。 葉は対生、普通、多数つく。托葉は小さな。葉柄は短く、基部で合着し、短い鞘をつくる。葉身は楕円形~卵状楕円形、または楕円状披針形で、鋸歯縁、鋸歯の先端に腺がある。 穂状花序は頂生、普通、枝分かれし、±円錐花序になる。花は両性、花被と花柄は無い。 苞は1個、三角形、宿存する。 雄しべは1個、肉質、円柱形~凹む。葯は2(または3)室。半葯は横向き~内向き。子房は球形または卵形。花柱は無い。柱頭は類頭状または細かい斑点がある。 核果は球形または卵形。
 世界に1種だけで、アジアに分布する。

センリョウ属の主な種と園芸品種

1 Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai  センリョウ 千両
  synonym Chloranthus glaber (Thunb.) Makino
 日本(本州の東海地方・紀伊半島、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、インド、スリランカ、カンボジア、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム原産。中国名は草珊瑚 cao shan hu。英名はbone-knitted lotus
 亜低木、常緑、高さ50~150cm。 茎は円筒形、直立、無毛、節が膨れる。托葉は錐形。葉柄は長さ0.5~2㎝。葉身は楕円形~卵形~卵状披針形~広楕円形~長円形、長さ6~20㎝×幅2~8㎝、革質または紙質、縁の歯は腺のある微突形または歯があり、無毛、基部は鋭形、くさび形、または広くさび形、縁は基部を除いて鋭く粗い歯があるかまたは鈍い鋸歯があり、先は鋭形~尖鋭形、側脈は5~7対、両面でわずかに目立つ。 花序は頂生、普通分枝し、±穂状花序。花序柄は長さ1.5~4cm。苞は三角形または卵形。花は黄緑色。雄しべは1個、肉質、円柱形(baculate to terete)または卵形。葯は2室、半葯は横向きまたはときに内向き、葯隔の上部の両側または葯隔の同長近くにつく。子房は球形または卵形。花柱は無い。柱頭は類頭状または細かい斑点がある。 核果は若いときは緑色、熟すとは光沢のある赤色または黄赤色、球形(直径3~4㎜)または卵形(約4mm)。2n=30。
1-1 Sarcandra glabra subsp. glabra
 日本(本州の東海地方・紀伊半島、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、インド、スリランカ、カンボジア、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム原産。中国名は草珊瑚 cao shan hu。英名はbone-knitted lotus
 常緑小低木、高さ50~150cm。葉は対生し、楕円形または卵状披針形、長さ6~17㎝×幅2~6㎝、革質、縁に鋭鋸歯があり、先が尖る。葉柄の基部は茎を抱く。茎頂に小さな目立たない黄緑色の花をかたまって穂状に多数つける。花には花弁、萼がない。雄しべは1個、円柱形(baculate~terete)、葯は2個、側部につく。半葯は葯隔より短い。果実は核果、球形、直径3~5㎜、赤色、白色、黄色のものがまれにある。核は1個入り、直径3~4㎜の球形。花期は6~7月。果期は8~12月。2n=30。
1-1-1 Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai f. flava (Makino) Okuyama キミノセンリョウ 
 果実が黄色のもの。
1-2 Sarcandra glabra subsp. brachystachys (Blume) Verdcourt
 中国、ラオス、タイ、ベトナム原産。中国名は海南草珊瑚 hai nan cao shan hu
 葉身は楕円形または広楕円形~長円形、長さ8~20㎝×幅3~8㎝、紙質、縁は基部を除いて鈍い鋸歯状。雄しべは卵形。半葯は葯隔よりもはるかに短い。柱頭が細かい斑点がある。果実は熟すと橙赤色、卵形、直径約4mm。花期は10~5月。果期は3~8月。

参考

1) Flora of China
 Sarcandra
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=129181
2) Plants of the World Online | Kew Science
 Sarcandra
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:7062-1
3) World Flora Online
 Sarcandra
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000034005;jsessionid=785C664B768B8338BD9375C4679A8514