サンショウ 山椒

Flora of Mikawa
ミカン科 Rutaceae サンショウ属
| 別 名 | アツカワザンショウ、イボザンショウ |
| 英 名 | Japan pepper |
| 学 名 | Zanthoxylum piperitum (L.) DC. |











| 花 期 | 4~5月 |
| 高 さ | 2~5m |
| 生活型 | 落葉低木 |
| 生育場所 | 林内、林縁のやや湿り気の多い場所 |
| 分 布 | 在来種 本州、四国、九州、朝鮮 |
| 撮 影 | 茶臼山 06.7.16 鳳来町 14.9.29(熟した果実) |
よく似たイヌザンショウは刺が互生し、果実は黒色に熟す。
サンショウ属
family Rutaceae- genus Zanthoxylum低木、ときによじ登り、高木又はつる性木、常緑又は落葉、雌雄異体、まれに雌雄同株又は雌雄混株の同株(polygamo-monoecious )[又は雌雄同花(monoclinous)]、普通、刺がある。葉は互生、奇数羽状複葉、小葉が3個~多数、又はときに掌状に3小葉(たまに、葉が偶数羽状、2小葉又は1小葉)。花序は頂生、腋生、又は基部~葉につき、円錐花序、密穂花序、散房花序、総状花序、又は散形花序。花被は2列につき、4~5萼片と4~5花弁に分化し、又は1列になり、分化せず、5~9個の花被片になる。萼片は分離又は基部が合着する。花弁は蕾では敷石状又は覆瓦状。雄しべは分離、咢片と花弁がある株では4~5本、花被片をもつ株では雄しべが3~8(~10)本、雌花では未発達又は欠く。花盤は平ら、クッション形、又は円柱形。雌しべ群(gynoecium)は1~5心皮、雄花では未発達又は欠く。子房は基部が合着し、他は±隣接又は分離し、1室。胚珠は室に2個。花柱は複合の雌しべ群では先又はほぼ先にあり、密着又は隣接し、広がり斜上又は反曲する。柱頭は頭状、密着又は離れる。1個の雌しべ群の花柱は中心から外れ、直立又は様々に曲がり又は折れ曲がる。柱頭は頭状~盾状。果実は袋果、1~5個、分離又は基部が合着し、先にはしばしば柱頭の嘴をもつ。発育不全の心皮があれば、しばしば宿存する。種子は球形~卵形、裂開した果実に宿存する。種皮は厚く又はまれに±薄く、密な黒色の厚壁の内層と、スポンジ状の肉質の外層は、外側が光沢のある黒色又は帯赤色の外皮で仕切られる。胚乳は豊富又はまれに乏しい。胚は真っすぐ又は±曲がる。子葉は±円形~広楕円形、平ら又はまれに、平凸形。胚軸は上位。
世界に200種以上あり、汎熱帯性、東アジア、北アメリカ東部の温帯地域に広がり、分布する。
サンショウ属の主な種
1 Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. カラスザンショウ 烏山椒
synonym Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. var. ailanthoides f. espinosum Yonek. トゲナシカラスザンショウ
synonym Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. f. pubescens (Hatus.) H.Ohba ケカラスザンショウ
synonym Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. var. inerme Rehder et E.H.Wilson アコウザンショウ
日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、フィリピン原産。中国名は 椿叶花椒 chun ye hua jiao。 林縁、河原、崩壊地、伐採跡に生える。落葉高木。高さ5~15m。幹は灰色~灰褐色、大きく基部が盛り上がった刺があり、又は刺が取れ、いぼ状の突起になる。枝にも刺がある。葉は互生し、長さ30~80㎝の奇数羽状複葉。小葉は長さ7~15㎝の長楕円状披針形~披針形、6~12対つく。先は尾状に尖り、縁は波打ち、浅い鈍鋸歯縁。両面とも無毛、葉裏は粉白色。雌雄別下部。枝先の散房花序に小さな花を多数つける。雄花は長楕円状形の白色の花弁5個、雄しべ5個、葯は黄色。雌花は子房や柱頭が太く、緑色。萼は5深裂する。果実は蒴果、3分果。分果は直径3~5㎜の扁球形、しわがあり、灰褐色、熟すと裂開し、光沢のある黒色の種子が見えるようになる。種子は直径3~4㎜の球形。花期は7~8月。
2 Zanthoxylum amamiense Ohwi アマミザンショウ 奄美山椒
日本固有種(奄美諸島)。奄美大島、沖永良部島、徳之島など奄美群島の陽地に生える。
枝は黒色または暗褐色、平滑、無毛、まばらに皮目があり、強い棘があり、基部ではわずかに横に扁平、托葉間が非常に膨らみ、両面ともに不規則な刺がある。葉は紙質、長さ10~15cm、羽状複葉。葉柄は長さ1~2cm、上面に広く溝がある。葉軸は無毛、上面に溝と溝のなかにときにパピラがあり、縁は亜翼状。小葉は13または15枚つき、狭菱状卵形、長さ20~40mm×幅10~20mm、ほぼ小葉柄は無く、無毛、離れた円鋸歯状鋸歯があり、少数の透明点=油点(pellucid points)が散在し、切れ込みはより大きな透明点で覆われ、先は凹形、基部はほぼ不等辺の楔形で丸くない。花序は密に多数の花がつく散房花序、枝にはパピラがある。雄花は短い小花柄を持つ。花被片は脱落性で無毛、広披針形、先は鈍形。葯は楕円形。心皮は基部に宿存する花柱の先に頂生する。果実は成熟するとわずか長さ4mmのほぼ球形で無毛、先に細点があり、花柱は基部にのみ宿存する[Acta Phytotax. Geobot. 7: 135 (1938)]。
3 Zanthoxylum armatum DC. フユザンショウ 冬山椒
日本(本州の関東地方以西、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国(安徽省、福建省、甘粛省南部、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、河南省南部、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、陝西省、山東省、山西省、四川省、西蔵省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、アッサム、ネパール、ブータン、カシミール、パキスタン、ラオス、バングラデシュ、ミャンマー、タイ、ベトナム、フィリピン原産。中国名は竹叶花椒 zhu ye hua jiao。別名はフダンザンショウ。標高3100 m以下の多くの生息地で見られる。
高さ5mに達する落葉低木、つる植物、または高木。小枝と小葉は下面の中脈に通常棘がある。若い小枝と花序軸は無毛またはさび色の毛がある。葉は3~9(または11)小葉、葉軸には無毛またはさび色の毛があり、両側の翼は長さ6mmまで、小葉はほぼ小葉柄がなく、対生し、披針形、卵形、または楕円形、長さ3~12cm×幅1~3cm、基部は漸尖形~広楔形、二次脈は中脈の両側に7~15本あり、通常、かすか、縁は円鋸歯状または全縁で、乾くとしばしば外巻きし、先は鋭形~尖鋭形。花序は短い側枝に頂生し、ときに腋生、長さ1~7cm、花は30個未満。花被は花被片が不規則な2列または1列につき、6~8個、ほぼ相違がなく、長さ0.3~1.5mm。雄花:雄しべは4~6本。葯は開花前に黄色、葯隔の先に油腺がある。花盤は枕形、未発達の心皮はない。雌花:心皮は2~3個。外面にしばしば顕著な油腺がある。花柱は反り返る。仮雄しべは舌形または欠く。果実の袋果は通常紫赤色、直径4~5 mm、突出する油腺が少数ある。種子は黒褐色、直径3~4 mm。花期は4~5月。果期は8~10月。2n=66。
3-1 Zanthoxylum armatum var. armatum フユザンショウ 冬山椒 狭義
synonym Zanthoxylum armatum var. subtrifoliatum (Franch.) Kitam. フユザンショウ
日本(本州の関東地方以西、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国(安徽省、福建省、甘粛省南部、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、河南省南部、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、陝西省、山東省、山西省、四川省、西蔵省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、アッサム、ネパール、ブータン、カシミール、パキスタン、ラオス、バングラデシュ、ミャンマー、タイ、ベトナム、フィリピン原産。中国名は竹叶花椒 zhu ye hua jiao。英名はwinged prickly-ash。別名はフダンザンショウ。標高3100m以下の多くの生息地に分布する。林内、岩場に生える。若い小枝の先と花序軸は無毛、または若い枝にはまばらに毛がある。小葉は下面の中脈に綿毛が密にある。
常緑低木、灌木、蔓性木。高さ1.5~3m。葉や果実にはサンショウの強い香りがある。常緑、寒冷地では落葉性。幹は黒灰色、刺や疣状突起がある。若枝は赤褐色、無毛、2年目になると皮目が目立つ。葉柄の基部に鋭い刺が対生してつく。小葉は互生し、奇数羽状複葉、葉軸に翼がある。小葉は3~7(11)個つき、長さ3~14㎝、幅1~4㎝の長楕円形~広披針形、縁には低い鋸歯があり、鋸歯の基部に腺点があり、葉面にも腺点が散生する。葉表は脈上にまばらに毛があり、葉裏にもまばらに毛がある。雌雄異株。側枝の葉腋ときに先に長さ1~5(7)㎝の花序をつけ、花序の花は30個以下。花被は不規則な2列又は1列につく。花被片は6~8個あり、未分化、淡黄色、長さ0.3~1.5㎜。雄花は雄しべ4~6個、葯は初期~開花まで黄色。日本では雄花は確認されていない。雌花は花被が2~3個、裏面に腺点が目立つ。花柱は反曲し、仮雄しべは舌状又は欠く。果実は2個の袋果、直径4~5㎜の球形、表面が凸凹で腺点があり、8月に赤色に熟し、裂開する。種子は直径3~4㎜のほぼ球形、黒色。2n=66。花期は4~5月。
3-2 Zanthoxylum armatum var. ferrugineum (Rehder & E.H.Wilson) C.C.Huang トウフユザンショウ 唐冬山椒
中国(広東省、広西チワン族自治区、貴州省、湖南省、陝西省、四川省、雲南省)原産。中国名は毛竹叶花椒 mao zhu ye hua jiao 。若い小枝の先、花序軸、そしてときに葉軸にさび色の軟毛が生える。
4 Zanthoxylum beecheyanum K.Koch イワザンショウ 岩山椒
synonym Zanthoxylum arnottianum Maxim.
synonym Fagara alata var. beecheyana (K.Koch) M.Hiroe
synonym Zanthoxylum arnottianum var. alatum Nakai ヒレザンショウ
synonym Zanthoxylum arnottianum subsp. alatum (Nakai) Masam. & Yanagih.
synonym Zanthoxylum beecheyanum var. alatum (Nakai) H.Hara
synonym Zanthoxylum piperitum Hook. & Arn.日本固有種(小笠原諸島、南西諸島)。山頂付近の岩地や尾根沿いに生える。
這うように広がり、高さ 20~50㎝。葉や茎にはサンショウに似た芳香があり、枝に短い刺がある。葉は互生し、長さ2~5㎝、奇数羽状複葉。小葉は3~6対つき、楕円形、長さ数㎜、全縁、上面に光沢があり、葉軸に低い翼がある。雌雄異株。花弁と萼はほぼ同形で各6個。雄しべは6本。果実は球形、直径約3㎜、緑色、褐色に熟す。花期は2~4月。果期は11~12月。
下位分類は認められていない。
(1) Zanthoxylum beecheyanum K.Koch var. alatum (Nakai) H.Hara ヒレザンショウ 鰭山椒
synonym Zanthoxylum arnottianum Maxim. var. alatum Nakai海岸に生えるやや大型で葉の軸の翼が目立つもの
低木、高さ150㎝以下。葉軸に低い翼がある。香辛料として使われる。
5 Zanthoxylum bungeanum Maxim. カホクザンショウ 河北山椒
中国(安徽省、福建省、甘粛省、広西チワン族自治区、貴州省、河北省、河南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、遼寧省、寧夏回族自治区、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省、新疆ウイグル自治区南東部、西蔵省南東部、雲南省、浙江省)、ネパール、ブータン原産。中国名は花椒 hua jiao。標高3200m以下の多くの生息地に分布する。乾燥した果実小胞は料理のスパイスとして用いられ、特に四川料理では花椒として人気がある。日本では、Z. piperitum (Linnaeus) Candolle も同様の意味で用いられることがある。高さ3~7mの落葉樹。茎と小枝には棘があり、茎の棘は基部が平ら。若い小枝には毛がある。葉は5~13小葉、葉軸には縁がある。小葉は小葉柄は無く、卵形、楕円形、まれに披針形、ときに葉軸基部付近ではほぼ円形となり、長さは2~7cm×幅1~4.5cm、両面に毛があるか、または下面には中脈に沿って綿毛があり、上面は中脈に綿毛があり(flocculent)、中脈は凹み、縁は円鋸歯状。花序は腋生だが側枝では頂生。花序軸と小花柄には毛があるかまたは無毛。花被は花被片が不規則に2列または1列に、6~8枚つき、黄緑色でほぼ差異がない。雄花は雄しべが5~8本。雌花は2~5個の心皮を持つ。果実の袋果は紫赤色、直径4~5mm、小疱をもつ腺毛(pustulose glandular)があり、先は短い嘴があるか、またはない。種子は長さ3.5~4.5mm。花期は4~5月。花期は8~10月。
3変種に分けられる。
1 小葉の両面は有毛、ときに上面は無毛....var. pubescens
+ 小葉の下面は中脈に綿毛があり、それ以外は無毛....2
2 小葉の縁にのみ油腺がある。....var. bungeanum
+ 小葉の縁に散在する油腺がある....var. punctatum
5-1 Zanthoxylum bungeanum var. bungeanum
中国(安徽省、福建省、甘粛省、広西チワン族自治区、貴州省、河北省、河南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、遼寧省、寧夏回族自治区、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省、新疆ウイグル自治区南東部、西蔵省南東部、雲南省、浙江省)、ネパール、ブータン原産。中国名は花椒 hua jiao。標高3200m以下の多くの生息地に分布する。小葉は下面の中脈に沿って綿毛があり、それ以外は無毛。油腺は縁にのみにある。
5-2 Zanthoxylum bungeanum var. pubescens C. C. Huang
中国(甘粛省、青海省、陝西省、四川省、雲南省)原産。中国名は毛叶花椒 mao ye hua jiao。標高1700~3200mに生える。若い小枝、葉軸、花序軸、および小葉の両面には毛があり、ときに小葉の上面は無毛。開花は5~6月。果期は10~11月。
5-3 Zanthoxylum bungeanum var. punctatum C. C. Huang
中国(四川省)原産。中国名は油叶花椒 you ye hua jiao。標高2000~2500mの開けた森林に生える。葉軸、果序、および袋果は乾くと赤褐色になる。小葉には顕著な油腺があり、散在する。果期は7~8月。
6 Zanthoxylum dimorphophyllum Hemsl. ヒメハゼザンショウ 姫黄櫨山椒
synonym Zanthoxylum pistaciiflorum Hayata中国(甘粛省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、河南省、湖北省、湖南省、陝西省、四川省、雲南省)、台湾、タイ、ベトナム原産。中国名は异叶花椒 yi ye hua jiao。標高300〜2400mの高地の森林、丘陵地帯の開けた森林および藪の湿った地域に生える。
樹高10mに達する落葉樹。枝は灰黒色で、棘は少なく、または無棘。若い小枝とシュートはさび色、軟毛があるかまたは無毛。腋芽はさび色、微絨毛がある。葉は3~5(~11)小葉。小葉は卵形、楕円形、またはときに倒卵形、長さ(2~)4~9(~20)cm×幅(1~)2~3.5(~7)cm、油腺は多数あり、上面で中脈は平らまたは陥入し、軟毛があり、網状細脈は乾くとわずかに隆起し、葉の基部は対称形。縁は円鋸歯があり、棘は有または無、先は鈍形、円形、微突形、または尖鋭形、通常は先端が微凹形。花序は頂生。苞はさび色、微絨毛がある。花被は花被片が2列につき、4枚の萼片と4枚の花弁、または不規則な2列で、もしくは7枚または8枚±の未分化(undifferentiated:萼片と花弁に分かれない)な長さ2~3mmの花被片を持つ1列に漸次変化する。分化すると、萼片は長さ0.2~0.5mm、花弁は長さ約1.5mm。雄花:雄しべは4~6本。花盤は枕形。未発達な雌しべは退化しているか、2または3個の心皮を持つ。雌花:仮雄しべは4または5本、未発達の葯は花粉がない。雌しべは2または3個の心皮を持つ。花柱は反り返る。果実の袋果は紫赤色、直径6~8mm、若いときにはまばらに軟毛があり、まばらに油腺を持ち、柄があり、先は短い嘴状になる。種子は直径5~7mm。花期は4~6月。果期は9~11月。2n=36, 68。
3変種がある。
6-1 Zanthoxylum dimorphophyllum var. dimorphophyllum
中国(甘粛省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖北省、湖南省、陝西省、四川省、台湾、雲南省)、台湾、タイ、ベトナム原産。中国名は异叶花椒 yi ye hua jiao。標高300~2400mの高地の森林の湿潤地帯に生息する。葉は3~5小葉で、小葉の縁には棘がない。
6-2 Zanthoxylum dimorphophyllum var. multifoliolatum C.C.Huang
synonym Zanthoxylum ovalifolium var. multifoliolatum (C.C.Huang) C.C.Huang
中国(雲南省)原産。中国名は多异叶花椒 duo yi ye hua jiao。昆明の山腹の茂みに生育する。 葉は(5~)7~11小葉、小葉の縁には棘がない。6-3 Zanthoxylum dimorphophyllum var. spinifolium Rehder & E.H.Wilson
synonym Zanthoxylum ovalifolium var. spinifolium (Rehder & E.H.Wilson) C.C.Huang
synonym Zanthoxylum dissitum var. spinulosum Z.M.Tan
中国(貴州省、河南省、湖北省、湖南省、陝西省、四川省)原産。中国名は刺异叶花椒 ci yi ye hua jiao。標高400〜2100mの丘陵地帯の開けた森林や藪に生える。葉は3小葉または5小葉。小葉の縁に棘がある。
7 Zanthoxylum fauriei (Nakai) Ohwi コカラスザンショウ 小烏山椒
日本(東海地方以西~九州)、朝鮮原産。
カラスザンショウとイヌザンショウの中間形であり、両者の雑種と考えられている。
落葉小高木、高さ4~6m。若枝は無毛、枝の刺は長さ5~8㎜、下部が太くて平たい。葉は互生し、奇数羽状複葉、長さ10~20㎝。小葉は5~11対つき、披針形、長さ3~6㎝×幅1~1.5㎝、基部はやや歪んだ鈍形、縁には細鋸歯があり、先は長く漸尖し、先端は鈍端から浅く2裂し、両面無毛、下面は淡緑色、油点がある。花序は頂生の散房花序、花が多数つく。雌雄異株。萼は皿形、5裂し、裂片は広卵状円形、長さ約0.5㎜。花弁は白色、卵状長円形、長さ約2㎜。袋果は3個、扁球形、長さ約5㎜。種子は楕円状球形で長さ約4㎜、黒色、光沢がある。花期は8月。
8 Zanthoxylum integrifoliolum (Merr.) Merr. ネワタノキ
台湾、フィリピン原産。中国名は兰屿花椒 lan yu hua jiao。
樹高13~20m。小枝には棘がある。葉は17~25小葉、葉軸には棘が無い。小葉柄は長さ5~7mm。小葉は対生し、長楕円形~倒卵形、長さ1.5~2cm×幅0.6~0.8cm、紙質で無毛、乾くと上面に光沢があり、油腺は目立たず、中脈は上面で凹み、二次脈は上面に隆起し、基部は斜め、縁は全縁、先は尖頭形で先端は鈍い。花序は頂生または腋生で、長さ25cmまで。花は4数性。花被は2列に並ぶ。花弁は白色、長さ約3mm。雄花は雄しべが4本。未発達の雌しべは短い円錐形。雌花は1個の心皮を持つ。果実は小花柄が長さ3~5mm、袋果は1個で、直径約7mm。種子は直径約6mm。
9 Zanthoxylum nitidum (Roxb.) DC. テリハザンショウ 照葉山椒
日本(沖縄)、中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖南省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、アッサム、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンンマー、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア(ボルネオ、マルク、スラウェシ)、フィリピン、ニューギニア、オーストラリア(クイーンズランド州)原産。中国名は两面针 liang mian zhen。標高800m以下に生える。
低木で、直立または這うか、時に木質のつる植物となる。幹に翼がある。茎、小枝、葉軸には通常棘がある。花序の花序軸と小葉の下面は無毛または微細粗毛がある(hirsutulous)。葉は(3または)5~11小葉、小葉柄は退化しているかまたは長さ5mm以下。小葉は対生し、広卵形、ほぼ心形、楕円形、狭楕円形、まれに卵形、長さ3~12cm×幅1.5~6(~8)cm、革質、乾燥くと二次脈と三次脈が下面に隆起し、縁は少なくとも先に向かって円鋸歯状になるかまたは全縁、先は尖鋭形~尾状で先端が微凹形。花序は腋生。花は4数性。花被片は2列に並ぶ。萼片は幅約1mm、先端は紫がかった緑色。花弁は淡黄緑色で、卵状楕円形~長円形、長さ約3mm。雄花の雄しべは長さ5~6mm。成熟した葯は楕円形~球形。雌花の花弁は雄花より幅が広い。雌花の雌しべは4個の心皮を持ち、心皮は球形。花柱は太く、開花時に合流する。柱頭は頭状。果実は小花柄が長さ2~5mm、袋果は赤褐色、直径(5~)5.5~7mm、先は嘴状。花期は3~5月。花期は9~11月または5月。
9-1 Zanthoxylum nitidum var. nitidum
日本(沖縄)、中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖南省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、アッサム、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンンマー、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア(ボルネオ、マルク、スラウェシ)、フィリピン、ニューギニア、オーストラリア(クイーンズランド州)原産。中国名は两面针 liang mian zhen。標高800m以下に生える。花序軸と小葉の下面は無毛。葉柄は長さ2~5mm、小葉の小葉柄はほぼ無。小葉は広卵形、ほぼ心形、または狭楕円形、幅1.5~6cm、縁は円鋸歯状または全縁、先は尾状で先端は微凹形。果実の袋果は直径5.5~7mm。果期は9~11月。
9-2 Zanthoxylum nitidum var. tomentosum C. C. Huang
中国(広西チワン族自治区)原産。中国名は毛叶两面针 mao ye liang mian zhen。東部の山腹の茂みに生育する。花序の軸と小葉の下面は裏側は微細粗毛で覆われる(hirsutulous)。葉柄は長さ1~3mm。小葉は楕円形、まれに卵形、幅3~5(~8)cm、縁は外巻きし、全縁または先に円鋸歯があり、先は尖鋭形。果実の袋果は直径約5mm。果期は5月初旬。
10 Zanthoxylum piperitum (L.) DC. サンショウ 山椒
synonym Zanthoxylum ovalifoliolatum Nakai
synonym Zanthoxylum piperitum f. brevispinum (Makino) Makino ヤマアサクラザンショウ
synonym Zanthoxylum piperitum var. brevispinum Makinosynonym Zanthoxylum piperitum f. corticosum Kusaka
synonym Zanthoxylum piperitum f. hispidum Hayashi アラゲザンショウ
synonym Zanthoxylum piperitum var. hispidum (Hayashi) Kontasynonym Zanthoxylum piperitum f. inerme (Makino) Makino アサクラザンショウ
synonym Zanthoxylum piperitum var. inerme Makinosynonym Zanthoxylum piperitum f. ovalifoliolatum (Nakai) Makino リュウジンザンショウ
synonym Zanthoxylum piperitum f. pubescens (Nakai) W.Leesynonym Zanthoxylum piperitum var. pubescens Nakai
synonym Zanthoxylum piperitum f. rotundatum Yokouchi ex T.Shimizu シダレヤマアサクラザンショウ
synonym Zanthoxylum piperitum var. spinosum Kontasynonym Zanthoxylum piperitum f. verrucatum Kusaka
日本(本州、四国、九州)、朝鮮原産。英名はJapan pepper。別名はアツカワザンショウ、イボザンショウ。林内、林縁のやや湿り気の多い場所に生える。若葉や花や実が香辛料とされる食用の山椒である。
落葉低木。高さ2~5m。芳香が強く、やや上向きに刺が対生する。幹は灰褐色、いぼ状の突起と鋭い刺がある。葉は互生し、長さ10~15㎝の奇数羽状複葉。小葉は5~9対つき、長さ1~3㎝の卵状長楕円形で縁には波状の鋸歯があり、鋸歯の基部に大きな腺点があり、葉面にもまばらに腺点がある。雌雄異株。花は花弁のない小さな黄緑色。雄花が花山椒として食用とされる。袋果は2個(分果)、直径約5㎜の球形、表面に密に腺点がある。果実が秋に赤く熟すと、裂開して種子が見える。種子は球形、直径3~4㎜、黒色、光沢がある。若い緑色の果実や果皮を香辛料とする。花期は4~5月。2n=70。
品種) 'Thornless'(Thornless Japanese pricky ash)
11 Zanthoxylum scandens Blume ツルザンショウ 蔓山椒
synonym Zanthoxylum liukiuense Hayata
synonym Zanthoxylum cuspidatum Champ. ex Benth.
日本(沖縄)、中国、台湾、インド、ミャンマー、インドネシア、マレーシア原産。中国名は花椒簕 hua jiao le。
低木又はつる性木。幹、枝、小枝、葉軸には刺がある。葉は小葉が5~25個。小葉の葉身はゴ瀬尾又は葉軸の上部では対生、卵形、卵状楕円形、又は斜めの長円形、長さ4~10㎝×幅1.5~4㎝、両面は乾くと黒色又は黒褐色、下面は光沢があり、油腺は不明瞭、中脈が凹み無毛、又は平らで微軟毛があり、基部は斜め~ほぼ対称で鈍形~広楔形、縁は全縁又は上部に円鋸歯があり、先は微突形、尾状、尖頭形、又は長い腺鋭形、先端は鈍形~小凹形。花序は頂生又は腋生。花は4数性。花被は2列。萼片は淡紫緑色、広卵形、長さ約0.5㎜。花弁は淡黄緑色、長さ2~3㎜。雄花は雄しべが4本、長さ3~4㎜。葯隔は先に油腺をもつ。未発達の雌しべ群は2~4裂するクッション形の花盤に抱かれる。雌花は心皮が3~4個。仮雄しべは舌形。果実の袋果は紫赤色、乾くと、灰褐色~黒色になり、直径4.5~5.5㎜、油腺はわずかに突き出し、平ら、又は凹み、先に嘴がある。種子はほぼ球形、直径4~5㎜。花期は3~5月。果期は7~8月。2n=68。
12 Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc. イヌザンショウ 犬山椒
synonym Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc. f. microphyllum (Honda) W.T.Lee
synonym Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc. f. grandifolium (H.Hara) H.Hara ex Ohwi et Kitag.
synonym Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc. f. angustifolium (Honda) H.Hara ex Ohwi et Kitag.
synonym Zanthoxylum pteropodum Hayata アリサンザンショウ
日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は青花椒 qing hua jiao。林縁、原野、河原などに生える。落葉低木。高さ2~3m。幹は灰緑色、縦長の皮目がつき、刺が互生する。葉は互生し、奇数羽状複葉。葉軸には翼がある。小葉は長さ2~5㎝の広披針形~楕円形、鋸歯は浅くて、鈍い。雌雄別株。枝先に散房花序を伸ばし、黄緑色の小さな花を多数つける。袋果は3個、球形、次第に褐色になり、熟すと裂開して光沢のある黒色種子が現れる。花期は7~8月。
12-1 Zanthoxylum schinifolium var. okinawense (Nakai) Hatus. ex Simabuku シマイヌザンショウ 島犬山椒
synonym Zanthoxylum okinawense (Nakai) E.H.Wilson沖縄(奄美大島,徳之島,沖縄島)に分布。
イヌザンショウに比べて葉が細く、表面の油点が大きくて多く、果実は小さく、長さ2.5mmである[Acta Phytotax .Geobot .Vol.XXV, 2~3 p43 (1972)]。
12-2 Zanthoxylum schinifolium var. schinifolium イヌザンショウ 犬山椒 狭義
synonym Fagara schinifolia var. inermis Nakaisynonym Zanthoxylum schinifolium var. inermis (Honda) T.B.Lee トゲナシイヌザンショウ
日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は青花椒 qing hua jiao。林縁、原野、河原などに生える。13 Zanthoxylum simulans Hance トウザンショウ 唐山椒
synonym Zanthoxylum coreanum Nakai
synonym Zanthoxylum setosum Hemsl.
中国(安徽省、福建省、甘粛省、広東省、貴州省、河北省、河南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、青海省、陝西省、山東省、浙江省)、台湾原産。中国名は野花椒 ye hua jiao。平地または高地の森林に生える。
低木または小高木。茎と小枝に棘がある。若い小枝と小葉の下面の中脈には毛があり、ときに二次脈にも毛があり、ときに全体が無毛である。葉は5~15小葉、葉軸には翼がある。小葉は無柄または葉軸の基部に短い葉柄があり、対生し、卵形、卵状楕円形、または披針形、長さ2.5~7cm×幅1.5~4cm、上面には棘があり、油腺が多数あり半透明で、乾燥するとわずかに突出し、中脈は凹み、基部はわずかに斜め、縁は円鋸歯状、先は鋭形~微突形または先端が微凹形。花序は頂生、長さ1~5cm。花被は不規則に2列または1列に並び、5~8±個の未分化な(花弁と萼片に分かれない)花被片を持つ。花被片は淡黄緑色、狭披針形~広卵形またはほぼ三角形、長さ約2mm。雄花:雄しべは5~8(~10)個、花糸は淡緑色、先端に油腺を持つ。雌しべが未発達で淡緑色。雌花:心皮は2~3個。花柱は反り返る。果実の袋果は赤褐色、直径約5mm、基部は漸尖し、直径1~2mmの柄なり、油腺は多数あり、わずかに突出する。種子は長さ4~4.5mm。花期は3~5月。果期は7~9月。2n=約132。
14 Zanthoxylum wutaiense I.S.Chen ザントキシルム・ウタイエンシス
台湾原産。中国名は屏东花椒 ping dong hua jiao。平東の標高1300~1400mの二次広葉樹林の露出斜面に生える。低木。小枝は棘があるか、また無棘、無毛。葉は5~13小葉。葉軸は細溝があり、溝の側面は稀に先でわずかに広がる。小葉の葉身は無柄で対生し、長円形~長円状披針形、長さ2.5~10cm×幅0.6~2cm、革質、中脈は上面で狭く隆起し、中脈の両側に7~16の二次脈があり、基部は漸尖形~楔形、縁には小円鋸歯があり、先は少なくとも頂小葉の先が尖鋭形。花序は腋生、円錐花序。花は黄色。小花柄は長さ約3mm。花被は不規則に2列または1列で、5~8±個の未分化な(花弁と萼片に分かれない)花被片を持つ。雄花:雄しべは5~8本。雌花:雌しべは円柱状の花盤が基部につき、心皮は1(または)2個つく。心皮は卵形~楕円形で、側部に目立つ油腺を持つ。花柱は短い。柱頭は頭状。果実の袋果は卵形、直径約5mm。花期は4月。
15 Zanthoxylum yakumontanum (Sugim.) Nagam. ヤクシマカラスザンショウ 屋久島烏山椒
synonym Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. var. yakumontanum (Sugim.) Hatus.
屋久島固有種。高地に生える。落葉高木、樹高15mに達する。雌雄異株。小枝は無毛で、太い棘がある。葉は無毛、奇数羽状複葉、小葉は3~7(~10)対つき、長さ30~60cm×幅15~18cm。葉柄は赤みを帯び、長さ5~10cm。小葉は対生し、紙質、卵形~披針形、先は尾状、基部は円形でわずかに斜め、長さ7~12cm、上面は暗緑色で光沢がなく、下面は淡緑色で光沢があり、油点(pellucid dotted)が点在し、縁は細かく腺のある円鋸歯状、中肋は上面で凹み、下面に突出する。葉柄は長さ(0~)1~5mm。花序は頂生および上部の小さな葉の葉腋から出て、円錐花序となり、長さ約10cm×直径10~15cm、枝と花序柄には短い軟毛がある。苞は三角形、長さ約0.5mm。雄花:萼片は5枚、広三角形、長さ約0.5mm。花弁は5枚、わずかにピンク色がかった白色、楕円形、長さ約2mm。未発達の心皮は3個、無毛、先は尖鋭形。雄しべは5本。花糸は長さ約2.5mm。葯は長さ約1mm。雌花:萼片は5枚、三角形、長さ約0.5mm。花弁は5枚、卵形、長さ約3mm。雌しべは3心皮、無毛、長さ約2.5mm。花柱と柱頭は一体となって盾状の柱頭器官(peltate stigmatic organ)を形成する。未発達の雄しべはない。果実は袋果、無毛。発達した心皮は1~3個、長さ約4mm。種子は光沢のある黒色で、無毛、ほぼ球形、約・長さ3.5mm×幅3.0mm。
参考
1) Flora of ChinaZanthoxylum
Zanthoxylum
Zanthoxylum
Zanthoxylum
Zanthoxylum yakumontanum