ヌスビトハギ 盗人萩

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae ヌスビトハギ属

中国名 尖叶长柄山蚂蝗 jian ye chang bing shan ma huang
学 名 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill

 synonym Hylodesmum oxyphyllum (DC.) X.F.Gao

 synonym Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill var. japonicum (Miq.) H.Ohashi [狭義]

 synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. japonicum (Miq.) Maxim.

 synonym Desmodium oxyphyllum DC.

ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの苞
ヌスビトハギの果実
ヌスビトハギの小節果と種子
ヌスビトハギ
ヌスビトハギ葉
ヌスビトハギの葉裏の脈
ヌスビトハギの果実表面の毛
花 期 7~9月
高 さ 60~120㎝
生活型 多年草
生育場所 道端、草地、林縁などに普通
分 布 在来種  日本全土、朝鮮、中国、ロシア、インド、ブータン、ネパール、インドネシア、ラオス、ミャンマー、ベトナム
撮 影 蒲郡市形原町  01.8.31
2005 年に世界のマメ科植物がまとめられた。それまでのヌスビトハギ属(genus Desmodium)はヌスビトハギ連ヌスビトハギ群 Tribe Desmodieae Desmodium group にまとめられ、新しく16属に分類された (Ohashi 2005)。残ったgenus Desmodiumはアコウマイハギ属と改称され、ヌスビトハギ属はHylodesmumに変更された。
茎はよく分枝し、葉が茎全体に分散してつく。葉は互生し、3出複葉。小葉は卵形、先が尖り、基部は広い楔形。小葉は中央より基部に近い側で最も幅が広い。葉脈は葉の縁まで届く。花は淡紅色、長さ3~4㎜と小さく、細長い花序にまばらにつく。旗弁は円く、直立し、竜骨弁は小さく、淡色、翼弁は淡紅色で前に突き出す。果実(節果)は小節果が2個で、くびれが深く、熟すと関節で切れ、1個ずつバラバラになって落ちる。果実の表面に先が鉤状に曲がった微細な毛が密にあり、衣服にひっつく。果実の先端には曲がった刺があり、刺にも鉤状の微細な毛がある。種子は長さ4~5㎜、小節果と同形、扁平、豆らしくない。2n=22
 マルバヌスビトハギは葉が丸く、小葉の幅が中央より先で最も広い。
 ヤブハギは葉が茎の1箇所に集中してつく。
 オオバヌスビトハギは葉脈が縁まで届かない。
 帰化種のアレチヌスビトハギは葉の幅が狭く、葉脈が縁まで届かず、花が大きく、小節果は2~6個で、小節果のくびれが浅い。

ヌスビトハギ属(新)

  family Fabaceae - genus Hylodesmum

 多年草または亜低木。葉は羽状複葉、3~7小葉。小葉は全縁またはわずかに波打つ。托葉と小托葉がある。総状花序は頂生、または腋生および頂生、まれに緩い円錐花序であり、普通、各節に花が2~3個つく。苞は有り、小苞はしばしば欠く。萼は広鐘形、4裂または5裂し、(4裂の場合は上側の裂片が完全に合着し、5裂の場合は先が細かい2歯になる)。旗弁は基部に短い爪部がある。翼弁と竜骨弁は爪部がある。雄しべは単体雄しべ(monadelphous)。子房は長い柄があるか、またはわずかに短い柄がある。豆果(節果)は2~5節がある。下側の縫合は小節果(articles)の間のほぼ上部までごく深く切れ込み、上側の縫合は真っすぐまたは浅く波打つ。小節果は斜めの三角形またはわずかに広い亜倒卵形。種子は縁仮種皮(rim-aril)がなく、子葉は地下性。
 世界に15種あり、アジア(インド~日本)、アフリカ、北アメリカに分布する。

ヌスビトハギ属の主な種と園芸品種

1 Hylodesmum densum (C.Chen et X.J.Cui) H.Ohashi et R.R.Mill アツバケヤブハギ 
  synonym Desmodium densum (C.Chen et X.J.Cui) H.Ohashi
 中国原産。中国名は密毛长柄山蚂蝗 mi mao chang bing shan ma huang。

2 Hylodesmum laterale (Schindl.) H.Ohashi & R.R.Mill リュウキュウヌスビトハギ 琉球盗人萩
  synonym Desmodium laxum DC. subsp. laterale (Schindl.) H.Ohashi
  synonym Desmodium laterale Schindl.
 日本(九州南部、沖縄)、中国、台湾原産。中国名は侧序长柄山蚂蝗 ce xu chang bing shan ma huang。広葉樹林に生える。  常緑亜低木、直立、高さ30~70㎝。茎は基部が木質。葉は3小葉、茎に沿って散在する。托葉は披針形、長さ5~7㎜。葉柄は長さ3~5cm、毛がある。頂小葉は卵形または披針形、長さ5~13㎝×幅2~4㎝、両面はほぼ無毛または毛があり、基部はほぼ円形、縁は全縁、先は尖鋭形または鋭形。総状花序は頂生、または頂生および腋生、長さ30㎝以下、ときに枝分かれし、花が疎に、各節に花が2または3個つく。小花柄は長さ3~5㎜、果時に長さ4~10㎜に伸びる。萼は長さ約1㎜、、無毛またはわずかに毛がある。萼片は萼筒より短い。花冠はピンク色、長さ4~6㎜。旗弁は楕円形、爪部がある。翼弁は狭楕円形、耳があり、基部が短い爪部がある。竜骨弁は鈍形、爪部があり、耳はない。豆果は2または3関節がある。小節果はわずかに広くほぼ倒卵形、長さ6~7㎜×幅約4㎜またはそれ以下、鈎のある毛をもち、柄(果時の小花柄)は長さ4~10㎜。花期および果期は8~10月。

3 Hylodesmum laxum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill オオバヌスビトハギ 大葉盗人萩
  synonym Desmodium laxum DC.
  synonym Desmodium austrojaponense Ohwi
 日本(本州の千葉県以西、四国、九州)、中国、台湾、ブータン、インド、インドネシア、ラオス、ネパール、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム原産。中国名は疏花长柄山蚂蝗 shu hua chang bing shan ma huang。別名はサイゴクトキワヤブハギ。山の斜面、草が茂った川沿い、小川沿いの広葉樹林内に生える。愛知県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
 常緑多年草、直立、高さ[30]60~100㎝。茎は基部が木質。葉は3小葉、茎の下部に集まってつく(subsp. laxum)か、茎の上部に集まってつく(中国産のsubsp. falfolium ,subsp. lateraxum)。葉柄は長さ3~9㎝、毛がある。頂小葉卵形~楕円形、長さ 5~15cm、幅 3~6cm[長さ5~12㎝×幅5~5.5㎝]、基部は円形、縁は全縁、先は尖鋭形、やや硬い洋紙質である。花序は頂生[頂生、または腋生および頂生]、長さ20~40㎝[30㎝以下]、普通、総状花序であるが、ときに根元から分枝することもある。花は紅紫色で長さ約7㎜[花冠はピンク色、長さ4~6mm、旗弁は楕円形、爪部があり、翼弁はは狭楕円形で、耳があり、基部に短い爪部があり、竜骨弁は鈍形、爪部があり、耳はない。]。果実は 2~4個の小節果からなり、柄は長さ10~18㎜[4~10㎜]、小節果はゆがんだ半円形、狭く接着して熟すとばらばらになり、全面に鈎状毛があって動物に付着する。[2n=22]花期は8~9月[花期および果期は8~10月](レッドデータブック愛知、[]内はFlora of China)。

4 Hylodesmum leptopus (A.Gray ex Benth.) H.Ohashi & R.R.Mill トキワヤブハギ 常盤藪萩
  synonym Desmodium laxum DC. subsp. leptopus (A.Gray ex Benth.) H.Ohashi
  synonym Desmodium tashiroi Matsum.
  synonym Desmodium leptopus A.Gray ex Benth.
 日本(沖縄、南西諸島)、中国、台湾、インドネシア、ラオス、マレーシア、ニューギニア、フィリピン、タイ、ベトナム原産。中国名は细长柄山蚂蝗 xi chang bing shan ma huang。鬱蒼とした谷の林内、小川沿いの日陰に生える。
 常緑亜低木、、高さ30~70cm。 若い茎は毛がある。葉は叢生または散在し、3小葉。 葉柄は長さ5~10㎝、無毛またはまばらに毛がある。小葉の葉身は卵形~卵状披針形、長さ10~15㎝×幅3.5~6㎝、下面にまばらに毛があり、上面は無毛。総状花序は頂生または緩く枝分かれした円錐花序、緩く花がつく。小花柄は長さ3~4㎜、果時に1.1~1.3㎝に伸長し、密に鈎のある毛がある。萼は長さ2~3mm。花冠はピンク色、長さ約5mm。旗弁は広楕円形、短い爪部がある。翼弁と竜骨弁には爪部がある。子房は長い柄がある(stipitate)。豆果は扁平、わずかに曲がり、細かい鈎毛があり、2または3関節(節)がある。小節果は斜めの三角形、長さ1.2~1.4㎝×幅4~6㎜。子房の柄(stipe)は長さ1~1.2㎝。果時の小花柄は長さ1.1~1.3㎝。花期および果期は8~9月。

5 Hylodesmum oldhamii (Oliv.) H.Ohashi & R.R.Mill フジカンゾウ 藤甘草
  synonym Desmodium oldhamii Oliv.
 日本(本州、四国、九州)、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は羽叶长柄山蚂蝗 yu ye chang bing shan ma huang。山野、林縁に生える。
 多年草。高さ50~150㎝。茎は直立~斜上し、茎や葉の両面など全体にまばらに毛がある。葉は互生し、奇数羽状複葉。小葉は5~7個つき、長さ3~10㎝の長楕円形、先が尖り、基部は楔形。葉脈は葉の縁まで届く。葉柄は長さ4~6㎝。茎頂と上部の葉腋に総状花序を出し、蝶形花を多数つける。長い花序は40㎝ほどになる。花は淡紅紫色(ピンク)、花冠は長さ7~8㎜。花柄は長さ4~6㎜、果時には6~11㎜になる。果実(節果)は小節果が1~2個で、くびれが深く、熟すと関節で切れ、1個ずつバラバラになって落ちる。小節果は長さ12~16㎜の半月形。種子は長さ約9㎜、幅約5㎜、小節果と同形、扁平。2n=22。花期は8~9月。
5-1 Hylodesmum oldhamii (Oliv.) H.Ohashi et R.R.Mill f. album (T.B.Lee) H.Ohashi et K.Ohashi シロバナフジカンゾウ
  synonym Desmodium oldhamii Oliv. f. album T.B.Lee

6 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill マルバヌスビトハギ 丸葉盗人萩 [広義]
 日本(本州の岩手県以南、四国、九州)、韓国、中国、台湾、ブータン、インド、インドネシア、ラオス、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、ロシア(極東)、ベトナム原産。中国名は长柄山蚂蝗 chang bing shan ma huang。道端、草が茂った斜面、高山の草地、山の斜面、森林、雑木林、林縁、溝に生える。
 多年草、直立、高さ50~110㎝。 茎と葉柄は、まばらに開出毛があるかまたは無毛。葉は3小葉。葉柄は長さ2~12㎝。頂小葉の葉身は形とサイズが様々、広卵形、卵形、または菱形~狭披針形。総状花序または円錐花序、頂生、または頂生および腋生、長さ20~30㎝、果時に40㎝までに伸長し、しばしば、各節に花が2個つく。小花柄は長さ2~4mm、果時に長さ5~6mmに伸びる。萼は長さ約2mm。萼片は萼筒より短い。花冠は紫赤色、長さ約4mm。旗弁は広倒卵形。翼弁は狭い楕円形。竜骨弁は翼弁に似るが、爪部は無い。子房は有柄(stipitate)。豆果は長さ約1.6㎝、しばしば2節。小節果はわずかに広ほぼ倒卵形、長さ5~10mm×幅3~4mm、鈎毛と微細な直毛がある。子房の柄(stipe)は長さ3~5mm。果時の小花柄は長さ約6mm。2n=22。花期は7~9月。

6-1 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. podocarpum  マルバヌスビトハギ 丸葉盗人萩

  synonym Desmodium racemosum (Thunb.) DC. var. villosum (Matsum.) Ohwi

  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. podocarpum

 日本(本州の岩手県以南、四国、九州)、韓国、中国、台湾、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン、ベトナム原産。中国名は长柄山蚂蝗 chang bing shan ma huang。道端、草が茂った斜面、高山の草原、二次林に生える。
 多年草。高さ50~110㎝。茎はまばらに毛がある。頂小葉は広倒卵形で、長さ4~7㎝×幅3.5~6㎝、中間より上で最も幅広く、両面にまばらに毛があり、無毛になり、基部はくさび形又は広くさび形、先は急に鋭形。側小葉の葉身は斜めの卵形、小さく、基部は斜め。花期は8~9月。2n=22。

6-2 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. fallax (Schindl.) H.Ohashi & R.R.Mill ケヤブハギ 毛藪萩

  synonym Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill var. fallax (Schindl.) X.F.Gao

  synonym Desmodium racemosum (Thunb.) DC. var. dilatatum (Nakai) Ohwi

  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. fallax (Schindl.) H.Ohashi

  synonym Desmodium fallax Schindl.

 日本(本州、四国、九州)、韓国、中国原産。中国名は宽卵叶长柄山蚂蝗 kuan luan ye chang bing shan ma huang。山の斜面、雑木林、まばらな森林、森林の縁の道端に生える。
 多年草。高さ70~100㎝。茎は毛がある。頂小葉は広卵形または卵形、長さ3.5~12㎝×幅2.5~8㎝、両面に伏毛があり、基部は広くさび形またはほぼ円形、先は尖鋭形または尾状鋭形。花期は8~11月。2n = 22。

6-3 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill ヌスビトハギ 広義
  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi

  synonym Hylodesmum oxyphyllum (DC.) X.F.Gao [World Flora Online]

  synonym Desmodium oxyphyllum DC.

  synonym Desmodium racemosum DC.

  synonym Desmodium podocarpum var. mandshuricum Maxim.

 日本全土、韓国、中国、ブータン、インド、インドネシア、ラオス、ミャンマー、ネパール、ロシア(極東)、ベトナム原産。中国名は尖叶长柄山蚂蝗 jian ye chang bing shan ma huang。道端、草地、林縁などに普通に生える。
 多年草。、高さ100㎝まで。 茎は無毛またはほぼ無毛。 葉は散在するか、ほぼ中間につk。頂小葉は楕円状菱形~披針状菱形~卵形~菱状卵形、長さ4~10㎝×幅2~5㎝、両面は無毛またはほぼ無毛、または下面の脈上に毛があり、基部はくさび形または円形、先は尖鋭形。花期は7~9月。果期は8~11月。2n=22。

6-3-1 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill var. japonicum (Miq.) H.Ohashi  ヌスビトハギ 盗人萩 [狭義]

  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. japonicum (Miq.) Maxim.

  synonym Desmodium oxyphyllum DC. var. japonicum Matsum.

 日本全土に分布する。葉がまばらに散在する。World Checklist of Vascular Plants(WCVP)では細分類されない。
 多年草。高さ60~120㎝。茎はよく分枝し、葉が茎全体に分散してつく。葉は互生し、3出複葉。小葉は卵形、先が尖り、基部は広い楔形。小葉は中央より基部に近い側で最も幅が広い。葉脈は葉の縁まで届く。花は淡紅色、長さ3~4㎜と小さく、細長い花序にまばらにつく。旗弁は円く、直立し、竜骨弁は小さく、淡色、翼弁は淡紅色で前に突き出す。果実(節果)は小節果が2個で、くびれが深く、熟すと関節で切れ、1個ずつバラバラになって落ちる。果実の表面に先が鉤状に曲がった微細な毛が密にあり、衣服にひっつく。果実の先端には曲がった刺があり、刺にも鉤状の微細な毛がある。種子は長さ4~5㎜、小節果と同形、扁平、豆らしくない。2n=22。花期は7~9月。

6-3-1-1 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi et R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi et R.R.Mill var. japonicum (Miq.) H.Ohashi f. albiflorum (Iwata) H.Ohashi シロバナヌスビトハギ 白花盗人萩

  synonym Desmodium podocarpum Schindl DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. japonicum (Miq.) Maxim. f. albiflorum Iwata

  synonym Desmodium oxyphyllum DC. f. albiflorum (Iwata) Sugim.
 白花品種。

6-3-1-2 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi et R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi et R.R.Mill var. japonicum (Miq.) H.Ohashi f. decorum (Iwata) H.Ohashi オキチハギ 

  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. japonicum (Miq.) Maxim. f. decorum Iwata

  synonym Desmodium oxyphyllum DC. f. decorum (Iwata) Sugim.

 旗弁と翼弁が白色のもの。

6-3-2 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill var. mandshuricum (Maxim.) H.Ohashi & R.R.Mill ヤブハギ 藪萩

  synonym Desmodium racemosum (Thunb.) DC. var. mandshuricum (Maxim.) Ohwi

  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. mandshuricum Maxim.

  synonym Desmodium oxyphyllum DC. var. mandshuricum (Maxim.) H.Ohashi

  synonym Desmodium mandshuricum (Maxim.) Nakai

  synonym Desmodium fallax Schindl. var. mandshuricum (Maxim.) Nakai

 日本全土、朝鮮、中国、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン原産。中国名は长柄山蚂蝗 chang bing shan ma huang。特徴は葉が中央付近につく。
 World Checklist of Vascular Plants(WCVP)では Hylodesmum podocarpum subsp. oxyphyllumに含めている。
 多年草。高さ50~100㎝。茎は直立し、あまり分枝せず、葉が茎の1箇所に集中してつく。葉は互生し、3出複葉、葉柄が長く、質が薄く、毛が少ない。小葉は中央より基部に近い側で最も幅が広く、葉脈は葉の縁まで届く。頂小葉は長さ4~7㎝、幅3.5~6㎝。花は淡紅色、長さ3~4㎜と小さく、細長い花序にまばらにつく。果実(節果)の先にカギ状の毛が生え衣服にひっつく。小節果は2個で、くびれが深い。2n=22。花期は7~9月。
6-4 Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi et R.R.Mill subsp. fallax (Schindl.) H.Ohashi et R.R.Mill f. album (Sugim.) H.Ohashi  シロバナケヤブハギ 
  synonym Desmodium podocarpum DC. subsp. fallax (Schindl.) H.Ohashi f. album (Sugim.) H.Ohashi
6-5 Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi var. mandshuricum Maxim. f. leucanthum Sugim.  シロバナヤブハギ 異分類

参考

1) Flora of China
 Hylodesmum
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=202781
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Hylodesmum
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:1014608-1
3) World Flora Online
 Hylodesmum
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000018618;jsessionid=EE4867ED64CCB3EB5AE3B4C4F09E46F8
4) EDINB. J. BOT. 57 (2): 171–188 (2000)
 HYLODESMUM, A NEW NAME FOR PODOCARPIUM (LEGUMINOSAE)
https://www.researchgate.net/publication/231783458_Hylodesmum_a_new_name_for_Podocarpium_Leguminosae
5) 植物研究雑誌 77(1):59-60,(2002)
 Desmodium, Hylodesmumおよび Ohwia属の和名(大橋広好)
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_077_59_60.pdf
6) 植物研究雑誌 第93巻 第2号 104-120(2018)
 大橋広好,大橋一晶:マメ科シバハギ属の新学名 Grona
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB93-2_104-120.pdf
7) 植物研究雑誌 第93巻 第3号 155–164 (2018)
 大橋広好,大橋一晶:マメ科アコウマイハギ連の新属 Sohmaea
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB93-3_155-164.pdf
8) 植物研究雑誌 第93巻 第3号 165–189 (2018)
 マメ科アコウマイハギ連アコウマイハギ群の分子系統学的解析
https://www.researchgate.net/publication/331296249_Phylogenetic_Analyses_for_a_New_Classification_of_the_Desmodium_Group_of_Leguminosae_Tribe_Desmodieae
9) 植物研究雑誌 第96(1): 1–18 (2021)
 Phylogenetic Analyses for a New Classification of the Desmodium Group of Leguminosae
 Tribe Desmodieae 5. Last Desmodium Native to Asia and Australia
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB93-3_155-164.pdf
10) World Checklist of Vascular Plants(WCVP)
https://wcvp.science.kew.org/