キヨスミギボウシ 清澄擬宝珠
Flora of Mikawa
キジカクシ科 Asparagaceae ギボウシ属
別 名 | ケヤリギボウシ、ラッパギボウシ、イワマギボウシ、ベンケイギボウシ、ハヤザキギボウシ |
学 名 | Hosta kiyosumiensis F.Maek. synonym Hosta densa F.Maek. ケヤリギボウシ synonym Hosta hippeastrum F.Maek. ラッパギボウシ synonym Hosta kiyosumiensis F.Maek. var. petrophila F.Maek. イワマギボウシ synonym Hosta petrophila F.Maek. イワマギボウシ synonym Hosta pachyscapa F.Maek. ベンケイギボウシsynonym Hosta praecox F.Maek. ハヤザキギボウシ |
花 期 | 6~8月 |
高 さ | 30~60(90)㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 山地の湿った斜面、岩場、林縁 |
分 布 | 在来種 日本固有種(北海道、本州の関東地方、東海地方、近畿地方の太平洋側) |
撮 影 | 田原市 07.6.30 |
キヨスミギボウシはキジカクシ科ギボウシ属に属し、キジカクシ科は旧分類のユリ科から分割された。
多年草。高さ30~60(90)㎝。葉は長さ10~20㎝、幅5~10㎝の卵状楕円形、先は尖り、基部は心形、長柄があり、葉身の基部が明瞭。葉裏の脈上には突起状の凸凹がある。葉柄は長さ7.5~10㎝。葉表に光沢はなく、葉裏に光沢がある。葉や葉柄の縁にはときに微細な突起がある。花茎は長さ30~90㎝と長く、直立し、長さ35~75㎝の総状花序に5~20個の花をつける。苞は花茎伸長時の途中から苞が覆瓦状に重なり合い、開花時にも開出せず、ボート状に凹み、長さ1~3㎝(普通約1.5㎝)、幅0.5~1㎝の卵状披針形、緑色~緑白色。花は普通、長さ約5㎝、幅約2.5㎝、白色~淡紫色、花被片6個。雄しべは花被片とほぼ同長。雌しべは花から突き出す。花期は6~8月。2n=60。
シロバナキヨスミギボウシ(f. alba Sugim.)は白花品種。
キヨスミギボウシに統合された種等、別名や園芸品種の名として使われている。
(1) Hosta densa F.Maek. ケヤリギボウシ 毛槍擬宝珠
本州(近畿地方)に分布。
葉は広がり、卵形~卵状楕円形、長さ16~22㎝×幅9~12㎝、先は尖鋭形、基部は鈍形、8~10対の脈があり、濃緑色で光沢が鈍い。花茎は葉より長く、長さ約60㎝。総状花序は斜上し、花が多数つく。花は約40個、密につき、淡紫色、長さ4.7~5㎝。苞は長円状披針形、鋭形、緑色、長さ2~2.5㎝×幅7~9㎜。小花柄は水平に広がり、長さ10~13㎜。
(2) Hosta hippeastrum F.Maek. ラッパギボウシ 喇叭擬宝珠
本州(伊賀地方)で栽培されている。
葉は質が薄く、水平に広がり、斜上する長い葉柄の上につき、長さ13~20㎝×幅7~12㎝、先は急に尖鋭形、基部は心形、濃緑色、平ら、脈が8~9対あり、縁はわずかに波打つ。花茎は直立し、堅く、長さ約50㎝。苞は斜めに広がり、長さ約22㎜×幅約12㎜。花は約15個、花茎に水平につく傾向があり、長さ3.5~4.5㎝、淡紫色。
(3) Hosta petrophila F.Maek. イワマギボウシ 岩間擬宝珠
全体に小型。花はしばしば帯紫色、より細い花被の上部が広がる。
(4) Hosta pachyscapa F.Maek. ベンケイギボウシ 弁慶擬宝珠
本州(東海地方、近畿地方)に分布。
葉は水平に広がり、濃緑色、楕円形~卵状楕円形、ときに長円形、長さ13~17㎝×幅6~11㎝、先は尖鋭形、わずかに波打ち、光沢があり、下部は急に狭まり基部は鈍形、7対の脈がある。花茎は斜上し、長さ70~95㎝、葉状の鱗片をもつ。花は密につき、長さ約4.5㎝、淡紫色。苞は覆瓦状、長円状披針形、緑色で縁が紫色を帯び、尖鋭形。小花柄は長さ5~8㎜、弧状になる。
(5) Hosta praecox F.Maek. ハヤザキギボウシ 早咲擬宝珠
本州に分布する。
Sect. Intermediae F. Maekawa(Typus-H. densa)に属す。この節はSect. Foliosae Maekawa(Typus-H. undulata)に近いが、苞はやや浅い舟形であり、花茎上に葉状の苞を着けない。開花面は前方または斜方に向く。花被は多肉質状、花被の細筒部は円柱形または稜柱状( Bot. Mag. (Tokyo) 52: 42 (1938)) 。
【類似種】
コバギボウシは葉の基部が次第に細くなり、葉柄との境が不明瞭。
オオバギボウシは葉身と葉柄の基部が明瞭。苞は長さ2.5~3㎝、白色~淡緑色、扁平で、花時に開出する。
イワギボウシは葉表にやや光沢がある。葉柄に暗紫色の細点が密にあり、紫色を帯びる。苞は白色~淡紫色、長さ7~12㎜。
多年草。高さ30~60(90)㎝。葉は長さ10~20㎝、幅5~10㎝の卵状楕円形、先は尖り、基部は心形、長柄があり、葉身の基部が明瞭。葉裏の脈上には突起状の凸凹がある。葉柄は長さ7.5~10㎝。葉表に光沢はなく、葉裏に光沢がある。葉や葉柄の縁にはときに微細な突起がある。花茎は長さ30~90㎝と長く、直立し、長さ35~75㎝の総状花序に5~20個の花をつける。苞は花茎伸長時の途中から苞が覆瓦状に重なり合い、開花時にも開出せず、ボート状に凹み、長さ1~3㎝(普通約1.5㎝)、幅0.5~1㎝の卵状披針形、緑色~緑白色。花は普通、長さ約5㎝、幅約2.5㎝、白色~淡紫色、花被片6個。雄しべは花被片とほぼ同長。雌しべは花から突き出す。花期は6~8月。2n=60。
シロバナキヨスミギボウシ(f. alba Sugim.)は白花品種。
キヨスミギボウシに統合された種等、別名や園芸品種の名として使われている。
(1) Hosta densa F.Maek. ケヤリギボウシ 毛槍擬宝珠
本州(近畿地方)に分布。
葉は広がり、卵形~卵状楕円形、長さ16~22㎝×幅9~12㎝、先は尖鋭形、基部は鈍形、8~10対の脈があり、濃緑色で光沢が鈍い。花茎は葉より長く、長さ約60㎝。総状花序は斜上し、花が多数つく。花は約40個、密につき、淡紫色、長さ4.7~5㎝。苞は長円状披針形、鋭形、緑色、長さ2~2.5㎝×幅7~9㎜。小花柄は水平に広がり、長さ10~13㎜。
(2) Hosta hippeastrum F.Maek. ラッパギボウシ 喇叭擬宝珠
本州(伊賀地方)で栽培されている。
葉は質が薄く、水平に広がり、斜上する長い葉柄の上につき、長さ13~20㎝×幅7~12㎝、先は急に尖鋭形、基部は心形、濃緑色、平ら、脈が8~9対あり、縁はわずかに波打つ。花茎は直立し、堅く、長さ約50㎝。苞は斜めに広がり、長さ約22㎜×幅約12㎜。花は約15個、花茎に水平につく傾向があり、長さ3.5~4.5㎝、淡紫色。
(3) Hosta petrophila F.Maek. イワマギボウシ 岩間擬宝珠
synonym Hosta kiyosumiensis F.Maek. var. petrophila F.Maek.
本州(近畿地方)に分布。全体に小型。花はしばしば帯紫色、より細い花被の上部が広がる。
(4) Hosta pachyscapa F.Maek. ベンケイギボウシ 弁慶擬宝珠
本州(東海地方、近畿地方)に分布。
葉は水平に広がり、濃緑色、楕円形~卵状楕円形、ときに長円形、長さ13~17㎝×幅6~11㎝、先は尖鋭形、わずかに波打ち、光沢があり、下部は急に狭まり基部は鈍形、7対の脈がある。花茎は斜上し、長さ70~95㎝、葉状の鱗片をもつ。花は密につき、長さ約4.5㎝、淡紫色。苞は覆瓦状、長円状披針形、緑色で縁が紫色を帯び、尖鋭形。小花柄は長さ5~8㎜、弧状になる。
(5) Hosta praecox F.Maek. ハヤザキギボウシ 早咲擬宝珠
本州に分布する。
Sect. Intermediae F. Maekawa(Typus-H. densa)に属す。この節はSect. Foliosae Maekawa(Typus-H. undulata)に近いが、苞はやや浅い舟形であり、花茎上に葉状の苞を着けない。開花面は前方または斜方に向く。花被は多肉質状、花被の細筒部は円柱形または稜柱状( Bot. Mag. (Tokyo) 52: 42 (1938)) 。
【類似種】
コバギボウシは葉の基部が次第に細くなり、葉柄との境が不明瞭。
オオバギボウシは葉身と葉柄の基部が明瞭。苞は長さ2.5~3㎝、白色~淡緑色、扁平で、花時に開出する。
イワギボウシは葉表にやや光沢がある。葉柄に暗紫色の細点が密にあり、紫色を帯びる。苞は白色~淡紫色、長さ7~12㎜。