ダイコン 大根
Flora of Mikawa
アブラナ科 Brassicaceae ダイコン属
[別 名] | スズシロ 清白 |
中国名 | 萝卜 luo bo |
[英 名] | Japanese radish , Chinese radish , Oriental radish , cultivated radish |
[学 名] | Raphanus sativus L. synonym Raphanus sativus L. var. longipinnatus L.H.Bailey synonym Raphanus sativus L. var. hortensis Backer |
花 期 | 4~6月 栽培時期による |
高 さ | 10~130 ㎝ |
生活型 | 1~2年草 |
生育場所 | 畑 |
分 布 | 栽培種 世界で広く栽培されている |
撮 影 | 西尾市 15.4.6 |
全体に無毛~ざらざら~剛毛があるなど多形。根は肉質、白色~ピンク~赤色~黒色、線形~紡錘形~長楕円形~球形、長さ1~100㎝、幅0.5~45㎝、ときに細く、肉質でない。茎は単一~分枝する。根生葉は長さ1~30㎝の柄があり、葉身は長楕円形~倒卵形~倒披針形~へら形、長さ2~60㎝、幅1~20㎝、 頭大羽状分裂~羽状分裂、ときに分裂せず、鋸歯縁、先は鈍形~鋭形、側裂片は1~12対、ときに無く、長楕円形~卵形、長さ10㎝、幅5㎝以下。最上部の茎葉はほぼ無柄、しばしば分裂せず、鋸歯縁。果実の柄は開出~斜上し、直線状、長さ05~4㎝。萼片は狭長楕円形、長さ5.5~10㎜、幅1~2㎜、無毛~わずかに有毛。花弁は4弁、紫色~ピンク~ときに白色、しばしば脈が濃くなり、広倒卵形、長さ1.2~2.2㎝、幅3~8㎜、先は鈍頭~凹形、花弁の基部の細い爪状部分は長さ1.4㎝以下。花糸は細く、長さ5~12㎜。葯は長さ1.5~2㎜。果実は紡錘形~披針形~ときに卵形~円筒形。バルブの種子のない部分は長さ1~3.5㎜、離れた部分に種子があり、長さ(1)3~15(25)㎝、幅(0.5)0.7~1.3(1.5)㎝、コルク質、基部は丸く、先は円錐状、平滑、又はまれに種子の間が狭くなり、肋は無く、熟しても裂開しない。花柱は長さ1~4㎝、柱頭は全縁。種子は球形~卵形、直径2.5~4㎜。2n=18。
ハマダイコンは海岸に生える野生種であり、根が太くならない。ハツカダイコンの変種 var. raphanistroides と考えられていたが、食用ダイコンの品種 form. raphanistroides という見解もあり、ハマダイコンも広義に Raphanus sativus とし、栽培種のダイコンやハツカダイコンを含めて同一種とする見解もある。花もよく似て、見分けがつかない。しかし、最近の遺伝子的な研究により、栽培種とは離れた系統であり、古い時代に野生化した自生種に近い種と考えられている。2n=18。
セイヨウノダイコンも日本で野生化しているという報告がある。花が黄色~クリーム白色、脈が暗褐色~紫色。果実に強いうねがあり、種子の間が強くくびれ、熟すと切断する特徴がある。葉の側裂片が1~4対と少ない。
ダイコン属
family Brassicaceae - genus Raphanus1年草又は2年草(根は細く又は肉質、栽培種では大きさや形、色は様々)、花茎状では無く、無毛又は有毛。茎は直立し、不分枝又は分枝。葉は根生又は茎生、有葉柄又は無柄、基部はロゼット状では無く、有柄、葉身の縁は頭大羽状分裂又は羽状中裂~羽状全裂。茎葉は短柄又は類無柄、葉身は(基部は耳形でなく)縁が歯状又は分裂(基部より小さく、少ない)。総状花序(散房花序に似て、花が数個)、普通、果時に大きくなる。果柄は開出、斜上、広がる(反曲)。花は萼片が直立し、狭い長楕円形(線形)、側対は基部がわずかに袋状。花弁は白色、クリーム白色、黄色、ピンク色、又は紫色(ライラック色)[普通、脈が暗色]、広倒卵形[類円形]、爪部は葉身と異なり(萼片より±長く、先は鈍形又は凹形[円形]。雄しべは4強雄しべ。花糸は基部で広がらない。葯は長楕円形又は長楕円状線形(先は鈍形)。蜜腺は(4)、中央の対がある。果実は長角果又は短角果、非裂開、無柄、2区分(節果、しばしば1種子単位で切れる)、円柱形、紡錘形、披針形、卵形[線形、長楕円形、楕円形]、平滑又はでこぼこにときどき膨れ形~数珠形(くびれ又はshusiの間でなく)、円柱形又は多角形(バルブ部分は種子がなく、未発達又は発育せず、ほとんど柄の幅に近く、末端の部分は数個の種子を入れ、コルク質)。バルブは無毛~上向きにザラザラした~剛毛がある。レプルム(隔膜)と隔膜は分化しない。胚珠は子房に2~22個(花柱は細い)。柱頭は頭状、わずかに2裂。種子は単列、丸く、翼は無く、長楕円形~卵形~球形[類球形]。種皮は(ほぼ平滑~網状)、湿っても粘性はない。子葉は2つ折り。X=9。
世界に3種ある。Raphanus raphanistrum、 Raphanus sativus、Raphanus confusus。
ダイコン属の種
【セイヨウノダイコンとダイコンの区別】セイヨウノダイコン | ダイコン | |
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葉の側裂片 | 1~4対 | 1~12対 |
花の色 | 黄色~クリーム白色 | 紫色~ピンク色、ときに白色 |
花弁の幅 | (2.5~)3~8(~11)㎜ | (5~)7~13(~15)㎜ |
果実 | 種子の間が強くくびれ、切れる | わずかに種子の間がくびれ、普通、切れない |
強いうねがある | うねがない | |
嘴が普通、狭円錐形 | 嘴は狭又は広円錐形~線形 |
1 Raphanus raphanistrum Linnaeus セイヨウノダイコン 西洋野大根
ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア原産。英名はWild-radish、jointed charlock、 radish 、wild-radish。中国名は野萝卜(ye luo bo) 。別名はキバナダイコン。
1年草、根は肉質ではない。疎~密に毛がある。茎は普通。基部から1本、長さ(20~)30~80㎝ (下向きの剛毛がある)。基部の葉は葉柄が長さ1~6㎝、葉身は外形が長楕円形~倒卵形~倒披針形、頭大羽状分裂又は羽状中裂、ときに不分裂、長さ3~15(~22)㎝×幅10~50㎜、縁は歯状、先は鈍形又は鋭形、裂片は1~4対、長楕円形~卵形、長さ4㎝・幅20㎜以下(頂裂片より小さい)。茎葉は無柄(茎の上部)、葉身はしばしば不分裂。果柄は開出又は斜上、長さ7~25㎜(真っすぐ)。花は萼片が長さ7~11㎜×幅1~2㎜、まばらに毛がある。花弁は黄色~クリーム白色(脈は暗褐色~紫色)、長さ15~25㎜×幅4~7㎜、爪部は長さ15㎜以下。花糸は(細く)長さ7~12㎜。葯は長さ2~2.5㎜。果実は円柱形又は狭い披針形、ブルブ状の部分は長さ1~1.5㎜、末端部分は長さ(1.5~) 2~11(~14)㎝×幅 (2.5~)3~8(~11)㎜、(基部は丸く)、強く種子の間がくびれ、強いうねがあり、嘴は狭い円錐形。花柱は長さ10~50㎜。種子は(赤褐色~暗褐色~黒色)長楕円形~卵形、長さ2.5~3.5㎜×幅1.8~2.5㎜。2n=18。基準亜種subsp. raphanistrumの他にヨーロッパに亜種が4種ある。
2 Raphanus sativus L. ダイコン大根 (広義)
synonym Raphanus raphanistrum subsp. sativus (L.) Domin [Kewscience]
ギリシャ、イタリア、シチリア、ユーゴスラビア原産。英名はcultivated radish。世界中で栽培される。食用の栽培種。
1年草又は2年草。根は栽培種ではしばしば肉質になる。しばしば、まばらにザラザラするか、剛毛があり、ときに無毛。茎はしばしば基部から1本、長さ (10~)40~130㎝。基部の葉は葉柄が長さ1~30㎝、葉身は外形が長楕円形~倒卵形~倒披針形~へら形、頭大羽状分裂 又は羽状中裂、ときに不分裂、長さ2~60㎝×幅10~200㎜、縁は歯状、先は鈍形又は鋭形、裂片は1~12対、長楕円形~卵形、長さ10㎝×幅50㎜以下。茎葉(茎の上部)は類無柄、葉身はしばしば不分裂。果柄は広がるか又は斜上、長さ5~40㎜。花は萼片が長さ5.5~10㎜×幅1~2㎜、ほぼ無毛又はまばらに毛がある。花弁は普通、紫色又はピンク色、ときに白色(脈はしばしば暗色になる)、長さ15~25㎜、幅3~8㎜、爪部は長さ14㎜以下。花糸は長さ5~12㎜。葯は長さ1.5~2㎜。果実は普通、紡錘形~披針形、ときに卵形~円柱形、バルブ部分h長さ1~3.5㎜、末端部分は長さ(1~)3~15(~25)㎝×幅(5~)7~13(~15)㎜、平滑又はまれに、種子の間がわずかにくびれ、うねは無く、嘴は広円錐形~線形。花柱は長さ10~40㎜。種子は球形又は卵形、直径2.5~4㎜。2n=18。
Raphanus sativusは重要な農作物であり、栽培され、世界中の温帯地域で雑草化している。Raphanus sativusは地中海地域固有のRaphanus raphanistrum subsp. landra,に由来すると推定されている(L. J. Lewis-Jones et al. 1982)。学名をRaphanus raphanistrum subsp. sativus (L.) Dominとする説もある。
2-1 Raphanus sativus L. var. chinensis Gallizioli アブラダイコン 油大根
根が肥大せず、種子に油が多く含まれる。品種のOleiformis group。2-2 Raphanus sativus L. var. hortensis Backer ダイコン 大根 (狭義=日本のダイコン)
synonym Raphanus sativus L. var. longipinnatus L.H.Bailey食用の栽培種。品種のJaponicus groupなど。英名はDaikon Radish , Japanese radish , Oriental radish。別名はオオネ(大根), スズシロ(清白), カガミグサ(鏡草)。
2-3 Raphanus sativus L. var. raphanistroides (Makino) Makino ハマダイコン 浜大根
synonym Raphanus sativus L. var. hortensis Backer f. raphanistroides Makino
synonym Raphanus acanthiformis Morel ex Sisley f. raphanistroides (Makino) H.Hara
日本、朝鮮、中国、台湾で野生化している。中国名は藍花子。根が肉質でなく、高さ30~50㎝。花は淡紅色。花弁は長卵形、長さ約2㎝。
2-4 Raphanus sativus L. var. niger J.Kern. クロダイコン 黒大根
根は肥大して辛みがあり、外皮が黒色。品種のBlack radish。
2-5 Raphanus sativus L. var. sativus ハツカダイコン 二十日大根
ヨーロッパ原産。日本には明治時代に渡来した。英名はradish。品種のRadicula group。 根は肉質、長さ2~100㎝、直径60㎝以下、赤色、ピンク色、白色、黄色、紫色、黒色。3 Raphanus confusus (Greuter & Burdet) Al-Shehbaz & S.I.Warwick
synonym Quidproquo confusum Greuter & Burdet
レバノン、パレスチナ原産。英名はAucher's Radish。
西アジア(イラン、イルク、イスラエル、レバノン、シリア)原産のRaphanus aucheri Boiss.(Sinapis aucheri (Boiss.) O.E.Schulz)をsynonymとすることが多いが、Kewscienceでは学名をQuidproquo confusum Greuter & Burdetとしている。Raphanusはバルブに未発達な種子の無いバルブ片(valvular fruit segment)がなく、Quidproquoにはある。
1年草、茎は直立、やや下向き~開出する毛がある。葉は頭大羽状分裂し、白色の斑点があり、縁毛がある。花は黄色。果実は線形、細長く、 あまり、くびれない。花期は1~5月。果期は3~7月。
日本の野生種
ハマダイコン が海岸の砂浜などに野生化している。出雲おろち大根(島根県 ハマダイコン改良)のような改良栽培品種もある。普通の食用ダイコンより、かなり硬く、辛味も強い。栽培種が野生化した種と考えられていたが、遺伝子的研究ではヨーロッパ、インド・ネパール系、日本、中国、韓国などの栽培種の系統とは差が大きく、現在の栽培種が野生化したものではないと推定されている。現段階では、古い時代に野生化した自生種に近いものがハマダイコンではないかと考えられている。
ハマダイコン以外に栽培種のダイコンが野生化しているのが日本各地で確認されている。
栽培種のダイコンが野生化したものをノダイコンといい、福島県会津盆地や山形県米沢盆地などに内陸性の自生種が古くからある。アザキ大根は福島県大沼郡金山町内(太郎布高原)に群生する古くからある自生の大根で、辛みが非常に強く、5月中旬~下旬にかけて美しい花を咲かせる。米沢に自生する弘法大根は米沢市南山の水田脇に自生し、野良(のら)大根は庄内町添川の河川敷に自生するものである。(山形県内に残る在来ダイコンの調査およびそれらの生理・生態的特徴 西沢隆 2013)
栽培品種
ダイコンRaphanus sativus(2n=18)は、紀元前2780年のエジプトの記録が最も古く、地中海沿岸から中央アジアが原産とされている。紀元100~200年頃、エジプトで栽培されていたものは大きく、長く、黒色のものであった。中国での栽培は「尔雅」に記載があり、紀元前500年頃からとされている。ヨーロッパでは15世紀に小型の丸いラディシュが栽培されるようになり、細長いicicle radishesは16世紀頃から栽培されている。イギリスには1547年に導入され、1598年に白色を含む4種が記録されている。アメリカでは1700年代に赤色のラディッシュが栽培されるようになった。日本へラディッシュが渡来したのは明治時代になってからである日本のダイコンは稲作とともに弥生時代に伝えられたのではないかといわれている。古事記及び日本書紀では於朋泥(おほね)とされ、平安時代の「和名抄」(922~930年)に「大根」の字が使われたのが最初の大根の記載である。江戸時代までには全国で栽培されるようになり、「農業全書」(1696年、宮崎安貞著)に記載があり、特に尾張、山城、京、大阪の栽培が盛んであった。沢庵漬け、切り干し大根、煮物、なますなどとして欠かす事の出来ない食材であり、江戸では元禄時代にそばが広まり、薬味としても大根が栽培された。関東系の白首、関西系の青首など地方により、特色ある品種が作られた。明治時代以降も多くの品種が作られ、1958年の「日本の大根』の中では地方在来品種が109種あり(古里・宮沢)、1994年には作付面積も54,、850ha(1994年;中央マーケティング研究所調査)と日本の野菜の中で1番であった。20世紀末には農業政策、食生活の変化などにより、作付面積が減り、2013年には33,700haに減少し、じゃがいも、サツマイモ、キャベツに次いで4位となってしまった。大根種子の生産は1990年には400haであったが、1998年には171ha、2007年には65haと激減した。消滅してしまった地ダイコンもあり、最近では地場野菜の生産が見直され、推奨されている。
ダイコンのFl品種は、みの早生大根が1969年にタキイ種苗より発表されたのが始まりであり、以後様々なFl 品種化が進められた。その中で1974年に、青首宮重系の耐病総太りF1が作出され、日本の栽培大根をほとんど青首大根に変えるきっかけとなり、これにより他品種の生産も激減した。
栽培品種の分類
Raphanus sativusが栽培種の総称であり、変種、亜種など様々に分類されている。品種が多数あり、グループに分けられている。分類も多説あるが、グループが変種に分類されるのが普通である。栽培時期により、夏大根 Summer radishes 、冬大根 Winter radishes に区別されるが、ハイブリッドが多くなり分類が難しくなってきている。
1 Radicula group (ハツカダイコン類)
Raphanus sativus L. var. radicula Per
synonym Raphanus sativus L. var. sativus系
Raphanus sativus L. var. sativus 系の栽培品種でvar. radicula、Hortensis group、Small radish、European radishes、Western radish、Minor Group とも分類される。
一般にはラディッシュともいわれる。英名はradishという。栽培の歴史は古く、15世紀から西ヨーロッパで広く栽培され、アメリカには17世紀頃に渡り、広く栽培されている。日本へは明治時代に渡来した。季節、品種により異なるが、早いものは播種後20日ほどで収穫できるため廿日大根という。普通、播種後40日前後から収穫される。根茎は小さい球形で表面は紅色のものが多いが、形や色は様々ある。
1年草又は2年草。変化が多く、直立し、高さ20~100㎝、毛は多いもの少ないものがある。根は肉質、球形~楕円形~円柱形、長さ0.5-4㎝、幅 0.5-4㎝、白色、赤色、紫色、黄色など。播種から20~50日程度で収穫できる。 1年草のタイプは播種から約90日で種子が得られる。しかし、2年草タイプでは種子ができるまでに2シーズン必要。(Monegatは65~75日で開花し、90~135日で種子ができる。)。果実は4~10個の種子を入れる。
品種) '18 Days'(de 18 jours)、'All Season'、'Altabelle'、'Altaglobe'、'Altari'、'Amethyst'、'April Cross'(white hybrid) 、'Baby あかちゃん'、'Bartender Red Mammoth'、'Beret'、'Birdland'、'Black Spanish'、'Blanche Transparente'(白長い)、'Bottle'、'Bunny Tail'、'Buonissimo d'Ingegnoli'、'Cabernet'、'California Mammoth White'、 'Candela di Fuoco'、'Cardinal'、'Candela di Fuocco'、'Celesta'、 'Celestial'、'Champion'、'Cherriette'、'Cherry Belle'、'Cherry Mate'、'China Rose'、'Circle to Hohobe'、'Clipo'、'Comet'、'Confetti Mix'、'Crimson Giant'、 'Crunchy Red'、'Crunchy Royale'、'D'Avignon'、'Discovery'、'Dragon'、 'Dragon's Tail'、'Duro'、'Early Scarlet、 'Estared'、'Easter Egg'、'Fancy Red'、'Fireball'、'Fire 'n Ice'、'Formosa Giant Luo Buo'、'Flambo'、'Flamboyant Sabina'、 'Flamivil'、'French Dressing'、 'French Breakfast'、'French Breakfast 4 Francis'、'Gala'、'Galahad'、'Gaudry'、'Gaudry II'、'German Beer'、'German Giant'、'Giant of Sicily'('Sicily Giant')、'Giant Sargegna Red'、'Giant White Globe'、'Globe'、'Globe Giant Butter'、'Gold Star' 、'Green Goddess'、'Green Skin'、 'Halloween Mix'、'Hailstone'、'Helios'、Hild's Blauer'、'Holmes' Royal Red'、 'Jaba'、'Jolly'、'Jutrzenka'、'Kocto'、'Korto'、'Lanquette'、'Leda'、'Linda Red'、'Linda White'、'Long Black Spanish'、'Long Scarlet'、 'Long Scarlet Cincinnati'、'Lungo di Napoli'、'Long White Icicle'、 'Malaga'、'Mascot'、'Masterred'、'Mino Early'、'Mirabeau'、'Mister Red'、'Misato Rose'、'Munchener Bier'、'Neckarruhn Red'、'Nelson'、'Nero Tondo'、'New White'、'Noir Gros Long d'Hiver de Paris'、'Novired'、'Opolanka'、 'Patricia'、'Philadelphia White Box'、 'Ping Pong'、 'Pink Beauty'、'Pink Summercicle'、'Plum Purple'、'Purple Plum'、'Qingfu'、'Radis 18 Jours'、'Radis Cerise'、'Rave Jaune d'Or Ovale'、'Raxe'、'Rebel'、'Red Beret'、'Red Boy'、'Red Chime'、Red Crystal'、'Red Devil B'、'Red Fortress'、'Red Fuego'、'Red Hazera'、'Red King'、'Red Meat'、 'Red Pearl'、'Red Silk'、'Red Stem'、'Red Sun'、'Reggae'、'Rido Red'(hybrid),、'Rivoli'、'Rond Blanc'、'Roodbol'、'Rosso Tondo Precocissimo'、'Round Red Forcing 4 、'Noba''、'Rudi'、'Rudolf'、'Runder Schwarzer Winter Radish'、'Salad Rose'、 'Safor'、'Saxa 2'、'Saxa 3’、'Scarlet Champion'、'Scarlet Globe'、'Scarlet Turnip White Tip Radish'、'Shi-Ji No. 8'、'Sezanne'、'Six Weeks'、Snow Belle'、'Sora'、'Sparkler'、'Sparkler2'、'Sparkler 3'、'Sparkler White Tip'、 'Spring Red'、'Spring Hope'、'Shunkyo Long Pink' 、'Super Longo 2000'、'Tama Cross'、'Thirty Days'、'Tinto'、'Todo'、'Tondo Blanco'、'Turnip-tip Globe'、'Valentine'、'Varda'、'Viola'、'Violet de Gournay'、'Warta'、'White Beauty'、'White Early'、'White Lance'、'White Neckarruhn'、'White Rat'、'White Wonder'、'Zlata'('Golden Radish')、さくらんぼ(america)、ほほべに丸、紅白、紅白セミロングタイプ、白雪姫、スーパーマキシム武蔵野、雪小町(snow Komachi)、紅娘、レッドポピンズF1、
※ icicle ハツカダイコンの白色、円柱形のタイプ
mooli types:白色、赤色 the ‘Red Bombay’, ‘White Bombay’, ‘Bombay Long White’, ‘Ural’ and ‘Himalaya’. 'White Icicle'('Icicle)、'White Candle'、'Ice Candle'、'Icicle Short Top'
2 Daikon group(Longipinnatus Group) ダイコン類
Raphanus sativus L. var. longipinnatus L.H.Bailey
Raphanus sativus L. var. hortensis Backer
Raphanus sativus L. var. niger (Miller) Persoon (black radish)
英名はdaikon、Daikon Radish 、Mooli Radish(Japanese - Mooli)、mouli (UK); white radish、oriental radish, lo bok, lo bak、 Chinese turnip。中国名は长羽裂萝卜
2-1 Japanese radish ダイコン(Japonicus group)
日本の栽培種のダイコンはヨーロッパ系統、ネパール系統とは差があり、中国南方系統(冬春萝卜)に近い。弥生時代に渡来し、長い栽培の記録がある。江戸時代から品種改良が盛んになり、各地に特徴ある品種が作り出された。中でも尾張のダイコン種子の評価が高く、青首宮重、方領大根などが元になる品種が多い。京都の聖護院大根、鹿児島の桜島大根なども江戸時代につくられた。現在ではF1品種も多く、300種類以上の品種がある。
(1) 青首大根系(青首宮重系):首が緑色の関西系品種、生産量の9割以上を占める。現在の主流品種で、作付面積の98%を占めるともいう。青首宮重(あおくびみやしげ)群ともいう。辛みが少なく甘みが強いこと、地上に伸びる性質が強く収穫作業が楽である事などから耐病性のF1耐病総太りが昭和50年代に急速に普及した。 他の品種はこれに押されて廃れ、現在では、地場野菜として少量栽培しているだけの品種も多い。現在ではF1品種が多く、1年中、栽培できる。
青首総太大根(短型)F1、 青首総太大根(長型)F1、青首宮重(Miyashige Green Neck)、青源三浦、青さかり、青づまり大根、青誉、青み大根(京都)、青みの大根、青身大根(和歌山県)、秋あじ大根、秋さかり、あきしの、秋峠、秋の彩、秋の幸、秋の宝、秋舞台、秋祭、味秋彩大根、あじまるみ大根、味わらべ大根、板垣大根(福井県)、打木源助大根、おこのみ大根、おでん大根、おろし大根、おろし2号、関白大根、切太宮重大根、献夏37号、献夏青首、源光、源助(石川県)、剣聖大根F1(華北大根×二年子大根)、剣青総太、作得、春雅(しゅんが)、春慶、新貴聖、信州地大根、青宝大根F1、千都、総太り宮重、 天翠、大栄大蔵大根(長崎)、大師大根、耐病総太り(1974年F1)、耐病宮重、貴誉、長型春づまり大根、つくし春、つや風、天春大根、天宝大根、徳誉、夏座、夏つかさ、夏つかさ快、夏の翼、夏伝説、夏の守、夏のきざし大根、夏の姫、夏晴、夏祭、夏みどり2号大根、夏みどり5号大根、夏みどり8号大根、ならしの、煮炊之助、初誉、濱のはる、春いずみ大根、春青大根、春神楽、春がすみ大根、春宴、春総(はるそう)、春大根さわやか、春大根青まさり、春ちから大根、春伝説、春の雲、春の都、春福大根(愛知県清洲町)、春福総太り大根、 春まき耐病総太り2号、春漫遊(はるまんゆう)、晩抽春づまり大根、はるやま大根、春ゆたかF1、晩々G、輝(ひびき)、ひのくに大根、平野大根(富山県)、福春大根F1、福誉、富美勢、冬景色、冬座、冬しぐれ、冬自慢大根、冬大将3号大根、冬大将エース大根、冬伝説、冬得、冬ひびき、冬待ち、冬みね、冬みね2号、冬みねセブン、牧大根(長野県)、宮重大長大根、宮重大根、宮重長太大根、湯島大根(熊本県上天草市湯島産)、緑輝大根、夢誉、やよい美人、与作大根、YR味づくり、YR健雄、YR健勝2号、YRくらま大根、YR郷ひびき、YRてんぐ大根、YR春大星、YR春大地、YR春ろまん、YR萌ひびき、YR早生おでん、来夏、若桜大根、早生ながはる、Oshin(hybrid)、Relish Cross(hybrid)、White Cannon(hybrid)、
(2) 白首大根:首が白色の関東系品種、辛味があり、漬物に向く。
赤塚大根(新潟県)、赤山大根(絶滅)、浅子、有良(あった)大根(鹿児島)、阿波大根(徳島)、阿波新晩生、祝だいこん(奈良)、浮島大根(茨城県)、大蔵大根、大阪四十日、小田部大根(福岡県)、亀戸大根(Kameido 亀井戸大根) 、上泉理想大根(群馬県)、紀州白大根(和歌山県)、紀和、茎大根(京都)、黒葉みの早生大根、黒崎三浦F1、小真木(こまぎ)大根(山形県)、四十日大根、島大根(沖縄)、佐波賀(さばか)大根(京都)、志村みの早生大根(東京)、白首夏大根、白首宮重大長、白上がり京大根、新八州大根、新理想大根、梓山(ずさやま)大根、諏訪湖姫F1(上野大根)、田辺大根(大阪市東住吉区)、漬誉、早太郎大根F1、耐病干し理想、高倉大根(八王子)、長太郎大根F1、時無し大根(Tokinashi, All Season)、時無し大根宮の泉、時無し大根京都時なし、東北地大根(秋田周辺)、夏みの早生3号(Minowase Summer Cross #3, Hybrid)、仁井田大根(秋田県)、西町大根(川越)、西町理想大根、二年子大根(Ninengo)、二年子雪の下、練馬大根(Nerima)、練馬秋づまり大根、練馬尻細大根 、白太郎大根F1、新田理想、はっかい、春みの早生大根、春蒔みの早生大根、ふるさと、方領大根(愛知県甚目寺町方領地区原産、練馬大根の元になった)、冬どり大蔵大根、平安早太り時無、三浦大根、 御薗大根(伊勢沢庵用)、美濃(みの)早生(Mino Early)、山川大根(鹿児島)、大和祝い大根(奈良)、大和白上がり大根(奈良)、羊太郎大根F1、竜神三浦大根、竜神三浦2号、YS大蔵、理想大根、和歌山大根(Wakayama White ) 、'April Cross'(hybrid)
(3) 御器所大根:東畠大根とよばれた。名古屋市昭和区御器所が産地の漬物用
(4) 桜島大根 'Sakurajima Daikon'
鹿児島県を中心に栽培されている。「世界一大きな大根」といわれる。英名はSakurajima Daikon , Sakurajima radish , giant white radish。
品種) 桜島大根 'Sakurajima Daikon'= '在来品種(桜島)' , 晩生桜島(おくてさくらじま)'Okute-Sakurajima' , 巨大晩生桜島大根(Sakurajima Mammoth) , 桜島大丸(さくらじまおおまる) , 桜島おごじょ , ‘F1鹿児島5号’
(5) 守口大根 :世界最長。古くは大阪の守口地区で栽培され、現在は扶桑町が主産地。名古屋の名産守口漬になる。
(6) 聖護院大根(Shogoin)、京都丸大根)(Shogoin Globe):京都で作られた青首の丸大根
大丸聖護院大根、円月聖護院、中長聖護院大根、水月聖護院大根、冬どり聖護院大根、京の冬ダイコン、笹木三月子大根(広島)、博多四月大根F1(聖護院大根 xの丸春若大根)、平安すしらず聖護院大根、薬師丸、早太り聖護院 、髙農聖護院
(7) 大丸白大根:白色の丸大根
国富大根、丸春若大根(博多特産)
(8) 開聞岳大根(鹿児島県):松原田大根ともいう。紡錘形大形、ヒゲ根も太い。
(9) 辛味大根:辛味の強いダイコン、小形が多い。
味辛大根、伊勢崎辛み大根(福島県)、出雲おろち大根(島根県 ハマダイコン改良)、伊吹大根(滋賀)、 後山地(うしろやまぢ)大根(長野県)、おいばね大根、大亀谷大根(ねずみ大根)、カザフ辛味大根、からいね大根(Karaine)、辛吉、辛之助、辛丸大根、からねずみ(F1種)、辛味大根旭山F1、 京美人、切葉松本地大根(長野県)、親田辛味大根(長野県下條村)、吹散大根(辛味大根・京都)、戸隠大根(長野県)、とっくり大根(山口県)、ねずみ大根(中之条系)、灰原辛味大根(長野県)、ビタミン大根F1、ピリッコ、前坂大根(長野県)、桃山大根(ねずみ大根)、薬味辛大根F1、雪美人大根、松館しぼり大根(秋田県)、豊栄大根(山形県)、山田大根(滋賀県)
(10) ミニダイコン: 短い小型のダイコン、辛味大根や韓国ダイコン系も含まれる。
味子役、あやめっ娘、味わらべ大根、うぐろ大根(広島県)、おいばね、おむすびッシュ大根、 かわいい大根、切太大根、極早生ミニ30日大根 、小五郎、小ぶり味、ころっ娘、四季姫、だるま大根(アルタリ改良系)FI、田辺大根(大阪)、、ちび丸大根、とっくり大根(山口県徳山・新南陽地域)、花作(はなづくり)大根(山形県)、三太郎、中型アルタリ大根F1、中堂寺大根(京都)、はかた大根、花作大根(山形県)、紅岬、ホワイトスティック、ミニコン415、ミニコン22、ミニコン415 、もみじスティック、山口大根(長野県)、上平(わってら)大根(長野県)
(11) 赤大根/紅大根:赤色や紫色
赤城しぐれ大根(福島県)、赤筋大根(福島県)、入河内大根(高知県)、岩国赤大根(山口県)、女山(おんなやま)大根、赤首女山三月大根、赤大根あかね、赤大根もみじ、赤葱(あかねぎ)、茜山三月大根(長崎)、秋まき茜わらべ、味いちばん紫、安家地大根(あっかじだいこん)、大館地大根(秋田県)、からいね大根赤、唐風呂大根(福島県)、京ざくら大根、京むらさき大根、紅一点大根F1、熊本赤大根)(熊本)、くれない総太り、紅大根(長崎原産の大根)、国分大根(鹿児島県)、さくら大根、清内路あかねF1、庄大根 =三月大根(愛媛県松山市)、大道昔大根(高知県)、たたら大根(長野県)、晩抽茜わらべ、肘折(ひじおり)大根(山形県)、紅甘味大根、紅くるり大根、紅化粧、紅しぐれ(群馬)、紅園赤長大根、紅まさり大根F1、ミラノ大根、ムラマサ赤、紫大根(京都産 紅心)、米良糸巻大根(宮崎県)、もみじスティック、横川大根(鹿児島)、レディサラダ大根(神奈川県)
(12) 葉大根:小瀬菜大根(宮城)、しずむらさき、スタミ菜 、青緑大根F1、葉王、葉だいこん、葉っとりくん、良薬菜
2-2 中国大根 Chinese radish group:Chinese radish 、white calotともいわれる (中国やシンガポールでは)。
中国系、インド系(moola)の白色のダイコンは外観が日本のダイコンに似ている。
(1) 白萝卜(bai luo bo):中国の白大根、日本系の品種もある。
主要品種(品种) 长春大根、白玉大根、春玉萝卜、白皮白萝卜、如皋萝卜、春雷、白玉春、春雪莲、捷秀丽、雪剑、春白二号白萝卜(日本品種)
台湾品種(品种) 'Longo'、'Super Longo 2000'、'Chinese White Winter'、'Green Luobo'、'Mantanghong'F1、Shunkyo、'Starburst F1'、'Everest'(hybrid)、'Giant Luo Buo'
(2) 紫心萝卜(zi xin luo bo)又は心里美(xin li mei)。日本でも栽培され、紅心大根、青皮紅心[あおかわこうしん]と呼ばれる。英名はSpring Watermelon , watermelon radish , 'Red Meat Chinese'。
表面白色、中が紅色。甘く水気が多い。
品種) 青紅心大根、'北京紅芯'、'天安紅芯'、天安紅芯2号、'長安青丸紅芯'、满堂红
(3) 青萝卜(quing luo bo):青首の緑色部分の幅が広く、栄養価が高い。日本でも栽培され、青大根、ビタミン大根と呼ばれる。
品種) 青長大根、支那青、長江青長大根、天津青長大根(宇治交配)、信州支那青大根、天津青萝卜、潍县萝卜、青皮白萝卜、秋玉、里外青、君川景福、'Green Meat'
(4) 樱桃萝卜(小紅皮萝卜、四季萝卜、水萝卜):ハツカダイコン中国でも栽培が多い。小型で肉質がしまり、皮は薄く、紅色、肉は白色。
品種) 美樱桃、罗莎、上海小红萝卜、好味(Flair)、新潮(Primo)、密尔(Metro)、Chinese Radish 'Dragon' F1 Hybrid、Radish 'Pink Slipper'
(5) 红萝卜(hong luo bo)、变萝卜:中国系紅大根品種) 紅丸大根、四季紅丸大根、春京赤長水、黄河紅丸、抗风红、绿星大红、东北红萝卜 、紅皮白萝卜、大紅袍、辽阳大红袍、海城灯笼红、王兆红大萝卜
(6) 韩国萝卜(han guo luo bo):韓国大根、中国でもよく栽培される。东洋春雪、 南韩春白玉萝卜
中国栽培大根の分類
(1)秋冬大根型(秋冬萝卜):中国全体で栽培。晩夏~初秋に播種し、晩秋~初冬に収穫。成長期間は60~100日。赤色、緑色、白色、緑皮紅心など。
代表品種)薛城长红、济南青圆脆、石家庄白萝卜、北京心里美、澄海白沙火车头など。
(2)冬春大根型(冬春萝卜):中国長江以南~四川省 冬季にあまり寒くならない地域。耐寒、冬に強く。
代表品種)有成都春不老萝卜、杭州笕桥大红缨萝卜、澄海南畔洲晚萝卜など
(3)春夏大根型(春夏萝卜):中国全体で栽培。耐寒性があり、冬に強い。生長期が比較的短く、普通、45~60日。
代表品種)北京炮竹筒、蓬莱春萝卜、南京五月红
(4)夏秋大根型(夏秋萝卜):中国黄河流域以南に栽培が多い。夏栽培し、秋に収穫。耐湿、耐暑性。生長期50~70日。
代表品種)杭州小钩白、广州蜡烛趸等。
(5)四季大根=ハツカダイコン(四季萝卜):葉小、葉柄細く、軟毛が多い。根は肉質、小形、きわめて早熟、生食や漬物に適す。ヨーロッパ原産、ヨーロッパ西部で広く栽培されている。アメリカ、中国、日本などでも栽培されている。
栽培品種)南京扬花萝卜、上海小红萝卜、烟台红丁。
2-3 韓国大根 Korean radish:韓国語でダイコンは Mu , moo (무) という。 Ponytail radishともいわれ、日本のダイコンより短い。
'Alpin'、Alpine Gold(hybrid) , アルタリ'Altari , 'Big Time(hybrid) , ' Bora King(hybrid) , 'Bora Nam.' , Cheong Du(hybrid) , 'Chung-pi Hong-sim' , 'Fancy Free Altari' , Good Luck(hybrid) , Passion Altari(hybrid) , 'Pungmi-Altari' , Seoho - Westlake(hybrid) , Shin Dong Ha(hybrid) , Super Luck(hybrid) , Sushiro(hybrid) , 'Sweet baby' , 'Tae Baek' , 'Timbac 55' , White Gem(hybrid)
2-4 インド・ネパール系:インドの大根は細く、辛くて苦い
Arka Nishant(chinese pink ピンク色、長さ12~15㎝)、IHR-I-I(長さ30㎝、細い) , Japanese White(長さ22~25㎝) , Kalyani White(長さ25~30㎝) , Kalianpur No. 1(長さ20~3㎝、首緑色) , Lafi、Lubuk、Mungra , Muhura、Muzapparabad , Nadauni淡(ピンク色) , Northstar Pacific Hybrid , Pride of Porbander、Punjab Safed(長さ30~40㎝、幅3~5㎝) , Pusa chetki (白色) , Pusa Desi(長さ30~35㎝、白色) , Pusa Himani(長さ30~35㎝)、Pusa Reshmi(長さ30~45㎝、白色、首は淡緑色) , Tsata , Radish White Diamond F1 , Radish- F1 PRITI , 'Rajawong' , 'Red Bombai , Super Bombai , Pallishree Long , 'White Shark' , White Diamond F1
2-5 クロダイコン Black radish :Raphanus sativus var. niger ヨーロッパ系黒品種。冬ダイコン系。
根の表面が黒く内側は白。根が長くなる品種と蕪の様に丸い品種がある。丸い品種は肉質が硬くデンプンが多い。花は白色、紫色。
黒長ダイコン、くろ長君、黒丸大根、 黒丸大根(ブラックスパニッシュラウンド)、ミラノ大根(紫色)、'Black Spanish' 、'Black Spanish Round' 、'Blauer Herbst und Winter'(紫色)、'Hilds blauer'(紫黒色 ドイツ)、'Hilds Roter Neckarruhm'(赤色) 、'Neptune' F1 Hybrid (黒色)、'Noir Gros Long d'Hiver'、'Tsilindra-Cylinder Noir Long Poids' 、' Welosneschka'(白色)、
3 Rat-tail radish group(Caudatus group)サヤダイコン類
Raphanus sativus L. var. mougri H. W. J. Helm =Raphanus caudatus L. f.
品種'Caudatus'とされることもある。英名はrat-tail radish、serpent radish、tail-pod radish。
アジア(スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシ、マレーシア)でよく栽培される。1年草。高さ45㎝。若い果実が食用とされ、夏に収穫される。果実は長さ20㎝を超える。
4 Oleiformis group
Raphanus sativus L. var. oleiformis Pers.
Raphanus sativus L. var. oleiferus Stokes
アフリカ(エジプト、南アフリカ)、アジア(中国、日本、インドネシア)、ヨーロッパで栽培されている。 英名はoil radish、 fodder radish、fodder radish、 tillage radish、 radish ripper、Leaf radish。
日本のダイコンと同じ系統であるが、北アメリカでは食用ではなく、土壌の圧縮を防ぐためや窒素の除去用に休閑作物として栽培され、家畜の飼料とされる。
品種) 'Adagio'、'Anaconda'、'Arena'、'Colonel'、'Contra'、 'Defender'、'Doublet'、'Remonta'、'Revena'、'Rimbo'、'Terranova'、'Ultimo'、'Vb Gausiai'
※アブラダイコン Raphanus sativus L. var. chinensis Gallizioli =Raphanus chinensis(chinensis oleiformis)は現在ではカブBrassica rapa L. の異名とされている。
5 Raparadish group
allopolyploid hybrids (Raphanus sativus x Brassica rapa)
農林水産植物種類別審査基準
ダイコン Raphanus sativus( )内は標準品種
(1)子葉色
3淡緑 (練馬大長)、5緑(宮重長太)、7濃緑(二年子)
(2)子葉の色素
1無(アントシアニン)、3淡、5中、7濃
(3)胚軸の色
1 白( 四十日)、 3淡緑(宮重長太)、5 緑(二年子)
(4)胚軸の色素
1 無( 緑を除く)、3 桃、5 赤、7 紫
(5)草姿 播種後30日頃、ハツカダイコンは20日目頃
1 垂、3 開(二年子)、5 中( 練馬大長)、7 立(宮重長太)
(6)着葉数
3 少 収穫期≦15枚( 四十日)、5 中 収穫期≦25枚(黄葉理想、練馬大長)
7 多 収穫期≦40枚(二年子)
(7) 葉片の特性
1 全縁( 華南板葉)、5 普通 (みの早生)、9切葉( 松本切葉)
(8)葉の色素
2 黄緑 (黄葉理想)、5 緑( 黒葉理想、宮重長太)、8 濃緑( 桜島)
(9)葉の色素
1 無( 緑を除く)、3桃、5 赤、7紫、9 青紫
(10)着色の程度 葉の着色
3 少、5 中、7 多
(11)小葉数 収穫期の枚数
3 少≦ 5枚( 四十日)、5中≦ 10(宮重長太)、7多≦ 15( 二年子)
(12)小葉の着き方
3 疎 すきまあり( 四十日)、5中 すきまなし(黄葉理想) 、7密 重なりあう(方領)
(13)葉の毛じの多少
3少、5 中、7 多
(14)根形
1腰高~丸(中生聖護院)、2短円筒(宮重切太)、3 円筒(大蔵)、
4 ややつまり( 秋づまり、黄葉理想)、5先流れ(みの早生、阿波晩生)、6長円錘(二年子)、
7中ぶくれ(三浦)、8先端近くふくれ(練馬大長)、9先端ふくれ(練馬丸尻)
(15)肩形
1 張る (二年子)、3 流れ(みの早生)、5 肩なし(練馬大長)、7やや徳利(三浦)、9 徳利
(16)尻形
1 尖り(二年子)、3 流れ(みの早生)、5 つまり(大蔵)、7 丸(練馬丸尻)
(17)根重
1極小≦10g 、3小300gまで(四十日、4(二年子)、5中1kgまで(みの早生)、
7大3kgまで( 練馬大長)、8(三浦)、9極大6kg<(桜島)
(18)頚径 葉着部の真下、外側 ≦1㎝~5㎝<
3 細、5中、7 太
(19)根径 短形のもの、円筒形のものでは測点を減らしてもさしつかえない。
ただし測点No.は図のとおりとする。
(20)最大根径
1極細≦1.5cm、3細(四十日)、4(二年子)、5 中(みの早生、阿波晩生)、6(秋づまり)、
7 太(練馬大長、大蔵)、9極太20cm<(桜)
(21)最大根径の位置 着葉部からみて根長の
1 極細≦ 5%(二年子) 、3細≦35%(方領)、5中≦55%(黄葉理想)、
7太≦75%(三浦)、8(練馬大長)、9極太95%<(練馬丸尻)
(22)根長 可食部、細尻のものでは径1㎝まで、丸・つまり・ハツカダイコンでは細根を除く。守口は特記
1極短≦3㎝、3短≦25㎝(四十日)、5中≦40㎝(みの早生、二年子、宮重、長太)、
7長≦55㎝(黄葉理想)、9極長70<(練馬大長)
(23)T/R率
1極小≦0.3、3 小0.5≦ 、5中0.9≦、7大≦1.3、9極大1.5<
(24)根の揃い 根長は平均根長の15%以内を規格とする。根形は基本形からはずれたものの%による。
著しく外れたものを含む時は階級をさらに落とす。
3不良≦70%、5中≦80% 、7良≦90%
(25) 根色(基本色)
3白( 白上り)、5乳白(みの早生、二年子、宮重)、7黄白( 黄葉理想、三浦、練馬大長)
(26)根色(補充色)
1 無、2淡緑(宮重長太、青首 )、3緑、4黄、5灰、6桃、7赤、8紫、9黒
(27)根色(補充色)の分布 着葉部からみて根長の割合
1着色全面(着葉部からみて根長の1/5未満) ≦1/5、
2着色全面(着葉部からみて根長の2/5未満) ≦2/5、
3着色全面(着葉部からみて根長の3/5未満) ≦3/5、
4着色全面(着葉部からみて根長の4/5未満) ≦4/5、
5着色全面(着葉部からみて根長の4/5以上) 4/5<、
6着色全面(全体) 全体、
7着色点在(着葉部からみて根長の1/2未満) ≦1/2、
8着色点在(着葉部からみて根長の1/2以上) 1/2<、
9着色点在(全体)全体
(28)肉色
1透明に近い白、2純白、3乳白、5 灰白、6淡緑、7緑、9赤
(29)肉色の分布
1 根長方向(根長の1/5未満) 根長の≦1/5
2 根長方向(根長の2/5未満) 根長の≦2/5
3 根長方向(根長の3/5未満) 根長の≦3/5
4 根長方向(根長の4/5未満) 根長の≦4/5
5 根長方向(根長の4/5以上) 根長の4/5<
6 根長方向(全体) 全体
7 根径方向(根径の1/2未満) 根径の≦1/2
8 根径方向(根径の1/2以上) 根径の1/2<
9 根径方向(全体) 全体
(30) 水分
3少、5 中、7 多
(31) 甘味(肉質)
3弱、5中、5 強
(32)辛味(肉質)
3弱、5中、5 強
(33)苦味(肉質)
3弱、5中、5 強
(34)網入り
3少、5中、7多
(35)空洞
3少、5中、7多
(36)抽根性 抽根指数:抽根長/根長%
1無0%(吸込二年子)、3少≦20%(練馬大長)、5中≦40%( 宮重長太)、7多≦60%(白上り)
(37)収穫期 50%が達する
1極早≦25日、3早≦40日(四十日)、5中≦65日(宮重長太)、7晩≦95日(練馬大長)、
9極晩120日<(桜島)
(38)花芽 肉眼
1無、9有
(39)ねん性 肉眼
1SI、2CMS、3細胞質、4核遺伝子、5 機械的、6雌性系、7その他
(40)す入り 50%収穫期
3早(四十日)、5中(黄葉理想)、7晩(桜島)
(41)高温期栽培適応性
3低、5中、7高( 夏みの早生)
(42)耐寒性
3低(四十日)、5中(黄葉理想)、6(練馬大長)、7高( 二年子)
(43)不時抽台性
2(時無)、3低(春みの早生、亀戸)、5中(宮重長太)、7高( 華南板葉)
(44)モザイク病抵抗性
3低(四十日)、5中(宮重長太)、7高( 大蔵、夏みの早生)
(45)生育障害抵抗性
3低、5中、7高
標準品種(○F1もあり)
四十日 大阪四十日(大阪:赤松種苗)
亀戸 (東京:日本農林、埼玉:トキタ種苗)
○みの早生 収集して検討
○春みの早生 矢切系(松戸:フクヲカ種苗、野田:渡辺農事)
方領 (愛知:松永種苗)
宮重長太 黒葉系(京都:タキイ種苗)、黄葉系(愛知:松永種苗)
切太 (愛知:松永種苗) ・・・ミニダイコン
練馬大長 練馬1号(千葉:原種農場)
練馬丸尻 (千葉:シブヤ種苗)
〇大蔵 (東京:石塚種苗)
〇黄葉理想 (群馬:カネコ種苗、埼玉:種仲種苗)
〇秋づまり (群馬:カネコ種苗、埼玉:種仲種苗)
〇三浦 (神奈川:三浦分場、三浦農協):細首も
〇二年子 (千葉:丸松商店
時無 平安早太り(京都:タキイ種苗)
白上り 白上り京(京都:タキイ種苗)
桜島 (鹿児島:マツヲ種苗)
守口 (愛知:松永種苗)
切葉 松本切葉(長野:中野種苗)
参考
1) Flora of ChinaRaphanus
Raphanus
Raphanus
Raphanus