サワオトギリ 沢弟切

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Flora of Mikawa

オトギリソウ科 Clusiaceae オトギリソウ属

学 名 Hypericum pseudopetiolatum R. Keller
サワオトギリの花
サワオトギリの花柱
サワオトギリの花弁
サワオトギリの萼片
サワオトギリの葉表の黒点
サワオトギリの葉裏の黒点
サワオトギリ
サワオトギリ葉表
サワオトギリ葉裏
花 期 7~8月
高 さ 10~40㎝
生活型 多年草
生育場所 山地の水辺、湿地
分 布 在来種(日本固有種) 北海道、本州、四国、九州(主に日本海側)
撮 影 長野県白馬  10.8.27
茎はやや曲がりながら、直立し、上部で分枝する。葉は対生し、長さ2~4㎝、幅6~12㎜の倒卵形~長楕円形、全縁、先は円頭、基部は広い楔形、縁には黒点があり、内部に明点が多数あり黒点はない。花の直径は約1㎝。花弁は4~6(普通5)個、長さ4~6㎜、明線があり、縁に黒点がある。雄しべは5~7個が束になり3束ある。雌しべ1個、花柱3個、長さ1.3~2㎜。萼片は花弁と同数、長さ3.5~5.5㎜、大きさが不揃い、明点が多数あり、縁の黒点に有柄のものがある。蒴果は長さ5~8㎜の広卵形、熟すと先が3裂し、種子を落とす。種子は07~0.8㎜の長楕円形。
 ナガサキオトギリはサワオトギリから独立種 Hypericum kiusianum Koidz. var. kiusianum とされたものである。ソハヤキ型であり、太平洋側の箱根を北限とし、本州(富士、箱根、伊豆、紀伊半島)、四国、九州に分布する。葉が長さ15~20㎜の倒卵形、幅がやや狭い。萼片は長さ約2㎜、縁の黒点が有柄であることはない。
 三河地域のサワオトギリ(新城市内に自生)と思われるものの萼片の黒点を確認したところ、無柄の黒点がほとんどであるが、萼片に2個の有柄の黒点があった。葉や萼片も大きく、サワオトギリであり、茶臼山周辺のものも同様と考えられる。
 オトギリソウは大きく、葉の黒点が縁だけでなく、葉全面に多い。
 コケオトギリヒメオトギリには黒点がなく、明点だけである。