ヤマトキゴケ 大和樹木毛

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Flora of Mikawa

キゴケ Stereocaulaceae  キゴケ属

中国名 日本珊瑚枝 ri ben shan hu qi
学 名 Stereocaulon japonicum Th. Fr.
ヤマトキゴケ2
ヤマトキゴケ3
ヤマトキゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 樹枝状
大きさ 高さ 1~3㎝
生育場所 低地~平地の岩上、石垣上
分 布 在来種  本州(関東地方以南)、四国、九州、沖縄、中国、台湾、ジャワ
撮 影 幸田町   05.2.11
地衣体の一部が樹枝状に伸び、この枝を擬枝柄といい、分枝した小枝を刺枝という。キゴケ属の形態的な分類は擬枝柄の形状、刺枝の形状、子器などで分類する。ヤマトキゴケは変異が多く、基本葉体が永存~消滅、分枝が多いもの~少ないもの、刺枝が円筒状~サンゴ状などがあり、多くの変種に分類されている。
 地衣体は樹状、子柄(偽枝柄)は直立し、高さ1~3(4)㎝、幅約0.5㎜、分枝は少ない。刺枝は子柄の片側に密生し、他側は刺枝が長さ2㎜ほどの円筒状になり、稀に分枝し、上部ほど短くなり、疣(いぼ)状になる。トメンタ(繊維状で腹面につく)を欠く。粉芽を欠く。共生藻は緑藻。頭状体が子柄の表面につき、暗褐色、小粒の集合からなる。子器は頂端に生じ、レキデア型、子器の盤は赤褐色~黒色。子嚢下層は褐色。胞子は無色、円筒形、一端は丸みがあり、4室。呈色反応:K+黄色後に赤色, P+橙色、アトラノリン、スチクチン酸、ノルスチクチン酸を含む。
 キゴケは低地にも多く、子柄が高さ5~8㎝、最大幅2~3㎜、分枝が多い。刺枝は長さ1~3㎜、サンゴ状。子器の盤は褐色~赤黒色。子嚢下層は無色。K+黄色, P-。
 クロミキゴケはキゴケに似て成分も同じである。子嚢下層が褐色。