タイワンサンゴゴケ 台湾珊瑚木毛
Flora of Mikawa
サンゴゴケ Sphaerophoraceae ヒラサンゴゴケ属
中国名 | 臺灣球孢球粉衣 tai wan qiu bao qiu fen yi |
学 名 | Bunodophoron formosanum (Zahlbr.) Wedin. |
分 類 | 子嚢地衣類(Ascolichens) |
生育形 | 樹枝状 |
[草丈] | 高さ 2~4㎝ |
生育場所 | 平地や山地の樹幹、樹枝、岩上 |
分 布 | 在来種 本州(福島県以西)、四国、九州、台湾、スリランカ、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、南アメリカ |
撮 影 | 新城市 14.8.6 |
ヒラサンゴゴケ属の一種であり、日本での分布は福島県以西とされている。
樹状地衣。全体に腹背性のある小灌木状となる。樹状の枝は特に基部ではほぼ円柱~扁平な円柱、中実、分枝は乏しく、長さ2~3.8㎝、幅1.5~3㎜。背面は淡灰色~白色、平滑、多数の裂芽状の枝がつく。上皮層は厚さ70µm。共生藻はプロトコックス型。子器は枝先につき、直径1.2~3 (3.5)㎜、黒色。子嚢果はマザエヂア(胞子塊)を形性する。胞子は直径5.5~7.5 (9)µm、灰褐色~暗灰色、1室、球形。スポットテスト 髄層:K+淡黄色 , P+橙色 , I-。二次代謝部室はスフェロフォリン、スチクチン酸、コンスチクト酸、ノルスチクチン酸を含む。
ヒラサンゴゴケ Bunodophoron melanocarpum は山地の樹皮上などに普通に見られる。地衣体は中実、高さ1~4㎝、全体に扁平、基部は著しく扁平。背面は灰緑色、腹面は白色。 髄層:K+黄色, P+橙色, I-。
ウツロサンゴゴケ Bunodophoron diplotypum は針葉樹の樹皮上に生える。樹状の枝は長さ3~5㎝、幅1.7~2.5㎜、灰緑色~淡灰色~白色、中空、基部が幅広く円柱状、上部は扁平になる。胞子は暗灰色、直径5.5~7.5µmの球形。髄層: K+黄色, P+ 橙色。スフェロフォリン、 スチクチン酸、コンスチクト酸、ノルスチクチン酸を含む。
サンゴゴケ Sphaerophorus meiophorus は冷温帯の針葉樹の樹皮~基部に生える。地衣体は高さ1~2.5㎝、全体ほぼ円柱状で、腹背性を示さず、中実、細い小枝が多い。髄層が褐色。
タカネサンゴゴケ Sphaerophorus fragilis は寒帯の岩上、地上に着生し、樹枝状~ひげ状、分枝が少ない。子器はまれ、幅1.5~2.8㎜、黒色。胞子は褐色~暗褐色。直径約9~12µmのほぼ球形。ヒポタムノール酸、スフェロフォリン、スクアマト酸を含む。
ツンドラサンゴゴケ Sphaerophorus globosusは寒帯の地上に生育する。直立し、高さ1.5~5(18)㎝の樹状になる。枝の断面は円形、直径0.5~1㎜。子器はまれ、直径約12㎜。髄層:K-/+黄色, KC-, C-, P-/+黄色, I+青色。スフェロフォリンを含む。
樹状地衣。全体に腹背性のある小灌木状となる。樹状の枝は特に基部ではほぼ円柱~扁平な円柱、中実、分枝は乏しく、長さ2~3.8㎝、幅1.5~3㎜。背面は淡灰色~白色、平滑、多数の裂芽状の枝がつく。上皮層は厚さ70µm。共生藻はプロトコックス型。子器は枝先につき、直径1.2~3 (3.5)㎜、黒色。子嚢果はマザエヂア(胞子塊)を形性する。胞子は直径5.5~7.5 (9)µm、灰褐色~暗灰色、1室、球形。スポットテスト 髄層:K+淡黄色 , P+橙色 , I-。二次代謝部室はスフェロフォリン、スチクチン酸、コンスチクト酸、ノルスチクチン酸を含む。
ヒラサンゴゴケ Bunodophoron melanocarpum は山地の樹皮上などに普通に見られる。地衣体は中実、高さ1~4㎝、全体に扁平、基部は著しく扁平。背面は灰緑色、腹面は白色。 髄層:K+黄色, P+橙色, I-。
ウツロサンゴゴケ Bunodophoron diplotypum は針葉樹の樹皮上に生える。樹状の枝は長さ3~5㎝、幅1.7~2.5㎜、灰緑色~淡灰色~白色、中空、基部が幅広く円柱状、上部は扁平になる。胞子は暗灰色、直径5.5~7.5µmの球形。髄層: K+黄色, P+ 橙色。スフェロフォリン、 スチクチン酸、コンスチクト酸、ノルスチクチン酸を含む。
サンゴゴケ Sphaerophorus meiophorus は冷温帯の針葉樹の樹皮~基部に生える。地衣体は高さ1~2.5㎝、全体ほぼ円柱状で、腹背性を示さず、中実、細い小枝が多い。髄層が褐色。
タカネサンゴゴケ Sphaerophorus fragilis は寒帯の岩上、地上に着生し、樹枝状~ひげ状、分枝が少ない。子器はまれ、幅1.5~2.8㎜、黒色。胞子は褐色~暗褐色。直径約9~12µmのほぼ球形。ヒポタムノール酸、スフェロフォリン、スクアマト酸を含む。
ツンドラサンゴゴケ Sphaerophorus globosusは寒帯の地上に生育する。直立し、高さ1.5~5(18)㎝の樹状になる。枝の断面は円形、直径0.5~1㎜。子器はまれ、直径約12㎜。髄層:K-/+黄色, KC-, C-, P-/+黄色, I+青色。スフェロフォリンを含む。