樹皮や枝に多く、稀に岩上に着生する。ヒメトリハダゴケに似て地衣体は灰白色、緑灰色～黄灰色。疣状突起に直径0.3～0.6㎜の小さな子器が(1)2～3(5)個が沈んでつく。子器盤が開き、暗褐色、白粉を被る。子嚢は1胞子。胞子は長さ90～170µm（中国では242 µm以下）、幅30～70µm。スポットテスト 皮層：K+黄色, C-, KC+黄色, P+橙色～赤色, UV-　髄層：K-, P-, KC-。二次代謝物質はPhysodalic acid 、hypothamnolic acidを含む。
　オオトリハダゴケ Pertusaria subfallens樹皮に着生する。地衣体は灰白色～淡緑色、ソラリアを散生し、細かい亀裂がある。大きいものは直径10㎝を越える。子器は高さ約1㎜、直径約0.8㎜の円柱形の疣状突起に数個つき、頂部の1個が裂開し、白色の粉芽状になる。胞子は長さ140～160µm、幅35～45µm。スポットテスト　髄層：P+橙色～赤色。
　ヒメトリハダゴケ Pertusaria commutata 樹皮又は岩上着生。地衣体は灰白色～灰緑色、色が濃いことが多く、褶曲し、割れ目が入り、粉芽や裂芽はなく、瘤が散生する。疣状突起に1～5個の子器が密集してつき、子器は直径0.4～0.8㎜の円盤形。子器盤は表面が粗い白粉で覆われる。子嚢は1胞子。胞子は長さ100～135 (150)µm、幅35～50µm、単壁。地衣体：K+黄色, KC–, C–, P+黄色　髄層：K- , C-, KC+赤色。ヘマタムノール酸、lichexanthoneを含む。