フユノハナワラビ 冬の花蕨

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Flora of Mikawa

ハナヤスリ科 Ophioglossaceae ハナワラビ属

中国名 阴地蕨 yin di jue
学 名 Botrychium ternatum (Thunb.) Sw.
フユノハナワラビの胞子葉
フユノハナワラビの羽片
フユノハナワラビ
高 さ (10)15~55㎝
生活型 冬緑性
生育場所 日当たりのよい山地、原野、道端
分 布 在来種  北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ネパール、ベトナム
撮 影 新城市     04.10.2
葉状体を年1個出し、夏は枯れる冬緑性。根茎は短く、直立する。栄養葉は茎が長さ5~12㎝、直径約2㎜、葉は長さ5~10㎝、幅 8~12㎝のほぼ五角形、 3~4回羽状に深裂し、ほぼ無毛、やや厚い草質。羽片は基部のものは有柄、広惰円形~広卵形、縁は鈍鋸歯、先は鈍い。胞子葉は栄養葉の茎の中間(基部から2~4㎝上)につき、茎の長さ12~25㎝、穂は長さ4~10㎝、2~3回分岐し、球形の胞子嚢を多数つける。胞子は表面がわずかに粒がある網状。
 オオハナワラビは林下に生え、やや大型で羽片が鋭く、鋸歯も鋭い。アカハナワラビはオオハナワラビに似ており、冬に紅葉する。紅葉時期でないとアカハナワラビとオオハナワラビとを見分けるのは困難である。オオハナワラビの胞子の外膜にはこぶ状の突起があり、アカハナワラビにはなく、胞子を調べれば確実に見分けられる。