六所山は標高611m、愛知高原国定公園の一部である。豊田市の東部のかつては松平郷といわれた地域にあり、古くから猿投山、本宮山と共に三河国三霊山のひとつとされ、山自体が神体である。山頂付近に六所神社上宮(うえみや)と奥の院の蜂ケ峯神社があり、西側の麓のやや離れた位置に六所神社下宮(したみや)がある。下宮の前には豊田市の有形民俗文化財に指定された茅葺屋根の舞台がある。六所山の北側の麓には豊田市野外センターがあり、キャンプ場となっている。登山用の5つのハイキングコースが整備され、西側のイノシシコースは入口に六所神社の二の鳥居があり、昔からの山道である。この山道には原生林があり、樹齢100年を超えるスギの巨木やモミ、ツガが見られる。また、六所山にはウワミズザクラが多く、ブナ、アカガシ、ウラジロガシ、カゴノキ、イヌシデ、カラスザンショウ、イイギリ、シラキなどの高木があり、低木ではアオキ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキなどが多い。林下にはヒメウワバミソウなどが見られ、シダ類やきのこが多い。
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