長野県天然記念物(昭和46年8月23日指定、指定面積20,902㎡)
居谷里湿原は標高約800mに位置し、幅130m、長さ1.5kmの低層湿原、周囲に約1時間の遊歩道が設けられている。湿原の周囲にはハンノキが多く、ハナノキもわずかに見られる。ハナノキは本州(愛知県北東部、長野県南部、岐阜県南部)の狭い地域に自生する日本固有種であり、この居谷里湿原にだけ隔離分布する貴重なものである。植物の種類は多く、4月から花を見ることができる。キクザキイチゲは花が紫色のものも見られる。湿原から北西の方向に鹿島槍ヶ岳を望むことができ、春には山腹に獅子と鶴の雪形を見ることが出来る。
春 ザゼンソウ(4月上旬)、リュウキンカ(4月下旬)、ミズバショウ(4月中旬)、キクザキイチゲ(4月下旬)、ハナノキ(5月上旬)、ウスバサイシン(5月上旬)、ミツガシワ(5月中旬)
夏 サワオグルマ、カキツバタ、ノハナショウブ、アヤメ、チダケサシ、モウセンゴケ、ミミカキグサ、サワギキョウ、マルバヌスビトハギ、トモエソウ、クサレダマ、ヒメシロネ、ソバナ、コオニユリ
秋 アケボノソウ、ワレモコウ、サラシナショウマ
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