石巻山石灰岩地植物群落 国指定天然記念物(昭和27年指定)
赤石山脈の南端にあたる弓張山地は、豊橋市東部、静岡県境に南北に連なり、石巻山多米県立自然公園に指定されている。この中核となるのが標高358mの石巻山である。山頂付近は石灰岩の岩山で、分布が限られたクモノスシダなどの貴重な植物があり、国の天然記念物に指定されている。石巻山はオモイガケナマイマイをはじめとした陸貝の生息地としても有名。徒歩の場合はバス停の石巻登山口から石巻山自然歩道を登る。車の場合は中腹の石巻自然科学資料館近くの駐車場に駐車し、ここから山頂へ登る。山道にはヤマアイ、カテンソウ、シャク、コクサギが非常に多く、カヤ、ホルトノキ、ウリノキなどもあり、途中に石巻神社、石巻山城址、蛇穴、ダイダラボッチの足跡、このしろ池などがある。頂上付近の岩場に石灰岩地特有のクモノスシダ、イワシモツケ、マネキグサ、イワツクバネウツギなどがあり、バイカウツギ、ヒメウツギ、ヤブサンザシ、カワミドリ、クリハランも見られる。カヤ登山道や駐車場までの車道にも植物が多く、ユリワサビ、ヤブハギ、ノコギリシダ、オオツヅラフジなどが見られる。
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