日本のほぼ中央に位置し、滋賀県と岐阜県の県境を南北に貫く伊吹山地の南端にあり、標高1,377mの滋賀県の最高峰である。日本海に近い位置関係から、日本海側からの季節風の影響を強く受け、日本海側型植物も見られ、また、地質的には典型的な石灰岩地帯ということから、好石灰植物などの固有種も見られる。多くの学者により調査がなされ、ここで発見された植物も多く、イブキ(伊吹)と名のつく植物も多い。全山に約1,200種類の植物が自生するといわれている。織田信長が永禄年間(1588~1570年)に、
ポルトガルの宣教師に薬草園を造らせ、ポルトガルから3,000種の薬草を移植させたという記録も残っており、薬草の宝庫としても知られる。伊吹山ドライブウェーが通り、山頂付近まで自動車で行けるため、簡単にお花畑に行くことができる。体力に自身があれば伊吹町上野の三宮神社の右横から約4時間かかる登山道で登ることもでき、3合目から広がる植物を観察することもできる。山頂には山小屋もあり、施設も整っている。
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