愛知県天然記念物 砥鹿神社奥宮の社叢(昭和47年指定、29,119㎡)
本宮山県立自然公園(昭和44年3月14日 、面積7,294ha)内
本宮山は岡崎市、豊川市、新城市の境界にあり、標高789.2m、南側は平地から直接隆起しており、三河富士とも呼ばれ、東三河で標高が最も高く、北の新城市側は標高差が少ない。本宮山は神体山であり、山頂に砥鹿神社(とがじんじゃ)奥宮があり、別名、砥鹿山とも呼ばれている。南側(豊川市)の山麓には駐車場のあるウォーキングセンターと本宮の湯が整備され、ここから表参道を登るのが一般的なハイキングコースである。北西側(岡崎市側)のくらがり渓谷から登ることも可能である。本宮山スカイライン(2006年から無料)を通り、車で山頂まで行くこともでき、公衆トイレ、休憩所が設置されている。奥宮本殿東側に富士山が見える場所があり、気象条件が良ければ、山頂から富士山を見ることができる。頂上付近の自然林は神域として昔より保護され、社叢にはツガ、モミ、イヌガヤ等の針葉樹やヤブツバキ、ヤブニッケイ、アカガシ、サカキ、ツクバネガシ等の常緑広葉樹林などの暖地性植物が多い。標高700mの高所に暖地性の植物が見られるのは県下でも珍しく、愛知県天然記念物に指定されている。砥鹿神社のご神木「本宮山天狗の寄木」は高さ30m、根囲り11m、樹齢約1000年といわれ、新城市側にアセビとヤマツツジの群生地がある。確認されている主なものはミカエリソウ、ムロウマムシグサ、ウスゲクロモジ、テンニンソウ、ヤマウツボ、タニウツギ、エンシュウハグマ、オタカラコウ、モミジハグマ、モミジドコロ、ジングウスゲ、ヒメフタバラン、アオフタバランなどである。
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