三ヶ根山系の北西、西尾市と幸田町の境界に茶臼山(標高291m)があり、その北斜面に信仰の対象になっている平原の滝がある。鎌倉時代の清和天皇の御世に慈覚大師によって創建されたという薬師堂が滝の上にある。高さ5mの大滝と2mの小滝からなり、小滝には閏年に13本、それ以外の年は12本の竹の筧(かけひ)がかけられている。毎年、7月第1日曜日には滝開きが行われ、厄男たちが小滝にうたれ、無病息災を祈る。周辺は平原の里として遊歩道が整備され、展望台、キャンプ場、旧徳山村(岐阜県)の民家を移築した「無の里休憩所」があり、近くに、平原ゲンジボタルの里もある。植生はアカマツ、コナラ、スギ、ヤマザクラ、アラカシの中に、アベマキ、オオバヤシャブシ、ヤブツバキ、カゴノキ、ソヨゴ、ヒサカキ、エゴノキ、タカノツメ、ヤマボウシ、ヌルデ、マンサク、コアジサイ、ネジキなどの樹木があり、林下にシダ類が多い。昆虫はゲンジボタルの他、天然記念物のヒメタイコウチの生息が確認されている。
|