大原調整池は豊川水系宇利川支流の坂佐川の最上流部に建設された中心遮水ゾーン型ロックフィルダムである。豊川用水の余剰水をポンプアップして貯留し、渇水時に安定供給を図ることを目的とし、1994年に竣工した。近くの山上に五葉城があったことから五葉湖と名付けられた。
トイレ、駐車場が設置された公園になっており、池の周囲に約2.5kmの舗装した周遊路がある。まわりの山は多種の樹木が植栽され、五葉の森と名付けられ、ハイキングコースが整備されている。ハイキングコースの入口はやや傾斜が強い。建設から20年近く経過し、コースの木札が落ちてしまったところもある。樹木は大きくなり、自然に近い状態になってきている。池の周遊路だけでも山縁の木々や野草を楽しむことができる。アラカシ、アセビ、ウメ、コブシ、モチノキ、ヤマザクラ、ヤマモモ、ヒイラギ、ミツバツツジ、レンゲツツジ、ドウダンツツジ、ニシキギ、タニウツギ、アオキ、イロハモミジ、ヤマハギ、マンリョウ、センリョウ、ヤブコウジなどは植栽された木である。イボタノキ、メギ、イワガラミ、ヒキオコシ、イヌコウジュ、オオバタネツケバナ、タチツボスミレ、ヒヨドリバナ、キンミズヒキ、シモバシラ、コメナモミ、スズカアザミ、ヌマダイコン、ヒメガマ、ヤマイなどがあり、コケ類はかなり多い。池の周遊路では見たことがないが、「希少種の保護」の看板にはフジバカマ、ミシマサイコ、センブリ、エビネ、キンラン、ササユリの表示がある。
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