シゲリゴケ 茂苔

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Flora of Mikawa

クサリゴケ科 Lejeuneaceae シゲリゴケ属

中国名 瓦叶唇鳞苔 wa ye chun lin tai
学 名 Cheilolejeunea trapezia (Nees) R.M.Schust. et Kachroo
Cheilolejeunea imbricata (Nees) S.Hatt.
シゲリゴケの細胞2
シゲリゴケの歯牙のない腹片
シゲリゴケの歯牙のある腹片
シゲリゴケの腹片の短い歯牙
シゲリゴケの腹片の長い歯牙
シゲリゴケの腹葉
シゲリゴケ
シゲリゴケ枝
シゲリゴケの葉身細胞
分 類 苔類
高 さ 1~4㎝
生育場所 常緑樹林の樹幹
分 布 在来種  本州(宮城県以西)、四国、九州、沖縄、小笠原、中国、台湾、インドシナ、ニューギニア、ニュージーランド
撮 影 幸田町   12.3.22
植物体は小形、長さ1~4㎝、葉を含めた幅1.5~2㎜、淡緑色。茎は不規則に分枝し、葉は覆瓦状につき、扁平に展開する。葉が2裂して折れ、背片と腹片になる。背片は長さが幅より長く、長さ0.7~1(1.5)㎜、幅0.6~0.8㎜の広卵形、全縁、円頭、縁は内曲しない。葉の頂端の葉身細胞は長さ9~13µm、幅6~10µm、中部~基部の葉身細胞は長さ19~28µm、幅11~24µm、通常は薄壁、トリゴンは小~大。腹片は背片の長さの1/2~1/3の矩形、先は切形、歯牙は第1歯牙がなく、第2歯牙が1細胞幅、1~4細胞長。油体は大きなブドウ房状、各細胞に2個。明瞭な眼点細胞はない。腹葉は幅が茎径の2~4倍、先が1/4~1/2まで狭く2裂し、全縁。雌雄同株。花茎は頂生し、倒卵形、4~5稜がある。雌苞葉は全縁。無性牙はない。n=9
 ヤマトクサリゴケは背片が長さ約0.5㎜。腹片の頂部が狭い矩形、歯牙が2細胞長。葉身細胞は表面がマミラ状、油体が1個。腹葉の切れ込みが約2/5と浅い
 オンタケクサリゴケは背片が長さ0.5~0.8㎜、鈍頭、縁が内曲する。腹片の長さが背片の1/3~2/5と短い、歯牙が不明瞭。葉身細胞は薄壁、トリゴンが小さく、油体は3~4個。腹葉の切れ込みの幅が狭い。
 写真のものは葉身細胞が厚壁、トリゴンが大きい葉も見られるが、薄壁、トリゴンが小さく見える葉もある。油体が1~2個。腹片の歯牙は無いものから4細胞長まである。一致しないところもあるがシゲリゴケと判断した。