ヒメハイゴケ 姫這蘚
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Flora of Mikawa
ハイゴケ科 Hypnaceae ハイゴケ属
中国名 | 南亚灰藓 nan ya hui xian |
学 名 | Hypnum oldhamii (Mitt.) A.Jaeger et Sauerb. |
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分 類 | 蘚類 |
高 さ | 4~8㎝(長さ) |
生育場所 | 山地のやや湿った地上、岩上、木の根元、腐木上 |
分 布 | 在来種 日本全土、朝鮮、中国 |
撮 影 | 鳳来町 04.9.18 |
植物体は中形、黄緑色~緑褐色、長さ8㎝以下、葉を含めた枝の幅1~2㎜。茎は、這い、密に規則的に羽状に平たく分枝し、枝は長さ4~7㎜、葉があまり扁平につかない。茎の横断面の表皮細胞は4層あり、厚壁、黄褐色、小さく、髄細胞は透明で大きい。中心束はわずかか又は無い。偽毛葉は少ない。茎葉は長さ1.6~2.5㎜、幅0.45~0.70㎜、卵状披針形~三角状披針形、
葉先が細く尖り、上部は強く鎌状に上向きに曲がる。茎の先の葉は小さく、基部に近い葉もやや小さい。葉縁は平坦で、上部に歯がある。中肋は2叉して短い。葉身細胞は長さ50~80µm、幅約3µmの線形。翼部には大きく、薄壁、透明な細胞が1個あり、その上に縁に沿って小形の方形の細胞が少数、並び、区画は明瞭でない。枝葉は長さ1.3~1.8㎜、
幅0.30~0.45㎜、茎葉より小形で細く、先の葉ほど小さい。雌雄異株。蒴柄は長さ1.5~3㎝、赤褐色、乾くと捻じれる。蒴は長さ1.5~2㎜、赤褐色~暗褐色、傾く。蓋は円錐形。蒴帽は僧帽形。口環は2細胞列。蒴歯は2列、完全、シリアは1~2本。胞子は直径18~25µm。n=6,7,8
ハイゴケは普通に見られ、大形、黄緑色、乾くと褐色に近づき、葉が丸く縮む。茎は長さ10㎝以上に長く這い、ほぼ扁平に、規則正しく羽状に分枝する。枝は長さ約1.5㎝、水平からやや斜状する。中心束はある。茎葉は長さ1.5~3㎜(普通2~3㎜)の広卵形、非相称。葉先は次第に細くなり、長細く尖り、基部はやや心形で翼状になる。葉の上部は曲がり、非相称。中肋は2叉し、短い。葉縁には細歯がある。枝葉は茎葉より小形、長さ1.4~2㎜。葉の上部~中部の葉身細胞は長さ40~60(70) µm、幅(2.5)3~4µmの線形。細胞壁はやや厚く、上端に突起があることが多い。葉基部の細胞は短く、翼の細胞は矩形で大きく、薄壁であり、境目に2~4列の方形の細胞が明瞭に分かれる。雌雄異株。蒴柄は長さ3~5㎝、黄赤色~赤褐色、乾くと捻じれる。蒴は長さ2.5~3.0㎜、赤褐色、 傾き、非相称。蓋は円錐形、嘴は短い。蒴帽は僧帽形。口環は2~3細胞列。蒴歯は2列、完全、シリアは2~3本。胞子は直径12~18µm。n=9,10
コハイゴケはハイゴケの変種。中形、葉の曲がりが少なく、ほぼ全縁。小枝状の無性芽をつけることがある。
ハイゴケは普通に見られ、大形、黄緑色、乾くと褐色に近づき、葉が丸く縮む。茎は長さ10㎝以上に長く這い、ほぼ扁平に、規則正しく羽状に分枝する。枝は長さ約1.5㎝、水平からやや斜状する。中心束はある。茎葉は長さ1.5~3㎜(普通2~3㎜)の広卵形、非相称。葉先は次第に細くなり、長細く尖り、基部はやや心形で翼状になる。葉の上部は曲がり、非相称。中肋は2叉し、短い。葉縁には細歯がある。枝葉は茎葉より小形、長さ1.4~2㎜。葉の上部~中部の葉身細胞は長さ40~60(70) µm、幅(2.5)3~4µmの線形。細胞壁はやや厚く、上端に突起があることが多い。葉基部の細胞は短く、翼の細胞は矩形で大きく、薄壁であり、境目に2~4列の方形の細胞が明瞭に分かれる。雌雄異株。蒴柄は長さ3~5㎝、黄赤色~赤褐色、乾くと捻じれる。蒴は長さ2.5~3.0㎜、赤褐色、 傾き、非相称。蓋は円錐形、嘴は短い。蒴帽は僧帽形。口環は2~3細胞列。蒴歯は2列、完全、シリアは2~3本。胞子は直径12~18µm。n=9,10
コハイゴケはハイゴケの変種。中形、葉の曲がりが少なく、ほぼ全縁。小枝状の無性芽をつけることがある。