ヤノネグサ 矢の根草

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Flora of Mikawa

タデ科 Polygonaceae イヌタデ属

中国名 小蓼花 xiao liao hua
学 名 Persicaria muricata (Meisn.) Nemoto
 synonym Persicaria nipponensis (Makino) Nakai
 synonym Polygonum muricatum Meisn.

 synonym Persicaria nipponensis (Makino) H.Gross ex Harain

 synonym Persicaria nipponica Nakai
ヤノネグサ花序
ヤノネグサ花序
ヤノネグサの花
ヤノネグサの花柄の腺毛
ヤノネグサの托鞘葉
ヤノネグサ
ヤノネグサ小苞
ヤノネグサ果実
ヤノネグサの葉表
ヤノネグサの葉裏
花 期 9~10月
高 さ 30~50(~100)㎝
生活型 多年草
生育場所 水田の畔、水辺、湿地、草地
分 布 在来種 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国、ロシア、インド、ネパール、ブータン、ラオス、タイ、ベトナム、フィリピン原産
撮 影 豊川市  05.10.15
ヤノネグサはタデ科イヌタデ属の水田や草地に普通に見られる雑草。
 。中国名は小蓼花 xiao liao hua。海抜3300m以下の湿った谷、溝に生え、日本では水田や草地に普通に見られる。
 多年草、高さ30~50(~100)㎝。茎は基部が這い、先は斜上して長く、分枝し、茎には稜があり、黄緑色、赤味を帯びることも多く、稜上に長さ0.5~1㎜の小さい逆刺があり、刺のほとんど無いものもある。葉は互生し、葉柄は長さ0.7~2㎝、まばらに逆刺がある。葉身は長さ2.5~6㎝×幅1.5~3㎝、卵形~長円状卵形、下面にはわずかに星状毛、短毛があり、中脈上に逆刺がある。葉の上面は普通、無毛またはまばらに毛があり、まれに星状毛があり、葉の基部は広切形~円形~類心形、葉縁には縁毛があり、葉先は尖鋭形~鋭形。托葉鞘は筒形、長さ8~20㎜、膜質、無毛、先は切形で長い縁毛がある。花序は穂状花序、数個の穂状花序が集まってつき、円錐花序状になる。枝先の短い穂状花序に10数個が固まってつき、いびつな形をしていて丸くならない。花序の成長の良いものは惰円形になる。花序柄には密に短毛があり、疎~密に腺毛がある。腺毛は短毛より長く、腺が赤色。苞は広惰円形~卵形、長さ2.5~3㎜、先は尖鋭形、赤色になり、縁毛があり、赤い腺毛もあり、通常各苞に花が2個つく。小花柄は苞より短くて見えず、長さ0.5~2㎜、緑色、腺毛はほとんどない。花被は白色で先が淡紅色、5深裂する。花被片は広惰円形、長さ2~3㎜。雄しべは6~8本、2輪につく。花柱は3本、離生。柱頭は頭状。痩果は宿存する花被に包まれ、緑色~緑褐色~褐色、平滑、光沢があり、卵形、3稜形、長さ2~2.5㎜の3稜形、花期は9~10月。2n=20。
 シロバナヤノネグサ(f. albiflora) はヤノネグサの白花。