ヤクナガイヌムギ 葯長犬麦

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Flora of Mikawa

イネ科  Poaceae スズメノチャヒキ属

中国名

显脊雀麦 xian ji que mai

英 名 California brome, mountain brome
学 名 Bromus carinatus Hook. et Arn.
Ceratochloa carinata (Hooker et Arnott) Tutin.
ヤクナガイヌムギ花序
ヤクナガイヌムギ小穂、葯
ヤクナガイヌムギ葉鞘
ヤクナガイヌムギ葉舌
ヤクナガイヌムギ基部
ヤクナガイヌムギ
ヤクナガイヌムギ小穂
ヤクナガイヌムギ内頴
ヤクナガイヌムギ芒
ヤクナガイヌムギ葉先
ヤクナガイヌムギ茎と葉
花 期 4~7月
高 さ 50~100㎝
生活型 多年草
生育場所 道端、空地
分 布 帰化種  北アメリカ原産
撮 影 西尾市  13.5.8
ヤクナガイヌムギ Bromus carinatus(California brome, mountain brome)とノゲイヌムギ Bromus sitchensis (Alaska brome, sitka brome) は別種である。両種とも北アメリカに分布し、南アメリカ原産とするのは誤り。ノゲイヌムギは葉幅が1~4㎜と狭く、日本でよく見られるのはヤクナガイヌムギである。
 ヤクナガイヌムギ Bromus carinatus (California brome)
 葉は幅3~12㎜。葉鞘は無毛又は軟毛。葉舌は長さ2~3(4)㎜。花序は長さ9~40㎝、しばしば閉鎖花となる 。小穂は長さ20~40㎜、強く扁平、小花7~11個。第1苞頴は長さ6.5~12㎜、3~7脈。第2苞頴は長さ6~12㎜、5~9脈。開花時に黄色い葯が小花から垂れ下がる。葯は長さ(0.5)4~5㎜。護頴はイヌムギより幅が狭く、長さ(7)12~20㎜、有毛からざらつく程度、先が芒になり、芒の長さ(2)6~12(15)㎜。小花の内頴は護頴に比べて少し短い程度(護頴の3/4程度)。2n=56
 写真のものは芒が長さ5㎜、内頴が護頴よりやや小さく、葯が長さ3.5㎜であった。葉鞘に毛が無く、葉舌は長さ4㎜。葉は幅が最も広いものは16㎜、中折れしてほぼ直立し、葉先はボート形。
 ノゲイヌムギBromus sitchensis (Alaska brome)
 葉は幅1~4㎜。葉鞘は、無毛。葉舌は長さ3~4㎜。花序は長さ19~36㎝、下部の枝は長さ10~20㎝。小穂は長さ25~41㎜、強く扁平。葯は長さ6㎜まで。第1苞頴は長さ8~11㎜、3~5脈。第2苞頴は長さ10~13㎜、5~7脈。護頴は長さ12~15㎜、無毛ときに有毛、先が芒になり、芒の長さ5~10㎜。2n=42,56
 イヌムギ Bromus catharticus は葉鞘に毛が密生する。ただし毛のほとんどないものもある。芒の長さが1~2㎜、小花の内頴の長さが護頴の約半分以下。イヌムギは通常、閉鎖花ばかりで、葯が垂れ下がらないことが多いが、開花するものも確認されており、葯だけでは誤認しやすい。芒が普通ほとんどなく、短い芒がある場合は葉鞘と内頴を確認する必要がある。