ウワミズザクラ 上溝桜

mark

Flora of Mikawa

バラ科 Rosaceae ウワミズザクラ属

別 名 波波迦(ハハカ)、金剛桜(コンゴウザクラ)、ナタヅカハハカ
中国名

灰叶稠李 hui ye chou li

学 名 Padus grayana (Maxim.) C.K. Schneid.
Prunus grayana Maxim.
ウワミズザクラの花序
ウワミズザクラの果実
ウワミズザクラの鋸歯
ウワミズザクラの幹の分枝
ウワミズザクラの幹
ウワミズザクラ
ウワミズザクラ
ウワミズザクラ葉表
ウワミズザクラ葉裏
ウワミズザクラ葉柄
花 期 4~5月
高 さ 15~20m
生活型 落葉高木
生育場所 日当たりのよい沢、谷間の斜面
分 布 在来種 北海道、本州、四国、九州、中国
撮 影 稲武町   13.5.15
幹は暗紫褐色、横に長い皮目がある。新枝は赤褐色、古くなると暗褐色。葉は無毛、互生し、長さ8~11㎝の卵形~卵状長惰円形、先は尾状に尖り、縁には細かい鋸歯があり、鋸歯の先は芒状になる。葉柄は長さ約1㎝。蜜腺は葉身の基部にあり、小さい。花は葉が出た後に開花する。長さ8~15㎝のブラシ状の総状花序に多数の花をつける。花は白色、直径約6㎜。花弁は5個。雄しべは約30個、花弁より長く突き出る。三河では開花の期間が短く、1周間程度で、花弁が落ちてしまう。果実は長さ約8㎜の卵形の核果、8~9月に赤色~黒色に熟す。

ウワミズザクラ属

 family Rosaceae - genus Padus

 高木又は低木、落葉性、多数分枝する。枝は刺が無い。冬芽は腋生、卵形、頂芽もある。托葉は膜質、早落性。葉は単葉、互生し、若いときに二つ折り。2個の蜜腺が普通、葉柄の先又は葉身の縁の基部につき、葉縁は普通、鋸歯縁、まれに全縁、花序は当年の小枝に頂生し、総状花序、多数の花をつけ、基部に花の芽鱗からなる早落性の総苞をもつ。花序柄は普通、葉腋につく。花托筒は鐘形~杯形。咢片5個。花弁5個、白色。雄しべは10本又はそれ以上、花托筒の縁につく。子房は上位、1室。胚珠は2個、並立、下垂。花柱は頂生、長い。柱頭は平ら。果実は核果、無毛、粉白色を帯びず、縦の溝は無い。中果皮は多肉、熟しても割れず、内果皮は骨状。
 世界に約20種があり、ほとんどが北半球に分布する。

ウワミズザクラ属の主な種と園芸品種

1 Padus avium Miller  エゾノウワミズザクラ 蝦夷の上溝桜
  synonym Prunus padus L. [Kewscience]  
  synonym Padus racemosa (Lam.) C.K.Schneid.
 日本(北海道、青森県)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、西~中央アジア、ヨーロッパ、モロッコ原産。中国名は稠李 chou li
 落葉高木、高さ10~15m。枝は紫色~褐灰色、淡色の皮目がある。小枝は赤褐色。冬芽は無毛又は芽鱗に縁毛がある。托葉は線形、縁は腺のある鋸歯があり、先は尖鋭形。葉柄は長さ1~1.5㎝、先に2個の蜜腺をもつ。葉身は楕円形、長円形、又は長円状倒卵形、長さ4~10㎝×幅2~4.5(6)㎝、下面は淡緑色、上面は暗緑色、葉脈の凹みが近縁種より大きく、基部は(浅い心形~)円形~広楔形、縁は不規則な鋭い鋸歯又はときに重鋸歯、先は尾状、。総状花序は長さ7~10㎝、 花が[Flora of China:7~8]20~40個つき、基部に1~2個の葉をもつ。花は直径1~1.6㎝。花柄は長さ1~1.5(~2.4)㎝。花托筒は鐘形、外側は無毛。咢は杯形、咢片は三角状卵形、早落性、外側は無毛、縁に腺があり、先は鋭形~鈍形。花弁は白色、[長円形]円形~倒卵形、、基部に短い爪部があり、先は小凹形にならない。子房は無毛。雄しべは多数、花弁より短い。花柱は雄しべの長さの1/2.。柱頭は円盤形。核果は赤褐色~黒色、卵状球形、直径8~10㎜、平滑。花期は4~6月。果期は[5]7~8[10]月。[Flora of China]
1-1 Padus avium Mill. var. glauca (Nakai) N.I.Belozor.  ウラジロウワミズザクラ
  synonym Prunus padus L. f. glauca (Nakai) Kitag
1-2 Padus avium Mill. var. pubescens (Regel) T.C.Ku et B.M.Barthol.  ケウワミズザクラ
  synonym Prunus padus L. var. pubescens Regel 
  synonym Prunus padus L. f. pubescens (Regel) Kitag.
  synonym Padus racemosa (Lam.) C.K.Schneid. var. pubescens (Regel) C.K.Schneid.
 中国に分布。中国名は毛叶稠李 mao yi chou
 小枝、葉身の下面、葉柄、花序に密に褐色の絨毛がある。葉無きは4~6月。果期は6~10月。

2 Padus buergeriana (Miq.) T.T.Yu et T.C.Ku  イヌザクラ 犬桜
  synonym Prunus buergeriana Miquel
 日本(本州、四国、九州)、朝鮮、中国、台湾、ッブータン、シッキム原産。中国名は橉木 lin mu。 英名はJapanese bird cherry or lin mu
 高木、高さ 6~12(~25)m。枝は褐色。小枝は紫褐色、普通、無毛、淡色の皮目がある。冬芽は卵形~円錐形、普通、無毛。芽鱗は縁にまれに縁毛がある。托葉は線形、縁は腺のある鋸歯があり、先は尖鋭形。葉柄は長さ1~1.5㎝、普通、無毛。葉身は楕円形~長円状楕円形、まれに卵状楕円形、長さ4~10㎝×幅2.5~5㎝、両面とも無毛、下面は淡緑色、上面は暗緑色、基部は円形~広楔形、たまに楔形、縁は鋭い密着した鋸歯、先は尾状尖鋭形~短い尖鋭形。総状花序は長さ6~9㎝、普通、花が20~30個つき、基部に葉は無い。花序柄はほぼ無毛~まばらに軟毛がある。花は直径5~7㎜。花柄は長さ約2㎜、果時に長さ3㎜以下、ほぼ無毛~まばらに軟毛がある。花托筒は鐘形、外側は無毛。咢片は三角状卵形、果時に宿存し、外側は無毛又はまばらに軟毛があり、縁は不規則な細鋸歯、先は鋭形。花弁は白色、広卵形、基部は楔形~短いツ爪部があり、先の縁に微細不整歯がある。雄しべは10本。子房は無毛。花柱は雄しべの長さの約1/2。柱頭は円盤形~半球形。核果は黒褐色、ほぼ球形~卵形、直径約5㎜、無毛。花期は4~5月。果期は5~10月。

3 Padus cornuta (Wallich ex Royle) Carriere, Rev.
  synonym Prunus cornuta (Wallich ex Royle) Steudel
  synonym Cerasus cornuta Wallich ex Royle
 中国、インド、ネパール、ブータン、シッキム、アフガニスタン原産。中国名は光萼稠李 guang e chou li 。英名はHimalayan bird cherry

4 Padus grayana (Maxim.) C.K.Schneid.  ウワミズザクラ 上溝桜
  synonym Prunus grayana Maxim.
  synonym Prunus padus L. var. japonica Miq.
 日本(北海道、本州、四国、九州)、中国原産。中国名は灰叶稠李 hui ye chou li 。英名はGray's bird cherry。
 落葉高木。高さ15~20m。幹は暗紫褐色、横に長い皮目がある。新枝は赤褐色、古くなると暗褐色。葉は無毛、互生し、長さ8~11㎝の卵形~卵状長惰円形、先は尾状に尖り、縁には細かい鋸歯があり、鋸歯の先は芒状になる。葉柄は長さ約1㎝。蜜腺は葉身の基部にあり、小さい。花は葉が出た後に開花する。長さ8~15㎝のブラシ状の総状花序に多数の花をつける。花は白色、直径約6㎜。花弁は5個。雄しべは約30個、花弁より長く突き出る。三河では開花の期間が短く、1周間程度で、花弁が落ちてしまう。花期は4~5月。果実は長さ約8㎜の卵形の核果、8~9月に赤色~黒色に熟す。

5 Padus maackii (Rupr.) Kom.  ウラボシザクラ
  synonym Prunus maackii Ruprecht
 朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は斑叶稠李 ban ye chou li
Manchurian cherry or Amur chokecherry, northeast Asia

6 Padus nakatakei H.Ohba et Mas.Saito  モロツカウワミズザクラ 諸塚上溝桜
 日本固有種(宮崎県)
 葉縁の鋸歯が小さく、葉柄上部にある蜜腺が大きい。

7 Padus napaulensis (Ser.) C.K.Schneid.
  synonym Prunus napaulensis (Ser.) Steud
  synonym Padus glaucifolia Wall.
  synonym Cerasus napaulensis Ser.
 中国、インド、ブータン、ネパール、シッキム、ミャンマー原産。中国名は粗梗稠李 cu geng chou li

8 Padus obtusata (Koehne) T.T.Yu et T.C.Ku  シマウワミズザクラ
  synonym Prunus obtusata Koehne
 中国、台湾原産。中国名は细齿稠李李 xi chi chou li

7 Padus serotina (Ehrh.) Borkh.
  synonym Prunus serotina Ehrh.
 北アメリカ(USA、カナダ、メキシコ)、南アメリカ(グアテマラ)。英名はblack cherry , rum cherry , wild cherry , black cherry 。

8 Padus ssiori (F.Schmidt) C.K.Schneid.  シウリザクラ
  synonym Prunus ssiori F.Schmidt
 日本(北海道、本州の中部地方以北、隠岐諸島)、千島列島、ロシア原産。中国名は日本稠李。別名、ミヤマイヌザクラ、シオリザクラ。英名はHokkaido bird cherry
 落葉高木。高さ10~20m、太ものは幹の直径が60㎝に達する。樹皮は淡紫褐色~灰褐色、古くなると縦に裂け目が入り、不規則に裂けて落ち、独特な香気がある。若枝は紫褐色、無毛。葉は互生し、葉柄は長さ2~4㎝、無毛、先に2個の蜜腺がつく。葉身は長さ7~16㎝×幅3~7㎝、倒卵状長円形~長円形、先は尾状に尖り、基部は心形、側脈は11~14対、上面は深緑色、無毛、下面は淡緑色、脈腋に毛がある以外に毛はなく、縁には鋸歯があり、鋸歯の先端は芒状~刺状で腺がある。 花は葉の展開後に開花する。総状花序は新枝の先につき、長さ10~20㎝、ブラシ、多数の花をつける。花序枝の下部に3~5個の葉がつく。花は直径7~9㎜、淡黄白色。花柄は長さ6~8㎜。花弁は5個、円形、長さ4~5㎜、平開する。萼は長さ約3㎜、杯形、咢筒は外側が無毛、内側の基部に軟毛がある。萼片は5裂個、縁には腺毛状の鋸歯がある。雄しべは多数つき、花弁より短いかほぼ同長。雌しべは1個、無毛、花弁と同長。柱頭は円盤形。核果は長さ7~10㎜×幅約8㎜、卵状球形、初め赤色、熟すと暗赤色~黒色になり、完熟しても苦味がある。花期は5~6月。 果期は7~8月。

9 Padus virginiana (L.) M.Roem.
  synonym Padus virginiana (L.) Mill.
  synonym Prunus virginiana L.
 北アメリカ原産。英名はbitter-berry , chokecherry , Virginia bird cherry , western chokecherry

10 Padus wilsonii C.K.Schneid
  synonym Prunus wilsonii (C.K.Schneid.) Koehne
  synonym Padus napaulensis (Seringe) C. K. Schneider var. sericea (Batalin) C. K. Schneider
 中国原産。中国名は绢毛稠李 juan mao chou li

その他


ウワミズザクラの分類

 ウワミズザクラ類は最近の分類ではサクラ属[広義] Prunus (広義のスモモ属ともいわれる)中のウワミズザクラ亜属 (Subgenus Padus)とする見解があり、Kewscience , GRINはこれによる。他方、ウワミズザクラ亜属をウワミズザクラ属とする見解もあり、Flora of ChhinaやYListはこれによる。
 バラ目(Rosales)-バラ科 (family: Rosaceae)-サクラ亜科(subfamily Amygdaloideae =スモモ亜科Prunoideae)-サクラ連(tribe. Amygdaleae)-サクラ属=スモモ属(genus Prunus)-ウワミズザクラ亜属 (Subgenus Padus)
  ※サクラ亜科Amygdaloideae:果実が核果、x=9

広義のサクラ属(広義のスモモ属) genus Prunus

 以前はPrunusをスモモ属としていたが、サクラ属とも呼ばれる。サクラ亜属(Cerasus)をサクラ属ということもあるので、広義のサクラ属である。農林水産省の品種登録ではサクラ属(Prunus)を使用。
 高木又は低木。プラム、チェリー、ネクタリン、アンズ(アプリコット)、アーモンドなどを含む。果実は核果であり、常緑又は落葉。数種が茎に刺を持つ。葉は単葉、互生、普通、披針形、分裂せず、葉柄にしばしば腺点がある。花序は花が単生、花が2~6個の散形花序、ときに花がそれ以上の総状花序。花は普通、白色~ピンク色、ときに赤色、花弁は5個、萼片は5個。雄しべは多数。果実は肉質の核果、1個の大きな堅い種子(核)をもつ。
 北半球の温帯に約430種が分布する。多くが果実や観賞用に栽培されている。

広義のサクラ属(genus Prunus)の下位分類  Alfred Rehder(1940)、C. Ingram.(2003)

1 モモ亜属(Subgenus Amygdalus):冬芽は腋生(栽培種は中央と両側に2花の芽)。花は早春、無柄又はほぼ無柄、葉のシュートに花はつかない。果実は1面に溝があり、核には深い溝がある。基準種はアーモンドP. dulcis (almond)。約40種。アーモンド、モモ(P. persica)、ネクタリン(P. persica var. nectarina)

2 スモモ亜属(Subgenus Prunus):冬芽は腋生、花は早春、花柄があり、葉のシュートに花はつかない。果実は1面に溝があり、核は粗い。基準種はセイヨウスモモ(プラム)P. domestica (plum)。約40種。
 ※ウメ亜属(Subgenus Armeniaca) とする説もあり、スモモ亜属を狭義のスモモ属(Prunus)約30種とアンズ属(Armeniaca)11種に分ける見解もある。ウメはアンズ属のArmeniaca mume又は広義のサクラ属(スモモ属)のアンズ節のPrunus mume とされる。
2-1 アンズ節((sect. Armeniaca) アプリコット=アンズ(P. armeniaca)、ウメ(P. mume)
2-2 スモモ節(sect. Prunus) - Old World Plum Trees; 約16種 スモモ=ニホンプラム(P. salicina)
2-3 アメリカンプラム節(sect. Prunocerasus) New World Plum Trees約14種
     以前はサクラ亜属(Subgenus Cerasus)に入れられていた。 アメリカンプラム(P. americana)
2-4 ペナルメニアカ節(sect. Penarmeniaca) 北アメリカ産 3種 Prunus andersonii(desert peach) , Prunus fremontii(desert apricot) , Prunus pumila(sand cherry)
2-5 ユスラウメ節(sect. Microcerasus) ニワウメ(P. japonica)、ユスラウメ(P. tomentosa )、ニワザクラ(P. glandulosa )⇒ニワウメ亜属
3 サクラ亜属(Subgenus Cerasus):花は早春、散房花序、花柄が長く、葉のシュートにはつかない。果実は溝が無く、核は平滑。基準種 はスミミザクラ Prunus cerasus(sour cherry)。約150種(ニワウメ亜属を含め)。サクランボ類、サクラ類。
3-1 サクラ節(section Cerasus)
   バクチノキ節(section Laurocerasus) ⇒バクチノキ亜属
 ※サクラ亜属を狭義のサクラ属(Cerasus)とする見解もある。。
 ※ニワザクラ属(Microcerasus)はスモモ属(Prunus)のサクラ亜属に統合されていたが、スモモ亜属のユスラウメ節(sect. Microcerasus)に分類される[GRIN]。又は次のニワウメ亜属(Subgenus Lithocerasus)に分類される。

4 ニワウメ亜属(Subgenus Lithocerasus):冬芽は腋生。花は早春、散房花序、花柄が長く、葉のシュートにはつかない。果実は溝が無く、核は平滑。基準種は Prunus pumila (sand cherry)。ニワウメ(P. japonica)、ユスラウメ(P. tomentosa )、ニワザクラ(P. glandulosa )。
 ※以前はサクラ亜属のユスラウメ節(sect. Microcerasus)に含められていた。GRINではスモモ亜属のユスラウメ節(sect. Microcerasus)としている。サクラ亜属のニワウメ節(sect. Lithocerasus)とする説やニワザクラ属 Microcerasuとする説がある。Flora of Chinaではサクラ属(genus Cerasus)に含めている。
5 ウワミズザクラ亜属(Subgenus Padus):花は晩春、総状花序、短柄、葉のシュートにつく。果実は溝が無く、核は平滑。基準種はエゾノウワミズザクラ Prunus padus (European bird cherry)。ウワズミザクラ。約20種
 ※ウワミズザクラ属 genus Padus とする説がある。

6 バクチノキ亜属(Subgenus Laurocerasus):ほとんど常緑(他の亜属は落葉)。冬芽は腋生、1個。花は早春、総状花序、短柄、葉のシュートにはつかない。果実は溝が無く、核は平滑。基準種はセイヨウバクチノキPrunus laurocerasus (European cherry-laurel )。約80種。バクチノキ、リンボク
 ※バクチノキ属とする説がある。
7 エムプレクトクラドゥス亜属(subgenus Emplectocladus)
 以前は Emplectocladus属に含められていた。Prunus fasciculata 北アメリカ種など

サクラ属 Cerasus (狭義)

 family: Rosaceae -subfamily Amygdaloideae - tribe: Amygdaleae - genus Cerasus
 【狭義のサクラ属】広義のサクラ属(Prunus)ではサクラ亜属

 高木又は低木、落葉性。枝は刺が無い。冬芽は腋生、1又は3個、側芽は花芽、中央の芽は葉芽、頂生する冬芽がある。托葉は早落性、鋸歯縁、歯の先にしばしば腺がある。葉は単葉、互生又は短小枝に束生し、若い時には二つ折りになる。葉柄は普通、2個の蜜腺が先につき、ときに葉縁の基部に腺がつく。葉身は縁が鋸歯状又は重鋸歯状、まれに小鋸歯。花序は腋生、束生の散房花序又は花が1、2個つき、基部にしばしば花芽の鱗片が総苞状につく。花は葉の展開と同時又は前に開花し、花柄があり、宿存する鱗片又は目立つ苞をもつ。花托筒は鐘形又は筒形。咢片は5個、反り返るか又は直立。花弁は5個、白色又はピンク色。雄しべは15~50個、花托筒の縁又は縁近くにつく。心皮は1個。子房は上位、1室、有毛又は無毛。胚珠は2個、並生し、垂れ下がる。花柱は頂生、長く、有毛又は無毛。柱頭は 凹形。果実は核果、無毛、白粉を帯びず、縦溝は無い。中果皮は多汁、熟しても割れない。内果皮は球形~卵形、平滑又は±しわがある。
 世界に約150種があり、温帯のアジア、ヨーロッパ、北アメリカに分布する。

参考

1)Flora of China
 Padus  
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=123653
2) GRIN
 Prunus  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=9887
3)Plants of the World Online | Kew Science
 Prunus padus L.  
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:730076-1