ツルアリドオシ 蔓蟻通
Flora of Mikawa
アカネ科 Rubiaceae ツルアリドオシ属
中国名 | 蔓虎刺 man hu ci |
学 名 | Mitchella undulata Sieb. et Zucc. |
花 期 | 6~7月 |
高 さ | つる性(長さ10~30㎝) |
生活型 | 落葉木 |
生育場所 | やや湿り気のある木陰 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾 |
撮 影 | 豊田市美並町 02.5.30 |
茎は4稜形、無毛~ほぼ無毛、刺はなく、地面を這って伸びる。長いものは60㎝ほどになる。葉は対生し、葉柄は長さ3~11㎜、無毛~ほぼ無毛。葉身は長さ0.2~2.1㎝、幅0.2~1.5㎝の三角状卵形~広卵形、両面とも無毛、縁はときに波打ち、基部は切形又は近楔形~円形、先は尖頭~円頭。側脈は2~3対。托葉は長さ1~1.5㎜。茎頂に白色の筒状花が2個ずつつき、子房下位、2個の花の子房を包む萼が互いに合着する。花柄は長さ1~12㎜、無毛。萼は子房部分が長さ約2㎜の類球形、萼裂片は長さ0.5~1㎜、三角状。花冠は漏斗形、筒部が長さ9~10㎜、先が4(まれに5)裂し、裂片は長さ4~5㎜、外面は無毛、内面に白毛が密生する。異形花柱性であり、花は短花柱花と長花柱花の2型あり、株ごとにどちらかの型になる。短花柱花は花柱が花冠の中にあり、雄しべ4個が花冠から突き出る。長花柱花は雄しべは見えず、雌しべ1個が花冠から突き出る。花柱の先は4裂する。果実は2果が合着した直径6~8㎜の球形の石果、赤く熟す。2n=22。
木本のアリドオシに花や実がよく似ている。
多年草、刺は無く、這い、節から根を出す。束晶(raphide)がある。葉は対生、ダニ室は無い。托葉は普通、宿存し、葉柄間につき、三角形、全縁~ 3(~5)深裂し、しばしば、先に腺がある。花序は頂生又は茎の先近くに偽腋生し、花が2個つき、花序柄があり、苞は無い。花は花柄が無く、両性、2花柱形(distylous)、子房に対に融合する。萼は個々の花にほぼ球形の子房部分をもち、融合した子房は扁球形~双小果状(dicoccous)、各花の拡大部は(3~)4裂。花冠は白色、漏斗形、のど部と裂片の上へ向かって直軟毛がある。裂片は(3~)4個、蕾では敷石状。雄しべは (3~)4本、花冠のど部につき、短花柱の花では突き出し、長花柱の花では突き出ない。花糸は丈夫。葯は底着。各花の子房は4室、胚珠は各室に1個、中軸胎座。柱頭は4個、線形、長花柱の花では突き出し、短花柱の花では突き出ない。果実は多数、橙色~赤色、核果(drupaceous)、ほぼ球形~扁球形、肉質、萼の拡大部2個は宿存する。小堅果(pyrene)は8個、1室、各1種子をもち、角(かど)があり、3うねがある。種子は中型、楕円形、胚乳は角質、胚は小さく、子葉は地下子葉。
世界に2種あり、東アジアに1種、アメリカに1種分布する。
北アメリカ、中央アメリカ原産。英名はpartridge-berry , squawvine , twinberry, running box, pigeon plum。乾燥したまたは湿った森林、川岸、砂地の斜面に生える。
広葉常緑、地面を這い、低木状になり、高さ6(10)㎝以下。根はひげ根。茎はほとんど薄緑色~薄褐色、無毛又は有毛、古くなると褐色、平滑、木質になり、長さ15~30㎝、節から根を出す。葉は単葉、対生し、葉柄は長さ6㎜以下。葉身は円状卵形、、長さ0.5~2(2.5)㎝、縁はやや波打ち、上面は暗緑色、光沢があり、下面は淡色で、中脈が淡黄色、しばしば脈沿いに帯白色の線の斑が入る。花は枝先や葉腋に上向きに対につく。花は白色、しばしば紫色を帯び、トランペット形、長さ0.8~2㎝、有毛。雄しべ4本。花柱1本。2個の花は短い萼を共有する。果実は赤色、液果状の核果、対につき、球形、直径約8㎜、食べられるが味が無く、冬まで残り、小堅果を8個以下含む。花期は春の終わり~夏中旬。
品種) 'Danny'
2 Mitchella undulata Siebold et Zucc. ツルアリドオシ 蔓蟻通
synonym Mitchella undulata Siebold et Zucc. var. minor Masam.
synonym Mitchella repens L. subsp. undulata (Siebold et Zucc.) H.Hara
日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国(浙江省)、台湾原産。中国名は蔓虎刺 man hu ci。湿潤林の下層に生える。
落葉つる性木。茎は4稜形、無毛~ほぼ無毛、刺はなく、地面を這って伸びる。長いものは60㎝ほどになる。葉は対生し、葉柄は長さ3~11㎜、無毛~ほぼ無毛。葉身は長さ0.2~2.1㎝、幅0.2~1.5㎝の三角状卵形~広卵形、両面とも無毛、縁はときに波打ち、基部は切形又は近楔形~円形、先は尖頭~円頭。側脈は2~3対。托葉は長さ1~1.5㎜。茎頂に白色の筒状花が2個ずつつき、子房下位、2個の花の子房を包む萼が互いに合着する。花序柄は長さ1~12㎜、無毛。萼は子房部分が長さ約2㎜の類球形、萼片は長さ0.5~1㎜、三角状。花冠は漏斗形、筒部が長さ9~10㎜、先が4(まれに5)裂し、花冠裂片は長さ4~5㎜、外面は無毛、内面に白毛が密生する。異形花柱性であり、花は短花柱花と長花柱花の2型あり、株ごとにどちらかの型になる。短花柱花は花柱が花冠の中にあり、雄しべ4個が花冠から突き出る。長花柱花は雄しべは見えず、雌しべ1個が花冠から突き出る。花柱の先は4裂する。果実は2果が合着した直径6~8㎜の球形の小堅果、赤く熟す。2n=22。花期は6~7月。
Mitchella
Mitchella
木本のアリドオシに花や実がよく似ている。
ツルアリドオシ属
family Rubiaceae - genus Mitchella多年草、刺は無く、這い、節から根を出す。束晶(raphide)がある。葉は対生、ダニ室は無い。托葉は普通、宿存し、葉柄間につき、三角形、全縁~ 3(~5)深裂し、しばしば、先に腺がある。花序は頂生又は茎の先近くに偽腋生し、花が2個つき、花序柄があり、苞は無い。花は花柄が無く、両性、2花柱形(distylous)、子房に対に融合する。萼は個々の花にほぼ球形の子房部分をもち、融合した子房は扁球形~双小果状(dicoccous)、各花の拡大部は(3~)4裂。花冠は白色、漏斗形、のど部と裂片の上へ向かって直軟毛がある。裂片は(3~)4個、蕾では敷石状。雄しべは (3~)4本、花冠のど部につき、短花柱の花では突き出し、長花柱の花では突き出ない。花糸は丈夫。葯は底着。各花の子房は4室、胚珠は各室に1個、中軸胎座。柱頭は4個、線形、長花柱の花では突き出し、短花柱の花では突き出ない。果実は多数、橙色~赤色、核果(drupaceous)、ほぼ球形~扁球形、肉質、萼の拡大部2個は宿存する。小堅果(pyrene)は8個、1室、各1種子をもち、角(かど)があり、3うねがある。種子は中型、楕円形、胚乳は角質、胚は小さく、子葉は地下子葉。
世界に2種あり、東アジアに1種、アメリカに1種分布する。
ツルアリドオシ属の種と園芸品種
1 Mitchella repens L. ミチェラ・レペンス北アメリカ、中央アメリカ原産。英名はpartridge-berry , squawvine , twinberry, running box, pigeon plum。乾燥したまたは湿った森林、川岸、砂地の斜面に生える。
広葉常緑、地面を這い、低木状になり、高さ6(10)㎝以下。根はひげ根。茎はほとんど薄緑色~薄褐色、無毛又は有毛、古くなると褐色、平滑、木質になり、長さ15~30㎝、節から根を出す。葉は単葉、対生し、葉柄は長さ6㎜以下。葉身は円状卵形、、長さ0.5~2(2.5)㎝、縁はやや波打ち、上面は暗緑色、光沢があり、下面は淡色で、中脈が淡黄色、しばしば脈沿いに帯白色の線の斑が入る。花は枝先や葉腋に上向きに対につく。花は白色、しばしば紫色を帯び、トランペット形、長さ0.8~2㎝、有毛。雄しべ4本。花柱1本。2個の花は短い萼を共有する。果実は赤色、液果状の核果、対につき、球形、直径約8㎜、食べられるが味が無く、冬まで残り、小堅果を8個以下含む。花期は春の終わり~夏中旬。
品種) 'Danny'
2 Mitchella undulata Siebold et Zucc. ツルアリドオシ 蔓蟻通
synonym Mitchella undulata Siebold et Zucc. var. minor Masam.
synonym Mitchella undulata Siebold et Zucc. f. minor (Masam.) Sugim. ex J.Yokoy., T.Fukuda et Tsukaya
synonym Mitchella repens L. var. undulata (Siebold et Zucc.) Makinosynonym Mitchella repens L. subsp. undulata (Siebold et Zucc.) H.Hara
日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国(浙江省)、台湾原産。中国名は蔓虎刺 man hu ci。湿潤林の下層に生える。
落葉つる性木。茎は4稜形、無毛~ほぼ無毛、刺はなく、地面を這って伸びる。長いものは60㎝ほどになる。葉は対生し、葉柄は長さ3~11㎜、無毛~ほぼ無毛。葉身は長さ0.2~2.1㎝、幅0.2~1.5㎝の三角状卵形~広卵形、両面とも無毛、縁はときに波打ち、基部は切形又は近楔形~円形、先は尖頭~円頭。側脈は2~3対。托葉は長さ1~1.5㎜。茎頂に白色の筒状花が2個ずつつき、子房下位、2個の花の子房を包む萼が互いに合着する。花序柄は長さ1~12㎜、無毛。萼は子房部分が長さ約2㎜の類球形、萼片は長さ0.5~1㎜、三角状。花冠は漏斗形、筒部が長さ9~10㎜、先が4(まれに5)裂し、花冠裂片は長さ4~5㎜、外面は無毛、内面に白毛が密生する。異形花柱性であり、花は短花柱花と長花柱花の2型あり、株ごとにどちらかの型になる。短花柱花は花柱が花冠の中にあり、雄しべ4個が花冠から突き出る。長花柱花は雄しべは見えず、雌しべ1個が花冠から突き出る。花柱の先は4裂する。果実は2果が合着した直径6~8㎜の球形の小堅果、赤く熟す。2n=22。花期は6~7月。
参考
1) Flora of ChinaMitchella
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=120814
2) Plants of the World Online | Kew ScienceMitchella
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:34924-1