ツヅラフジ 葛藤
Flora of Mikawa
ツヅラフジ科 Menispermaceae ツヅラフジ属
別 名 | オオツヅラフジ |
中国名 | 风龙 feng long |
学 名 | Sinomenium acutum (Thunb.) Rehd. Et Wilson |
花 期 | 7~9月 |
高 さ | 蔓性 |
生活型 | 落葉蔓性木本(藤本) |
生育場所 | 低地の林縁 |
分 布 | 在来種 本州(関東地方南部以西)、四国、九州、沖縄、中国、インド、ネパール、タイ |
撮 影 | 幡豆町東幡豆海岸 07.9.22 |
蔓は太く、褐色の短毛が密生する。短毛は取れやすく、ほとんど無いこともある。葉は互生し、長さ6~15㎝、ときにそれ以上になり、 扁円形で変化が多く、3~7に浅裂~中裂することも多い。基部は切形~浅い心形になることが多いが、深い心形になることもあり、5~15㎝の長柄がつく。雌雄異株。長さ10~20(30)㎝の円錐花序に小さな黄白色花をつける。雌花、雄花とも花弁や萼片は似ている。萼片は黄緑色、6個、長さ2~2.5㎜の惰円形~卵形、外萼片3個は内萼片3個より幅が狭い。花弁は長さ0.7~1㎜、先が2裂する。雌花は花柱3個、仮雄しべ3個。雄花の雄しべは長さ1.6~2㎜、9~12個つく。果実は核果、未熟なうちは扁平、秋に粉白色を帯びた藍黒色に熟し、直径6~8㎜の球形になる。核は直径約5㎜、厚さ約3㎜。
アオツヅラフジは花がよく似ているが葉の形が異なり、やや小さい。果実や核はよく似ている。
葉の形がよく似たコウモリカズラは葉柄がハスノハカズラと同じように盾状につく。コウモリカズラは花期が春である。
つる性木。葉身は盾状で無く、掌状脈。花序は腋生、円錐花序。雄花:咢片は6個、2輪につき、蕾では覆瓦状、開花すると外側に広がり、外側の輪は狭い。花弁は6個、基部の縁は後屈し、対生する雄しべを抱く。雄しべは9個、まれに12個、分離。葯は大きく、四角状の球形、先付近で裂開する。雌花:咢片と花弁は雄花と同様。仮雄しべは9個。心皮は3個、袋状半卵形。花柱は外側に曲がる。柱頭は広がって、分裂する。核果は扁球形、わずかに斜め、花柱の傷痕は基部近くにある。内果皮はやや扁平、両サイドが凹面で平滑、外側は中肋に沿って2列の針状突起があり、飾りがあり、両面に1列の枝分かれするうねがある。果頭(condyle)は薄板形(lamella-shaped)。種子は半月形。胚乳は豊富。子葉は幼根より短い。
世界に1種。日本、中国、インド、ネパール、タイに分布する。
synonym Cocculus acutus (Thunb.) Makino
synonym Cocculus diversifolius Miquel
日本(本州の関東地方南部以西、四国、九州、沖縄)、中国、インド、ネパール、タイ原産。中国名は风龙 feng long。別名はオオツヅラフジ。林内、林縁に生える。
つる性木。長さ20m以上になる。古い茎は灰色、樹皮は腹側な、縦の条線がある。枝は円柱形、規則的な条線があり、微軟毛があるか無毛。葉柄は長さ5~15㎝、条線があり、無毛又は微軟毛がある。葉身は心状卵形~広卵形、ときに(3~)5~9裂し、長さ6~15㎝又はそれ以上、革質~紙質、若いときに綿毛があり、又は上面だけが無毛で、下面に微軟毛があり、古くなると、普通、無毛、基部はしばしば深い心形、狭い湾入があり、ときに、類切形又は円形、縁は全縁、裂片は尖り又は鈍形、咲は尖鋭形又は微突形、掌状に(3~)5~9脈があり、網状脈は下面で明瞭。花序は腋生、緩い、円錐形の円錐花序、長さ30㎝いk、普通、20㎝以下。花序軸は微軟毛があるか、又は綿毛がある。苞は線状披針形。雄花:小苞は2個、咢片に密接してつく。咢片は黄緑色、外面は微軟毛がある。外側の輪の咢片は長円形、長さ2~2.5㎜。内側の輪の咢片は類卵形、外側の輪の咢片に長さがほぼ等しい。花弁はわずかに肉質、長さ0.7~1㎜。雄しべは長さ1.6~2㎜。雌花:咢片と花弁は雄花と同じ。仮雄しべは糸状。心皮は無毛。核果は赤色~暗紫色又は青黒色、直径5~6㎜又はわずかに大きい。花期は夏。果期は秋。
1-1 Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson f. nudiflorum Hiyama ヒメツヅラフジ
1-2 Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson var. cinereum Rehder et E.H.Wilson ケオオツヅラフジ
synonym Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson var. tomentosum Honda
別名はウラジロオオツヅラフジ
葉柄及び葉の下面に密に綿毛があるか、又はまばらに毛がある。
Cocculus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=130431
アオツヅラフジは花がよく似ているが葉の形が異なり、やや小さい。果実や核はよく似ている。
葉の形がよく似たコウモリカズラは葉柄がハスノハカズラと同じように盾状につく。コウモリカズラは花期が春である。
ツヅラフジ属
family Menispermaceae - genus Sinomeniumつる性木。葉身は盾状で無く、掌状脈。花序は腋生、円錐花序。雄花:咢片は6個、2輪につき、蕾では覆瓦状、開花すると外側に広がり、外側の輪は狭い。花弁は6個、基部の縁は後屈し、対生する雄しべを抱く。雄しべは9個、まれに12個、分離。葯は大きく、四角状の球形、先付近で裂開する。雌花:咢片と花弁は雄花と同様。仮雄しべは9個。心皮は3個、袋状半卵形。花柱は外側に曲がる。柱頭は広がって、分裂する。核果は扁球形、わずかに斜め、花柱の傷痕は基部近くにある。内果皮はやや扁平、両サイドが凹面で平滑、外側は中肋に沿って2列の針状突起があり、飾りがあり、両面に1列の枝分かれするうねがある。果頭(condyle)は薄板形(lamella-shaped)。種子は半月形。胚乳は豊富。子葉は幼根より短い。
世界に1種。日本、中国、インド、ネパール、タイに分布する。
ツヅラフジ属の主な種
1 Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson ツヅラフジ 葛藤synonym Cocculus acutus (Thunb.) Makino
synonym Cocculus diversifolius Miquel
日本(本州の関東地方南部以西、四国、九州、沖縄)、中国、インド、ネパール、タイ原産。中国名は风龙 feng long。別名はオオツヅラフジ。林内、林縁に生える。
つる性木。長さ20m以上になる。古い茎は灰色、樹皮は腹側な、縦の条線がある。枝は円柱形、規則的な条線があり、微軟毛があるか無毛。葉柄は長さ5~15㎝、条線があり、無毛又は微軟毛がある。葉身は心状卵形~広卵形、ときに(3~)5~9裂し、長さ6~15㎝又はそれ以上、革質~紙質、若いときに綿毛があり、又は上面だけが無毛で、下面に微軟毛があり、古くなると、普通、無毛、基部はしばしば深い心形、狭い湾入があり、ときに、類切形又は円形、縁は全縁、裂片は尖り又は鈍形、咲は尖鋭形又は微突形、掌状に(3~)5~9脈があり、網状脈は下面で明瞭。花序は腋生、緩い、円錐形の円錐花序、長さ30㎝いk、普通、20㎝以下。花序軸は微軟毛があるか、又は綿毛がある。苞は線状披針形。雄花:小苞は2個、咢片に密接してつく。咢片は黄緑色、外面は微軟毛がある。外側の輪の咢片は長円形、長さ2~2.5㎜。内側の輪の咢片は類卵形、外側の輪の咢片に長さがほぼ等しい。花弁はわずかに肉質、長さ0.7~1㎜。雄しべは長さ1.6~2㎜。雌花:咢片と花弁は雄花と同じ。仮雄しべは糸状。心皮は無毛。核果は赤色~暗紫色又は青黒色、直径5~6㎜又はわずかに大きい。花期は夏。果期は秋。
1-1 Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson f. nudiflorum Hiyama ヒメツヅラフジ
1-2 Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson var. cinereum Rehder et E.H.Wilson ケオオツヅラフジ
synonym Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et E.H.Wilson var. tomentosum Honda
別名はウラジロオオツヅラフジ
葉柄及び葉の下面に密に綿毛があるか、又はまばらに毛がある。
参考
1) Flora of ChinaCocculus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=130431