トウコマツナギ 唐駒繋ぎ

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae  コマツナギ属

中国名 河北木蓝 he bei mu lan.
英 名 false Indigo
学 名 Indigofera bungeana Walp.
トウコマツナギの花序
トウコマツナギの花
トウコマツナギの幹
トウコマツナギ
トウコマツナギの葉
花 期 5~7月
高 さ 40~100(250)㎝
生活型 落葉小低木
生育場所 日当たりのよい、乾燥した場所
分 布 在来種 本州、四国、九州、朝鮮、中国
撮 影 幡豆町    01.6.17
新たに道路整備した土手など緑化目的に導入されたのが、このトウコマツナギとされている。在来のコマツナギより明らかに大きく、高さ2mを超えるものも見られる。大きくなる以外はコマツナギとはほとんど変わらない。日本の在来種をコマツナギ Indigofera pseudotinctoria 、中国のものをトウコマツナギIndigofera bungeana と分ける見解があるが、同一種とする見解もある。POWOではIndigofera pseudotinctoriaをIndigofera bungeanaのsynonymとしている。

1 Indigofera bungeana Walp. トウコマツナギ[コマツナギ] 唐駒繋

  synonem Indigofera pseudotinctoria Matsumura.
 日本、朝鮮、中国(安徽省、重慶、福建省、甘粛省、広西東省、貴州省、河北省、河南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、遼寧省、内モンゴル、寧夏、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省、西蔵、雲南省、浙江省)原産。中国名は河北木蓝 he bei mu lan 。台湾に帰化している。標高500~2300mの草原、河川敷、斜面に生える。
 POWO、Flora of ChinaではコマツナギIndigofera pseudotinctoria Matsumura.はIndigofera bungeana Walp.のsynonymとしている。YListでは別種としている。
 低木、直立し、高さ40~100㎝(250㎝)。茎は褐色、円柱形。枝は白灰色、伏した白色の中着の対称的に2分岐する毛状突起がある。托葉は三角形、長さ約1㎜、脱落性。葉は長さ2.5~5㎝、小葉が5~9(又は11)個つく。葉柄と葉軸に伏した中着の毛状突起がある。葉柄は長さ 0.4~1.6(~2)㎝。小托葉はごく小さく、 小葉柄は長さ約0.5㎜。小葉の葉身は対生し、楕円形、長さ5~15(~25)㎜×幅3~10(~15)㎜、下面は淡緑色、長い中着の毛状突起があり、上面は緑色でまばらに伏した中着の毛状突起があるか又は無毛になり、基部は円形、先は鈍形。総状花序は長さ4~6(~10)㎝。花序柄は長さ1~5㎜。苞は線形、長さ約1.5㎜。小花柄は長さ1~2㎜。萼は長さ2~2.5㎜、伏した白色の中着の毛状突起があり、萼歯は三角状披針形、等長、萼筒の長さの約2倍。花冠は紫色~紫赤色。旗弁は広倒卵形、長さ5~6㎜、外側に伏した中着の毛状突起がある。翼弁と竜骨弁は等長、長さ約5.5㎜。竜骨弁は中間に距をもつ。雄しべは長さ4~5㎜。葯は球形、先は微突形。子房は線形、まばらに毛がある。豆莢は円筒形、真っすぐ、長さ2~2.5㎝、伏した白色の中着の毛状突起がある。内果皮は赤色のしみがある。種子は楕円形、長さ約2㎜。花期は5~7月。果期は8~10月。2n=16。
 新たに道路整備した土手など緑化目的に導入されたのが、このトウコマツナギとされている。在来のコマツナギより明らかに大きく、高さ2mを超えるものも見られる。大きくなる以外はコマツナギとはほとんど変わらない。

(1) Indigofera pseudotinctoria Matsum. コマツナギ 

  synonym Indigofera bungeana Walp.

 日本(本州の関東地方から西日本、四国、九州)、中国原産。英名はdwarf false-indigo。
 亜低木性の亜低木(suffrutescent subshrub)、高さ30~50cm、多数の細い枝をもつ。葉は長さ4~8cm。托葉は小さく、錐形、落葉する。小葉は長円形、長さ8~25mm×幅5~12mm、両面に緩く伏した細柔毛(appressed-pilose)があり、下面は粉白色。托葉は小さい。総状花序は短い花序柄があり、花序柄を含めて長さ4~10cm、密に多数の花がつく。花は長さ約4mmで、淡赤色~ほぼ白色。萼は白色の微軟毛があり、長さ約2mm。豆果は狭円筒形、真っすぐ、わずかに垂れ下がり、長さ25~30mm×幅2.5~3mm、短い伏せた小細柔毛(appressed-pilosulous)がある。種子は数個、楕円形、緑黄色。花期は7~9月。低地の草地の斜面や川岸。本州(関東地方および西日本)、四国、九州。中国中部に非常によく見られる。[Flora of Japan 1953]
品種) Indigofera 'Rose Carpet'

(2) Indigofera pseudotinctoria Matsum. f. albiflora (Honda) Okuyama シロバナコマツナギ